前クールと打って変わって正義超人のターン。BHとペンタゴンの正悪に囚われぬ絆、スプリングマンの熱き血潮、ロビンからスグルへの想いetc……何十年も前の旧作ありきのドラマであるが、それ故に蓄積されてきた年月がカタルシスを生む。偶然にも同時期に連載中の原作がウォーズマンのアイデンティティを掘り下げていたこともあり、相乗効果で面白く感じられた。1話ぶん制作を落とした都合上、中途半端なところで終わってしまったのですが、それは……。そもそも始祖が登場していないため3クール目もあると信じて。アニメで動くとジャック・チーがカッコ良く見えたのが一番の収穫。
2010年代のアニメらしく画面内の情報量が増え、オリキャラであるナギの妹(自称)をキーに迎えて前2作からがらりと趣を変えた第3期。原作者が関わっているから踏み込めた父親にまつわるストーリーは、母親との過去をフィーチャーした2期(下田編)の次段としては道理である一方、既存の人気キャラを大きく切り捨て、原作の未アニメ化部分をすっ飛ばして設定だけ持ってきたがためにアニメのみを追っている層は完全にちんぷんかんぷんで優しくない。長期連載のシリアス長編パートと考えればまぁそういうパターンもあるかな、と受け入れられはするものの、作り手の挑戦心と視聴者のニーズがズレている感は否めない。釘宮理恵はもはやナギの演技を崩しすぎだなぁw
小さくなった悟空と仲間たちがドタバタギャグを織り交ぜながら旅する原点に立ち返り、原作者・鳥山明が最後に手掛けた正統性を肯定すべきか否か。そもそも強大な敵とのバトル路線に舵を切ったからこそ「ドラゴンボール」がここまでウケたのではと問われれば、この内容のなさに2クール費やされて得るものがあったかというと……1時間のTVSPで充分だったかな。高齢化しつつある現行出演陣をスムーズにキャスト変更するためのワンクション、と捉えるのは穿ちすぎか。深夜放送らしくイマドキのジャンプアニメに引けをとらない作画の良さでは世界的ビッグタイトルの格を見せつけた。