本作において、残虐性トップクラスの旧Fトンネルの霊。内容は事前に知っていただけに身構えながら視聴したけど、それでも怖い……
というか、あの内容をぼかさずに映像化したスタッフ凄い…
オカルトスポットでの思い掛けない出会いは詠子に楽しさではなく恐怖を齎す存在だったようで
前回、心霊現象に心躍らせた詠子の浅はかさを嘲笑う脱出不可能の恐怖。安奈が味わった恐怖であるという点が更におぞましさを煽り立てるね
そして安奈やその友人は自らが味わった恐怖から詠子達を逃がす存在ではなく、むしろ同じ恐怖に引きずり込む悪魔と化している点が何よりも醜悪と思える
詠子を守ってくれるかに思えたSトンネルの霊はあっさり敗れてしまった。ならば、次に待たれるのは前回回収した卒業生が示すだろう実力
旧Fトンネルの霊によって視聴者も恐怖を味わっている筈なのに、この先に待つ血飛沫舞うオカルトバトルを見たくなるなんて、本作は本当に恐怖の使い方が上手だよ…
他人の夢や活動の応援は得意だけど、自分の夢となるとからっきしな未来が出会うのはアイドルですか
ここで視聴者が知らない存在ではなく、あの765プロアイドルだという点は納得感が有るね
夢が無かった少女が自分の夢を掴みつつ他人に夢を与えられるアイドルになる、充分過ぎる初回だったね
一人では進めなかったかもしれない夢への道。同じ席に巡り合った静香と一緒に輝きの奔流を目にする事で自分の夢も形に出来るし彼女が口に出来なかった夢も確かなものとなる
探したけれど見つからなかった夢が偶然と空間の共有によって未来と静香の手に降りてくるわけだ
アイマスシリーズのアニメは幾つか見てきたけど、ミリマスは全く知らずの状態。それだけにOP映像に居るアイドルの人数に驚いてしまったり
でも、基本は今回登場した未来、静香、翼の三人を追っていけば良いのかな?
夢を一緒に叶える約束をした未来と静香、別の場所でそれに近づく翼。三人はどのようなアイドルを魅せてくれるのだろうね
フリーレンがヒンメル達と居たのはたった10年、彼女の体感的に短い期間。でも短かったとして、人生には永い影響を齎す場合もあると判るのが幽霊騒ぎだね
以前の幻影が偽ったのは永きを共に過ごしたフランメ。でも今回は短き交友のヒンメル。その違いと彼を撃てる事実がフリーレンに遺した影響を何よりも物語っていたよ
フェルンの方はハイター。彼女とて彼と過ごした時間は10年に満たない筈。それでも出てくるという事は彼女にはとても大切な存在というわけで
時間や体感だけではない繋がりの価値が有るから撃てる幻影。それでも生じる躊躇と後悔
それを察し「本物に会いに行こう」と慰められるフリーレンは少し師匠らしくなってきたね
紅鏡竜を前に逃げたり震えるのは間違いではない。強者に立ち向かう勇気なんて誰もが持ち合わせている訳では無い
シュタルクは竜から逃げなかったという事実を以て村民から慕われている
でもその実態は臆病者、戦闘経験すらゼロ。既に戦闘経験が有るフェルンが軽蔑するのも仕方ないというもの
今のシュタルクには実力に見合わぬ期待が一身に寄せられている
村民だけでなく、アイゼンは彼を「良い戦士」と評するし、フリーレンも何かを期待している。その答えの一端が削り取られた崖かな。次回は臆病者が示す勇気が見られるのかも
それはそれとして、幻影だったとしても自分を「撃て」と言えるヒンメルは勇気と正義の塊と再確認できたよ
学び舎であるカレッジが封鎖されるという決して明るくない事態。でも生徒に緊張感は薄かったね。敵のように現れたアルキュオネが留まる事への警戒も薄ければ、見るからに怪しいザッケローニへの警戒も薄い
若い青少年達はカレッジが封鎖された程度では事態の深刻さが飲み込めない。だから痛みの感触に接する必須科目が必要だったのかも
チサ達がカレッジの敵と繋がり有るフィロメラを囲んで普通に話し合えるのは以前にも似たような会話をしたからかな。あの時の感触でフィロメラが危険でないと判っている。その流れでアルキュオネも受け容れたのかな?
相手を危険かそうでないか判断するには実際に接するのが一番。だから武器を使う実技、口だけ達者な生徒への制裁が必要になる。そうすれば痛みは避けるべきと判る
その点ではエリアスとシメオンの交流もその類
友達の定義が判らないなら友達らしい行動を。その経験がエリアスに他の知人との関係も友達と言い表せるようになるのは良い成長と変化だね
一方で使い魔との戦闘で呪いのような戦闘能力と接してしまったチセは自分の体をどう考えているのか……
新たな主役を冠す物語がいきなりの敗北続きとは…。でもその構図がテイオーに憧れるキタサンブラックの挑戦を面白く彩っていくのだろうなとも感じられたよ
また、これまでの物語で見かけたウマ娘達が脇を固めているという点も愛されるシリーズならではの現象といった印象を受けるね
キタサンは人助けに留まらず商店街の人に囲まれていたりと、周りはとても賑やかで笑顔に満ちている
でも彼女はまだ成長途中だからレースにおける助言も欲している。その点では憧れのテイオー等に囲まれ精進できるスピカは彼女にとって良い環境と言える
キタサンの前に立ち塞がるドゥラメンテはキタサンと対極の人物だね
言葉少なで表情も静か。それはダービーを自分の知るお祭りに重ねたキタサンにすれば全く知らない次元
彼女の猛攻を前にキタサンが失速したのは知らない世界により自分すら失った為かな…
なら、ここからキタサンが挽回するにはお祭り以外の力も必要となるのかな
それにしても親友と同室になっているというだけでも色々想像してしまうのに、その上で親友のぬいぐるみと一緒に寝ているとかどういう事……!
それもうダブルベッドとか持ち込んで一緒に寝れば良いんじゃないかな…
命を失っても可怪しくないH城址での恐怖を詠子との会話を通して飲み下しているのに、「とっても楽しめたんだね」と別の意味で消化させる詠子は恐ろしい…
だからこそ否定できない螢多朗が「恐怖を愛している」という点も見えてくるのだけど
あれだけの目に遭いながら辞められない螢多朗は立派な恐怖ジャンキーだよ…
旧Fトンネルへ行く前の卒業生回収、前回の大僧正がヤバかったように本作は武器回収も命掛け
でも、そうなるのは卒業生が地獄に通じる存在だからかも
今回の卒業生は背景からして生地獄を味わった者。それが成仏できず現世に留まり続けるならその周囲はどう取り繕っても地獄。だから回収も命掛けになる
それでも夜宵が居るならまだ危険性は低く思えるね
いわば制御された恐怖。だから螢多朗は今回の行動を後悔しないし、詠子も恐怖に惹かれていく
けどこれから向かうは危険な卒業生が必要な悪霊が棲まう場所なわけで
その意味では次回こそ本物の恐怖が振り撒かれるのだろうな…