青春ブタ野郎はおでかけシスターの夢を見ない

青春ブタ野郎はおでかけシスターの夢を見ない

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2022 鴨志田 一/KADOKAWA/青ブタ Project
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動画

あらすじ

高校二年生の三学期を迎えた梓川咲太。
三年生の先輩であり恋人の桜島麻衣と、峰ヶ原高校で一緒に過ごせる学生生活も残り僅かとなった。
そんななか、長年おうち大好きだった妹の花楓は、誰にも明かしたことのない胸の内を咲太に打ち明ける。
「お兄ちゃんが行ってる高校に行きたい」
それは花楓にとって大きな決意。
極めて難しい選択と知りながらも、咲太は優しく花楓の背中を押すことを決める。
『かえで』から『花楓』へ託された思い。二人で踏み出す未来への物語。

引用元: https://ao-buta.com/
全体
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妹の続きを見れてよかった。

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良い

今回は花楓さんの進路とそれに影響する思春期症候群のエピソード。中々に重かった。
進路とは花楓が中学を卒業後、咲太や麻衣さんと同じく峰ヶ原高校を受験するかどうかというものだが、ここで花楓ではなく「かえで」が絡んでくる。
「かえで」の影を追っていた花楓は自分の望む進路を進まず、「かえで」のように皆から望まれる妹としてありたいとの思いから「かえで」が望む峰ヶ原高校を受験するとし例の痣が... そこでの「自分よりもう一人の自分の方が良かった」という吐露には咲太も堪えるものがあったと。結局、二人とも大事な妹とのことで、花楓は自分を肯定し自分に合った進路を進むことに。
自分の存在価値が見いだせないときって何かに自分の価値を縋ることってよくあるよね。自分も中学生の際に同じく存在価値が見いだせなかったが故に「日本」に縋ってネトウヨ化するという黒歴史があったしね... 花楓さんの場合は二年間の空白が自分の存在価値に疑問を見出して、二年間頑張っていたもう一人の自分自身に縋ったと。
思春期症候群というのは、現実に実際にあるものを分かりやすくSF風に表したのかもしれない。これにおいては、「自身の価値の喪失感」を痣で表現したと。

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高校受験を舞台に花楓ちゃんの苦悩が鮮明に描写されていて、毎回青ブタはグッと来るものがありますが今回もなかなかでした
特に気丈に見えても不登校のトラウマとかえでと花楓の違いに花楓ちゃんが悩む部分はかなりでした
最終的の進路選択で花楓ちゃんが自分の意思でこうしたいと選択したところはとても良かったです
作中、次期作の話も交えてあったので、12月のランドセルガールも楽しみです!

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原作既読
落ち込んだ花楓が、一日の出来事を順番にじっくりと咲太に教える様が現実味を帯びていて辛かった。
そして、上げて落とすのを得意とするシリーズの特徴を強調して、今回の本筋以外でドSな布石を組み込んでいたのは面白かった。
登場人物の格好のレパートリーが増えていて、久々の映像化で映画2作の前半の話でも画面の変化で観る側を楽しませる工夫がされていて良かった。特に麻衣の和装にビックリした。
スイートバレットで声優交代したメンバーがいたようで、ライブの雰囲気が全体的に一新されていた。それよりも、自分は鹿野琴美の声優変わったのかと思っていた。

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今回は思春期症候群の謎を解き明かすというミステリーものというよりは花楓とかえでの成長がテーマになっていたので,家族ものの作品を見るときのような暖かい気持ちになった
結局花楓もかえでもお互いがお互いのことを尊重し尊敬するあまりに憧れだったりなりたくてもなれないという気持ちに悩まされていたけど,花楓もかえでもどちらが良いとかじゃない,みんな違ってみんないいんだ,2人とも咲太の妹なんだというのがすべてだと思った
そこをちゃんと気づかせてあげられる咲太だったり,周りの人たちが暖かくて心底良かったなあと思えた
後はみんなと同じが良いという感情に折り合いをつけられるかというので,これは自分たち一般社会に生きていてもとても難しいけど,特に進路とか人生の決断においては人と違うことを選択することが自分のアイデンティティになったり新たな扉を開ける可能性を秘めているから,そこの勇気をもらえて背中を押してくれる作品というのは素晴らしいなと思った
後はランドセルガールへの伏線もいくつか張られている感じがして続編が楽しみになってきた,花楓はちゃんと自分の進路に向き合うことができたけど,咲太自身の進路はどうなのかとか梓川家の関係性の奇妙さだったりとか
青ブタはキャラデザとか作画演出もとても好みでそれだけでも見てよかったと思える作品です

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「かえで」になりたい楓

進路選択、楓が希望したのはお兄ちゃんと同じ高校。その根底にあったのは、みんなと同じが良いという思い。それともう一つ、「かえで」の残した願いを叶えたいという思いだった。

はっきりと言葉にはしないものの、「舞先輩、舞先輩」と言ってばかりの咲太に不機嫌な嫉妬心を覗かせたり、バイトばかりで帰りの遅い咲太に寂しさや不安感を募らせたりする楓が表していたのは、妹以上に妹らしい妹、かつてのかえでの影だったようにも映った。まだ不安定な状態であることに変わりはないけれど、やると決めた楓の受験勉強の頑張りは凄まじくて、その一方で覗かせる兄に甘えずにはいられないような姿。心配になるくらいに頑張りすぎて、その反動で兄に甘える楓には、冷静で落ち着いたところのある今の楓らしくない印象を感じた。

きっと、それは自分の代わりにすごく頑張っていて、そこにみんなも優しさを注いでくれた「かえで」のようにならなきゃという楓の心の中で渦巻く葛藤が生んだものだったのかもしれない。かえでのように望まれる妹・楓になるために、ありのままの楓を、頑張り屋さんで少し甘えん坊な咲太の妹・楓という役で覆ってしまっていたように見えた。

楓は「かえで」になれない

だから、「私も頑張るから」と決意した峰ヶ原高校の受験本番で、自分の想いに追いついてこない心と体がみんなとかえでの期待に応えられなかったことに、自分と比べた自分の否定の気持ちがこんこんと湧いて、楓の心を満たしていた。そして、ベッドに潜り込んで、自分はダメなんだと、もう一人の妹の方が良かったんでしょ…と。かえでと「かえで」になれない自分を切り離して、兄を突き放す。「かえで」になれなければ何者でもない、居場所を失ってしまう自分を再び外界から閉ざそうとしてしまった。

咲太の二人の妹

でも、咲太にとっては、かえでも楓も大切で大好きな妹に変わりはない。だから、妹に自分自身を否定してほしくないし、楓には楓が望むように生きてほしい。ようやく帰ってきた楓なんだから、「かえで」じゃなくて良い、楓には楓らしくしていてほしいという兄の願いがあった。

そして、スイートバレットの卯月から通信制高校の話を聞く中で、卯月が語る「自分の幸せは自分自身で決めるもの」という言葉は、楓の中で兄の言葉を確かにするものだった。それに、卯月の母の「定時制や通信制を勧めたのは、親として心配だったから」という一言は楓の心変わりにとって大きなものだったように思う。以前の楓には、通信制の高校を勧めは「かえで」になれない自分への否定のように刺さるものだったけれど、きっとその一言を聞いたことで、兄の妹・楓を想う真意が伝わったように思う。

かえでがいたから、楓がいる そして、未来の楓になっていく

だから、かえでが残してくれたものを前に、楓も同じ様にならなくても良い。かえでがあって、楓はまた新しい梓川楓になっていけば良いんだと、楓は自分自身への確信を持てた。かえでがくれたものをなぞるのではなくて、その先を描いていったところに楓の向かう場所がある。

そして、結局、楓が選んだ進路は、合格できた峰ヶ原高校じゃなくて青星高校だった。かえでが行きたいとの書き残した場所とは違うけれど、それはきっと「お兄ちゃんと同じ学校へ行きたい」という願いにかえでが込めたものとは変わらないものだったと思う。あの頃のかえでにとっては、峰ヶ原高校に入学することが自分の成長のゴールだっただけで、今の楓にとっても同じ様にそれだけがゴールというわけではない。かえでが一人で自分の巣を飛び出した先に峰ヶ原高校があったように、楓が自らの手で道を選んだ先に青星高校があった。そういう意味で、楓の選択はかえでが残した「すこし大人になりたい」という願いを叶えられたように映った。

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三つ編み赤縁メガネ麻衣さんの破壊力

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・とても良かったです…。ゆめみる少女とは対照的な作り。あちらがフルコースならこちらはさしずめ丁寧に出汁をとった和食のような、それでいて結構重めのテーマをすごく丁寧にじっくりと描写している。前作とは違ってほとんど思春期症候群は出てこなかったけど、花楓にとっては人生の一大事の物語。

・前作は物語構造の複雑さに力を入れていたけど今作はシンプルな作りで、その分、これまでのアニメ版ならカットされそうな日常のエピソードまでちゃんとすくい上げることで、すごくリッチな情感の映画になってる。ただ、やはりTVシリーズ履修前提という感じはした。

・TVでさんざんかえでに愛着を持ってしまっていたので、かえでのことを思い出すシーンはやっぱりちょっと泣きたくなったけど、この映画で花楓が決してぽっと出のキャラとかではなく、ある意味かえで以上に悩み苦しみながらそれでも前に進もうとする姿に、全力で応援したくなった。

・受験って十代にとっては本当に人生最大の山場で、人生のすべてが決まってしまうような錯覚がある。大人になって思い返すと全然そんなことないしいろんな進路もありうるけど、見えている世界がすごく狭いんだよな。周囲の数少ないサンプルがそのままロールモデルになってしまう。そしてすぐに周囲に流されるし、自分の希望ではなく他人の期待に応えようとしてしまう。

・だから花楓に麻衣さんやのどか、卯月やその母親から話を聞く機会があったのは本当に良かったと思う。峰ヶ原以外にものどかの高校や通信制などいろんな選択肢が実感を持って感じられるし、何より世界が広がるので。自分の受験のときは通信制なんて考えもしなかったよ。

・さすがKADOKAWA、N高のPRっぽさもあったw ただ花楓はSNSのいじめで不登校になったはずなのでネットが中心となる通信制はちょっと不安もあるけど、トラウマができてしまった峰ヶ原に通うよりはいいかもしれない。

・花楓、勉強すごくがんばっていて、ひたすら心の中で応援してた。登場人物が何かの目標に向かってひたすら勉強頑張る姿って好きなんですよね。自分もがんばろうと思えるので。ていうか2年ブランクあって普通に峰ヶ原受験できるまでスパートかけられるのすごくないか。

・でも花楓の「私もがんばるから」はつらかったなあ…ずっとあのかえでノートを持ち歩いてるのも。2年間の記憶がない花楓はめちゃくちゃ不安だったはずで、2年の空白を埋める拠り所があのノートしかなくて、かえでがすごく頑張っていたこと、かえでのおかげで今の自分と兄がいることをわかってるからこそ、かえでに縛られてしまっている。パンダのぬいぐるみやキーホルダーも、かえでのことを意識しすぎてしまってるのかもしれない。かえでの夢をかなえたいという思いがあったからこそあんなに勉強がんばれたというのはあるだろうけど。

・ただでさえ中学の頃って不安しかないのに加えて元々の外出恐怖もあるから、願書出しに行くときの不安げな感じとか勇気を振り絞ってる感じが、見ていてこっちもなんかすごく緊張してしまうくらいだった。観客は何もできず見守ることしかできない。

・だから咲太が頼もしかったなあ。こっそり通信制の説明会に出るけど、決してそれを押しつけずに花楓の希望を最大限に尊重し続け、つかず離れずそっと見守っている。過度に期待やプレッシャーをかけず、本人が納得のいくように選択をさせて、だけどその選択肢を広げてやる努力、万が一の場合にも救いを用意しておいてやる陰の努力は惜しまない。なんかもう、理想の保護者じゃん…。受験日の朝ご飯を作る丁寧な描写から伝わってくる心情とか。

・保健室のシーンはとてもつらかった。自分だったら立ち直れない。完全に人生終わった気分になると思うし、「もう一人の私のほうがよかったんでしょ」って言われる咲太もショックだっただろう。あれは観客に向けた台詞でもあったかもしれない。かえでのことが忘れられない自分に対しての。だからショックだったし、あれでぐっと花楓がいとおしくなってしまった。巧いなあ。作者が。

・結局峰ヶ原も定員割れで合格になったけど花楓は通信制を選んだ。どちらが最適解かとかはわからないけど、でも花楓が自分の意思で選んだ意義は大きい。それは決してかえでを否定する行為ではない。かえでの夢をなぞって生きようとしなくていい。ゆめみる少女で描かれた自己犠牲を本作は優しく否定している。他人のために生きるのも美しいけど、万事がそれではいけないんだよっていう。

・自我が確立してないころって自分の欲求と他人の欲求があいまいで、親や先生や周囲の期待がそのまま自分の夢になってしまう。○○高校に行って欲しいという周囲の「空気を読んで」、それが自分のやりたいことだと錯覚してしまう。周囲も喜ぶし、ラクなんだよな。だけど自分を押し殺して行動原理を外部に求めてしまうと、後々けっこうそれをひきずることになる。そして行き詰まった時には他責思考になるし、結果すべてうまくいったとしても自分で選べなかったという無力感だけはいつまでも残る。自分がそうだった。だから花楓は、自分で自分のやりたいほうを選べたということに自信をもっていい。なかなかできないよ、あれ。

・忘れていた受験の頃の心理をなんか少し思い出したなあ。そして当時はまったく見えていなかったし自分だけががんばったように思えていたけど、いかに周囲に「受験生を見守る視線」が溢れていたのかようやくわかった。咲太はもちろん、お父さん、麻衣さん、のどか、卯月とお母さん、カウンセラーの先生、峰ヶ原の先生や事務の人までも、そっと応援してくれていて、進路という正解のない問いに対して向き合ってくれていたんだなあと。

・今回TVシリーズから1ヶ月かけて一気に見たわけですが、多くの人は前作と今作の間に数年があるわけで、だいぶ感慨違うだろうな。ランドセルガールも気になりすぎるので公開が楽しみです。

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TVシリーズ第3話でハートをグッと掴まれた作品。
初めてラノベを買った作品。
「ゆめみる少女の夢を見ない」は鑑賞回数2ケタを記録した作品。

本作は期待せずにいられなかった。
増井壮一監督,原作小説を上手に映像化してくれてありがとう。
あと何回観るだろうか。

スイートバレットの「BABY」はもうお蔵入りだろうな。
内田真礼雨宮天はいいとして,残りは22/7勢だけど契約解除になったのがいるからなあ。

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花楓回が一番好き。
ずっとかえでとは違うって悩んで思春期症候群とも向き合わなきゃいけなくて、よく頑張ったなあ。
咲太のお兄ちゃんとして頑張るところも麻衣さんたちが年上として手助けするところもいい。
みんなで花楓の成長を見守ってる気分でほっこりした。

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映画館で観てきました!
今回は妹の花楓を中心としたストーリーとなっており、とても好きなキャラクターなため楽しんで観ることができました。
音楽は前回の映画と同じようにアニメのEDを歌う形で。ただ花楓とかえでが歌っており、そこはすごく良かったです!
映像は今までの中で1番良くなっているのではないでしょうか。キャラクターの作画のバランスがとれており、安定していたと思います。
ストーリーはいつものようなとんでもない波乱が起こるという形ではなかったですが、花楓が自分の道を決めていく姿が描かれており、十分感動しました!
次回のランドセルガールも楽しみです!

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