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良い

魔獣から子供を取り返してスバルも助かってハッピーエンド!……とならないのがこの作品の厳しさ
逆にスバルの余命が明確になったことでレムが追い詰められてしまう理不尽

助かった筈なのに余命幾許もない。それは命を失いかけているも同様
けれど、スバルはこれまで何度も命を失ってきた。そこでスバルは決して死に慣れるなんてことはなく、むしろ命の大事さや「その後」に至る尊さを知った
スバルには失いゆく中で得たものがある

ラムは鬼でありながら角がない。鬼のアイデンティティである筈のそれがないことをラムはあまり気にした様子はない。レムに頼りっきりの現状も「頼るしか無い」ではなく「頼ることにしている」と言う
その様子はラムの言葉通り「無くしたことで得たものもある」状況なのだろうね

失ったことで別のものを得た二人が死物狂いでスバルを失うまいと戦うレムを止めようとする構図は印象的



良い

「カチカチ山」の話があっという間に「ウサギとカメ」と混同されてしまう描写には笑ってしまうし、写真撮影と見せかけてモノボケに走ってしまう三人娘にも思わず笑ってしまうね



良い

先週に引き続き相手を納得させる方法を模索する琴子と紗季
琴子は九郎が自分を放って行方知れずである現状を納得できず、紗季も琴子が九郎の彼女だと納得することが出来ない

琴子は自分が九郎の彼女であると証明するために一緒に居る写真を提示するが、九郎の元カノである紗季には通じない。というか琴子の出現からして納得できない
けれど、紗季が納得できていないのは琴子の存在だけでなく、九郎が人外である点にも納得できていないのだろうね

対して琴子は九郎が居ない現状には納得できていないが、居ない理由については納得している模様。また、九郎が持つ人間の範疇に収まらない在り方についても平然と受け止めている
その納得しきった姿が紗季には九郎の傍に居るに相応しい人間だと感じさせてしまう

そして肝心の鋼人七瀬、或いは七瀬かりんの顛末
あれよあれよとスターダムを駆け上がっていく筈だった彼女が足踏みして死に至ったのは父親の事故死のせい。生前の発言や日記によって世間が「彼女が犯人」なら面白いと思ってしまったことが原因
それによってかりんはアイドルとして期待される存在ではなく、犯人であればと期待される人間に変わってしまった

そんな彼女だからこそ、亡霊のような形で再び現れれば世間は納得してしまう。復讐に来たのだと思ってしまう
けれど、刑事の寺田がそう思わせる裏の意図を推察する辺りは流石といった所。しかし、そこに本物の怪異が潜んで居る点を今回も紗季は納得させられない

本物であれ偽物であれ不自然な存在である鋼人七瀬。どのようなアプローチを取るにせよ、理解し納得するためには情報が必要となる
琴子と紗季がほぼ同時にかりんの死の真相について知ろうとする流れは推理モノらしくなってきて面白さが増してきたね



普通

育人がデザイナーを志す理由を中心に据えながらも互いに想い合う家族の絆を描くAパート
優しすぎるあまり、家族のために夢を諦めていた育人。そんな育人に憤りを隠せないほのか。どちらも夢を叶えて欲しいと思うから、相手に譲ってしまう

そういった大きなすれ違いを育人が柳田の所で働くことでお金の問題も夢の問題も同時に叶え二人を和解させる
更にはほのかが自分の選択に憤っていたことを知った育人が久しぶりに自分の口で自分の夢を語るシーンは良いね

デザイナーの世界が広がるBパート
展示会は育人に服が売れる瞬間を見せるだけに留まらず、新たな出会いも齎してくれる
類まれな才能を持つ独立志向の遠、モデルをやっていたのにデザイナー志望としてやってきた心

助っ人を探していた筈が育人が助っ人として駆り出されるかもしれない事態。そこに芸華大でのファッションショーの話も絡んできて、デザイン方面の話がどんどん広がっているね



とても良い

自分はどのような方向性に進むべきか、というテーマの下に桜先輩とイノ先輩の人間性が深堀りされているように思えた

みらとあおの距離が縮まったことにヤキモチを焼いていると感じてしまうすず。彼女は混乱のあまり、勝負にならない勝負を持ちかけてしまう
そんなすずを見てイノ先輩が諭すのは「三人で親友でいいのでは?」とごく当たり前な解決法

イノ先輩は地図好きであり、小さな名付け札や前髪の変化など細かいことに気が付く性格であるためか、人に道を示すことが上手い。
迷走するすずに対して、みら達三人が一番笑顔になれる道を示してくれる

対して桜先輩は物事を難しく考えてしまうためか、道を見つけるのが上手くない
みらに小惑星を見つけた後が何に繋がるのか聞いてしまったのは、そこに意味を求めすぎてしまうから
同様にプレゼントのお礼に何を伝えるかで散々迷ってよく判らないテンションになってしまったのも桜先輩の性格が現れているね

文化祭の展示を考える際にもボーリング調査のアイディアに採用したのは良いものの、それをどう現実に落とし込むか行き詰まり、無理だと感じてしまう
次々とアイディアを出しながら立ち上がる周囲に対して一人だけ座る彼女の絵は辿るべき道へ歩み出せていない事を暗示しているかのよう。

勿論、イノ先輩は所々で桜先輩の仕草を見て、彼女の迷いを感じ取っているのだけど、先輩への遠慮があるのか桜先輩に道を示すことが出来ない
ここで更なる年長者であり学生に道を示す生業の幸が中途半端でもいい、無理と決めちゃうのは勿体ないと諭す展開は良いね

幸の言葉に思い直し、立ち上がった桜先輩。ここで彼女は自分が進むべき道を見つけたわけではない。けれど、物事は確実にしなければならないとの考えから脱することが出来た
彼女が歩き始めたその道の先に何を見つけるのか、次回の文化祭が楽しみだ



とても良い

親と子、それぞれの成長が見受けられる回
夜覚めの花を探すソマリ、それを捧げられるゴーレム。
ソマリの願いが少しずつゴーレムに伝わっていく流れは秀逸

地下へ潜った二人を追ってきたムスリカ。彼は面倒見が良いが見た目は恐ろしく、二人に帰れと諭す
しかし、ソマリはそんなムスリカに臆すること無く願いを叶えるために花を探すと譲らない
そこにあるのは親ともっと一緒に居る為に成長しようとする子供の姿だ

その姿勢はソマリだけでなくキキーラにも見られる。
前回の遊び姿や無謀に地下に入ってしまう点は子供らしさに溢れるが、ツチトカゲを威嚇してソマリを守ろうとする姿からは男としての矜持が垣間見えるね
ソマリを守るキキーラの姿、父と一緒に居たいと願うソマリの純粋さ
それはツチトカゲの子供を通してツチトカゲに届く。花の番人が二人を見逃したことは二人が成長した何よりの証となる

一方で杓子定規な対応でソマリを悲しませてしまうゴーレム
そこにあるのは確かにソマリを心配する感情なのだけど、感情をそのままぶつけてしまっては子供を悲しませてしまう
ソマリを悲しませないためには親としての成長が求められる

ムスリカの叱咤、ソマリの体調不良。それらはゴーレムに自分の未熟さを理解させる
だからこそ、ここでゴーレムは杓子定規な対応から外れられるのだろうね
路銀を薬に変え、ソマリの願いを叶えるために嘘をついた
それは親としての成長の証

互いに謝り合い親子として成長した二人。願いの通り、ずっと一緒に居られればそれでいいが、そもそもこれは別れるための旅。それを思うと単純に成長を喜べないのは辛い……

次回はあの二人が登場ですか。あのエピソードって結構好きなんだよね



とても良い

スバルが8話で勝ち取ったものによって進む9話。呪いの発生源も判明するし、再び村へ行く際もレムが同行してくれる展開にもなった

居なくなった子供達を救出する際、スバルは子供達の夢を守りたいと語り、友達の心配を優先する意気を汲もうとする。それらを語るスバルは真剣な表情を浮かべる
そういった表情の中にレムはスバルの人間性を見つけていく。
やはりここでも笑顔ではなく、別の表情や行動によってスバルは信頼を勝ち取っていく

そういった積み重ねが土砂崩れを前にしてレムがスバルを押し、助ける展開に繋がるのだろうね
それはスバルも同じ。鬼となり殺戮を繰り返すレムに対してもスバルが躊躇なく助けようとしたのはこれまでの積み重ねによって鬼になったレムであっても信頼できると考えているからだろうね

幾つもの積み重ねによってここまで辿り着いたスバル。その頑張りはきちんと報われるのかな?
そして自分を助けてくれたレムに対してお礼を言う機会はあるのだろうか?



良い

今度こそはと皆を守るために行動を開始したスバル
まずは信頼を勝ち取ろうとするのだけど……

前回などは正体を怪しまれ殺されるに至ったのだから、自分は怪しくないと主張するためにスバルは笑顔を過剰なまでに振りまいている
けれど、その無理やりさが却って怪しまれてしまうのは哀しい所

そもそも相手を信頼する方法なんて笑顔だけではないとスバル自身が知っている筈なのにね
スバルは自分を殺そうとしたレムとラムをリスタート直後に信じていると伝えた。それは前回のループで自分の手を握ってくれていたのが二人だと知ったから。スバルは二人を信ずるに相対する相手だと見極めた

同じようにエミリアはスバルの笑顔ではなく、泣き顔を見て信頼を見極める
エミリアの膝の上で泣き喚くように辛さを訴え、子供のように眠ったスバル。それは何よりも悪い人間ではない証拠となる
エミリアはスバルを信じ、そしてレムに信じられる相手だと教えられる

そうして培われた信頼はスバルが予定より早く村へ行き、状況を変える下地となるのは良い展開



普通


良い

ヌシの悩み解決編と鋼人七瀬導入編が同時に描かれる回
怪異と現実が織り交ぜられていることで、現実に対して虚構を用いて推理する琴子のスタンスが際立っているように思えた

事件の真相を琴子は浮遊霊を通じて知っていた。本作が通常の推理モノであれば、その真実を懇切丁寧に話してヌシを納得させる展開になるかもしれない
けれど、琴子は秩序を重視する
地位有る存在を無理に納得させるのではなく、ヌシが『納得したい』虚構を信じさせる

それは嘘とか屁理屈と言われるかもしれないが、琴子の虚構によって傷つく者は居ない
あやかしであるヌシが事件関係者と関わることはなく、犯人の知らぬ所で行われている、推理の要である嬰児の死体が見つかることもない
虚構によって全てを丸く収め、琴子の望む場所に話を収めている

琴子は同様の手法を九郎に対しても使う
九郎は琴子と付き合う気はない。けれど九郎が心配しているのを良いことに琴子は言質をとって「付き合うのを認めましたね」と突きつける
九郎の言葉は別に琴子との交際を強く意識したものではないけど、琴子は望む虚構によって現実を塗り潰している

対して河童に出会って以来、現実が破壊されたままの紗季は鋼人七瀬の話に上手く向き合えない
鋼人七瀬を本物と受け止めつつ、取り繕った偽の証言を調書に採用してしまう
また、鋼人七瀬を何かを隠す為の囮と受け止める寺田を納得させる言葉を言えない。虚構も現実も告げられない

あやかしの世界に生き現実の問題を解決する琴子、現実の世界に行きあやかしと向き合えない紗季。この二人の出会いを通して鋼人七瀬という怪異事件への対応がどの様に描かれていくのか楽しみだ



とても良い

夢に手を伸ばす地学部の面々。と、同時に自分の好きな分野が集積された施設に行ってテンションが爆上げになるみら達が可愛らしい

地質標本館やJAXAなど自分の好きが詰まった空間に夢中になって標本などにかぶり付くのは正しい姿
でも、合宿として来ているなら自分の夢に手を伸ばす為の行動も必要
そういった意味ではJAXAでのみら達の行動は面白可笑しい部分はあるものの別の意味で正しい姿

JAXAでは新天体発見をしていない為に求める情報は手に入らなかった。けれど、あそこで聞かなければJAXAでは判らないと知れなかった。また、他の拠点を探せば専門家に会えると知ることも出来た
これらはちょっとの前進かもしれないし、大ジャンプかもしれない

普段はマイペースなモンロー先輩も夢に手を伸ばそうといつになく真面目にメモをとっている
皆の目がない場所でロケットに手を伸ばしたのは彼女の夢が本気である証であるとともに、本気の夢であるとアピールすることへの気恥ずかしさも感じられた

両者の行動は夢に手を伸ばす真剣な行動なだけに周囲が見えづらくなっていたり、ちょっと不器用な面が出てしまったりする
そんな時にフォローする桜先輩がいい仕事をしているね
目指す夢が無いと言う彼女は逆に地に足がついている。だからか、手を伸ばして足が宙に浮いてしまう他の部員をフォローできる

でも、桜先輩以上に陰ながらのフォローをしているのが顧問の幸
地学部が興味を持ちそうな施設に連れていき、みらとあおに新天体発見プログラムを教えた。
彼女も昔、夢に本気で手を伸ばした人間だからみら達に必要なものが見えるのだろうね

夢に手を伸ばす為に行動を続けるみら達に触発される形で国土地理院に向かったイノ先輩
夢に手を伸ばす者達と地に足つけた者達。大きな夢の前にはどちらが凄いなんてきっと無い。だからこそ、そんな両者が関わっていく事で本当に大きな夢まで辿り着いてしまうのだろうなと思える回だった



良い

育人と千雪は急場の代役であるが表に居る観客には裏の事情は関係ない。
表に出てくるものが全て。二人にプロとしての実力が試される回

育人に求められたのは表に居る観客に柳田一のブランドを伝えること、もう一つが裏で服を千雪の緊張が溶ける楽しいものに直すこと
それらを同時に叶えるには発想力があれば充分。服の表を綺麗に整え、千雪に着心地の良い服にし、ほんの少しの遊び心があれば問題ない

千雪に表として求められたのはコレクションの成功、裏として育人の直した服を観客に見せること
身長の小さな千雪はランウェイで浮いてまうがその堂々たるウォーキングや千雪に合った服によって、それも柳田の意図なのかと思わせる
千雪の才能が観客に不審を抱かせない

そしてヒールが折れて千雪が転んでしまう場面、ヒールが折れていたなんて完全に裏の事情であり表に居る観客には伝わらないもの
通常なら見たまま、千雪が転んだと受け取られるそれはもう一つの裏の事情、育人の仕掛けによって演出と受け取られる
裏の事情を重ね合わせることで表の観客に評価させる

幾つものトラブルがありつつも表に居る人々を完全に満足させた育人。そして本来は裏に属する千雪さえも満足させてしまう。
だからランウェイでは笑ってはいけない、裏に潜んでいる筈の千雪の感情が表に出て笑みを浮かべてしまう
タブーだけど、大成功の拍手となる

けれど、これは柳田のコレクション。二人の名が表に出ることはない。更には他のモデルの協力も有ったし、育人が直した服も千雪のウォーキングも誤魔化しだらけ
それでも次は裏も表も整った舞台が見たいと、そう思わせる演出の数々だった



良い

第一話で手を繋ぎ、第二話では振る舞いによって親子であると認識されるようになったソマリとゴーレム
今回は周囲からの認識で二人が父と娘であると定義される回かな

ソマリの同年代として登場したキキーラ。
キキーラは親の手伝いが嫌で箱に隠れたり、お絵描きしたり。元気いっぱいな子供に見えるけど、遊びは店内。それはコキリラから子供と見られているから
そしてキキーラと一緒に遊ぶソマリも子供と認識される

ゴーレムは路銀を稼ぐため食堂の手伝い。その姿は家族を養おうと仕事をする父親と何ら変わらない
コキリラもソマリをお使いに出した事を「行かせては不味かったでしょうか?」とゴーレムに確認したのはゴーレムがソマリの親であると認識しているから

でも、これらは大人から見た二人の関係性
やはりキキーラから見ればソマリとゴーレムの関係は不思議に映る
けれど、ソマリはこれまでの触れ合いを踏まえつつも「お父さんはお父さんだからそう呼ぶんだ」と曖昧な回答をする
二人の質問も答えも非常に感覚的だけど、それだけに大切な部分を押さえているように思える

二人の子供の前に現れた狼人間。彼からは親に内緒で街の下に入っていった二人の姿はどう見えているのかな?



とても良い

疑いと憎しみに満ちた目でスバルに武器を振るうレム。ここで残酷なのはスバルはレムと仲良くなった記憶があるけど、レムにはそんな記憶が無いこと。だからスバルを傷つける事に躊躇がない
その意識の差はあまりにも哀しい

そしてここに来てスバルの境遇を話せないという制約も発覚。スバルは無力なままで出来る事なんて無いのにまるで世界そのものが彼を追い詰めているかのよう
だからこそ、そんな彼の手を握ってくれたベティの優しさが光りますよ

でも、ここでのスバルの失敗は自分の生存を優先してしまったこと。ただ生き延びるだけじゃ何も守れないし意味もない。
眠るように死んだレムに取りすがるラム、何か話して欲しいと乞うエミリア、スバルを巡って力をぶつけるベティとロズワール
何もかもが悪い方に転がったと訴えてくる絵面はあまりにも残酷

ただ、スバルに落ち度があったかといえばそうとも言い切れない
また、ベティに逃してやると言われたスバルはこの時確かに選択肢を手にしたよね。でも自分の命を優先しなかったのは彼の本質は変わっていないから

死にたく無いし、恐怖も有るし、出来る事なんて殆ど無いし、自分だけ覚えている現状を憎んでいたのに、その想いに反するように、むしろそれこそが自分の武器であるかのように飛んだスバル
本当に彼の頑張りが報われる時は来るのかな?出来れば早い内に来てあげて欲しいけど



良い

またしても死んだスバル。同じ行動をしても変わってしまう未来に対して今度は自分から行動し情報収集に徹することに
でも、その行動こそ欲する未来を遠ざけてしまったように思える

ラムとは「泣いた赤鬼」の話で関わったけど、親しくなったとは言い難い。レムとはまともに話せないまま
結局、誰が犯人か判らず関係者が多いからスバルも場当たり的な行動になる。最悪な未来を回避できない

「泣いた赤鬼」の話はレムラムを思うと印象的
頑張った分だけ報われて欲しいというスバルに対して、赤鬼はすべき事をしなかったと批判するラム。
前回の笑う鬼の話と併せて考えるとレムラムの考え方の違いが見えてくるような気がする

そしてやはり衝撃的なラストが……



普通


普通

ヌシの大蛇のために推理することになった琴子
ただし、その推理は通常の推理と異なるのが本作のポイント
ヌシが求めているのは事件の「真実」ではない。「上手く見つけてくれると良いのだけど」という呟きの「納得」だ

だから犯人の自供を基にした最初の推理では呟きの説明ができていないと受け入れないし、琴子が代わりに出した真犯人説も呟きと矛盾すると跳ね除ける
ヌシは呟きの不可解さに囚われたまま「納得」が出来ない

人はどんな「真実」を提示されようとそれが「納得」できなければ受け入れない
そういった意味では九郎が琴子に辛辣な対応をするのは、紗季との別れも琴子が自分を好きだという言葉も「納得」出来ていないからだろうね

琴子の本質を見極めるために後をつけた九郎。琴子のあの手この手の推理を傾聴するヌシ
両者が納得できる推理を琴子はどのように披露するのか……と思ったら次回は早くも鋼人七瀬編に突入するの?



普通

育人は千雪の記事をきっかけに一足飛びでデザイナーになることは出来ない
何故なら、ミルネージュが求めているのが高校生ではないから

場所によって求められる価値は違う。場所さえ選べば自分のしたい事は幾らでも出来る
そういった意味では育人の自分の作る服を着てくれる人がいればデザイナーに成れなくても良いというのは間違った言葉ではない
でも、千雪は諦めない。無理を無理ではないと証明するために進み続ける気で居る
だから諦めている育人の服は要らないと言ってしまう

そんな育人の意識を変えるのが育人の服を着た千雪の写真であるのは面白い
育人が作った服を着ることで求められる価値を示した千雪の姿、同時に作った育人にも更に高いステージで服を作りたいと思わせてしまう

柳田のアトリエは酷いの一言だけど、同時に求められる技量もはっきりしている。だからまだ高校生で裁縫が独学の育人は戦力にならない
出来て当然のことが出来ても認められない。でも、諦めずチャンスを掴み続けようとすれば何かしら巡ってくる。

服に不釣り合いなモデルの千雪、戦力でないまま縫直しを志願した育人。絶対に成功させないといけない場所で二人はどれだけの価値を示せるのだろうね
……自分としてはもう少しゆったりとしたペースで進行して欲しいんだけどねホント



良い

妹に貰ったはちまき石を即席の神棚に飾るみさに笑ってしまった。
すずといいみさといい、拗らせた人間が多い作品ですね……

地質班と天文班が混ざりあったことで「楽しい」を共有できる状態になった地学部
今回は部活動とは無関係な場面でも相手に「楽しい」をお裾分けする場面が散見され、地学部の絆が深まっていると感じられた
みさに地学部活動の記憶出るはちまき石を渡す場面もその類か

イノ先輩の境遇は「楽しい」をお裾分けされ、そして自分もお裾分けしてきた人物
友達から貰った地図をきっかけに地図が好きになり、地図をきっかけに地質研究会に入り石なども好きになった
相手から教えられた「楽しい」を沢山知っている彼女は今回自作の地図を通して自分の「楽しい」をみら達に伝えてくれたわけだね

異なる趣味を持った相手に伝えていく「楽しい」の連鎖。見ているこちらまで楽しい気分になってしまうね



良い

第一話ラストで手を繋ぐことでまるで親子であるかのように扮することが出来たソマリとゴーレム。今回は一歩踏み込んで行為によって親子であると認識される話だったように思う

手を繋ぐ事で彼らは親子のように見えたが、やはりゴーレムと少女が親子というのはおかしな話。
感情豊かなソマリと感情が無いかのように振る舞うゴーレムの組み合わせもやはり親子とは考えにくい

けれど、見た目や組み合わせだけでなく、行為によってそれぞれの関係性が定まる場合もある
子鬼のシズノと長身のヤバシラの組み合わせはヤバシラが兄であるかのように見えてしまうけれど、薬学に詳しいシズノは調合を行いヤバシラは彼の身の回りの世話をする。これらの行為によって二人は医者と助手という関係性を顕にしている

同様にソマリの怪我を心配し後々のために薬を得ようとするゴーレム、少しでもゴーレムの役に立とうと家事手伝いを元気にするソマリ。これらの行為によって彼らは親子であると認識できる

余命僅かなゴーレムと人間の少女のふたり旅。ソマリの両親が見つかって終わる度なのか、ゴーレムの寿命が尽きて終わるのか。
どうなるか判らないが、それでも二人の道行きがせめて幸福なものになって欲しいと願ってしまう



良い

2話と同じようにループ前に沿った行動を始めようとしたスバルだけど、まさか相手の動きが異なるとは
前回のループは徽章を取り戻しつつエルザを撃退することが目的となったけど、今回はまず「何が起こっているか」を知ることが目的となっていくのかな?

そんな中での癒やし要素はやはりレムだろうね
美少女と褒められたことでレムの中でスバルへの評価が変わったのだろうか?
鬼は一緒に笑ってくれると告げられて暖かな笑みを浮かべた彼女が犯人ではないことを願うばかりだけど……

頑張った者にだけ与えられるというご褒美。こんなに苦しんでも明日を迎えられないスバルはいくら頑張ったらエミリアとのデートという褒美を貰えるというのだろうね?



普通

3話までの話と大きく違い、とても穏やかな日々を手に入れたスバル。だからこそ、ラストの落差が恐ろしいまでの衝撃を視聴者に与えてくる
まだ知り合ってから短いけれど、表面上はにこやかな遣り取りばかりなロズワール邸。その誰かが犯人とはとても思えない状況
スバルは犯人を突き止めるにはロズワール邸の者達と仲良くなりつつ、彼らを怪しまねばならないのか。なんて辛い状況



普通

車いすバスケを始めた海。でも、そこにあるのはこれまで知っていたバスケと異なるもの

最初は車椅子さえ上手く動かせないから自分には上手くなる可能性がないように思えてしまう
だからといって、難しいだけで無理というわけではない。母親が言ったように諦める道もあるけど、海の良い所は諦めが悪い点
なら、海はその性格を頼りに可能性を開いたと言えるのだろうね
他の人を見てすぐに車いすの正しい動かし方を理解するどころか、優希に勝とうと啖呵を切る姿はあっぱれというもの
とても短い時間の中で海が幾つもの可能性を手にしたのを感じられる

それにしてもボールに触れるまでかなりの練習が必要らしいとは意外。
車椅子バスケはまず車椅子の動かし方をしっかり理解した上でないとボールを操れないということだろうか



良い

美味しい富士山を沢山食べたから、見えない富士の形を指で描くことが出来る
キャンプをしなくても、富士山が見えなくても富士の楽しさを味わえる三人の様子には思わずほっこりしてしまうね



良い

映像建の部室となったのはどう見てもボロボロな小屋。普通なら設備の何もない所で……と絶望するところだけど、浅草と水崎にとってはだからこそ想像する甲斐のある場所となるのが面白い

でも、それらを実際に配置するなんて不可能だから現実論を持ち出されたら浅草のように落ちるしか無い
その「落ち」は金森によって齎されたものなんだけど、金森からしたらその「落ち」は金の素になる。
想像ばかりで飛び回ってしまう二人を現実論者の金森が支える。良い構図になっているね

後半では実際に風車の動画を作る様子が描かれているね
まず、アニメに関する機材を示してから、風車を題材に角度を付ける、上下を詰める、また風の存在を示すための技法など様々に紹介されていて見ているこちらは単純に話の筋を追うだけでなく、どのようにしてアニメが作られているかも知ることが出来るのは素晴らしい構成



普通

あ、シュカの「家族を作って」ってそういう意味だったのか。案外、無邪気なタイプなんだろうか…?
というか、敵だった時と友達になってからの態度の変わりようがはっきりしすぎていてそれはそれで怖いなって思ってしまう(笑)

第二話も構成の良さを感じるなぁ
ダーウィンズゲームのルールの難しさはシュカとのデート模様を混ぜ込むことで緩和し、3度目の対戦はあっさりめにしつつもスマホが戦いにおいて重要アイテムであると示してくる
何度も同じ形式のゲームを続ければ飽きられるから新しいタイプのゲームを始めて…

シュカの可愛さだけでなく、こういった部分からも作り手側のこだわりなどを感じられるね



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