サービス開始日: 2016-12-24 (2939日目)
いよいよ地元以外の人がやってくる機会が訪れた回.出会いを求めに来てはいるがこの人達にいかに間野山の魅力を伝えられるかが町おこし的観点では勝負なのかなとか思う.
お話的に焦点を当てられてるのは凛々子ちゃんでUMAがすきという点を今回の龍の騒ぎでどう活かすのかなというところ.
みんながやってるからやりたくない的な斜に構え精神はちょっとわかる.
他のメンバーが大学生にありがちな料理や見た目が派手なだけの料理を持ってくる中,しおりが持ってくるかぶらのそぼろあんかけだったりかぼちゃのおはぎだったり美味しいけど地味みたいな構図があった.
同様の構図としてフレンチ(派手)を作る熊野さんが川魚の塩焼き(シンプル・地味)を食べて美味しいといっていたシーンがあって今回のテーマはここが中心になるのかなとも思う.
8話にして観光協会と商店街の対立の話の深いところまで触れられた.4~7話で町のことを少しずつ知っていった由乃達だったが町おこしに対して「頼んでもないのに勝手なことをするな」という意見に対してはこれまでほとんど触れていなかったため物語が大きく進んだなと感じる.お話が進んできてて面白かった.
ここで新しい饅頭の原材料が間野山産かどうかについて触れててただ美味しいものじゃなくてきちんと間野山の活性化につながってるのかという話が出てきて確かになるほどなとなった.もしかしたら「フレンチ」は美味しいけど間野山に関係ない(間野山から外国へ修行へ行った)象徴だったりするのかなぁとか.
責任を取る立場になりたくないと言っていたしおりだが最後のシーンでは「みんなが幸せになるアイディアを出す」と宣言していて楽しみなところではある.
物語とは関係ないが田んぼ作業の格好でしおりはともかく他3人がへんてこな格好に比べ由乃はある程度まっとうな格好をしててこういうところで「普通」だなぁと感じた.細かくてすき.
とにかく最後の前髪を上げた由乃がかわいかった.あと窓を伝う雨で由乃の涙を擬似的に表現してるのとかすき.
6話でセミを食べろと言われたときに「貴重な経験」と返した萌ちゃんのように,燃えてる家に突っ込む仕事を「こんな経験そうそうできないしね」と真希さんが返したことで女優としての覚悟が決まったのかなぁと思った.演技をすきでやっていた頃の自分を四季を通して街全体で思い出すことで昔の自分に勇気をもらったって形容するのが結構すき.
最後の方までしおりちゃんの件の解決しないしどうなるんだろうと思ったら由乃の計らいが.未来に目を向けるがだからと言って過去(思い出)をないがしろにするのではなく,処分する家のおばあちゃんの名前をエンドロールに載せることで過去も大事にするという姿勢がいいなぁと.
こう考えてみるとしおりちゃんの件も真希さんの件も過去を大事にするということが共通してて,もっと言うなら4,5話の伝統を重んじつつも新しいものを作る彫刻の件とも構図が同じなようにも思える.今回の件も噂に尾ひれが付いたものの宣伝は成功していてこれも町おこしの一歩になったことを考えると,町おこしに必要なのはただ「新しいことをやる」だけではなく「元々の伝統,町の雰囲気を大切にしつつ新しいことをやる」ことが大切なのかなって.