5話までで2年生の抱えている問題について丁寧に描き、圧巻のフル演奏とともに関西大会で勝利した北宇治高校。
今回は打って変わって演奏パート一切なしの日常回でした。
Aパートではご褒美回(?)としての文化祭。
仲良さそうに笑い合っている2年生は最高ですね。
また1年生のメイド服姿は既視感を感じていたのですが、やっぱりけいおん!のオマージュだったようです。
一方Bパートでは黄前家の問題、滝先生の思い、あすか先輩の不穏なカットと一気に物語が動いてきました。
Aパートからしばしば見られた「秋」という単語と、麻美子を通した「将来」という課題、そして「3年生」、「卒業」という現実が、今後は絡んでくるような気もします。
心情描写に1話まるまるさけるのがこのアニメにとってどれだけ幸せなことか。
2年生組、麗奈、あすか先輩と全てを描いているのにゆったり見ることができるのは、久美子の懐の深さと性格のおかげだと思う。
兎にも角にも三日月の舞のフル演奏。
息を呑んで見入ってしまう映像美と音楽美。
曲中の要所要所に、今までで何度も取り上げられてきたソロパートやキメの部分があるため全くダレずに、むしろワクワクしながら聞けた。
これらがつながって、一つの曲としてすべてを見せて聞かせてくれるとはなんて豪華なことか。
ラストの全国出場が決まるシーンでは、あれだけ涙できるようになった久美子の成長、吹奏楽部としての喜びを知ったみぞれ先輩の笑顔が見れて眼福でした。
周りから見たら大したことのないことでも、大切なあの子は実はこんなこと考えてるんじゃないか、と悩みこんでしまう高校生らしい2年生組。
久美子のやや冷め気味な人柄のおかげでお涙頂戴シーンになりすぎることもないのが良かったです。
そしてこれで円満、とはならず最後はあすか先輩の冷徹なセリフで締めるのもまたユーフォらしい。
部活に打ち込む女子高生の空気感よし、友情を超えたものを感じさせる二人のやりとりもよし。シリアス要素にギャグ要素に新キャラと盛りだくさんの1時間。
そして京アニお得意の夏祭りの作画。
ちょっとした映画を見たような満足感でした。