サービス開始日: 2016-09-30 (3479日目)
原作ファンの立場からの感想。
「国土を失っても日本人は日本人たり得るのか」というテーマを描くために、原作は一地域の震災ではなく日本全土の沈没を必要とした。「日本沈没」というタイトルを冠する作品なら、日本全土を沈没させなければ描けないテーマを描いて欲しい。自分が原作ファンとして外さないで欲しいポイントはそこ。
本作に、日本全土を沈没させないと描けないテーマがあったかは微妙なところ。主人公達を危機的状況に追い込むため、以上のものはなかったと思う。
日本人論としても見るべきものはなかった。一応温泉に入ってラップするシーンでそれっぽい遣り取りがあるが、唐突感が拭えないし、内容もどこかで聞いたようなふわっとした感情論。結局日本の国土が未来永劫完全に失われるわけでもないので、原作のようなテーマは突き詰めようがない。
主人公一家が日本人と外国人の夫婦の家庭であるという設定も、十分に生かせていないと感じた。日本人夫婦の子供のキャラもいたのだから、国籍の点で対比させるとか、もっと使いようがあったのではないか。
全体的に脚本が雑。主人公達の前に都合よく便利アイテムが現れ過ぎでは。何日目にどこにどのくらいの被害が出て、ライフラインや政府の機能はどうなっている、といった基本的な設定の詰めをちゃんとやってなさそう。
原作でも特にお気に入りのかぐや様スマホデビューエピソードが大満足の形でアニメ化されて大喜び。校長役の山本格さんのうさんくさいカメラマン演技に大笑い。古賀葵さんによる、携帯電話が壊れて涙するかぐや様も思わずもらい泣きしそうになる素晴らしさだった。
そして、第一期同様、直前の体育祭シリアスエピソードを台無しにするエピソードで締め。やっぱこうでないと!
かぐや様スマホデビューエピソードで最後に撮った写真をラストカットに持ってきたのも、実に上手い改変で唸らされた。
第一期を見た後に原作を読み、原作既読状態で臨んだ第二期だが、第一期と変わらずとても楽しい三ヶ月を過ごすことができた。スタッフのみなさんに、心から感謝を。