サービス開始日: 2017-07-17 (3376日目)
律のみゅーたいぷ加入をビオラが提案していたのは意外だったが、
問題の当事者であるビオラの提案をすんなり検討しちゃう大人たちの描写に不自然さも感じた。
その不自然さは、描きたいストーリー(律をみゅーたいぷに加入させる)が先にあって、
その展開に合わせてキャラクターが動かされているように感じてしまったからかもしれない。
ビオラの行動原理がはっきり描かれていないこともあって、
ビオラの悪質ないじめによってストーリーが展開されてるだけという印象もあり、
なんか全体的に話に入り込めない感じがある。
キャラクターの「コレがしたい」という確固たる意志で展開されるストーリが個人的には好みなので、今のところ物足りなさを感じている。
単純に設定は面白いと思った一方で、その魅力を十分に活かしきれていないようにも感じた。
記憶を取り戻していく中で生まれる意外性や、その人の生き方・考え方など、内面が掘り下げられていくところには興味を惹かれた。
また、黄昏時の世界の記憶を取り戻すホテルで「誰ソ彼ホテル」という名前も雰囲気のあるシャレたネーミングだと思う。
一方で「生と死の狭間」に対する自分のイメージと、作品が描こうとしている世界観が噛み合わず、終始ちぐはぐな印象を受けた。
比較することにあまり意味はないが、生と死の狭間というと、自分には「デス・パレード」のような雰囲気のほうがしっくりくる。
そのため、あっけらかんとした支配人や、死に対する緊張感があまり感じられない描写は、
作品の設定から自分が抱いていたイメージとはかけ離れているように感じられた。
また、終盤に登場する「記憶を持ったまま現世に戻れるエレベーター」や「地獄送りにできる箱」も、
ストーリーをまとめるための便利な設定のように感じられてしまった。
もちろん、「生と死の狭間」に対するイメージは人それぞれだと思うので、自分とは違う解釈として楽しめた人もいると思う。
隣りにいるミミの幸せを考えるシーナに対して大局的な視点で現実を突きつける保健医。
理想と現実の間で自分の望みに悩むシーナって感じだったけど、全体的なストーリーは進んでいかない印象。
サブタイトルが「終わらない夜」で不穏に感じるんだけど、そろそろ進むんだろうか?
いや、話が進むとそれはそれで、悲惨な展開になりそうな雰囲気だし、今のままでもいいっちゃいいんだけど・・・。
睦のエピソードが意外というか異様というか怖いもの見たさというか、
一言で表現するのが難しい不思議な印象を持ち、序盤から話に引き込まれていった感じがする。
素顔を晒すことで生じ始めるバンド活動の考え方の違い、さらには出生、人格、過去のトラウマ、家庭問題など
歯車が狂っていく様子は、ひとつの衝突が別の衝突を生んでいく、人間関係のビリヤードのように思え、
上手く表現できない不思議な面白さのある作品だった。
既存のバンドリシリーズのような成長ストーリーとは一線を画しており、
各キャラの感情や価値観のぶつかり合いと、その落としどころを探っていくストーリーに思えるので、
バンドリが好きという人ほど、違和感を覚える可能性はある。
個人的にはバンドリシリーズと思って視聴しないほうが良いように思う。
また、睦の人格とか、豊川家の影響力とか、突飛に感じる設定もなくはないので、
そのへん飲み込めるかで作品に対する印象も変わるかもしれない。
続編があるようで、何が展開されるか不明だが、視聴時に感じた上手く表現できない不思議な面白さをまた見てみたい。
今作では皆の仮面を外す役回りだったにゃむは、深掘りされていない印象を持ったので、
続編では仮面を外される側になり、睦に対する愛憎入り交じった歪んだ感情の掘り下げがあっても良いかもしれない。
ゴリライリーはキングコングのパロディかな。
自分では抱えきれない恋愛感情やコンプレックスのはけぐちが怪獣として表現されているんだろうけど、
恋愛感情を持て余してハルゴンに化けてしまう黒絵
コンプレックスを克服するために化粧で化ける来夢
という、自信が持てない黒絵とクラスで人気者の来夢の対比でもあるように思う。
放送部といえば、お昼の放送やってる人たち程度の認識しかなかったけど、その印象がガラッと変わった作品だった。
特に杏がアナウンス原稿を読むシーンでは、素人でも分かるくらい印象が変わり、
原稿を読む、朗読することが、技術を必要とするものだということに気付かされたことが印象的だった。
ストーリー的には、自分の好きで行動していた花奈が、
勝負へのこだわり、効率性、朗読技術など新しい価値観に触れながら、自分の選択をしていく姿が初々しかった。
一方で瑞希先輩のおばあちゃんエピソードは物足りなさも感じた。
自分の好きと新しい価値観に揺れ動く花奈に対して、頑なに自分の価値観を貫くばあちゃんの対比があっても良かったのではないかと思う。
自分の好きを貫くことは、ある意味、自分の価値観を貫くことにも通じると思う。
花奈が、自分の好きと新しい価値観の間で揺れる心情を吐露する展開があれば、ばあちゃんの価値観を揺さぶるきっかけなっただろうし、
逆にばあちゃんが自分の価値観を貫く覚悟を示す展開があれば、花奈にとっての新しい考え方の指針にもなったように思う。
お互い理解できないとしても、話の深みは出たんじゃないだろうか。
Nコン予選前で話が終了したこともあり、続編は期待したいところ。
続編あるなら、修羅「妹みたいのがいる」、花奈「お父さんは出ていった」といったセリフも気になるし、
そもそもタイトルに「花」と「修羅」が入っていることもあって、二人の関係性がどう描かれるのかも気になる。
声優さんは、普段以上に技量が問われそうで、大変な作品って気もするけどね。