ここまでやっても完結しないのか。というか、もうこれで終わりにしてこのあと二人の関係がどうなるかはご想像におまかせしますでもいいのかもしれない。瑠夏が解決してないからそうもいかないか。
最初ずいぶんとぬるい話だなぁと思ったが、だんだんとサリフィも能動的に行動するようになりまとまってきてた。なんにせよ物語を完結させたのは良かった。
レオンハートだからリチャード1世だけど、物語はリチャード3世がベースになっていたような感じも。
全編を通して小村くんに感情移入して、自分の中学時代の体験と重ね合わせたりして、どきどきともやもやを味わえた楽しい作品だった。
でも過去話まで出してきれいにまとめすぎた気も。まぁこれはHappyEndで、実体験がBadEndってことで。
ところで、GoHandsはこれまでどちらかというとKとかハンドシェイカーとか過剰なまでのCG演出のバトルが目立ってたけど、本作で日常系も全然イケるし、むしろこっちの路線の方がいいんじゃないかと思った。
最初、またチート主人公ものかぁと思っていたけど、だんだんキャラ崩壊していって、ようやく原作がGJ部の人だと気がついた。川口監督だし、能力がインフレでも世界の命運とか関係なく学内でドタバタしてるだけのコメディなので安心して楽しめた。
思春期の頃は現実主義というのが好きなものだけど、現実主義としてそつなく対応してたら女の子が寄ってくるって「男子は現実主義者を夢見る」って感じだったか。結局、突然現実に目覚めたのに特に理由はなかったが、それが思春期ってことか。随分遅れてきた思春期だけど。
最終回はタルトタタンで解決したけど、本来は毎回お菓子づくりで事件解決するのが筋だったんじゃなかろうか。
この手の作品って特別な才能がある設定なのに、結局異世界チート能力や専門外の才覚がメインになるのはなぜだろうか。
3期はもはや和也と千鶴だけの物語になって、最初の頃うざかった周辺の勘違い人たちがなりを潜めて、状況を理解した人だけで話がすすんでいるのですっきり。まぁ、勘違いした人たちがいなければ物語が始まらなかったわけではあるが。
最近のラブコメはイチャイチャしている二人を傍から眺めてご飯がすすむ構成だけど、本作は視聴者が小村くんと一体化して、小村くんの立場で作品を味わえるFPL(ファーストパーソンラブコメ)であることが素敵。で、小村くんはお父さんみたいという三重さんの感想はたぶん本心なのだろうな。
男子中高生にとって何を考えているのかわからない謎の彼女Xというのは魅力的なものであり、三重さんはまさにそういう存在であったが、かなり好意を見せつつもギリギリどうにか何を考えているのかわからない状態をキープしている感じ。
近年はヒロインが何を考えているかを視聴者にわかりやすくした結果、何を考えているのかわからない男子主人公が増えたって感じ。
本作はそういう男子中高生のもやもやを追体験できる貴重な作品なので、三重さんにはこの先も謎の彼女Xでいて欲しいわ。