サービス開始日: 2017-10-09 (2631日目)
巨人=敵
それがいつからか、だれが悪者で、なんのために戦っているのかわからなくなって。
気が付けば、10年という月日が経っていた。
種族差別、人間が大きな力を持った時どうなるのか、なぜ紛争はなくならないのか。
なぜ人は、争いを繰り返すのか。
そして、それを繰り返してもなお生きようとするのはなぜなのか。
いやあ…本当に苦しい作品だった。
どんな理由であれ、人類の八割を虐殺したエレンはどうしようもない大馬鹿野郎だし、でもその運命を背負ってしまった彼の心中を想うといたたまれないし。
どうしたってほかに道はなかったのかとも思ってしまうし…でもそれも「人間」である以上仕方なかったのかなとも思わざるを得なくて。
そんな残虐な人間たちだけど、たった少しの幸せを感じるために、やっぱり生きていく生き物なんだよね。
本能とか生物とかそんなたいそうなことを考えている人なんかほとんどいなくて、「この時のこの気持ちのために私は生きていたんだ」っていう、ただただ日々の小さな生きる理由を積み重ねていきたいっていうのが、人間の本質なんだと。
それでいいんじゃないかと、そんなことを感じた最終回でもあった。
辛く苦しい戦いの果てに待っていたのは、決して全員の心が安らぐ世界ではなく、エレンがあれだけのことをしてもなお、戦いは終わらなかったけれど、
それでも人間が戦う理由を書き記したこの作品に触れられたこと、触れられた人がたくさんいたということが、この作品の持つ意味なのかなと思う。
この残酷で、でも美しさにあふれている世界で、私たちはこれからも生きていく。
リアルタイムで追ってきた進撃の巨人。
最後まで見届けられてよかった。
良作過ぎる良作でした。
サイコパス10年分の集大成的映画。
以後、ネタバレ注意。
人が戦いを始めてしまう、またはそれを防ぐコードを巡っての一連の事件だったわけだけど、そこからシリーズの根幹であるAIが人間を統治するのは正しいことなのかという話へと綺麗に繋がっていた。
中盤はシビュラ関係なく、とにかく肉弾戦、銃撃戦で。
このあたりの流れは映画一作目にもあったかな。
ドミネーターも効かないし、やっぱり法がないとダメだな、むしろAIなんてあったとて裁くことなんかできないんだなと思ったけど、最終戦で朱ちゃんがシビュラで裁くと宣言していて。
そうだ、朱ちゃんはシビュラはいらないものだと言ってるんじゃない。共存の道を探してるんだって。
それをすごく感じた一連の戦いだった。
あと今回の親玉の告善の考え方ね。
危ないのはわかってるけど確かになあと思ってしまうところもあって。
絶対的ななにかがないと争いは生まれる。
その絶対的なものを人間にすると、その人の感情が入ってしまう。それがない存在は神であり、AIは神に近い存在だと。
ジェネラルは「人間の感情の客観視の部分を切り離し、感情の部分を引き取ることができるAI」だったけど、それって実はたくさんの人がその方が「楽だな」と思ってるんじゃないかとも思ってて。
でもそれって果たして人間として正しい在り方なのかを問われると、やっぱり違うのかなとも思う。
絶対的な存在を、AIを神にしてしまえば、無駄な感情を排除した上で、より平等に裁けるし、より平等な判断ができる。
それもまた、必ずしも間違ってるとは言えない。
その思想と、朱ちゃんのように、人間の手でも裁けるその余地をなくしてしまっては、真の正しさは貫けないという思想のぶつかり合いがこの映画だったかなと。
とはいえ最後の展開は一人の女性だけが背負っていい責務の重さじゃないのよ…
「さあ、クリアな色相を持ったまま人を撃った私を、シビュラは裁けないでしょう?法の必要性を、シビュラとの共存方法を皆で考え続けなさい」
誰にも相談することなく局長を撃ってその問いを投げかける常守朱、凄まじすぎる。
でもラストに、亡くなった人のこと、自分がしたことの重さを感じてわんわん泣く彼女の姿に、人柄を感じて少しホッとした自分もいたな。泣けてよかった。
AIが広がるこの世界への忠告であることはもちろん、作画もさることながらアニメーションとしても素晴らしく、今までを踏襲したからこそ、今まで以上に脳が刺激された作品。
いい映画だった。
個人の恨みの話からどんどんきな臭くなり、最後はアヘンを絡めた長崎全体の話へと広がっていったREVENGER。
実際に昔はびこっていそうな設定や、それでいて不思議なものを身に着けていたり人とは思えない身体能力が備わっていたり、ファンタジー要素もところどころあって、リアルとファンタジーがうまく絡み合った作品だった。
同時に何かが足りないような印象もあったのは、キャラクターたちの過去や背景が見えづらくて、感情移入しづらいところがあったからかも。
あと振り返ってみると主人公がかなり報われなくて。
最愛の人の親を誤って殺してしまって、婚約者は自殺した上に実はめちゃめちゃ恨まれていて、それもわからないまま最期は…
書いてても辛い人生ね。
だからこそのエンディングの真綾さんの優しい歌声に毎回心浄化されてたなあ。
久々の虚淵脚本作品、虚淵ワールド全開でした。
やっぱりツルネの表現はとっても好き。
一期は湊の心の動きを丁寧に描いていたけれど、二期は弓道部員みんなの気持ちを細やかに描いてくれてて。
”いきあい”とはなにかを掘り下げていくうえで、弓道部のみんなが弓道に対してどんな想いがあるのか、周りのみんなに対して
何を想っているのか。
いろんな関係性を知れたのもよかったし、新しく出てきた辻峰高校も、良い刺激を与えあってて、高校生部活ものの良さもたくさん出てた二期だった。
あとはもう絵の力が相も変わらずすばらしすぎて。
きれいな弦音が響いた時の波紋がずっと鳥肌。こういう感覚的な描写を伝わるように描けるのは流石京アニ。
部活ものとしても人間ドラマとしても、とっても素敵な作品だった。
またいつか、湊たちのツルネが聞ける日がくるといいな。
漫画から面白いと言われ、アニメも絶対面白いだろうという
世の中の期待にしっかり応えた良作。
漫画読んだことなかったから、てっきりガチガチな
スパイもののサスペンス系作品だと思っていたけれど、
結構ギャグ要素が多くてそれがまた疲れた心にしみわたった。
作画もおしゃれで見ていて楽しかったし、何よりアーニャが可愛すぎて!!
ずーっと見ていたい、聞いていたい…ってなったよね。
2期は10月ということで、それまで楽しみに待っていようと思います。
今期の自分的もっとも心揺さぶられた作品。
自分もバレエをしていた経験があったからこそわかる、
練習の辛さや大変さ、それを乗り越えて舞台に立つときの高揚感と、
お客さんの拍手と、先生たちからもらえるあったかい言葉たち。
それをしっかりとストーリーに組み込んでくれていたのも嬉しかったし、
なによりMAPPAの作画がものすごい。
美しすぎる手先つま先。でもまだまだ未熟な軸のブレまで、細部にわたって丁寧に描かれ、
動いている。もはや実写だった。
バレエ以外の人間関係、友情も熱かった。
特に潤平と都、流鶯の関係性は、見ていて切なかったな…
おばあさまの呪い、いつか解ける日が来るのだろうか。
バレエを題材にした漫画というと、だいたい女の子が主人公で、
トップを競い合って女性同士がどろどろした展開をする、
そんな作品が多いイメージがあったけど、
今作はまさかの男の子を主人公にすえた
一種の青春ものでとても新鮮だった。
でもちゃんとバレエの辛さ、難しさ、そして楽しさを描いていた、
本当に素敵な作品。
良作でした。