今回はシズさんオンリーの話かと思いきや、キノもちゃんとからんでいましたね。ティーがシズさんを躊躇なく刺したことが、今ひとつ理解できませんでしたが、過去に親に捨てられ、今度は住むところまで奪われると思って悲観した結果あのような行動を取ったのだろうと自分では思いました。
それから舟の国の住人たちは、いずれ沈んでしまうことを信じられず戻ってしまいましたが、きっと全く知らない土地での生活(未知の可能性)よりも、今まで通りの生活(過去の経験からの安心)を選んだのでしょう。そんな住民たちが、どちらか片方だけではダメだと気付くときはどうなっているのでしょうか?
この話で特筆すべきは、千晶先生のような生徒の内面まで見ようとしてくれる先生もいれば、青木先生のように自分の物差しだけで生徒を見てしまう先生がいて、さらにそのどちらでもなく生徒と必要以上に接しない先生(この物語ではどうしても影が薄くなるので存在が見えませんが・・・)がいるということでしょう。
どの先生が一番やっかいなのかは、この物語を観ればわかるでしょうが、このような先生たちは(程度の差はあるにしても)現実世界にも確かにいることを再認識させられる話でした。
迷惑な国は一つではなかったという落ちと、どちらの国も迷惑のかけ方の度が過ぎていた、という話でしたが、問題は当事者に迷惑をかけているという認識はあっても、それが度を超えているという認識がなかったということでしょう。
ところで本作を視聴していて、前作を視聴していなかったので気になって少し観てみたのですが、キノって女の子だったんですね。でも今回の第3話を見た限り、本作は男の子設定なんだろうかと思えました。公式サイトにも性別についての記載がなかったので謎は深まるばかりです。