幻想感有るピノッキオという虚構で装飾されていたのは薄気味悪い怨嗟の真相
善太を気の優しい男と知る多恵は善太の虚構を見抜けないが、第三者として善太を裁く琴子は容易に彼の虚構を切り裂ける
そういった二人の姿勢の違いが如実に現れたEPだったかな
ピノッキオや善太の人間性を知る多恵は知らず知らずに彼の虚構に呑まれていた
でも彼女の事情が明かされた後となっては、むしろ積極的に虚構を見出したかったのかもしれないと思える
自分は家族の不幸に何も起こせなかった。だから彼には別の結果を見せて欲しいと…
けど人形は暴れる事は出来ても現実を変える程の力は無かった
虚構は真実の代替とはならず、何も変わらぬ多恵の日常も変わらない
それでも彼女の人生に良い変化があるとするならば、虚構のような化け猫が人生の連れ添いになった事かな
妖の調停者である琴子が猫と多恵の暮らしを許したのも多恵への温情だったのかもね