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普通

人は繋がりの中でしか生きられない。なのに繋がりが生きるのを難しくする
澪が陥る境遇はそのようなものかな。下手に街に出れば誰もが彼女を指さす。でも彼女は一人で生きていけないから陽に絡む。その陽には既に想い人がいるが叶いそうにもない
繋がりによるジレンマ。ようやく作品の方向性が見えてきた気がするよ

陽と澪の関係は早くも厄介なものに。彼女と一緒に居る事で生じる噂が広まるほど、真珠との交際は遠のく
その未来で待つのは友達の関係。でも、飲み会時の雰囲気を見るに友達的な間柄が3人には合っているようにも思えるが…
陽が澪を追って真珠が取り残されたように、繋がりを求める想いがそこにある限り上手くいく訳がない

それにしても真珠は何を考えているのだろうね?
陽に対して何も思っていない訳じゃなさそうだけど、絶妙に陽を避けている点は気になるね。何よりも家の件が彼女の心に暗い影響を齎しているだろう点も
彼女は陽にどのような繋がりを求めていなくて、逆にどのような繋がりを欲しているのだろうと疑問に感じてしまう



良い

現状以上を望めなかった筈の作品が時を経てアニメを通し蘇るなんて不思議で興味深い話もあるものですよ
それはきっと関係者の作品愛が強かったから成し遂げられた奇跡で
同様に、ミラによる白夜への強すぎる愛がどんな面白おかしい奇跡を作り出してくれるのか楽しみに思えるなのかも

敵対陣営の人物に恋する物語なんて古今東西存在するけれど、ミラの惚れ具合はちょっと度が過ぎているような。第一話だけで2回もケーキ持参で会いに行くなんて(笑)
白夜は良い意味で現状を受け入れる力に秀でているね。それは魔法少女としての生活やミラの求愛だったり
だからミラが自分に殺しを求めない点も受け容れている

惚れてしまったミラは殺し合いを求めない。求めるは殺しない愛の物語。その点では白夜のリアクションが薄めである為にミラの一人相撲感が強いながら、対立する筈が全く対立していないが為に穏やかに見守れる作品と成っているように思えますよ
てか、普通に白夜は可愛いしテンパってるミラは面白いね



とても良い

原作既読
原作の時点でカオス度数の高かった作品がアニメになったら更にカオスになるとか誰が予想出来ただろうか?
特徴の有りすぎるBGMと共に繰り出されるシカネタの数々には大笑せずに居られないヤベェ作品であると強烈に臭ってくる凄まじい作品

虎子とのこの出会いからしてカオス
どのような経緯で電線に引っかかったのか想像を許さないのに、のこを助けなかった未来だけは丁寧に想像させる理不尽。おまけに虎子の正体はきっちり看破するのだから厄介としか言い様がない
カオスが過ぎるのこは周囲をカオス空間に引き込む才能があるね

だから虎子がどうにかしてのこの口を封じようとしても無駄な話で
むしろシカ部なんて謎とカオス渦巻く部活の部長にさせられたのは最早必然の展開と言うしか無い。そして、シカ部長就任が更なるカオスを呼び込むのだろうと予測させるラストも良い
原作よりもシカ成分の濃い内容をシカと見届けたいと笑いつつ思える好スタートでしたよ



とても良い

歴史上の偉人と言われるとちょい疑問符がついてしまう人物である北条時行、そんな彼を主役にしてこれだけの物語を展開するなんてね
鎌倉時代の武士なんて倫理観も何も有ったものじゃなく死と戦いばかり。そんな在り方に反旗を翻し遁走する時行はそれこそ反逆の英雄と言った処か

この初回で誰が最も武士らしかったかと言えばやはり尊氏になる。武士団を率いて破壊の限りを尽くし天下に名を轟かせた
家臣の操り人形な高時や稽古から逃げ隠れる時行は武士らしくない。そんな者が武士の頂点に立つなら天下が崩されるのは必然の話

その必然に別の未来を見たのが頼重や邦時か
怪しい頼重の言葉を信じる根拠なんて平時は見つからない。それこそ武士の力が試される時でなければ
大量の武士に囲まれた際に時行が発揮した逃げ上手は凡人のそれとは違いすぎる。一つの刃も矢も許さず生き延びた彼は時代が望む存在と判る

史実を知っていれば彼がこの後どのような歴史を紡いでいくかは判ってしまうもの
けれど、その判りきった事実からも逃げ隠れてしまうのではないかと思わせる逸材には、彼がどのようにして英雄へ転じるのかと期待させる
早くも傑作の予感をさせる作品ですよ



とても良い


良い


良い

扱い方の難しいお題目を難しいままに取り扱っている点が印象的
近年のアニメなら理解有る人物だけで環境を固めても違和感など無いだろうに理解有る人物を竜二だけにするなんて思い切りが良い
それだけに無理解のまま肯定的にまことを捉える咲が映えてくる

咲自身も多数派と言い切れるか怪しい点がある点は特徴的。そういった自覚無いままに同性と思われたまことに告白した。また、男の娘に興奮する特殊性もある
同様に竜二も多数派と言えない類である感じ
まことを肯定しない多数派から彼らは漏れていて、その中核がまことになるのかな

なら、まことが咲を振った際の理由が「好きな人が出来たこと無い」であるのは興味深い。多数・少数を背景としない振り方だから咲も「初恋の人になる」と諦めない姿勢を保てる
ただ、その諦めなさはちょっと力強すぎるね。授業中ですら話しかけてくるなんて(笑) 彼女の個性を現している

でも咲の諦めなさはまことを変えるものになりそうな
一時は諦めたハンカチやそれに結びつく想いを咲はスルスルッと掴んでみせた
まことと異なるその姿勢は早くもまことに影響し始めている。今は狭い範囲内で大事にするしか出来ないまことの在り方、それを共に育んでくれる人になりそうな気がするよ



とても良い

異なる家族が一緒になる過程で、子供が家族を目指すわけでも恋の兆しが生じるわけでもなく、他人のままに互いの気が休まる妥協点を探ろうとしているのかな
その意味では悠太も沙季も自分が暮らしても良い家を探している。それを相手との関係の中に見出そうとしている

同い年の異性が家族に成るフィクションのような展開はけれど二人に興奮を覚えさせないのが印象的
一方で何も思わないわけではなく警戒は有る。だから試す発言をして相手の人間性を探っている。相手の居る空間が自分にとって安らげる場所と成るかを見定めようとしている

それでも同じ屋根の下に入ればどうしても緊張してしまう。それを和らげる一歩目が敬語の停止かな
通常、家族同士で敬語は使わない。敬語を使うならまだ相手を同居人と認めていないようなもので。だからちょっと背伸びをしても悠太は敬語を辞める必要があったのかな。仮初でもその瞬間に二人は家族っぽく成った

悠太はシニカルだけど冷淡ではなく、沙季を受け容れようとしている
その象徴がお風呂の温度やらノックの強さやら。直接聞けはしないけど、不快にならない領域を探っている
沙季の側の迷いも印象的。今は押すべきスイッチが判らない。でも試す内に判ってくる
今は扉を安々と越えられない二人がどのような擦り合わせの果てに丁度良い関係と成るのか気になる第一話でしたよ



とても良い

猫が店員のラーメン屋とか、その時点で設定勝ちな気が
ただ、本作の良さはそれだけじゃなく、例えばあの猫達を人間に置き換えたとしても人情物として成立するだろう点だね
前の職場では人間扱いされなかった。そんな珠子が新しい職場で人間でない者を世話をして人間扱いされる不思議で温かい光景

猫が店員をしているなんて有り得ない光景。でもそれを現実に擦り合わせようとしているのだから面白い
猫毛の注意に保健所がどうやら等々、中途半端に現実的だからこそコミカルで面白い。また、その完璧ではない現実さは人情味溢れる猫店員の態度から来ているのかもしれないと思えるね

労働条件通知書に雇用保険料、雇い主なら当たり前の義務だけど、誰もが当たり前を出来るわけじゃない。当たり前の対応してくれるという事は、相手をきちんと人間として扱っている証拠でもあって
だから珠子は涙を流してしまったのかな。当たり前の対応にこそ人情味が詰まっている

そう考えるとハナが珠子に厳しいのもきっと人情味
コネ採用なんて当たり前とはちょっと違う。更に珠子は猫に応じてブラッシングを変えていなかった。それは相手をまだ観れていない証
その意味では未熟なのだけど、逆に言えば珠子はこれからあの店で学ぶ事が沢山あると言える
そのような温かな当たり前を感じられた初回だったよ



普通


良い


とても良い

3つの報告が描かれたEP
報告とは何が有ったかを伝えるだけでなく、相手に身の振り方を決定させる一助となるものかもしれない。何よりも相手に伝える事で自分の中でその事実を消化する意味も同時に有るのかも
どれも重い報告だからこそ、遣り遂げたルディに成長を見れたよ

パウロやゼニスに関する報告はノルンにとって余りに悲しいもの
けれど、ルディが誠実に話し、報告に至るまでに痛ついたのだと判れば彼女も父の形見を抱え新たな生き方へと目を向けられる
そう考えると、あのノルンがアイシャに気を遣い実母との再会を喜ぶ機会を与えたのは驚き
彼女は辛さを乗り越えて成長しようとしているのだと感じられたよ

ロキシーに関する報告は誰にとって辛いものか
生真面目なノルンはルディの不義を許せない。その責めはルディにとって辛いものだが、これが最も試練と成るのが誰かなんてはっきりしてる
シルフィは理解有る妻として振る舞った。彼女がいつから覚悟していたかなんて判らないけど、ルディが正面から報告したからこそ出来た振る舞いなのかもしれないね

ルディによる報告では無いけれど、子の誕生はルディが父親になった報告のようなもの
愛する人が居て、愛する人の側に居られて、愛する人が増えた
それはルディがこれまでにしてきた諸々が結実した瞬間であり、これからの身の振り方を覚悟させるもの
ルーシーが産まれた事はルディという人間が明確に変わる転機

以前のルディでは考えられないパウロ相手の報告は象徴的
親を「一緒に住む他人」と感じていた彼が墓石となった父に息子として語り掛けている。あれは父への報告でありつつ、自分への報告でも有るね
父の偉大さを知り己の未熟を知る。産まれた娘の為に良い父親になろうと父を嗣ぐ決意をする
彼のやり直しがここまで至ったのかと思うと感慨深い第2期ラストでしたよ



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