シンジくんの葛藤回
電車にダラダラ乗っかって放浪するやつ俺もやりたい
トウジとケンスケ、いいヤツ
おかえりなさい
ところでモブとか駅の放送でゲンドウや綾波の声がバンバン聞こえるの、一回気づくと気になるな
吊り掛けの音がいい
☆☆☆☆(4)
庵野秀明のプロフェッショナルを見たので、エヴァンゲリオンの視聴を再開した。プロフェッショナルで庵野秀明が「アニメはアングルが決まれば動いていなくてもおもしろい」といったことを言っていたので、どうしてもアングルが気になってしまった。おもしろいと思う。抜けに人がいるのもいい。また音の作り方(切り方、静寂の入れ方、時間経過の提示など)もおもしろく感じた。
この第4話でシンジは家出をするわけなんだけど、この「自分の選択で世界の行く末が左右される」感じは本当にセカイ系だな~と感じた。そしてエヴァに乗りたくないけれど他の人たちのことを思うと乗らざるをえないと思っているシンジに対し、ミサトさんは「そんな思いでエヴァに乗ってほしくない」といったことを言うんだけど、いやまあごもっともなんだけどさ、難しいよね、それは。でも最終的にミサトさんはシンジくんを迎えにきてくれて、そこには驚いたな。シンジくんのことを思いやっている、ミサトさんが……。シンジくんがネルフを離れる前に一言ミサトさんに挨拶したいというのもよかった。「はい」の言い方で感情を表現できる緒方さんすごい。そして主要キャストがモブやアナウンスの声をやっているのはやっぱりおもしろい。
相田も母親がいないという事実が発覚する。マタンキは検索した。
大好きな回。自分も似たようなことしたことあるからか。ひたすら乗り続ける電車。あてもなく彷徨う街。逃避行。
いじけた言い方でしか気持ちを伝えられないシンジ。つい突っぱねてしまうミサト。殴る・殴られないと伝えられないトウジ。一人でサバイバルごっこするケンスケ。みんながみんな不器用過ぎる。だから愛おしい。最後の最後で素直な「ただいま」と「おかえり」。いいよね。
影のシルエットや印象的な配色、線路越しに見つめ合う図でとめ絵。今話も構図やカット、演出の工夫が随所に見られて画面に釘付け。
☆☆
・逃げ出した後に待っていたもの→叱責するミサトの顔が、シンジには影で見えていない=お互いの心が通じてない
黒服に連れられ帰還してからも、シンジは誰にも心をまだ開いていません。
それを表したのが、逆光により影でミサトの表情をわからなくする、あの演出でしょう。
とても圧迫感のある絵面であり、シンジの視点では常に周りの大人があんなふうに見えていることが示唆されていますね。
そりゃ心を閉ざすわけです。
・最初にシンジの心のベルを鳴らしたのはケンスケ! そこへトウジも加わり……。
『自分も母親がいない』と告白することで、最初にシンジの心を動かしたケンスケでした。
ケンスケのファンである自分としては嬉しいところ。
さらに駅での再会で、トウジもシンジに心を開きます。
黒服から逃れてトウジに謝ろうとしたのも、シンジが心を開いた証拠でしょう。
・シンジとミサトが見つめ合い、初めて心を通わせる→ハリネズミのハリが刺さらない距離でのコミュニケーション
ここでの考察しがいのある(またの名をわかりづらい)演出。
自分なりに解釈すると、今までシンジがミサトの顔を見ていなかったのは、上記の考察どおりです。
しかしこの場面でシンジはミサトの顔をまっすぐ、長時間に渡って見つめた=初めてミサトの心に向き合いました。
だからシンジは心を許し『ただいま』と言えたのです。
シンジにとって黒服に連れられネルフに帰還したあとも、ずっと家出が続いていたからこそ『ただいま』という言葉が心を開いた証になるのでしょう。
『やりたくないことをやらされる』 少なくとも半数以上の若き令和世代にはピンと来ないであろう
現状最後の戦争がリアルなテーマと感じる世代の作家のお話のようにも思えてきた
音楽プレーヤーの数字が25と26を往復している。やはりこの数字は何かを暗示しているのは確かだと思う。ターニングポイント(エヴァに乗る未来が26?)で数字が変わるのかなと思った。シンジが今後の身の振り方に迷う話だったので、この考察は一定の信憑性があるのでは。
そら、逃げますわァ!ってなる展開。シンジくん人生ハードモードすぎる。
あんな間のとり方をして大事な心の葛藤を描くなんてやっぱり庵野監督すげぇなぁ(こなみかん)
シンジ君がエヴァに乗るのがいやで逃げ出したわけだけど、それも成長のための通過儀礼。関西弁でアツいトウジ、いいやつ。
放送してた当時実際にDATを音楽用で使ってた人どれくらいいたんだろ。自分は合唱部の先輩が持っててコンサートの演奏マイクをつないで録音してたな(自分たちの演奏を)。
さすがにあの精神状態で乗り続けろというのは無理な話である。
今まで彼は他の人がそれを望むからという理由で乗り続けてきたシンジだったが初めて
自分のエゴで乗ることを拒んだ。これも第一歩なのかもしれない。
ようやく”綾波レイ”に光が当たりそうで嬉しい。
シンジのSDATは多分S-DAT。実用化に至らなかったような。R-DATはヘリカルスキャンとかビデオと同じ形式とか例えても通じない悲しさ。デジタルだけど非圧縮だったかと
絵コンテ:甚目喜一は佐藤順一さんの別名義は有名らしいです
シンジの気持ちをわかるのは、トウジ・ケンスケ
4THチルドレンの話題は伏線ですかね
で、なぜ乗らなかった?シンジ