タイトルとか絵柄から、異世界の薬局を舞台にしたゆるふわ日常アニメかと思って見たら、割とハードな展開もある王道ファンタジーものでした。
ただ、薬剤師が万能すぎて実態とかけ離れている。主人公はただの薬剤師なのに、診察や診療、外科手術など医者の仕事までできちゃう。というか医師が1人も出てこない。現実世界でもそうですが、医師がいると薬剤師はただ薬を出すだけの存在になってしまうので、薬剤師を活躍させるために物語から排除したのでしょうが、医師がいないのは非現実的だし、なんでも薬で治そうとするのは無理がある。
題材がいいだけに、細部の作り込みの甘さがもったいない。個人的には最後までそこそこ楽しめました。
脚本、演出、作画が揃って平均点以下。最近でも盾の勇者とか、2期が1期よりダメになるアニメは珍しくないですが、それにしたって低クオリティ。特に作画がガッカリ。ギャグがホラーになっちゃうレベルで崩壊してる。
キャラクターの元々の魅力と、声優の演技だけを支えに何とか完走しましたが、微妙の一言です。原作ファンでも評判が分かれる話らしいので同情の余地はありますが、だったら無理してアニメ化しなくても良かったのでは…。
それに、脚本でいくらでもやりようはあったはず。これを見終わった後に機会があったので1期を観てみましたが、脚本や演出でより面白く見せようという努力が見えました。それがあればここまでひどくはならなかったと思います。制作会社選びに失敗したアニメの典型。
ツッコミどころが多すぎて、万人におすすめできるアニメではないんですが、個人的には好きでした。例えるなら「欠点だらけなのに憎めない人」みたいな作品。
まず、忍者がテーマの現代アクションもの…だと思って見ると裏切られることうけあいです。
忍法なんて出てきません。忍者の皮を被ったSFです。
アクションシーンはたまにありますが申し訳程度。ただ、ラストバトルだけは別物。やたら気合い入ってて鳥肌モノで別の作品かと思った。
キャラデザはちょっと古臭く、無難なパンチのなさがたまらない。主役の一時は性格こそ主人公らしいものの、それ以外の部分がことごとく凡庸で物足りない。幼馴染の紅雪が主役でも良かったレベル。
ストーリーはジャンプの打ち切り漫画を髣髴とさせる絶妙なチープさが魅力。序盤は興味をそそるものの、中盤の忍術学園編がイマイチすぎて離脱者が続出。振り返れば必要なエピソードではあったものの、別にやらなくても良い話が多い。伊賀・甲賀以外の里とか、忍具のこととか、風呂敷を広げすぎた感は否めない。
ただ、最終回に向けてのラストスパートの勢いだけなら今期トップクラス。それだけに、最終回の尺が明らかに足りなくて駆け足になってしまい、トップスピードのまま走り切れなかったのが惜しまれる。でも、自分はそれだけでもこの作品を最後まで見て良かったと思えました。
すっごい好き。今どき珍しいくらい正統派のアニメで、題材も落語なので、教育テレビで流しても良かったんじゃないかと思うほど。
主人公のまめだは元気いっぱい、好奇心旺盛、たぬきなので世間知らずのおてんば娘。これがまた可愛くて(生き物として)、見ていて楽しい。空気が読めないところがありますが、それもたぬきだから納得。
ストーリーは落語初心者のまめだが落語を知りつつ、落語を通して人間を知るというのがテーマ。まめだの行動そのものに滑稽さとオチがあり、本作自体が落語のような構成になっている脚本がうまい。
難点は題材の上方古典落語。ただでさえ古い言い回しに大阪弁が強いのでもはや何言ってるか分からない。自分は落語を生で見てましたが、江戸落語ならそんなことはないです。制作側もそれを自覚しているのか、Cパートで毎回解説があります。
落語パート以外だけ見ても十分面白いんですけどね。それだけになおさら残念。
誰にも言えない秘密を抱え、仕方なくウソをついて生活している4人の中学生が織りなす日常系ギャグアニメです。
自分の利益のためとか他人を陥れるためではなく、本当に仕方のない、かわいそうな理由でみんなウソをついているので、キャラクターに感情移入しやすい。
ギャグそのものの面白さは総じて及第点。設定をうまく活かしてるとは感じました。秘密がバレないように無理のあるウソで誤魔化すとか、ウソが誤解を招いて大惨事になるとかは当然ありますが、それ一辺倒にならないバリエーションもあります。
4人のうち1人でも好きなキャラができるとより楽しめそう。キャラは一見普通ですが、見続けると味が出る不思議な魅力があります。作画や声優さんの演技は安定感があるので、その点は全く心配ありません。
ギャグアニメはかなり好みが分かれるので、万人におすすめできるかと言われると悩ましいですが、個人的には最後まで楽しめました。
毎回変わる声優とその豪華さが本作の最大の個性でありウリ。ただ、ある程度のアニメ好きでないと、声優が誰なのかはもちろん、声優の起用意図もわかりません。
そういう意味ではアニメ好きを意識してるんだと思いますが、特撮で1話使ったりもしてるので、アニメ好きというよりはオタクを幅広く取り込みたいのかな?よく分かりません。
自称「クソアニメ」ですが、正直言ってこれをアニメと言って良いのかすら迷うので、評価は難しいです。3期があったら観ると思いますが、アニメとして観るというよりバラエティ番組として観る感覚。
メイドの皮を被ったヤクザ抗争もの。
メイド喫茶もヤクザ抗争もアニメのテーマとしては珍しいですが、それを合体させた点が狂気。特にメイド喫茶である必要性に疑問を抱く方は多いと思いますが、最終回でそれが活きてきます。個人的には2022冬アニメで1番の神最終回でした。
内容もツッコミどころ満載ですが、そういうアニメだと割り切り、シュールさを楽しむことがポイントです。無理に世界観に順応しようとせず、主人公と一緒に振り回されましょう。徐々にそれが癖になっていき、まともなシーンには物足りなさすら感じるようになります。そうなればあなたも立派な「ご主人様」です。
アニメは面白ければいいんだ!という振り切りを感じる作品です。見る人を選ぶとは思いますが、シュールなユーモアを楽しめる人にはおすすめ。
アナザーガンダムって、どうしても今までにないガンダムを求められますが、見事にその期待に応えてるという印象。
学園もの、企業間抗争、そして百合と、意外と今までやってこなかった要素をミックスした割にはうまく纏まっている?印象。
ストーリー的には最初の方を割とほのぼの系にしておきつつ、不安な要素を見せておいて、途中から急に鬱展開に持って行こうとしている感じは、これもまたガンダムらしい。
キャラに関しては文句なしですね。絶妙にネクラな主人公をはじめ、ガンダムを構成する一通りの役者はちゃんと揃っている印象。
シーズン2が楽しみです。
原作既読だと、原作の雰囲気をそのままにアニメ化したという印象。悪い意味ではなく、無難にできていると思う。アニメしか見てない人の方が評価は高そう。
一番は、漫画ならではの表現を普通にアニメに落とし込んでいるシーンが多いので、どうしても雰囲気やテンポ・演出の面で原作より見劣りする勘が否めない。
もちろん、アニメとしてはよくできてます。できれば漫画は読まないで見た方がいいかもしれません。
なんとなく「地味な主人公が勇気を出してバンドに入り、努力や熱意によって周りに認められていく」みたいな内容を想像したら、全然そうじゃないのがこの作品の面白いところ。
主人公の陰キャやコミュ障は欠点ではなく個性として描かれています。陰キャならではの奇行やコミュ障あるあるをアクセントに、それを面白がりつつ受け入れてくれる懐の深いキャラクターたちの存在が物語を進めてくれる。だから主人公は割と流される系なのも見ていて面白い。自身の奇行で周りを翻弄しつつ、自分も周りに翻弄されてるドタバタ感が飽きさせない。
ただし、後藤ひとりが陰キャの一言では片付けられないほどに負の側面が強いので、見る人を選ぶ点は否めない。ネガティブな人が苦手ならもちろんのこと、自分自身が陰キャでトラウマがあったり、陰キャの心理が理解できない人は不快に感じるレベル。実際、この作品に対する否定的な意見を見ていると、この陰キャ描写が嫌い・おかしいというものが多い。自分も見ていていたたまれないシーンがいくつかあった。ただ、それは好みの問題でしかないし、そんなキャラが実はギターが上手いというのがギャップとして生きてるのでマイナス評価はしなかった。
絵柄のせいで萌えアニメの印象がありますが、きららアニメにしては内容は割と正統派路線だと思います。安易な萌えや百合に頼らず、純粋にギャグと話の面白さで勝負している。専門用語やライブハウスのルール、バンドあるあるのネタも豊富。実在する楽器なんかも登場するので、バンドやってたらより楽しめる作品なんだろうと思う。
作画が非常に丁寧で、これがまぁ良く動く。ライブシーンのカメラワークとキャラの動きは必見。ギャグシーンも変顔はもちろん、作画を大幅に崩したり、突然実写のストップモーションになったり、CG使ったりと遊び心満載。キャラデザのけろりらさんの絵柄も大当たりで、アニメ向けにより魅力的に描けている。
他にも各シーンを常に最適解で盛り上げる演出、それに応える声優の演技、作品の世界観に合った劇伴、豪華アーティストによるオリジナル曲、どれを取っても高クオリティで、非の打ち所がない。特に最終回のエンディングを含めたオリジナル曲の数々は良曲揃いで、ライブシーンはいやが応にも盛り上がる。劇中では高校生が作曲してることになっているので、プロ顔負けのクオリティはさすがに不自然ですが、そこはアニメの盛り上げを優先した判断だと思う。
1クールという限られた枠の中で作品の魅力を最大限に発揮するために、思いつくことは全部やってやるって感じのスタッフの気概を感じる完成度。2022秋アニメ覇権の筆頭。好みは分かれるが、個人的には文句無しの神アニメ。
作画がとにかく美麗。アニメ作品としてのクオリティに疑いの余地なし。
出てくるモビルスーツがMSVばりにやりたい放題でとにかくロマンとケレン味いっぱいなのでそこだけでも見れる。
宇宙世紀作品として見た場合でもハードボイルドな部類に入る作風はガンダムファンでも好みが分かれそう。さらにファーストガンダムの用語が普通に飛び交うセリフは、ご新規さんには理解が難しいかも。