人の衝動、沸き立つ情熱、激しい気分の浮き沈み、といった人間ならではの「変動」が印象深い。
主人公ケンジの型にはまらず思いのままに生きる様がそれを象徴していたように思う。
「間」の取り方が独特。適当に日々を過ごすケンジの虚無感のようなものを感じた。ただ、ケンジが音楽を始めてから間を感じるシーンは少なかったように思う。
しかしカセットテープの録音を聞いたところで再登場。それにより、その後の「飽きた」というセリフも何となく予想することができた。
作品全体を通じて淡々と描かれているので、観ていてワクワクしたり、感情を揺さぶられたり、といった観点での「面白さ」はあまりないと感じた。
他方で、既存の「バンドアニメ」、(例えば、バンドを始めて成功するまでの挫折や紆余曲折を描くもの)とは全くもって異なっており唯一無二性が強い。
そうした点で本作品には、"彷徨える人々"に訴えかけるモノが確かに存在するのではないだろうか。
いつぶりに観たのかも思い出せない。
金ローで放送されてたので感想殴り書き。
映像が好き。ノスタルジックな風景がBGMも相まって観ていて心地良い。作中でキキが水平線を見つめて「素敵…」というシーンがあるのだが、まさにそれと同じ気持ち。特にこれといって理由があるわけでもなく、ただただ美しさに見惚れている様だ。
ほうきで飛ぶシーンは序盤からラストまで多くあるが、30年以上前の作品とは思えないカメラワーク、動き、を見せてくれる。
13歳にしてひとりで家を出たキキ。まるで幼い少女が一人で上京してきて、知らない世界に揉まれる様を見せつけられているのかと思った。彼女の真っ直ぐで清楚な性格が垣間見える故、序盤で街中の人々からの「無関心」を浴びた時の情景が現代社会でも通ずるものを感じた。また、だからこそおソノさんの暖かみが際立つなぁとも。
魔法のパフォーマンスがキキ本人のメンタルに関わることは間違いないかな。これも我々視聴者に訴えかけるものを感じた。まずは自分を大事に。心身ともに健康でいること。じゃないと仕事にしろその他諸々何も始まらないぜ!っと、勝手に解釈した。
何年かぶりに観返したので感想。
観ていてとても心地よかった。中学生ならではの瑞々しさや、どこか懐かしさを感じられる作品。
雫の心情や成長の過程の描写が好き。
お気に入りのシーンは聖司のおじいさんから物語を読んだ感想を伝えられて、雫が泣き崩れるところ。
ヴァイオリンの夢に向かって走り続ける聖司の隣に立ちたい一心で雫が書き上げた物語を「聖司のヴァイオリンのようだ」とおじいさんから評された事に喜びや安堵、開放感といった感情が込み上げてきて涙が溢れた、と解釈したのだが、そこまでの構成や流れの美しさに心打たれた。