ネタバレ感想
まずはじめに。私はなんとなく「感動を伴いつつ全国金とっていい感じに終わるんだろな」という気持ちで劇場に足を運んだ。
だから私の予想を完璧に裏切って来たストーリーに驚きと共にワクワクもした。先の分からない展開ほど面白いことはない。
それでは本題。
1つ目の山場であるみっちゃんから。この話はみっちゃん自身の問題を解決しつつ、久美子の力を奏が理解し認めるというもの。まだまだ序盤ということもあり感動も薄く、しかしこれがユーフォの世界なんだと再認識させるには十分な内容。
2つ目には奏ちゃん。この物語の本題でもある彼女だけど、私自身最初は久美子に似たキャラだなと感じていた。正確には明日香先輩のことがある前の久美子と。久美子はこういう自分が嫌いだと言い放った。久美子も中学時代にオーディションで奏と似たような経験をしてきているものの、ここが久美子と奏の決定的な違いだ。久美子が自分の過去の事を打ち明けて説得しようとはしなかった点、結構良かった。
そして久美子がまた本心を打ち明けたからこそ雲は晴れた。名シーンだった。
ラストは久美子と修一だね。キービジュに描かれている二人だけどメインは2つ目に挙げた奏ちゃんに譲った形になった。まさか物語の一番最初に告白シーンが描かれるとは予想していなかった。県祭でも手を繋いじゃったりキスの手前までいったり良い雰囲気だったね。可愛い久美子が見れてよかった。でもこのままでは府大会ですら金賞が危ういという現状を理解してのお別れだった。「恋に部活に」が嫌だったわけだ。
話全体としてはユーフォらしいなといった印象。それぞれのキャラに一人ずつフォーカスしていってそれぞれの想いを知った状態で大会に臨む。ユーフォらしい。
ただ今回はどうしても尺の都合もありそのフォーカスがままならない部分もあったように感じる。
奏ちゃんとみっちゃんの二人だけでは演奏パートでの感動を得ることはできなかった。
それでも最後の奏ちゃんの「めちゃくちゃ悔しいです」のシーンは号泣するしか無かった。僕もめちゃくちゃ悔しかった。絶対全国行けるって信じてた分、それが叶わなかったときの衝撃は半端じゃなかった。
これがもう一つのユーフォらしいポイントで、とにかくユーフォはそれぞれのキャラに感情移入させる。
それはそれぞれを丁寧に描いていることによるもので、結局この映画内では二人しかフォーカスできなかったけどこの尺の中では最高のやり方かなと。だから限りある尺の中で最高の出来だったと思います。
あと付け加えるならTV版の明日香先輩回を除いてこのアニメはかなり表現が分かりやすい。劇場版内で言えば久美子が扉から一歩引いたシーンや、みっちゃんを影から引きずり出したものの奏はそこにとどまっているシーン、雨降りなどなど。分かりやすい表現って話の中途半端さが出ないから結構重要。
最後に誰かがカメラで撮ったような謎視点について。
最初は久美子が新入生の入部をどこか別の世界に感じるからこその視点かなと思って見ていたが、最後のカメラのような視点から通常の視点に変わって久美子を見たシーンを鑑みるとこれは奏ちゃんの視点だったのかな。それでもこれがやりたかったことなのかな…?というわけでこの点は腑に落ちなかった。
是非久美子たちが3年生になった姿を見てみたい。今度はテレビで。十分にある尺の中でさらにキャラを掘り下げて理解し、久美子たちの一喜一憂したい。
この映画、めちゃくちゃ面白かった!!
こう思えたことが自分自身一番良かったかな。
尺不足で描ききれていないと言われてるのを見ましたが、個人的には気にならなかった。続きを見たいと思ったし、良かったよ。
MOVIX京都で響けユーフォニアム 誓いのフィナーレを観てきた。待望の2年生ストーリー、新入生を迎えた北宇治高校吹奏楽部の新たな幕開け。リズと青い鳥とも時間軸が同じで、のぞみぞコンビにも会えたしコンクールでのリズも観られたのは良かった。ストーリー的には、それぞれのエピソードをもっと掘り下げて描いてほしいなってところだったけど、それは劇場版だし仕方ないか。
黄前ちゃん、麗奈が夏にリズソロパートを吹くシーンが、黄前ちゃん麗奈側からの描写であったら良かったんだけどな。
3D描画への多少の違和感とか、引き絵での描き込みの足りなさとか、コンクールシーンでちょっと感じたかな。あと、京アニ特有の「外すカット」みたいなのが少ないようにも感じて、良くも悪くもこれまでの京アニ感とはちょっと違う?とも感じたり。
ストーリー的にはあと1期、あと1作は行けるしやって欲しい気もするけど、リズと今回の劇場版とで自分のユーフォ熱はちょっと治ったかも。
オープニングのおっさんおばさんホイホイな演奏で心がグッと掴まされたw ただ個人的には滝先生が活躍するような話が好きなので、人間ドラマ中心の話はあんまり興味が無かったりする。
合間合間に相変わらず音楽に真っ直ぐな高坂麗奈が見れてよかった。久石奏は観ている人から共感を得られやすそうなキャラクターだし僕も奏の話を聞いてわかるーと思ったけど、ユーフォでは麗奈が持っているような普通の人が持ち得ない強い執着心が観たいんだよな。
しかし一年があっという間に過ぎてしまった。コンクールに至るまでに他にも色々あっただろうし、1クール以上かけてじっくり見たかった。
あ、大吉山での麗奈の服装が最高でした。
影や、天気を使った演出や、絵や動き、セリフの端々で心情表現して
キャラクターの内面に深く掘り下げていくところは、TVシリーズから変わらず、引き込まれるものだった。
ただ、TVシリーズほどの時間をかけて関係構築を描けないので、総集編を観ているように感じてしまったのが無念です。
多分もう1回ぐらい観に行くか、原作で補完しないと消化不良
劇場で観ているときは群像劇的に各エピソードが気になって、次から次に起こる感情に整理しきれないところもありましたが、
家に帰って思い返すと、各エピソードが久美子が“今は後悔しないよう、全力で音楽と向き合いたい。そして何か核心を掴みたい”
と再確認するために配置されていたように思える。
これはTVシリーズでお姉ちゃんや明日香先輩、そして麗奈からもらった気持ちで、
今作でも、変化していく立場や関係に振り回されながらも、
加部先輩の気持ちを受け取ったことや、麗奈との大吉山でのやり取り、奏の説得で再確認していったのだと思う。
秀一とのカップル解消も、やらない・できない言い訳に秀一との関係を使ってしまいたくないってのがあったのかなぁ
秀一も橋の上で悔しいと叫んだ仲なので、久美子の想いは共感できたのでは?
以下箇条書き感想
久石みたいな人間を出したら話が転がってはいくんだろうけどこういう感じの作品でそういうの観ると疲れちゃう。
あと最後の演奏の3Dのカメラワークが個人的に苦手な感じでした。
「リズと青い鳥」と同じ時間を描いていて、自分が興味がない要素がこっちに集まってたって感想。
尺の割に要素が多くて、演出がしつこく感じた。
シナリオがいい分もったいない。
視聴記録:2024-01-08 (Eテレで年末年始に映画4作放送分)
久美子たちが2年生の1年間、TVA 1,2期(および 劇場版の2作)と3期の間になるのか
で、 リズと青い鳥 は、同じ時間軸か
コンクール演奏シーン鳥籠みたいな演出するやん…。リズと青い鳥ではみぞれが青い鳥だったけど久美子と麗奈はどうなんだろうね。
どこか覚めていて外側から眺めている印象だった久美子も進級し、しっかり奏に向き合ったシーンが印象的だし、空の風景が大雨の分厚い雲から日差しが綻ぶ演出が綺麗でした。ラストシーンで奏に悔しいと言わせた久美子の見つめる先はすでに来年を考えていたのかなぁ。そこからの部長発言には期待しかないなぁ。
塚口サンサン劇場にて特別音響かつ静寂上映という最高の状況で3回目の鑑賞。
間違いなくアニメ史に残る最高傑作。
ありがとうございました。そしてお疲れ様でした。我々に夢を与えて下さり感謝しかございません。
一生愛し続けるであろう作品。
良かった。正直なところ自分はこのシリーズにはたいして思い入れがなくて、TVシリーズ一期は見たけど二期は途中までしか見てないし、劇場版も一作目も二作目は見てないというぐらいで、二期目の内容知らなくて楽しめるかなという疑問もあったのだけど、そんな自分でも良かったと思えるぐらいには満足度が高かった。久美子は一年生のころに比べてたくましくなったなあ。三年生編はあるのだろうか。