サービス開始日: 2023-01-09 (714日目)
本作は小説家なろうにて連載経験があり、同作はメディアミックスによって小説以外にもコミカライズ版が存在する。制作は「ギークトイズ」が担当しているが、同社は設立からまもないため制作作品は少ない。同社の制作作品としては「デートアライブⅣ」などが挙げれられ、次期クールにおいては「ライアーライアー」の制作を担当している。映像については、2話時点においてはそれほど質の低いものとは感じなかったが、先述した通り、本作を担当する「ギークトイズ」は設立してまもなく、よって今後継続的にクオリティを維持できるかが不安要素であると感じた。キャラクターについては、タイトルにもある通り主要人物全員が人間不信となっているが、同不信の要因について、一話の回想のみで済まされる場合は、少しストーリーの展開を図る上でのキャラ付けとしては淡白に感じた。ストーリーについては、異世界において人間不信同士のキャラクターたちが絆を深めていく内容となっているが、先に示した通り、現状のキャラ設定のみでは、ストーリーの奥行きが生まれないように感じた。音楽に関しては、opは登場キャラクターの一人であるゼムの声優を務める「土岐隼一」が担当し、edはシンガーソングライターの「阿部真央」が起用されている。
原作は漫画であり、もともとは同人誌であったものを後に書籍化した作品である。実際に、ストーリーはかなり尖った内容となってることから、同人作品であったことを察せられると感じた。本作のアニメーション制作は、「white fox」と「egg firm」の共同出資会社であるスタジオバインドが担当しており、同社の制作作品については「無職転生」のアニメが記憶に新しいが、同作の作画クオリティは凄まじかったこともまた記憶に新しい。よって本作のアニメーションクオリティも非常に高く、またストーリーが日常的な分類のため、今後の作画も安定してくることが予想される。キャラクターについては、主人公がまず特徴的であり、端的に言えば男であり女である。よって、後述するが、本作はtsfという類型に当てはまる作品であり、主人公が男から女へと性転換する。またその他の登場人物については、一話時点では主人公の妹が登場するが、こちらも特徴的であり、飛び級で大学生になった理系大学生というもので、具体的な頭脳は計り知れないが、主人公の性転換に関与している可能性が高く、よって人体解剖学と薬学に関連する学問に精通していると予想される。ストーリーについては、先述した通りtsfというジャンルであり、男主人公が妹の開発したと思しき薬物によって生物学的に女性へと変態し、その後の日常を描いたものとなっている。昨今の日常系アニメの流れは、基本的には一つの特徴(ゆるキャンであれば、キャンプ要素)を除けばスローライフを描いたものが多いと思われるが、本作はそうした一つの特徴という部分が尖りすぎているため、日常部分においても影響を及ぼしており、昨今の日常アニメに一石を投じる内容となっていると感じた。音楽に関しては、opはコスプレイヤーの「えなこ」と歌い手の「p丸様」が担当し、edは登場キャラクターの声優によって結成された「ONIMAI SISTERS」が歌手を務めている。
追記)日常アニメにおいて特徴が尖りすぎていて、日常部分に侵食してしまっている作品の一例としてがっこうぐらし!が挙げれられる。
一期とはアニメーション制作会社が変更となり、具体的には「wit studio」から「mappa」へと変わっている。一期の担当であった「wit studio」は「進撃の巨人」を筆頭にビッグタイトルを手掛けており、本作においてもクオリティの高い作品に仕上げられていたため、制作会社の交代は不安要素の一つであったが、第一話においてはそうした不安を払拭するに十分な映像クオリティであった。本作では、11世紀の北欧の時代におけるヴァイキングたちが描かれており、同時代における秩序や倫理観に乏しい中で、当時の人間がどのような人生を生きていたのか、プラグマティックに表現されている。制作会社交代の後釜として担当する「mappa」については、昨今多くのアニメタイトルを手掛けており、中にはペシミスティックな世界観を内包するものも散見され、本作品の映像においてもそれら作品の経験からか、ダークな雰囲気を上手く表現していると感じた。キャラクターについては、シーズンワンとは異なり主人公の交代が見られるが、一期の登場人物が一話時点で幾人か登場しており、キャラクターの一新ではなく語り手の交代が行われると推測される。シーズンツー主人公についても、トルフィン同様にヴァイキングによって人生の大きな転換が起こるが、トルフィンと異なり人間に救われる描写もあり、それらメルクマールが前作主人公とどのような変化やシナジーを生むのか気になると感じた。ストーリーについては、先述した通り、前作の登場人物の現状や関わり、そして今作主人公の人生がどのような展開を見せるのか気になる内容となっている。音楽に関しては、opは「Anonymouz」が担当し、edは「LMYK」が起用されている。
制作は「mappa」の単独製作を取っており、製作委員会方式によるデメリットを克服していると考えられる。また異世界作品でありながら多くの協賛企業が参加しており、作品テーマの一つである料理に関して、より自由かつ独創的な表現が期待できると感じた(エバラ食品工業等々)。映像自体は、一話時点では丁寧に表現がなされていると感じた。特に料理に関する作画に関してはとても力を入れて描かれている。キャラクターについては、主人公はごく平凡な印象を受け、主人公以外の主要と覚しきキャラクターについてはフェンリルと呼ばれる犬?が挙げれられるが、同キャラクターは一話時点では登場時間が短いため、印象としては薄い。ストーリーについては、昨今の流行である異世界召喚ものであり、世界観についても典型的な近世ヨーロッパ的な雰囲気を感じた。また、異世界召喚された際に、主人公以外の人物も登場しており、同じく流行の追放系作品に類似した要素を感じた。音楽に関しては、opはニコニコにてボカロPとして殿堂入りを果たしたことのある「van de shop」が担当し、edは主人公の声優を務める「内田雄馬」がボーカルを務めている。またbgmについては、カプコンにていくつものゲームミュージックに携わった経験を持つ「甲田雅人」、日本の作家ユニットである「KanadeYUK」に所属し、アイドルマスターシリーズなどのアニメ作品作曲・編曲の経験を持つ「うたたね歌菜」、リコーダーおよびウクレレをメインに演奏し,東南アジアなどの海外での活動も行う「栗コーダーカルテット」が共同制作を行っている。
追記)本作品の原作は小説家になろうにて連載経験があり、また同作品のメディアミックスとしてアニメ以外にも原作に準ずる漫画の他に、主人公を異にする外伝シリーズが存在する。