視野狭窄や近視眼的な行動の積み重ねがどのような結果をもたらすのか…タコピーを通して視聴者に突きつけるレトリックに戦慄しつつその巧みさに唸らされました。情報氾濫、SNS興盛、AIの進化と頭を動かさず脊髄反射な行動を加速させる現代では誰しも嵌りかねない怖さがあるわけで。
それにしても本作を観ていて何より胸がつまるのは、子供たちの苦しみが全て彼らの親によってもたらされているという事実。まりなちゃんが暴力的なのも、しずかちゃんが男に甘えるのも、おそらく親のそれを観て学んだに違いなく…”親の呪い”という言葉が頭にこびりついて離れず心に重くのしかかります。