幸せになってくれ......咲さん......
TVシリーズの宿題だった蒼井後輩の特別と、恋だの愛だの話の回収。完璧でした。
分かりやすいぐらい色んなものを飲み込んでなんとかやっていく咲を観てるの本当にしんどかった。
放送室のシーンからの解放感が本当に最高。自分で決めるって大声で宣言して、自分で飛び越えて手を差し出す選択をしてくれたのがすごく嬉しかった……
テレビ版以上に気合の入った綺麗な作画と劇伴、この作品の何よりの魅力である丁寧な心情描写も健在、完結編に相応しい映画だった。
まこと、咲、竜二のメイン3人の、今回は特に咲の心情描写が丁寧で、テレビ版の時点では完全な解決には至っていなかった両親との関係、「特別」が欲しくて、けど「特別」が何なのか分からなくて、葛藤する咲の心情描写がすごく深い所まで描かれて、これに演じている関根明良さんの熱演も加わって、すごく心を揺さぶられた。そうやって悩み続けながらも、最後には友人2人に背中を押され、協力してもらいながらラストでまことに告白するシーンの盛り上がりと感動は凄まじかった。
まことについても、卒業後の進路や咲への恋愛感情について悩み続ける心情描写が丁寧だった。進路については、テレビ版最終話でおじいさんに会ったことが進路選択に繋がるという展開が良かった。おじいさんと会うことが、母親との関係を見直すだけでなく、進路決定の面でもまことの人生において重要なポイントだったんだと思う。
まこと、咲、竜二の3人とその周りの関係性には色々な変化があったし、各々が沢山悩んで、すれ違ってしまうこともあった。けど、そんな中で最終的にはちゃんと気持ちを口にして、相手に伝えて、そうやって向き合ってきたのがテレビ版にも今回の映画にも通じている部分だった。恋愛の面でも、友情の面でも、3人の青春模様をこうして映画で見届けることができて本当に良かった。
辛い展開だったけど、最後は"特別"を見つけられてよかった。最高の作品だった。