主要な登場人物は、おおむね既視感がある。
「学園もの」「日常系」といった傾向をもつ
先行作品が定評を得て、
類型の企画が業界内外で容易に通せるところまで
路を拓いてくれたおかげで、世に出せた作品。
要するに業界のパラサイトである。
褒めるところはどこにも無いので、分析などはせず
滑稽なセリフを聞き流すのが妥当な鑑賞法だろう。
神戸家をめぐる騒動は一段落した。
後日談、大助と加藤は異国でアドリウムの捜査をしているもよう。
「ブロンクス」というのはニューヨークの地名だな。
国外は警視庁の管轄外だし、捜査の許可は出るのか?
…ああ、両国の体制を懐柔できる財力があるから可能なのか。
同僚のセリフから察するに、両名の部署は変わっていないようだし
職場を空けて、とやかく言われないか?
ああ、自家用飛行機呼んで、マッハで飛んで
アメリカから日帰りできるから問題ないのか。
調子狂うな…
極力、言葉でなく場面の積み重ねで背景を示唆することで
経緯を説明しようとする姿勢を感じられる。
くだんの計画でアイコの心と肉体を修復できる確証はないが
政府による強制排除が迫るので、迷っている時間もない。
理由など説明できるわけがないから、
計画の遂行に必要なことだけをダイバーに伝えてきた。
そのことに対する相模の怒りは、もっともらしく聞こえるが
彼らはこれまで状況に便乗して荒稼ぎしてきたわけで。
雄哉の言葉は冷酷に聞こえるが、選択の余地はないのだろう。
伊佐津はバーストの原因が自分にあることを知らず、
柚葉が慕っていたことへの嫉妬心から由良だけを責めているのが醜い。