人間をコピー出来るとしたら、コピーと元の人格は何処まで同じと言えるのか?幾らか記憶を忘れたら、その瞬間に別人になるというのか?
自分一人だけの問題なら、矜持としてコピーの否定で済む話も家族が絡めば別の話になる
温もりは失われたのか取り戻せたのか?重い問い掛けをする作品だね…
母親の拒絶やフォーマット後の家族のリアクションを見る限り、「別人ではないけど同一でもない」といった受け止め方なのかな?
その意味で「あの母」は失われたと言えるけど、ならそのまま抜け殻として死ねば良かったのかと言えばそんな事もなく
取り戻せた筈なのに取り戻しきれなかった。それが喪失を意識させるわけだ
なら、更に発想を発展させて、フォーマット直前までバックアップ出来ていれば良かったのかと言えば、それも違うんだろうなぁ…
技術の進歩によって人間は人間の枠を超越した筈なのに、人間の定義が苦しめる。
人間とは何かを様々な方法によって問い掛ける作品として楽しめそうだ