蔓延る噂や坂柳の圧力に屈せず過去を詳らかにして、その上でこれからを戦うと誓った一之瀬の姿は美しいね
一方でその背後には泥のような号泣や強者達の思惑が潜んでいたという構図が別の意味の美しさを見せ、かなり興奮させてくれる内容と感じられたよ
一之瀬が語る罪は本当の意味での悪行からは程遠い。でもそれまで優等生だったろう彼女のアイデンティティが崩壊してしまうには充分過ぎる罪
それが有るからこそ、彼女は悪にならないままにの罪を抱え続ける事でクラスの為に身を砕くリーダーへと逆転するのは納得できる話
でもそれは他者からどう動くか想像しやすいという面もあって
一之瀬の罪は決定的ではないから破滅は起きないが騒動とはなる。その騒動に狙った人物を巻き込む暗躍は坂柳にとって容易。同様に綾小路も坂柳の思惑に自身の暗躍を滑り込ませられる
一ノ瀬の復活劇が表舞台としたら、強者達の暗躍が潜む裏舞台こそ今回の全てが詰まっているね
そして他の強者よりも綾小路が得たものは最も大きい。軽井沢との噂を矮小化し、櫛田の情報と一之瀬からの信頼を得ている
自身を操ろうとした坂柳も、頼りになる人物と認識してくれた一ノ瀬も。全てを駒として操るバレンタインチョコよりも真っ黒な彼の正体には毎度のこと惚れ惚れとするよ