量産作品。登場人物の設定にしても、シナリオにしても
先行作品との共通点・類似点を排除したら
何も残らないのではないかと思うほどオリジナリティが無い。
線が下書きのようで色彩が薄い。
「未完成の画を、見切り発車でオンエアに踏み切ったのでは?」
と勘ぐってしまった。
企画から納期まで期間に余裕が無かったのか
それとも予算の問題だったのか。
有り体に言うと、エロシーンくらいしか見どころはないと思う。
マキとの格闘シーンで、レナは終盤にひたすら拳で殴っている。
この戦法は、双方のダメージが増すばかりで
制圧目的に不向きであり、下手をしたら対象が死ぬ可能性もある。
種々の技能は素人であり、こんな危険な荒くれ者を
最前線で起用する組織の知性を疑わずにはいられない。
珍妙な外見や設定に違わず、主要な登場人物は
どれも他者を不快にさせることばかり言う、
関わり合いたくないタイプである。
とにかくキャラクターが不快で、
楽しめる要素はほぼ消し去られている。
6話放送のあとに続いたリピート放送時における変更点は
エンディングムービー。
1周目は、各キャラクターのアクロバティックな踊りを
テクノサウンドに載せたもので、これは良い出来だった。
変更後の映像は、主人公複数体による下品な踊りと
劣化アレンジ『スーダラ節』カヴァーに差し替えられている。
変更の必要性があったのか疑問に思う。
https://ch.nicovideo.jp/araoto-anime
https://dizm.mbs.jp/program/araoto
https://www.b-ch.com/titles/6590/
https://fod.fujitv.co.jp/title/5920/
https://www.amazon.co.jp/dp/B0B8L1BQT8
https://www.amazon.co.jp/dp/B07TVQW75R
https://www.nicovideo.jp/series/62978
作者に問題があるのだが、スタッフに恵まれているから
世に出せたような作品のひとつ。
過去にドラマの主題歌になったことがある名曲を
二次使用しているが、
本作では登場人物が幼稚な振る舞いをする場面という
侮辱的なシチュエーションで使用している。
曲のファンは怒ってよいと思う。
世界観や劇中用語に先行作品との類似点が指摘されており
当時ですら古さを感じたが
キャラクターの設定はセンスが良く、
この点においては頭ひとつ抜けた存在だった。
ラストバトルは解決をみないまま終結しており
個人的にはリブートを望む作品である。
今でこそ「転生もの」は珍しくないが、
自分が記憶している限り
転生を扱ったアニメはこれが最も古い。
世間でスピリチュアルな用語とみなされている
「ソウルメイト」という言葉を初めて聞いたのも、
この作品からである。
深夜アニメにありがちな
シチュエーションもあったりするが
業界の趨勢を把握するため、見聞を広げるために
資料として一見の価値はあると思う。