好きが止まらないから涙も止まんないよ…
好きになることは辛い
だから好きにならなければ良いって分かってるのに、正しいやり方が何なのか分かってるけれど、大好きは諦められない全部が欲しい
あかりが好きを抑えて海に帰ろうとしていたように、美海も大好きだったお母さんみたいにもう大好きな人を失いたくないからあかりを遠ざけてしまってた…
でも、あかりは美海のそばにずっと一緒にいるからどこにも行かないって約束する
大好きは抑えられっこないし、愛がある限りあかりともお母さんともずっとずっと一緒にいられるから
お互い大切な誰かを守るために傷つけあってしまって、その痛みの中で分かり合っていく。
不器用にぶつかり合いながらも、その奥にある良いところを探り合っていくような。
だけど、ちさきは良い子だからやり返せなくて守るばかりで分かれないのかな…。
地上の人だからって、愛することは罪なの……?泣きそうになる
光はまなかを海の底に閉じ込めておきたい、
だけど、まなかは波の上の世界に手を伸ばしたくて、
好きなのに、好きだからお互い傷つけてしまう…
ちさきの目には紡の優しさが4人の世界を壊してしまう光景がはっきりと見えている
地上の人たちと海の底の人たちの世界、互いの間を貫く哀しげな溝を感じる
人間とアンドロイド、存在の境界を越えて思いの通じ合う場所で、切なさを纏う冷たさの裏に愛情を見つける物語。
アンドロイドが人に置き換わったりしないか、そもそも人が作り出し使役するモノが人のを超えてしまうのではないかという潜在的な恐怖と忌避が倫理という名の下に、人とアンドロイドを分断する世界。でもそれって、機械みたいに冷たいのは人の心じゃないの…?
アンドロイドの機体や命令に従えられた動作には人への想いが宿っている。彼らは家電じゃなくて家族。
一方通行の想いも理解ろうとしてみれば伝わってくるはず。例え相手がどんな形をしていても、信じることで彼らの想いは彼らだけじゃなくて私たちにとっても本物になる。
無機質な機体にだって暖かさも愛も宿る、そう信じてみたくなる物語。
ちさきが要の手から離れていってしまう描写と要の焦燥感がすごく丁寧に描かれていて、なんだかこっちまで苦しくなってしまいそうだった
誰にも見せたくない膝の呪いを要だけでなく紡にも見せたこと
紡だけは地上の子の中でもちさきを認めてくれること
海神様と生贄の子孫たちと海を捨てた子たち
アバンのインパクトがすごかったから、てっきり出会ってはいけない彼らとの遭逢の話かと思ったけど、そこはもうそういう世界観が出来上がっているのねって二重に意外だった