良い始まり。わくわくする。
キャラクターの心情や行動に対してモノや背景でツッコミを入れる演出(「しずかに!」ポスターや倫理の教科書等)が印象的。こういう技法に名前あるのかな。
東武の走行音が本物っぽかったのも沿線民としてはテンション上がる。
本当にいい最終回だった。文化祭以降のカオスな状況をしっかりまとめて綺麗に終わった。すごい。
始まった頃は「今期のダークホース」という印象だったけれど、蓋を開けてみれば個人的には今期ナンバーワン。かなりクセが強いので人を選ぶものではあるけれども。
大筋としては現実世界へのアニメの侵食を止めることに成功したハッピーエンドだと思うけれど、見方によっては「自分が現実だと思っているこの世界も(我々視聴者からすれば)実はアニメの世界である」ということにミノアが気づいていない…というある種のホラーエンドにも解釈できる。多重メタ構造ならではの醍醐味。
オーロラ先輩、やり直し世界での作中作として再登場を果たしたのに名前がそのままで頭抱えてたのがめちゃくちゃ面白かった。これもしかして無限ループになるんじゃ…と思ったけど、ネコ先輩がベレー帽をあちらの世界へ持っていった以上再発はない感じかな。最後にミノアが窓の方を見るシーンで「もうネコ先輩はいないんだなぁ…」としんみりしてしまった。
メタにメタを重ねる実験的かつ挑戦的な展開の中で物語の核心が明かされる構成、天才的としか言いようがない。本当に面白い。
11話切りどころか12話への期待が倍以上にまで跳ね上がった。
このままの勢いでいくと、メタアニメの宿命「現実とされている(ミノア側の)世界もまたアニメの中にある」という矛盾すら回収しそうで怖さすらある。果たしてどんな結末を迎えるのか楽しみでならない。
ミノアが探していたアニメに関する謎、ついに解決。
タイトルに「エターナル」と付いていて打ち切り作品だと、一部界隈で用いられる「エターナる」あるいは「エタる」という用語を思い出す。掛けてるのかな。たぶん偶然だろうけど。
たとえ世間的には評価が低くとも、それを好いてくれている誰かが必ずどこかにいる…という解釈をした。「クソアニメ」というワードが出てきたのも興味深い。
俗に言う「クソアニメ」という言葉で括られる作品を好んで見るタイプの人間なので、この話を見て思うところは色々とあった。作品を貶すために重箱の隅をつつくか、あるいは褒める・楽しむ(時として面白がる)ためにつつくか。クリエイターの立場から見れば、そういった視聴者のアクションは目的こそ違えど本質的には同じなのではないだろうか、果たしてどう受け止められているのか…などなど。
新たに増える中野先輩の謎。このあたりは未回収の帽子の件と関係しているのかな。
次回予告、ネコ先輩の「何も信じるなよ!」も気になるポイント。文化祭が終わった先週あたりから、今までの話に比べて急にカオス度が増している(現実離れしすぎている)し、それが狙った演出であるとすればこの言葉は鍵を握っているんじゃないかと予想。あと2話でどう畳むのか楽しみ。