宇宙世紀0093年。シャア・アズナブルは新生ネオ・ジオン軍を率い、自らが総帥となって地球連邦政府対して再び戦いを挑んで来た。
シャアは地球の重力に縛られ自己中心的な支配を続ける人類を粛正するために、地上に隕石を落下させることで地球を居住不能な星にするための作戦を展開。その暴挙を阻止するためにブライトやアムロが所属する地球連邦軍のロンド・ベル隊が出撃するも、小惑星5thルナの落下を止めることはできなかった。
シャアは次の作戦に向け、かつてのネオ・ジオンの本拠地であったアクシズの奪還とルナツーに貯蔵された核ミサイルの奪取を目論む。そして、作戦遂行に向けた見せかけの和平交渉のために、地球連邦政府との交渉の場となるサイド1のコロニー、ロンデニオンへと向かうのだった。
一方アムロも、自身が開発に参加したνガンダムをアナハイムの工場で受け取り、その後和平交渉が行われるロンデニオンに到着していた。ロンデニオンで連邦政府参事官の娘クェスと、ブライトの息子であるハサウェイに出会ったアムロは、コロニー内での休養中に、偶然にも和平交渉を終えたシャアと遭遇してしまう。そして、シャアの言葉に動かされたクェスは、彼と共にアムロのもとを去っていくのだった。
シャアは、ロンデニオンで連邦政府と交わした和平交渉を利用し、武装解除に見せかけたルナツーへの攻撃と、アクシズを強奪する作戦を実行。ネオ・ジオン艦隊は、ルナツーへ壊滅的な打撃を与え核兵器の奪取に成功し、さらにシャア自身もアクシズを守る部隊を殲滅。目的どおり、核兵器とアクシズを手中に収めた。
第2の隕石としてアクシズを地球へ落とそうとするシャア。それを阻止すべく行動を開始するアムロとブライトが率いるロンド・ベル隊。
地球の命運をかけて、二人のニュータイプ同士による最後の戦いが幕を開ける!
映像はすごい!! 最高!!!
つーかクエスがかわいすぎる!!!!!
アムロも腑抜けてなくてよかったー!!!!!
シャアにはがっかり。
小説版もっといい
「閃光のハサウェイ」の後で、また「逆襲のシャア」を観てしまった。
アクシズの光のなかで言い合うアムロとシャアに同窓会を感じたりした。
みんな聡明で愚かで綺麗で汚い。みんな人間だ。アニメなのにな…。
何度見たって名作なんです。
何度も観ている。
そのたびに「シャアってカッコ悪いなあ。アムロって大人で素敵だなあ」とか「シャアはアホだけどカッコイイ! アムロのしたり顔ムカつく!」とかシャアとアムロの評価はコロコロ変わる。脇役がカッコよく思える時もある。映画の内容が変わるわけはないので、私が変わっているのだろう。
この映画、何度観ても面白い。どこを切っても良さがある。
冒頭のドラマから主役メカの頭にタイトルがかぶるあたりまでのスムーズさ。良い。
緒戦のアムロに対してシャアがファンネル使ってないところは意図的であったと後にわかったりするとか見逃してる伏線もけっこうあり、毎回、新しい発見がある。
いままでのガンダムになかった描写がサラッと出てきて、特に説明がなかったりもする。そのあたりはとても映画らしいと思う。
情報過多な感じはしないのだけれど、最小限のことしか描写されていないので、何度も観返すことで、だんだんわかってきたりすることもある。これは数少ない他人にオススメできるアニメ映画だ。
これまで続いたアムロとシャアの「宿敵」関係もここで終焉を迎える。涙を流した視聴者もいるだろう。再び述べるが、ヒューマンドラマなのである。
この映画を終わりではなく始まりと捉えた福井晴敏、もしかしたら凄いのかもしれない。
ベルトーチカチルドレンを捻じ曲げた結果、メッセージ性を伝える素材不足になってしまったけれど超名作。
この映画はキャラクターの説明が省略されているため、物語開始時の最低でも主要キャラクターの名前くらいは知っていないと置いて行かれるかもしれない。
逆シャアはガンダム作品の中でも、モビルスーツの躍動感は随一だと感じる。
シャアのサザビー発進のシーンの構図、重量感からアムロの乗るリガズィの動きが冒頭にも関わらず全く容赦がない。
戦闘描写は特にファンネルの動きをみて欲しい。
これ以上ないというくらいファンネルが動き、NT同士ではそのファンネルすら打ち落とし合いをするという複雑な動きがよく描かれている。
キャラクターとして注目したいのは、チェーン・アギという人物。
彼女は逆シャアの映画で初登場かつアムロと恋人という立場でいきなり出てくる。この馴染み具合は過去作品でもいたのかなと思うくらいだが、存在が濃すぎたのか(ちなみに映画ではZのときのベルトチカとは別人扱い)だからこそメタ的に生き残ることができず後半に雑に殺されてしまったのかなと感じた。
全体を通してチェーンは、ノーマルスーツを着ていないときのフレアスカートの連邦制服が一種の清涼剤のように舞っていたのが綺麗で印象的だった。
私はそんなチェーンが好きです。
とにかく、前半30分がとにかく濃い展開で、ハサウェイが登場してクェスを通じてやっとガンダム初見の人にもわかるように劇中の色んな説明が入る。
ここで視聴者はやっと一息つけることだと思う。
NTのこと、アムロのこと、地球のこと、コロニーの説明などハサウェイやクェス視点で語られる。
映画の中で説明口調なのはここだけ。説明はそれだけに留めて濃縮したことが非常に興味深い。
その後、アムロたちがレジャーでドライブを楽しんでいたら唐突に馬に乗ったシャアが現れるというのは凄い。
まさに超展開でなかなか思いつけるアイデアではないのではないか。
シャアとクェスはすぐに意気投合してシャアについていくクェス。
ホビーハイザックの登場などこの草原での場面の印象は凄く強い。
シャアについては一点だけ今でも疑問がある。
演出意図としてどうしてナナイの声優をハマーンと同じ榊原良子さんにセッティングしたのだろうか?
シャアは本能的にハマーンに惹かれているから同じ声の女性に惹かれたということなのだろうか…。
クェスがシャアからの特別扱いにレズンにも嫉妬されながらヤクトドーガに乗り、戦場で父アデナウアーの乗った船を知らずに落とすというのも皮肉が効いている。
後半、ハサウェイはサイコフレームという軍事機密の単語をチェーンから聞いているというのも後の閃光のハサウェイのクスィガンダムに繋がる伏線だ。
逆シャアの後半はさらに情報量が濃密になる。
見掛け倒しのαアジール、サイコフレームが戦場に多い方が有利だからと半壊の機体で出撃するチェーン、アムロはギュネイをわりとあっけなく倒すのは展開が早い。
1stのラストの再現の如くアクシズ内での生身の戦いをし、その後のMS同士での一騎打ちは見所がある。
アムロが最終的にサイコフレームの譲渡に関して知るのは物語の最後の最後であった。
νガンダムから出た光の幕が隕石にとりついたMSを救出し、光はアクシズを遠ざける物理的なエネルギーを発して終わる。
まさにこの時に誕生した赤ちゃんもいたというエンディングロール中に描かれた奇跡のスケールは映画史に、いやアニメ史に残る壮大なものが描かかれている。
「かっこいい」って感じじゃないんだけどなんか泣けるなと思った。
みんな人間らしくてセリフ一つ一つが心に届いてくるというか。
なんか知らんけど最後はみんなで隕石止めに行って、なんかわけわからん力で押し返して、っていうのに理由も何もわからないけど涙が溢れてきてしまった。
アムロとシャアの最終決戦
地球を壊そうとするシャアとそれを防ごうとするアムロという単純な構造とはいかないのが面白いところ。これまでの地球連邦の愚行を考えればシャアの気持ちも分からんでもない。カミーユが廃人にならなければ違う未来もあったのかな、とも思った。