妹の続きを見れてよかった。
今回は花楓さんの進路とそれに影響する思春期症候群のエピソード。中々に重かった。
進路とは花楓が中学を卒業後、咲太や麻衣さんと同じく峰ヶ原高校を受験するかどうかというものだが、ここで花楓ではなく「かえで」が絡んでくる。
「かえで」の影を追っていた花楓は自分の望む進路を進まず、「かえで」のように皆から望まれる妹としてありたいとの思いから「かえで」が望む峰ヶ原高校を受験するとし例の痣が... そこでの「自分よりもう一人の自分の方が良かった」という吐露には咲太も堪えるものがあったと。結局、二人とも大事な妹とのことで、花楓は自分を肯定し自分に合った進路を進むことに。
自分の存在価値が見いだせないときって何かに自分の価値を縋ることってよくあるよね。自分も中学生の際に同じく存在価値が見いだせなかったが故に「日本」に縋ってネトウヨ化するという黒歴史があったしね... 花楓さんの場合は二年間の空白が自分の存在価値に疑問を見出して、二年間頑張っていたもう一人の自分自身に縋ったと。
思春期症候群というのは、現実に実際にあるものを分かりやすくSF風に表したのかもしれない。これにおいては、「自身の価値の喪失感」を痣で表現したと。
高校受験を舞台に花楓ちゃんの苦悩が鮮明に描写されていて、毎回青ブタはグッと来るものがありますが今回もなかなかでした
特に気丈に見えても不登校のトラウマとかえでと花楓の違いに花楓ちゃんが悩む部分はかなりでした
最終的の進路選択で花楓ちゃんが自分の意思でこうしたいと選択したところはとても良かったです
作中、次期作の話も交えてあったので、12月のランドセルガールも楽しみです!
原作既読
落ち込んだ花楓が、一日の出来事を順番にじっくりと咲太に教える様が現実味を帯びていて辛かった。
そして、上げて落とすのを得意とするシリーズの特徴を強調して、今回の本筋以外でドSな布石を組み込んでいたのは面白かった。
登場人物の格好のレパートリーが増えていて、久々の映像化で映画2作の前半の話でも画面の変化で観る側を楽しませる工夫がされていて良かった。特に麻衣の和装にビックリした。
スイートバレットで声優交代したメンバーがいたようで、ライブの雰囲気が全体的に一新されていた。それよりも、自分は鹿野琴美の声優変わったのかと思っていた。
今回は思春期症候群の謎を解き明かすというミステリーものというよりは花楓とかえでの成長がテーマになっていたので,家族ものの作品を見るときのような暖かい気持ちになった
結局花楓もかえでもお互いがお互いのことを尊重し尊敬するあまりに憧れだったりなりたくてもなれないという気持ちに悩まされていたけど,花楓もかえでもどちらが良いとかじゃない,みんな違ってみんないいんだ,2人とも咲太の妹なんだというのがすべてだと思った
そこをちゃんと気づかせてあげられる咲太だったり,周りの人たちが暖かくて心底良かったなあと思えた
後はみんなと同じが良いという感情に折り合いをつけられるかというので,これは自分たち一般社会に生きていてもとても難しいけど,特に進路とか人生の決断においては人と違うことを選択することが自分のアイデンティティになったり新たな扉を開ける可能性を秘めているから,そこの勇気をもらえて背中を押してくれる作品というのは素晴らしいなと思った
後はランドセルガールへの伏線もいくつか張られている感じがして続編が楽しみになってきた,花楓はちゃんと自分の進路に向き合うことができたけど,咲太自身の進路はどうなのかとか梓川家の関係性の奇妙さだったりとか
青ブタはキャラデザとか作画演出もとても好みでそれだけでも見てよかったと思える作品です
進路選択、楓が希望したのはお兄ちゃんと同じ高校。その根底にあったのは、みんなと同じが良いという思い。それともう一つ、「かえで」の残した願いを叶えたいという思いだった。
はっきりと言葉にはしないものの、「舞先輩、舞先輩」と言ってばかりの咲太に不機嫌な嫉妬心を覗かせたり、バイトばかりで帰りの遅い咲太に寂しさや不安感を募らせたりする楓が表していたのは、妹以上に妹らしい妹、かつてのかえでの影だったようにも映った。まだ不安定な状態であることに変わりはないけれど、やると決めた楓の受験勉強の頑張りは凄まじくて、その一方で覗かせる兄に甘えずにはいられないような姿。心配になるくらいに頑張りすぎて、その反動で兄に甘える楓には、冷静で落ち着いたところのある今の楓らしくない印象を感じた。
きっと、それは自分の代わりにすごく頑張っていて、そこにみんなも優しさを注いでくれた「かえで」のようにならなきゃという楓の心の中で渦巻く葛藤が生んだものだったのかもしれない。かえでのように望まれる妹・楓になるために、ありのままの楓を、頑張り屋さんで少し甘えん坊な咲太の妹・楓という役で覆ってしまっていたように見えた。
だから、「私も頑張るから」と決意した峰ヶ原高校の受験本番で、自分の想いに追いついてこない心と体がみんなとかえでの期待に応えられなかったことに、自分と比べた自分の否定の気持ちがこんこんと湧いて、楓の心を満たしていた。そして、ベッドに潜り込んで、自分はダメなんだと、もう一人の妹の方が良かったんでしょ…と。かえでと「かえで」になれない自分を切り離して、兄を突き放す。「かえで」になれなければ何者でもない、居場所を失ってしまう自分を再び外界から閉ざそうとしてしまった。
でも、咲太にとっては、かえでも楓も大切で大好きな妹に変わりはない。だから、妹に自分自身を否定してほしくないし、楓には楓が望むように生きてほしい。ようやく帰ってきた楓なんだから、「かえで」じゃなくて良い、楓には楓らしくしていてほしいという兄の願いがあった。
そして、スイートバレットの卯月から通信制高校の話を聞く中で、卯月が語る「自分の幸せは自分自身で決めるもの」という言葉は、楓の中で兄の言葉を確かにするものだった。それに、卯月の母の「定時制や通信制を勧めたのは、親として心配だったから」という一言は楓の心変わりにとって大きなものだったように思う。以前の楓には、通信制の高校を勧めは「かえで」になれない自分への否定のように刺さるものだったけれど、きっとその一言を聞いたことで、兄の妹・楓を想う真意が伝わったように思う。
だから、かえでが残してくれたものを前に、楓も同じ様にならなくても良い。かえでがあって、楓はまた新しい梓川楓になっていけば良いんだと、楓は自分自身への確信を持てた。かえでがくれたものをなぞるのではなくて、その先を描いていったところに楓の向かう場所がある。
そして、結局、楓が選んだ進路は、合格できた峰ヶ原高校じゃなくて青星高校だった。かえでが行きたいとの書き残した場所とは違うけれど、それはきっと「お兄ちゃんと同じ学校へ行きたい」という願いにかえでが込めたものとは変わらないものだったと思う。あの頃のかえでにとっては、峰ヶ原高校に入学することが自分の成長のゴールだっただけで、今の楓にとっても同じ様にそれだけがゴールというわけではない。かえでが一人で自分の巣を飛び出した先に峰ヶ原高校があったように、楓が自らの手で道を選んだ先に青星高校があった。そういう意味で、楓の選択はかえでが残した「すこし大人になりたい」という願いを叶えられたように映った。
三つ編み赤縁メガネ麻衣さんの破壊力
・とても良かったです…。ゆめみる少女とは対照的な作り。あちらがフルコースならこちらはさしずめ丁寧に出汁をとった和食のような、それでいて結構重めのテーマをすごく丁寧にじっくりと描写している。前作とは違ってほとんど思春期症候群は出てこなかったけど、花楓にとっては人生の一大事の物語。
・前作は物語構造の複雑さに力を入れていたけど今作はシンプルな作りで、その分、これまでのアニメ版ならカットされそうな日常のエピソードまでちゃんとすくい上げることで、すごくリッチな情感の映画になってる。ただ、やはりTVシリーズ履修前提という感じはした。
・TVでさんざんかえでに愛着を持ってしまっていたので、かえでのことを思い出すシーンはやっぱりちょっと泣きたくなったけど、この映画で花楓が決してぽっと出のキャラとかではなく、ある意味かえで以上に悩み苦しみながらそれでも前に進もうとする姿に、全力で応援したくなった。
・受験って十代にとっては本当に人生最大の山場で、人生のすべてが決まってしまうような錯覚がある。大人になって思い返すと全然そんなことないしいろんな進路もありうるけど、見えている世界がすごく狭いんだよな。周囲の数少ないサンプルがそのままロールモデルになってしまう。そしてすぐに周囲に流されるし、自分の希望ではなく他人の期待に応えようとしてしまう。
・だから花楓に麻衣さんやのどか、卯月やその母親から話を聞く機会があったのは本当に良かったと思う。峰ヶ原以外にものどかの高校や通信制などいろんな選択肢が実感を持って感じられるし、何より世界が広がるので。自分の受験のときは通信制なんて考えもしなかったよ。
・さすがKADOKAWA、N高のPRっぽさもあったw ただ花楓はSNSのいじめで不登校になったはずなのでネットが中心となる通信制はちょっと不安もあるけど、トラウマができてしまった峰ヶ原に通うよりはいいかもしれない。
・花楓、勉強すごくがんばっていて、ひたすら心の中で応援してた。登場人物が何かの目標に向かってひたすら勉強頑張る姿って好きなんですよね。自分もがんばろうと思えるので。ていうか2年ブランクあって普通に峰ヶ原受験できるまでスパートかけられるのすごくないか。
・でも花楓の「私もがんばるから」はつらかったなあ…ずっとあのかえでノートを持ち歩いてるのも。2年間の記憶がない花楓はめちゃくちゃ不安だったはずで、2年の空白を埋める拠り所があのノートしかなくて、かえでがすごく頑張っていたこと、かえでのおかげで今の自分と兄がいることをわかってるからこそ、かえでに縛られてしまっている。パンダのぬいぐるみやキーホルダーも、かえでのことを意識しすぎてしまってるのかもしれない。かえでの夢をかなえたいという思いがあったからこそあんなに勉強がんばれたというのはあるだろうけど。
・ただでさえ中学の頃って不安しかないのに加えて元々の外出恐怖もあるから、願書出しに行くときの不安げな感じとか勇気を振り絞ってる感じが、見ていてこっちもなんかすごく緊張してしまうくらいだった。観客は何もできず見守ることしかできない。
・だから咲太が頼もしかったなあ。こっそり通信制の説明会に出るけど、決してそれを押しつけずに花楓の希望を最大限に尊重し続け、つかず離れずそっと見守っている。過度に期待やプレッシャーをかけず、本人が納得のいくように選択をさせて、だけどその選択肢を広げてやる努力、万が一の場合にも救いを用意しておいてやる陰の努力は惜しまない。なんかもう、理想の保護者じゃん…。受験日の朝ご飯を作る丁寧な描写から伝わってくる心情とか。
・保健室のシーンはとてもつらかった。自分だったら立ち直れない。完全に人生終わった気分になると思うし、「もう一人の私のほうがよかったんでしょ」って言われる咲太もショックだっただろう。あれは観客に向けた台詞でもあったかもしれない。かえでのことが忘れられない自分に対しての。だからショックだったし、あれでぐっと花楓がいとおしくなってしまった。巧いなあ。作者が。
・結局峰ヶ原も定員割れで合格になったけど花楓は通信制を選んだ。どちらが最適解かとかはわからないけど、でも花楓が自分の意思で選んだ意義は大きい。それは決してかえでを否定する行為ではない。かえでの夢をなぞって生きようとしなくていい。ゆめみる少女で描かれた自己犠牲を本作は優しく否定している。他人のために生きるのも美しいけど、万事がそれではいけないんだよっていう。
・自我が確立してないころって自分の欲求と他人の欲求があいまいで、親や先生や周囲の期待がそのまま自分の夢になってしまう。○○高校に行って欲しいという周囲の「空気を読んで」、それが自分のやりたいことだと錯覚してしまう。周囲も喜ぶし、ラクなんだよな。だけど自分を押し殺して行動原理を外部に求めてしまうと、後々けっこうそれをひきずることになる。そして行き詰まった時には他責思考になるし、結果すべてうまくいったとしても自分で選べなかったという無力感だけはいつまでも残る。自分がそうだった。だから花楓は、自分で自分のやりたいほうを選べたということに自信をもっていい。なかなかできないよ、あれ。
・忘れていた受験の頃の心理をなんか少し思い出したなあ。そして当時はまったく見えていなかったし自分だけががんばったように思えていたけど、いかに周囲に「受験生を見守る視線」が溢れていたのかようやくわかった。咲太はもちろん、お父さん、麻衣さん、のどか、卯月とお母さん、カウンセラーの先生、峰ヶ原の先生や事務の人までも、そっと応援してくれていて、進路という正解のない問いに対して向き合ってくれていたんだなあと。
・今回TVシリーズから1ヶ月かけて一気に見たわけですが、多くの人は前作と今作の間に数年があるわけで、だいぶ感慨違うだろうな。ランドセルガールも気になりすぎるので公開が楽しみです。
TVシリーズ第3話でハートをグッと掴まれた作品。
初めてラノベを買った作品。
「ゆめみる少女の夢を見ない」は鑑賞回数2ケタを記録した作品。
本作は期待せずにいられなかった。
増井壮一監督,原作小説を上手に映像化してくれてありがとう。
あと何回観るだろうか。
スイートバレットの「BABY」はもうお蔵入りだろうな。
内田真礼雨宮天はいいとして,残りは22/7勢だけど契約解除になったのがいるからなあ。
花楓回が一番好き。
ずっとかえでとは違うって悩んで思春期症候群とも向き合わなきゃいけなくて、よく頑張ったなあ。
咲太のお兄ちゃんとして頑張るところも麻衣さんたちが年上として手助けするところもいい。
みんなで花楓の成長を見守ってる気分でほっこりした。
映画館で観てきました!
今回は妹の花楓を中心としたストーリーとなっており、とても好きなキャラクターなため楽しんで観ることができました。
音楽は前回の映画と同じようにアニメのEDを歌う形で。ただ花楓とかえでが歌っており、そこはすごく良かったです!
映像は今までの中で1番良くなっているのではないでしょうか。キャラクターの作画のバランスがとれており、安定していたと思います。
ストーリーはいつものようなとんでもない波乱が起こるという形ではなかったですが、花楓が自分の道を決めていく姿が描かれており、十分感動しました!
次回のランドセルガールも楽しみです!
原作既読
原作の忠実な再現という印象を受けた。
地味だけど良い話。"みんな"に流されて生きてきた自分にとっては考えされられる内容でもある。ランドセルガールも楽しみ。
花楓ちゃん中心の話です。めっちゃ良かったです!
メモ
Date:2023/6/24
日常の一部分を切り取ったような話だったけど、花楓ちゃんを支える咲太達周りの人間の描写が凄く良かった。親子、兄妹もそれぞれを信じ合って支えているんだなぁと感じられた。
花楓ちゃんも過去やかえでの時の葛藤にお潰されながらも、人の話を聞き、自分の道を自ら考え選んで進み出したのは素晴らしいと思う。これからの花楓ちゃんの未来が素晴らしい事になると信じたい。
バニーガールに膝枕をされながら。(:3_ヽ)_
花楓の話
アニメではえ?かえでのはなしこれで終わりなの??って感じで終わるんだけど
その後の花楓とかえでがどうなったのか色々わかってとても良かった
相変わらずとても優しい話なんだよなぁ
次のランドセルガールの夢を見ないも楽しみ
まさかスイートバレットが歌って喋るとは…。
お陰でその後、話が入ってこなくなっちゃった。。。もう一回見直ししないとね。。。
背景美術が前作よりもしっかりしてて良かったですね。
ゆめみる少女でも修正されてなかったマンション前の車両通行止めの標識が駐車禁止に修正されてた。
スイートバレットのライブ行きたすぎる。
ED曲鳥肌立っちゃった。久保ユリカさんすごい。
かえでも花楓も好きです
花楓頑張った
進路決めの話。
全然、内容覚えてなかったから見直さないとダメかも。
短いな
テンポもちょっと微妙な感じ
でも良いストーリーだ
PVの内容から露骨に泣かせに来るかと思ってたけどそうでもなかった
けど良い内容だったと思う
中高生ぐらいで将来や人間関係に悩んでる人、人と違う道を目指して頑張ってるような人が見たら色々感じ取れるものが有るように思えました
この作品で久しぶりに映画館で映画を見たのですが体験として楽しかったので良かった。
大きいスクリーンで観る麻衣先輩は可愛かったし、花楓ちゃんが倒れて咲太君が学校に向かう所とかスイートバレットのライブとかの音響の演出も映画館みたいな音響設備の整った所で聴かないと分からない音だし、声も音響効果も音が良かった気がします。
ストーリーはシリーズ中で特別に出来が良いとは感じなかったですが、いつ行っても美味しい定食が食べられる料理屋さんみたいな安心感がある内容で良かったです。
とにかく花楓ちゃんがめちゃくちゃがんばった。がんばってないって本人が言ってもめちゃくちゃがんばった。
その上でかえでちゃんじゃなく花楓ちゃん自身のやりたい事を選択したのはとってもすごいことだと思う。
お友達とかも言うてたけど、普通高校受験なんぞ「お前の成績ならこの辺りだろ」→「じゃあそこで」くらいなもんよ。
「ここに行きたい」で学校を決められるっていうだけでもホントにすごいことだよ。
ふたばさんも言うてたが、咲太はなんか起こってもそれを乗り越えるだけの力があるし実際乗り越えてきてるから大丈夫。
ってか咲太の言葉選び能力やばい。絶対に花楓ちゃんを責めるような事言わない。
進路も限りなく合格率が 0 だと分かってても本人がやりたい事やらせようとするし、保健室でもお弁当のせいかなって事にするし。
花楓ちゃんのあざも心配しつつも花楓ちゃんがやりたいようにさせてあげるのホント良いお兄ちゃん。
駅の「これ以上がんばってどうするんだ? 」もとても優しくてすき。がんばってる子に無理させない気遣いが素晴らしい。
先生に向いてると思う。もしくはカウンセラー。ただ、カウンセラーに関しては花楓ちゃん専属でいてくれてもいいかも。
さあ、次は咲太が受験勉強がんばらなきゃだね。
ワイの推しはふたばさんだったはずなのに咲太すきすぎねぇか……?←
今回は花楓ちゃん回だけあって古賀ちゃんとふたばさんはちょろっとだけ。でもしっかり出てきてくれてうれしい。
古賀ちゃんはやはり尻か← 流石尻蹴り合っただけのことはあるw
ふたばさんは信頼と実績のいつも通り。咲太のカウンセリング能力は素晴らしいけど、咲太だってすり減ることがあるだろうし困ったときに助けてくれる存在は心強いと思う。
当然ビショビショになるくらい楽しんだし、ランドセルガールも気になる……。
他エピソードでは青春ファンタジー色が強い本シリーズだけど、本作で花楓が向き合うのは非常に現実的な問題。一度不登校になり中々外出ができなかった少女がどのように進路選択をするのかという問題
この現実的でファンタジーなんて感じられない問題に対して、花楓の周囲の人間がとても優しく支えてくれるし、また花楓の根底にあるのが微ファンタジーな『かえで』である点がとても良いんだよね
花楓はかえで程には引き篭もり少女ではないけれど、引き篭もりになるに至った要因は持っている。だから女学生を見れば足が竦むし、学校へ通うのだって何も思わないわけじゃない
だから彼女の進学は一大事として扱われ、周囲の大人は深刻に語らないわけにはいかなくなる。でも花楓が欲しているのは「普通」や「皆と同じ」
この感覚はとても必死なものだね。一度「皆」からズレてしまったからこそ、そこに戻りたい。そこに戻るのを当然と考えてしまう。また、花楓の場合はかえでが目指していたものを自分が実現しなければとの想いも絡んでくるから尚の事厄介な話になる
ここで咲太が花楓に寄り添い続けながら、花楓が受験に失敗した際のフォローもしているのが本当に良いんだよなぁ…。本来なら親がしなければならない一連の行為。でも、これはかえでや花楓を傍で見守ってきた咲太だから担わずに居られない役目。それを担えるだけのメンタルも持っているという点も大きいのだろうけどね
ただ、彼だって完璧な人間ではない。自身の受験については父親への相談が必要な部分があるし、そもそもの大問題としてかえでの消失を体感した人間
だから花楓の進学問題は花楓を悩ませると同時に咲太を悩ませるものになる。悩みは痛みで時折歩みを止めさせてしまうけれど、痛みが有るから先に進みたいと思うのかも
花楓にとって身体に現れる痣は彼女に非のない思春期症候群に因るものなんだけど、痛みで進めなくなってしまう自分が尚更に花楓はかえでよりも駄目なのだと思わせてしまうのかもしれない。だから保健室のシーンではあのような言葉を放ってしまったのかな…
でも進み方なんて人それぞれ違うわけで
それを最も体現している存在として登場する卯月の語る通信制高校の魅力というか、そういう生き方は花楓にもそして咲太にとっても進み方の見方を変えるものになるね
卯月と話してから表情の雰囲気がガラッと変わる花楓の様子にこちらまで温かい気持ちになってしまったよ……
そうして自分の進み方を得られた花楓だからこそ、最後にはかえでが行きたかった高校ではなく自分が行きたい高校を自分の意志で選べたのだろうね
勿論、それはかえでが過去の存在になったという事ではなく、かえでが居るから花楓が居て、その同一存在的な繋がりが花楓に花楓なりの進み方を授ける根拠となったのだろうし
微ファンタジーを背景としつつ現実的な問題を描いた本作。原作やTVアニメを見ていた時の気分を存分に思い出せてくれる内容になっていて、一介のファンである自分としては満足できる内容だったかな。冬に公開されるという続編、早くも楽しみになってきたよ
花楓ちゃんのことめちゃくちゃ好きになる映画だった。
「過去の自分からの脱却」と「普通からの脱却」ふたつを丁寧に描いていて、随所に挟まれる小ネタもよくて脚本がやっぱりいいなぁ。
ごめんなさい、僕は前のかえでちゃんの方がかわいかったと思っていた……
花楓ちゃんはがんばっていた、すごくがんばった。
彼女が自分の気持ちを、思いを吐露するたび、胸を締めつけられた。
受験当日、保健室のベッドで咲太に投げかけた言葉もつらかった。
かえでがプレッシャーになっていたなんて。
あと、自分自身、不登校というものに対しても、少し軽く考えていたかもしれない。
でも、ライブを見たあと、咲太が彼女に伝えた思いが本当によかった。
自分は自分のままでいい。
花楓は自分が歩んでいける道が見えただろうし、見ているこちらも救われた気がした。
咲太は全編に渡ってすごくいいお兄ちゃんだった。
妹はすごくかわいくていい子だし、うらやましいほどの良い兄妹。
周りの人たちの、花楓への過剰ではない、寄り添うようなやさしさも心地よかった。
一人の少女の思いがていねいに描かれた良い作品だった。
原作はもう少し花楓ちゃんが自分自身の将来を選択する過程を描いていたような気がするが、後半がN高の宣伝に思えて少しガッカリ。
少し期待していた内容とは違ったが、
妹が一歩踏み出すことが出来たようで良かった。
でも、通信制高校の押しが強くて短所を伝えていないのが気になる。
そしてそれより、意味深な終わり方をしたのがムカつく。
続きを観るしか選択肢がない
大満足、かえでも花楓も大好きです!! 普通に泣いてしまった。花楓が高校受験する話ですね。本当にかわいすぎる。
かえでの夢であるお兄ちゃん(咲太)と同じ高校に行くことを叶えようと必死に頑張ってました。ここでポイントなのが、かえでの夢であることですね。かえでが頑張ったから今の花楓が存在する、麻衣さんや豊浜のどかが手伝っている、視線が怖くてすぐに痣が出る自分は頑張っていない、そう花楓は考えてるのが本当に見てて苦しかった。でも花楓も本当に頑張ってた、偏差値は峰ヶ原高校にかなり足りてなかったようなのに2ヶ月よく頑張ったね。受験当日は昼休憩で同じ高校の制服の子と目が合って、"見られてる"という視線で痣が発生して保健室に閉じこもっていた。午前の科目は上手くいったようだ。かえでと比較して頑張っていない自分に苦しんでいて、咲太に花楓よりかえでの方が好きなんでしょと聞くのキツかった。通信制の青星高校の説明会でスイバレのセンターがインタビュー動画にいて豊浜のどかにアポをとってもらった。花楓は通信制の話を聞くことで、"行きたい"と思えるようになった。峰ヶ原は定員増加で合格したが、花楓自身が行きたいと思える方に行きたいため辞退した。いい話だ。
特にお気に入りのシーンは、かえでから花楓に戻った時の気持ちを咲太が伝えたところ。かえでが消えて寂しかった。でも、それと同時に花楓が帰ってきて嬉しかった。そりゃそうよね、お兄ちゃんだもん。梓川咲太、ほんといいキャラクターだわ。
不満な点は2点ある。1点目は、麻衣さんの受験勉強。センターや2次試験の前に普通に撮影したり花楓に勉強を教えてたの何なんだ。芸能人ってそういうもんなん? 2点目は高校の定員増加。私立じゃあるまいし県立高校が直前に定員を増やしてそれを周囲に告知してないことなんてあるのか? 花楓が全日制の峰ヶ原高校か通信制の青星高校か、どちらか自分で選ぶことに価値があるとは思うが強引なストーリーだと思った。神奈川ではよくあることなのだろうか。