プール回(海じゃなかった)。迷って大切なことを掴み直す、楽しさの中にそれがあったのがよかったです。互いに開いた中にあった全速力で思いをつなげられる確信は、この楽しさはこのチームにしかないと思えました。
遠い背中をみるのは苦しかった。苦しかったけど、こういう回もきっと必要だなって思います。次が海(注:次回)だと思うと少し気が楽になりました。予告が良い仕事しました。
合同合宿回。どこかがむしゃらなところがある走りがトレーニングを通してランナーになります。リレーショナーにできることもわかって、このリレーで競争する楽しさが、真っ直ぐな勝負でできる駆け引きが見えて面白かったです。
見納め(まだ上映されているところはあります)感想。映画館で観るべき理由が見つかりました。最後に見た映画館の音響がとても良く、キャラクターと音楽もとても好きになりました。
印象に残ったのは、エンディング前、最後の場面で聞こえるウタの声で歌われる「歌」の音です。残響音で映画館全体が振動して、ウタだけだった「歌」にウタとヒビキがいると思いました。生きるヒビキにとっていなくてもウタがいるように、そこで生きるウタにとってもヒビキがいると思いました。「歌」にヒビキが息づいているようで素敵でした。
ウタとヒビキがいる、という言葉では伝わらず、そういう音の解像度に合わせた調整で体感してこそ感じられる要素のある作品だと思います。
(こう言い表せば何事か伝えられるでしょうか)人はいつか死ぬ。いずれ死ぬ運命ならば出会わなければよかったのか。どう言えばいいかわかりませんが、生の肯定を含む、誰かにとって生きる理由になれる作品と感じます。それが何よりも好きな理由です。温かさを受け取りました。
追記
この作品の最大の魅力は全てに作用反作用があることだと思います。ヒビキがウタに「変なやつ」と言えば、ウタが影響を受けるだけでなくヒビキにも影響が生じます。アクションでもそうです。強く地面を蹴れば、浮いた不安定な地面は崩壊したりします。カイが足場になったように、受け止める意思(押す力)があって初めて均衡します。