“生きる意味”を見つけていく――
父の敵への復讐に失敗した王女・スカーレットは、《死者の国》で目を覚ます。
ここは、人々が略奪と暴力に明け暮れ、力のない者や傷ついた者は〈虚無〉となり、
その存在が消えてしまうという狂気の世界。
敵である、父を殺して王位を奪った叔父・クローディアスもまたこの世界に居ることを知り、
スカーレットは改めて復讐を強く胸に誓う。
そんな中彼女は、現代の日本からやってきた看護師・聖と出会う。
時を超えて出会った二人は、最初は衝突しながらも、《死者の国》を共に旅することに。
戦うことでしか生きられないスカーレットと、戦うことを望まない聖。
傷ついた自分の身体を治療し、敵・味方に関わらず優しく接する聖の温かい人柄に触れ、
凍り付いていたスカーレットの心は、徐々に溶かされていく―。
一方でクローディアスは、《死者の国》で誰もが夢見る“見果てぬ場所”を見つけ出し、
我がものにしようと民衆を扇動し、支配していた。
またスカーレットが復讐を果たすために自身を探していると聞きつけ、
彼女を〈虚無〉とするために容赦なく刺客を差し向ける。
スカーレットと聖もまた、次々と現れる刺客と闘いながら、
クローディアスを見つけ出すために、“見果てぬ場所”を目指してゆく…。
そして訪れる運命の刻。
果てしない旅路の先に、スカーレットがたどり着く、ある〈決断〉とは――
切り拓く。新しい自分を――
Don't say "lazy"で「自分を愛さなきゃ他人も愛せない」「自分を許さなきゃ他人も許せない」という歌詞があるが正にそんな感じ。じゃ二番煎じって? いや世はまだそれをよく理解していない。だからやはり良い作品だと思う。
渋谷のとこは細田守特有の陽気さ? が頂けない。せめて曲調をもう少し…。一方でキャラバンとかの小コミュニティ感は良い。やっぱ結局ああいう繋がりが好きなんだろう。そばかすではその志向とインターネットが衝突して散々だったが。
赦した後の処理を周りがしているのは基本的には良い(そこまで引き受けるには若すぎる)、しかし聖についてはスカーレットに徳を教える役目だっただけにもう少し物語的正当化が必要だったように思う。
芦田愛菜は芝居は良いが発声が声優という感じではなかった。まあトップレベルの声優の叫びとかを求めるのはお門違いか?
あと台詞回しはちょっと凡庸というか意味のない発話が多すぎる。筋は置いておいて個々の台詞だけでも脚本家に任せられないものか。普通のプロなら関係性とか心情とかとにかく発話ごとに一つは意味を持たせて当然、二つ以上持たせて初めて腕が見えるところだろう。
なんか不満ばかり? いや私は主人公が己の物語を遂げれば作品は「良いもの」なのだと思っている。スカーレットは自分の為、人々の為、未来の為に赦すことを知った。旅の果てに父の真意へと辿り着き、その仁徳を知ったのだ。君はどうだ? まだ自分を愛せぬ者に本作を貶める資格は無いだろう。
公開3週めに ScreenX で鑑賞。
3面スクリーンのシーンがかなりあったので没入感はすこぶるよかった。
公開初週から酷評されていたが,言うほど悪くない作品だった。
むしろ最初から最後まで面白く観たよ?
いちばんの不評要因と思われる渋谷でのミュージカルシーンも,ちゃんと意味があったし。
公開初週からダメ作品の烙印を押されてる(ノイジーマイノリティによるものか?)のには,細田守監督に気の毒だとおもった。
だって,最初から駄作評が出てしまうと,「じゃあ観るのやめようか」となってしまう。ある意味,機会損失。
映画鑑賞にコスパ・タイパを求めるのは好ましい態度ではないよマジで。
実際に観てみないことには評価もできないし。
なんだったら,いっぺん近隣の映画館でかかってる作品全部観るような見方をしてみたらいい。
たぶん映画の見方や人生観(?)も変わると思う。
本作はシェークスピア「ハムレット」とダンテ「神曲」がモチーフとなっている。
個人的には少なくとも「ハムレット」を読んでから,この作品を観た方がいいと思った。
「ハムレット」をしっかり読んでいればもっと楽しめたかもしれない。
(映画観る前にシェークスピアを読めっていう時点でダメ,という意見はナシの方向で…
もしかしたら,細田監督は自分が大好きな「ハムレット」を一人でも多くの人に読んで欲しいという思いで「スカーレット」を作ったのかもしれない
(知らんけど
あと,主人公スカーレットを演じている芦田愛菜の演技は割と良かった(聖を演じた岡田将生にはもっと声の演技を勉強しろと言いたい)。
脇を固める吉田鋼太郎,斉藤由貴,松重豊,市村正親,役所広司らはとても良かった。
なんでこんな酷評になってしまったんだ,そして客入りが寂しい作品になってしまったんだろうという思いでいっぱい。
少なくとも同監督の前作「竜とそばかすの姫」(202年)よりはいいと思った。
悪くはないんだけど…。
面白いポイントもよく分からない作品だった。
どこかで見たことあるようなシーンの連続。
ラストシーンで紙になるところは良かった。
Xの評判を見て気になってIMAXで視聴。
思ったより悪くない。が、リアルとファンタジーの切り替えの幅が大きい。たぶんそこが受けないのではないかと思う。
ストーリーについては、いいところと悪いところがぶつ切りにあり評価しづらいため保留。悪い部分がファンタジーで支配されているが、本筋の父の言葉の真相はなかなか見応えあり。
そして聖さん。あなたはもっと作風をスカーレットさんに合わせて整形および横文字に改名してください。あなただけのせいでかなり世界観壊しています。
映像面が良かった
異常な物量シーンとかも良かったけど、特にキャラ周りのCG表現が素晴らしい
黒目がめっちゃ動いたり(こういうアニメ今まであんま無かった気がする)髪も含めた感情芝居だけで楽しめた
ストーリーは竜そばよりは好きだった
復讐モノの不動のテーマ 殺すのか?許すのか?許さないけど殺さないのか?がちゃんと出来てたし父の最後の言葉「許せ」の解釈がしっかり本軸に絡んでたのが良かった
ストーリーをざっくりまとめた時に最悪だった竜そばに比べたら全然悪くないなという感じ
ただあまりにノイズが多すぎてなんかもったいない
・なぜか渋谷でミュージカルし始める
・絶賛戦闘中なのにスカーレットの治療がぬるっと始まり、あげく腕を見られたら「恥かしい...///」とか言い始める
・「生きたいと言えェ!!!」「生ぎたいっ!!!」
・許さないけど殺さない、とスカーレットが選択したのに、胸糞キャラすぎて雷に殺されるクローディアス
・最後まで全然思い入れが湧いてこない聖さん
ツッコミどころは多いけど評判ほど悪くもないなと思いますた
王家の争いの中で毒杯を飲まされて死んだ16世紀デンマークの王女スカーレット(CV:芦田愛菜)。死後の世界で現代の看護師 聖(CV:岡田将生)と出会って旅をする中で、心の中の重荷を解放していく話。ハムレットと神曲が原案。作中のキャラクターの名前や、途中で有名な「この門をくぐる者は…」が出てくる。読んだこと無いけど。ダンテ(もしくはハムレット)がスカーレットで、ベアトリーチェ(もしくはオフィーリア)が聖。聖の無私の奉仕の心に、復讐に取り憑かれたスカーレットが心を開いていく。
映像はCGで作られているシーンが中々良かった。宇宙から見た地上みたいな実写風のシーンだったり壮大な背景だったり。ただ途中の熱帯雨林の中を移動するシーンはCG感強すぎたかな。
キャストも良かった。ストーリー的には芦田愛菜独演会みたいな作品だけれど、吐いたり泣いたりよく泥臭い芝居をしていた。脇を固める悪役クローディアス(CV:役所広司)を初めとするオジサン達が頼もしかった。音楽も十分な予算があるんだろうと思わされる出来。
ただストーリーは細田守の常として、なんでこのシーン入れた?みたいな前後のつながりに違和感のあるシーンが入る。未来の渋谷の路上でダンスを踊る二人。歌付き。とにかくダンス入れたかったんだろうなぁとしか思えず。「行きて帰りし物語」の意識の変容を描いているっぽいが、死後の世界だから何でもありでどうもね。ラストも大勢の前で現代(未来)的なリーター像とはみたいな話の安っぽい演説をするスカーレットが途端に嘘くさくて、無理に入れないほうが良かったのでは。
分かりやすいストーリーだったし、ここ数作の細田守作品からしたらいい出来だったと思う。それでも「時をかける少女」を超えられないのがなんとも。原作・脚本は他の人のサポートで共著みたいに書いて、演出を主にやるのが良いのではないかと思うのでした。
ツッコミどころが多過ぎて何語ればいいのか分からない。
脚本:細田守を二度と信用しない。
二度と観たくない。
話は終始地に足ついた感じがせず、断続的な夢のようだった。ずっと「そうですか…」という状態。
映像は安定してクオリティが出ているというだけという感じだったが、ルックを写実素材にかなり寄せつつ3Dの絵とあわせているところは経過年数通りの進化を感じた。3Dを使っていたのに後処理がうまく2Dだと勘違いしていたところもそこそこあったと思う。あと唇の描写にここまで踏み込んだ映像は見たことがなかった。
ただ何個か面白いシーンがあった。特に渋谷で踊り始めたときには笑い声が出てしまったが、大きな音響で事なきを経た。周囲を見てると笑いが止まらなくなってる人がいて大変そうだった。
比較的人がいる上映回で見たので、映画館で見て周囲の人と面白いシーンを共有できたという体験自体は悪くなかった。
「果てしなきスカーレット」視聴終了
評価C(駄作)
虚無という言葉が似合う作品だった。未来のミライみたいに話が難解なわけではなく、竜とそばかすの姫みたいに話が破綻しているわけでもない。話が全部理解できて順当に進み、その上でつまらなかった。一番感想が湧かないパターン。
テーマが「復讐の連鎖を断ち切る」という、数億回は擦られた内容で、その中身もそのまんま有象無象と同じだった。前作が叩かれて何が描きたいのか分からなくなった結果、角が取れて、毒にも薬にもならない作品しか生み出せなくなったのかと心配になってしまう。これならばまだ前作の方が個性があったよ。これを本当に細田守監督が描いたのか?思想が偏っている暴走族だった細田守監督が描いたのか?脚本が破綻して理解できないという理由での世間の酷評と思っていたのに、まさか無味無臭がゆえの叩きだったとは。純粋に悲しいです。
本当に感想が無いんだけど、強いてあげるなら
・あの龍は結局何?
・ボーイミーツガール要素マジでいらない
・未来と過去が混じり合う場所のわりには、時代が偏りすぎている
・「未来ではこんな歌が流行っている」というなら、現実に存在する歌を聞きたかった
・ボーイミーツガール要素マジでいらない
・あの踊りは何?
・ボーイミーツガール要素マジで
酷評なのは知っていたからどんなヘンテコな内容かと思いきや、まさか虚無の方向での叩きだったとは…。呆れより正直心配が勝る。大丈夫なのかな…?
作中で「虚無になれ!」と言う言葉が繰り返し出てくるのですが、虚無になりました。
最初から最後まで惹き込まれる場面が一つもない。映像は綺麗だけど…
最初によく分からない世界観をバッと見せて後から理解が追いついてくるタイプか!
と思ったけど最後まで置いてけぼりにされる。
話の流れを文字に起こしたら面白い復讐物語なはずなのに、単語のぶつけ合いのような会話・説明不足な世界観・監督?からの強すぎる現代へのメッセージ性等つまらなく感じさせる要素が多くてしんどい2時間だった。
あとBGMと主人公の叫び声が大きすぎる&頭に響くくらい不快に感じる場面がちょいちょいあった。ホラー映画でも緊張させるBGMや叫び声はあるけど、映画館でただ不快に感じたのは初めてだった。