試験結果だけだったので「Aクラスは内紛で足の引っ張り合いがまだ続いているのか?」とか「Cクラスが高得点に終わった理由」とか消化不良感が残りました。解説は次回でしょうか?
そして軽井沢は宿主が変わるだけで、結局寄生虫のままなんでしょうか?綾小路との取引後の描写が乏しく、軽井沢が綾小路のことをどう思っているかよくわからないままでした。
ちょっとモヤモヤ感の残る展開でした。
豊かな自然や、細かい動作、陰影のある描写など、とても丁寧に描かれた作品だと思います。
小路の家は欧風な建築で屋内のいろいろな所に置かれた植物、庭の家庭菜園などが印象的でした。セーラー服はもちろん普段着のスカートも手製だったり、髪を家庭で切ったり、そもそも一人学級のような田舎に住んでることからも明日夫妻には何か生活に対するこだわりが感じられます。小路の感情が素直に表情に出るところや、無邪気な仕草など、まさに天真爛漫といった姿は、そのこだわりで育てられたからと考えるのは発想に飛躍があるでしょうか。ただの発想の飛躍としても、そんな発想をしてしまうくらいに描写は丁寧だったと思います。少なくとも、都会住まいの自分にはノスタルジックな気分を引き起こされるくらい力がこもっていました。
絵で少し気になったのは、キャラクターの目の形です。普通の時はさほど気にならないのですが、目を細めた時、目尻が必要以上に垂れ落ちているように見え最後まで違和感を拭えませんでした。
ストーリーについては少し物足りなさを感じました。
決して心の奥には踏み込まず、上辺だけをサラッとなでていくような感じで、葛藤や嫉妬といった思春期にありがちなものは排除され、女子中学生のキレイな部分だけ集めた展開になっていたと思います。
逆に言えば、嫉妬・裏切りといったギスギスした展開が無く、ハラハラせずに安心して見ていられる作品とも言えると思いますが、その辺りの良し悪しは、受け手次第でしょうか。
美麗な絵とキラキラした女子中学生の日常を楽しみたい方には、おすすめのアニメではないかと思います。
気になったのは検察の正体がロボットだったことです。単にロボットを使ったリモート裁判が認められてるだけかもしれませんが、何らかの意志を持った存在が検察を騙して裁判に潜り込ませたようにも受け取れます。また、ベリィの正体がバレた時、タイミング良く起きたゼロ現象は、怪人ゼロがベリィ達に手を貸したようにも見えます。
推論に推論を重ねてしまうけど、検察に介入した存在や怪人ゼロがベリィたちを手助けしたという仮定が正しければ、それらの存在同士が対立していて、ベリィ達がその対立に巻き込まれていくて構図も考えられる気がしました。
フィンは随分手慣れた感じでしたが、一体何者なんでしょうかね。
自衛隊の新鋭艦が太平洋戦争時にタイムスリップしたらというIFストーリー。
いざ戦闘となれば、圧倒的な力の差があるのですが、行動する際には常に「自衛隊としてどう振る舞うべきか?」「歴史への影響は?」といった問題が乗組員の前に立ちはだかります。決して都合の良い展開や一方的な展開にはならず「専守防衛をどう考慮するのか」「日本は味方なのか敵なのか」「アメリカ軍を攻撃して良いのか」「補給はどうするのか」など、その時時で何が最善の選択かを考え実行していく姿は、リアル感にあふれていて(自衛隊の内情は知らないので本当の意味でリアルかは不明ですが)、非常に面白みのあるものでした。
戦闘時の描写は、間の取り方や各話の引きなど、緊迫感を上手く作り出しており、「次どうなるの」と思わず引き込まれる演出・構成でした。軽快感のある印象的な音楽も、それを支えていたように思います。
文句をつけるとしたら、終わり方が中途半端すぎる点でしょうか。いろいろ事情もあるようですが、消化不良感があり残念でなりません。
単純にアニメとして良くできている作品と思いますし、昨今、憲法に自衛隊を明記するか、先制攻撃は許されるか、といったことが議論されているなか、「そもそも自衛隊ってどういう存在だっけ?」「実際戦争が起きたらどうなるの?」など、日本の軍事面について考えるきっかけにもなり得る良質なアニメではないかと思います。