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とても良い

OPの新場面に居るマーチがまさかのあのシーンを映したものだったから冒頭からめっちゃ衝撃を受けてしまった……!
さておき、オグリが移った新たな環境は新たな環境なりの問題がある。カサマツとてオグリ入学時には様々な問題や衝突が起きた。ハイレベルな中央ならそれが起きないという話ではなく、起きる問題の種類が変わるだけ
ルドルフが言った「中央を無礼るなよ」は正鵠を射ているわけだ

これまでのオグリの目標は北原に釣られて東海ダービーを意識していた。カサマツを出て中央に来たなら新たな環境ならではの新たな目標が必要となる
ここでギャップとなるのは他のウマ娘達との差かな。ヤエノを初めとして、誰もがクラシック3冠などの目標を既に定めている。だから転入後に目標探しをしているオグリは異質と言えて
けど、異質故に目標と成りそうなものが見つかれば迷わない。それこそ皇帝に歯向かう程に
ルドルフの迫力は凄まじいもの。それは彼女が怖いウマ娘だから等の理由ではなく、彼女こそがあらゆる目標の頂点に君臨する存在だからか

ルドルフはダービーを目標として走ったウマ娘を駆逐して頂点へ辿り着いた存在。それ故に夢を軽んずる事を許さない
だとしたら、ルドルフと同じだけの迫力を持って宣戦布告を行ったオグリは夢を軽んじていないと言えるのか?という点は前回の北原と衝突し、彼と同じように悩んだ姿を見れば明らかなわけで
これからのオグリは己自身の力に頼り夢を掴み取る必要があると知れる遣り取りとなったような
中央という新たな戦場を前にして武者震いするオグリの姿は新たな覇者の誕生を予感させるものがあったけど、果たして…



良い

美食を求め日々を過ごしていれば当然のように遭遇する体重問題。特にまこの場合は食べる事への躊躇が時折無くなってしまうのだから危険度はあの面々の中で最も大きい
かといって食べないなんて選択肢はないのだから、運動して消費するしか無い。けれど、運動ばかりしていたら、それこそ美食から遠ざかってしまうわけで
チートデイだなんて物は言い様だけれど、適度に自分を許さないと日々の美食は楽しめない

体重がアカン事になったのはまこだけなのだけれど、そこで彼女だけが運動に励むのではなく、つつじやななも一緒に運動するのは良いね。彼女らの仲がとても深まっている、互いへ踏み込む事を許し合えているのだと判る
だから、ダイエット中のまこを食事に誘うだなんてちょっと罪深い行為もチートデイという言葉で許される
そうすればまこも厳しいダイエットに向き合う己を時には許してやれるわけだ。⋯⋯それが転じて、リバウンドしそうな食事の誘惑に負けるきっかとなるのは意志の弱さの問題かなぁなんて思ってしまうが(笑)



良い

かったるい声出しが実は日々の仕事に活きていたように、99回の無駄という監督の言葉に現れるように。全ては何かしら意味があり、何かが詰まっていると言えるかもしれなくて
関する要素は一宮と獅子尾の関係にも見られるね。一宮は獅子尾との差を見て自分は満たされていないと感じていたけれど、球場で働く者達と同じお米を食べて、自分は一人でないと気付けた。自分を応援してくれる人達によって己は満ち、己の存在とて無駄ではないと気付けた
まあ、そういう土台を描いたのに一宮と獅子尾が米派・パン派で物別れするのは何とも気の抜けたオチだったけどさ(笑)

ルリコがウィクベに載った。些細なインタビュー記事ではあるかもしれないけれど、表舞台に立たない者にとってそれは相手を遠く感じる話
一宮が成績から同い年の獅子尾を遠く感じたように村田もルリコを遠く感じてしまうもの
だというのに帰宅部という何て事ない共通項や変身!の言動から村田と同じ場所に居ると教えてくれる彼女は本当に魅力的で罪な女性ですよ
他方で村田も山田相手に罪な言動をしているのはどう解釈して良いものやら。村田は全く山田を特別な存在と認識していないのに、山田が勝手に勘違いしていく…(笑)



普通


良い

呪いの絵ではなく鈍けの絵なんて飛んだとんちが効いた話だね
曰くのある鬼の絵はまるで誰かを呪い殺すかのような美が籠められている。けれど、実態は養父の好きな人を美化した感情が鬱陶しい程に籠められたノロケ絵
それは絵の見た目からは想像できない本質であり、同時に甚夜が知らなかった養父の姿とも重なるね
というかこのようなトボけた感じの回が繰り広げられるとは思わなかったし。良い意味で本作の深みを実感できたよ

甚夜にとって養父とは大切な人を守る為に火中へ飛び込める勇ましい人物であり己を拾ってくれた大恩有る大きな人物だったのだろうな。それだけにノロケ絵の曰くはイメージをぶち壊す後悔しそうな話
対するおふうの言葉がいいね。甚夜が知らなかった一面も知っていた一面も変わらず養父その人を示す要素
だとしたら、以前再会した際に幼少時とは異なる印象を覚えた実父も同様かもしれず
彼らは親子の関係には戻れないかもしれない。けれど酒という幼少時には知らなかった一面を通して言葉を交わす甚夜と重蔵はあの頃は手に出来なかった関係を見つけられるように思えたよ



とても良い

中央へ行くべきかカサマツに残るべきか。夢の当事者だから簡単に答えを出せない為に北原はオグリにも選択を課してしまった
でもそれは誰もが批判するように正しくない行為。だからといって北原の夢の為に北原だけがオグリの進む道を決断するのが間違っているのも確かで
二人が掲げた東海ダービー制覇の夢をどう扱うのか。抜け方の判らない悩みの束縛は二人に前へと向かって進む力を奪うものになってしまったようで

東海ダービーを走る。それはいつの間にか北原とオグリだけの夢ではなくなっていた。ノルンはオグリとマーチが走るレースを見たいし、マーチ自身もオグリと走る事を夢に描いていた
他方でルドルフとて中央にオグリが来ればトゥインクルシリーズが盛り上がると確信している
どちらを選んでも誰かの期待や夢に沿ったものが提示できる。だからどう悩むにせよ結局は夢の当事者が決断するしか無い
けれど、東海ダービー制覇という夢は北原が始めたものであるならば、己を飛び越えてオグリに判断させる事は間違いであったわけだ

オグリはそもそも北原の夢を叶える為に東海ダービーを意識し始めた。だから彼女だけでは悩みの答えなんて出せない。走りにすら影響してしまう
ここで活きて来るのが北原はオグリという存在にも夢を見たという点だね
北原はオグリの走りを見てスター性を見出した。彼女が天下を取る様を夢想した。なら、彼が夢を超えて望むのはオグリが誰よりも時代を圧倒的に駆け抜けて誰よりも愛されるウマ娘になる事と言える
己を束縛する悩みを振り切って、思うが儘の力強さによってゴールラインを切ったオグリの姿は感動的なものでしたよ……

オグリは北原の決断によって東海ダービーより中央を選んだ
それは選ばれなかった者達にとって落胆と成りかねないものだけど、北原を筆頭にして新たな夢を思い描く様は良かったね
カサマツで走る姿は見れないかもしれない。でも、中央の猛者相手に戦う姿は見れる。また、オグリと競えなくてもオグリが走れなかった分だけカサマツで走る事が出来る
しれっと中央へ付いて行くベルノには笑ってしまったけど、それはそれとしてオグリキャップという素晴らしい存在がカサマツに居たのだと証拠を残すかのように皆で写真を撮るラストはとても素晴らしいものでしたよ……
次週からの展開も楽しみだ



良い

大学生になると色々と世の中が広がるものですが、それを車の免許取得という形で表現した回となったね
初ドライブなんて順風満帆に行くわけが無いのだけど、道間違えに直面しても新たな思い出作りとして行きたい所へそのまま行ってしまうのは青春感が有って良いね
また、行くだけに留まらず新たな思い出作りに邁進するが如く楽しさが籠められた味を体感する彼女らの光景は素晴らしいものだね

遠出の際には真っ当に準備してから挑んだ方が良いのは当然の話。準備しないと試験に落ちるしのんのようになってしまう
でも、思い出作りであれば多少の失敗が有った方が楽しめる。高速に乗ってしまうのも準備無く築地を訪れるのも
ちょっとしたお出掛けのつもりが築地でBBQなんて贅沢な思い出。そこに美味しい料理が絡めば尚の事
過ぎ去る思い出を大切に味わうから、これからの楽しさを何度も求めたくなる。「もっと皆と…」という呟きに込められた掛け替えのない感情にじんわりと来てしまったのでした
てか、初ドライブで同乗者全員が寝ても文句を言わないくれあ良い子だな…



良い

前回に続き己に出来るは何事かが問われる内容
前回にて猫猫や羅門は壬氏よりも権限は無いながらに知略に拠って己に出来る事を突き詰めてその場その場で必要な手掛かりを見付けていた。対して壬氏は己に何が出来るかを突き詰めようとすれば、必然的に己とは何か?という問いに直面する事になるのか
少しずつ明かされてきた壬氏の出生背景がここに来て意味を持ってきたように感じられるよ

深緑が気付いてしまったように、壬氏は尊い生まれであり間違っても宦官として後宮の管理を託されるような立場ではない
ならば壬氏は己に出来る事を考える際には、まず己は何者として事態に対応すべきかを決めなければならない。なのに中途半端な逃げを己に許してきたばかりに、深緑にも偽楼蘭妃にも壬氏らしからぬ言動で迫ってしまっている。あれは壬氏が反省するように宜しくない言動だね
それでも彼が猫猫を取り戻したいと願うならば遮二無二に行動するしかない訳だ
…まあ、扉まで破壊してしまう羅漢はやり過ぎだと思うけども(笑)

猫猫の行方は知れないまま新たに楼蘭妃や子昌も行方知れず。己に出来る事を為しても厄介事が増えるばかり
そう思うと、己に出来る事を行いつつ同時に厄介事の解決も図ろうとした羅半はかなり優秀であると判るね。ならば、袋小路に嵌りつつ有るかもしれない壬氏とて、彼を”使う”事で己に出来る事と代えたなんて考え方もできるのかもしれない
囚われの姫君の如く遠き場所に追い遣られた猫猫の元まで壬氏の手が届く時、壬氏は己をどのような存在と定義した上で彼女を迎えに行くのだろうね?



普通

ビール売り子に歴史あり!と言わんばかりのA・Bパート
売り子の中で最も若手で常連が少ないサラだって、彼女の頑張りを見に来る家族が沢山いる。彼女は恥ずかしがるけど、あれとてサラというビール売り子を象徴する歴史
更衣室に残っていた大量の私物、特に昔の制服等は売り子の歴史であるのは見ての通りなのだけど、そこにウィクベ等が混ざる事で球団の歴史にも繋がっていくように感じられたね
売り子は球団でビールを売っているだけでなく、球場という場所を彩る存在でも有るのかな

だからか、他球団のファンが球場に来れば売り子のレベル含めて批評される。特に舐めた見方をする者達が自分達より上位の球団なら余計に悔しくなる。デニスがフォームへの悪影響覚悟でホームラン勝負に本気になるのは彼も球場の一部であるからだろうし
なら、最も球場の雰囲気を象徴する存在であるサン四郎が舐められた状況に何も感じないわけがなくて
球場を彩るビール売り子・ルリコが発した本気の応援に応えて負けが定められた台本を破り、球団の歴史を守ってみせたサン四郎の姿は格好良かったよ



良い

鬼は永い時を生きる存在である為か、一度でも鬼になってしまえばそこから不変の存在になってしまう。例えば甚夜が31歳にしては若い見た目であるように、箱庭の鬼が200年の時を少女の姿で過ごしたように
だから不変の鬼が変わらぬ景色の中に留まるにはそれこそ周囲含めて不変とするしかなかったのかな…。それが鬼娘が選んだ止まった箱庭の中で他者をも拒絶する時だったのかもしれない
それだけに変わらないものは無いのだ、全てはいつか変わってくれるのだと示してくれるかのような話には温かい気持ちになってしまったよ

変わる象徴は序盤から出ていたね
直次の母は彼にしてみれば厳しい存在であるのは変わりようがない筈だった。けれど甚夜に示した態度のように子の明るさを喜び感謝する心を持つ。それは一つの姿しか無いと思わせた形が不変でないと示すもの
似た話は直次自身にも言える事か
兄が居なければと苦しそうに放浪していた彼の在り方は兄が戻らない限り変わらないように思われた。けれど、直次は兄が戻らないままに兄が遺した意志を受けて変わったね。時を進み続ける力を得たのだと判る

最も象徴的なのはおふうと定長の在り方か
時を拒むおふう、拒むを拒んだ定長。千日手に成りかねない状況が変わったのは新たな家族を受け入れるというとても単純でとても難しい決断を両者がしたからだね
時が止まった箱庭から出る決断であり、新たな時の中で生きる決断であり。鬼が不変を辞めた証となるならば、同様に甚夜も不変でない生き方を選ぶ余地があるかもしれず
今は未だ妹への感情を定めきれていない彼が永い時を生きる中でどのように不変と思われたものを変えていくのか、見届けたいと思えましたよ



とても良い

オグリは関わり合う者との相乗効果によって自身を高めてきたタイプ。北原と出逢い、ベルノと出逢い、ノルンやマーチとも良い相互関係を育んできた
彼女は良い意味で他者に影響されるだけに、効能が逆転してオグリの足枷となる展開は重苦しい…
オグリと北原の絆はオグリを東海ダービーへ導くものか、それとも日本ダービーから離してしまうものか。オグリが迷わない、悪く言えば考えないからこそ北原に選択が託された形だね

オグリは既にカサマツの星か中央に比肩する者か曖昧な描かれ方がされているね
カサマツの観客からはカサマツ魂がどうのと言われ、中央で戦うタマモからはライバルのように意識される。六平は走りを評して地方に収まる器じゃないと言うけれど、現状彼女が走るのは地方レース
オグリをどう見るべきか扱うべきか。他者の評価が一定しないなら己はどう在るべきかが問われてくるのだけど、オグリは北原が隣に居ない自分を想像できない。今の自分は北原によって齎されたと信じている
オグリを中央へ連れていけない北原の存在はオグリの未来を固定化させてしまうもの、なんて捉えられてしまう

北原の夢はとても純真。眼前のレースから受けた情熱で東海ダービーを目指す彼の夢に揺らぎはない
対してオグリは北原の夢を受けて自身の夢とした。それは北原が目指すのがもし日本ダービーだったら、そちらを夢としていただろうと思える程に揺らぎが見える。なのに本人に迷いが無いから北原だけが迷う羽目になる
でも、中央のライセンスを持たない北原が迷うのはどう言い繕っても己の為でしか無くオグリの為にはならない
北原が示した無情なる選択肢。迷いの無いオグリに迷いを与える勝敗を前に彼女は誰の為に何を目指すと決めるのだろうね?



良い

これまた癖の強い娘が登場したなぁ…
まこは友達が居なかったからか挙動不審さを見せてしまうタイプだったけど、ななは友達が居ても相手によって酷い挙動不審を発揮してしまうタイプか
幾つかの面でまことななは似ていると言える。だから二人だけではコミュニケーションの促進は難しい。二人の間に適切な潤滑油が混ざり込む必要があった訳だ

つつじは両者の知り合いという意味では仲介役となれるけど、面白言動でリアクションを引き出すタイプの彼女主導だと、リアクションをコンビで返せないまこ達には荷が勝ち過ぎる
それよか二人がアクションを起こす上で負担にならない方法を潤滑油にすべきで、そこで料理という手法が持ち上がってくる展開はいいね
まさに肉と脂は裏切らないならぬ肉こそ油になるわけだ

そもそもななのイメチェンとかまこが食材を持ってきたりドイツ語の教えを請うたりの行動に現れるように二人ともアクションは起こせている。後はそれを交流へと結びつければいいだけ
そう思えばブロック肉は両者の好きを引き出すものとなったような
ななの好きを作れたまこ、まこにちゃんと謝れたなな。新たな友達関係の誕生には微笑ましさを覚えてしまうね
…ただ、ななはあの極端な相手によって態度が違いすぎるアクションをもう少し直した方が良い気がするけど(笑)



良い

消えた猫猫を探す面々が描かれる今回。けれど手掛かりがあるわけじゃないからすぐ手詰まりになる。猫猫の不在に焦る玉葉妃や壬氏を他所に羅門の探し方は今回の主題を象徴するようなものになったような
父である羅門とて猫猫を心配する心は有る。けれど、その感情を微塵も出さず、手掛かりらしきものを見つけたとしても一気に猫猫に繋がると言わず、まずは猫探しと口にしてからついでに娘もなんて発言する
彼は己に出来る限界を弁えているね

壬氏達が何とかして猫猫を探し出そうとしても人探しの専門家ではない彼らには限界がある。だからまずは己に出来る事を繰り返し、少しずつ猫猫に至る手掛かりを手にしていくわけだ
羅門は薬の知識から猫猫を追った猫の居所を、赤羽は猫猫を知る侍女として翠の字の思惑を言い当てて
ならば、壬氏とて己に出来る事として子翠という名の下女が後宮に存在するかを確認する。これは壬氏や高順でなければ探し当てられない真実
それぞれが己に可能な領分で行動を始めている

他方で攫われた為に出来る事が殆ど無くなったのが猫猫だね。一応手掛かりは残しては居るけれど、それ以上は無理だった
後は流れに身を任せるだけかと思いきや、道中で翠苓と子翠の関係を探り当てるのは流石。ただ、正体を見破ってもそれ以上の行動を起こせなかったのは、結局現状の彼女にはそこまでしか出来ない限界を前にしているとも言えるのだけど
訪れたは狐の里、ここで翠苓達は行動が制限された猫猫に何をさせるつもりなのだろうね



普通


良い

球場とは多様な人間が集う場所である為か、時には嫌な相手に出会う事も有るのかな?仕事から逃れたのに後輩に出逢ってしまう村田、他選手の応援ライバルに出逢ってしまったユキとキサ
でも、多様な面を持つ人間だからこそ、第一印象は嫌な感じがしても別の面を知れば好印象に落ち着いたりする。野球に詳しい清水と親しくなれそうな村田とか、同じ穴の狢に陥るユキとキサとか
他方で別の面を知る過程がすんなりとは行かなかったのがルリコや恵となるのかな?

村田は清水の野球好きを知って好印象を抱くけど、デレデレしたとも受け止められる村田の面を知って不快感を催すのがルリコか
清水に勝てないと見るや村田に小さな嫌がらせをするのは彼女らしいし、そこにどんな感情が潜んでいるか気になってしまうね
けど、別の面だからこそ嫌悪感を抱いてしまったのが恵か。確かに雨の日の球場はキツそうだ
でも、彼女の父はそんな別の顔を持つ雨の球場にこそ良い面を見ているというのは面白いし、その流れで恵も雨の日ならではの面を見出す流れは良かったな
他者や場所に普段と異なる面を見る事で好印象を持つ事も嫌悪感を持つ事も有る。けれど、そうした多様な感情を齎してくれる球場こそ多様な人々が集いたくなる場所なのかもしれないね



良い

他の誰も存在を覚えていないか知らない兄を探しているなんて直次の悩みは捉え所が無いね
普通の失踪であれば人相書を配れば良い、誘拐なら犯人の痕跡を追えば良い。けれど、正体の見えない探し物は探し方も判らない。これに鬼退治が本領の甚夜が関わるが良いかも判らない
他方で他者も直次のようにはっきりしない悩みを抱えているのかもと見えてくる内容でしたよ

奈津との会話は思わず邪推したくなるはっきりしない何かが有ったような
甚夜は彼女の婚姻が近いのでは?と気にするが、奈津は近しい善二との祝言は否定するし自由な嫁入りが保障されている割に誰と目する相手も今は居ない模様
代わりに甚夜の所帯事情を気にしたり、年齢に驚いたりするのは…
ただ、確かなのは流浪の民として生きる甚夜を気にかけてくれる奈津はとても良いお嬢さんであると言えるのだろうね

奈津から生き方を気にされる甚夜は己で選んだ道ながら、はっきりした確信は持てず悩みながら生きている
そんな甚夜以上に悩みの中を生きる直次、自分すら信じられない彼だから助けとなってくれる甚夜の対応に過剰なまでに喜ぶし、彼の刀に過剰な興味を示してしまう
はっきりしない闇を藻掻く彼は、はっきりした助けが二つと無い喜びに思えるのだろうな…
今は真相の見えない事件。ここに水仙がどう関わってくるのかな……



とても良い

ベルノのデビューは悔しい結果に。けれど、彼女の貢献がオグリを支える構図は変わらないね。むしろこちら方面で彼女の才覚は明白になりつつ有る
オグリは様々な者と二人三脚を組んでレースに関する諸々を上達させているね。ベルノ然り、北原然り、ノルン然り…
そして、誰かの助けを借りて強くなるオグリという図が描かれただけに孤独の頂点へ至ろうとしていたマーチが知らず抱えていた寂しさも強調されたように思えましたよ

オグリが北原の教えを我が身とするのと対称的にマーチはトレーナーの教えに耳も貸さず。イメージの中では勝てると豪語する彼女だけど、端から見れば独りで瞑想しているようにしか見えない
そもそも彼女は回想で示されたように共に走る友さえ居なかった。助けが必要で無かったとも言えるし、助けを求められなかったとも言える
どちらにせよ、彼女にとって頂点とは独りで辿り着くものであり、誰かと競うものでは無くなってしまっていた

対してオグリにとって頂点とは誰かと辿り着くものか
北原が東海ダービーを目指しているといえば、自分もそこを目指すと明言。マーチが前回にて自分に負けないと言ったなら、自分も負けないと宣告
その傾向が最も出たのが2度目のスパートか。オグリも北原も知らない新たな力、それはマーチという友が居たから出せた力
今回の負けはマーチにとって嬉しくない筈。けれど共に東海ダービーを目指そうと差し伸べたオグリの手を取り「次は負けん」と告げる彼女は間違いなくもう独りでは無いのだと思えたよ



良い

遊ぶ為のお金を別置きするのは見上げた行動の筈なのに、それを暗号形式にした上で隠し場所を忘れ、果ては隠してすら居なかったってぶっ飛んだ精神しているなぁ、しのんは(笑)
少し前までまこに一緒に遊ぶ友達なんて居なかったから彼女の面白い素質も出てこなかった。一緒にお出掛けし、好きなものや美味しい食べ物を打ち明け合えるつつじ達と出会えた事で彼女も賑やかな存在に成っていく様子は微笑ましいね
そして、予想された結果へ当然の如く至るしのんは最早安定のオチ要因になりつつ有る気がするよ?



良い

洞察力に優れた猫猫は相手の腹の中を読み取る力に優れていると言える。だから羅門が手習い所を通して広めたい知識に気が付くし、その過程でヤブ医者や手習い所を自然に利用する羅門の才覚にも舌を巻く
ただ、これって猫猫ばりに知恵が回る人間とこれまで敵対する事が少なかったから猫猫の読みだけが光る状況が成立していたとも言えて
いわば猫猫の独擅場。それを崩す強敵の再出現にこれからの展開へのワクワクが増してきましたよ

張り紙の違和感という小さな手掛かりから診療所、特に深緑の悪意へと洞察を広げる猫猫は流石だね。その上で深緑には自分が気取った事を気取らせない
それは一方的な腹の読み合いであり、猫猫に選択肢がある状況である為にここは追求せず診療所をそのまま出る選択肢が取れる
それを崩し猫猫に逃げられない状況を一瞬にして構築した翠苓は恐ろしいね。あのタイミングで現れ、猫猫の抵抗を無力化させた彼女は猫猫と並び立つ洞察力の持ち主であると判る

他方で胃が痛くなるような腹の読み合いをしていたのが羅漢と子昌ですか
感情が幾つも飛び出して見える羅漢と感情が全く見えてこない子昌。対称的な二人はけれど腹の中に飼う思惑も対称的なようで
漫画版を読んだ時は「赤」の意味がよく飲み込めていなかったのだけど、アニメではっきりと色を見れた事で羅漢側の思惑、それによって推察できる子昌の思惑がはっきりしてくるね……
食えない羅漢が詳らかにした子昌の帝位を食いかねない陰謀。ここに猫猫の危機がどう関わってくるのかな?



良い

ご意見箱に投じられた感謝が今回の話の主体となったけど前半のなぎさの話も感謝する心がちらちら見えたような
イジりは対象への愛がなければ他者から楽しまれる事はない。その意味ではなぎさが鋸山をイジり続けられるのは彼の活躍を応援したい気持ちが有るからかもしれない。だからか、何も用意せず頭を空っぽにして放った言葉はむしろ彼の愛らしさを褒める言葉となるし、なぎさの心を受け取った鋸山とて明日も宜しくと、彼女に感謝しつつも彼女の感謝に応えようという返しをしたのかもしれないね

場所によっては取り敢えず置いているだけで存在すら認知されてない事もあるご意見箱。そこへルリコへの感謝が綴られていれば誰からの言葉か探りたくなるというもの
オチとしてはルリコが怪しんだ者全員が感謝の言葉を送っていたというものだったけど、それって裏を返せばルリコと関わった者は彼女に感謝したくなるくらい彼女の頑張りによって球場を楽しんでいたと言える訳で
ルリコは感謝を貰えた事で村田に感謝を返すけれど、それでは済まないくらい村田だってルリコに感謝している。また、選手達も応援してくれるファンや家族に感謝している
数多の心が交わされるとても気持ちの良い球場。だからこそ、村田が言及するように今年こそ優勝して欲しいという皆の想いも高まるのだろうね



普通


とても良い

己が何者かと定義する事で行動目的や行動様式に影響するわけだけれど、それで己という本質まで変わってしまう訳ではないという話だったのかな
奈津は親孝行を決めてから行動が変わり表情も変わった。そこには己の定義が関わっているね
同様に甚夜も己が鬼になったとの認識から生きる目的を狭めていたけど、おふうは異なる捉え方をしてくれたね。甚夜がどう変わろうと思い出はそこかしこに咲いている。甚夜の中に留まっている。鬼になったとて甚夜という人間性は変わらない

ならば復讐にひた走った茂助も同じだったのかな
辻斬り鬼を見掛け、彼はいつにない表情で斬り掛かった。けれど彼の本質は変わらない、力ある鬼には勝てやしない
でも彼の本質はもっと前に存在していたと判る回想は良かったな。戦うよりも安穏と暮らす事を選んだ彼は人助けをついやってしまう男で。はつは彼の本質を見て、茂助の正体に関係なく好きになり、二人は夫婦になったわけだ

だというのに、はつ自身があんな事になるなんてなぁ……
鬼になっても家に帰ろうとする彼女の想いは変わらない。けれど、人の悪意と暴力に晒された彼女の本質は歪められてしまった。それこそ愛する夫を感慨なく殺してしまう程に
もはや元には戻れない善き夫婦を知る者として葬りつつも、同時に餞も遺し、まるで二人が今も仲睦まじく会話しているかのように整えてくれたシーンにはほろりと来てしまったよ
また、鬼のような心を持った人間を正しく討滅した甚夜の行動には彼の変わらない本質が見えた気がしたね



とても良い

その勝負は誰と勝ち負けを競うものなのか?という点においてマーチははっきりしているね。彼女が目指すは東海ダービー、つまりはカサマツだけじゃなく東海一帯に居る者全てに勝つつもり。だからゴール直前で不調に陥ったオグリを許せなかった
対して走れる事が夢のゴール地点だったオグリにとって、レースの勝敗は副賞品のようなもの…だった筈がマーチへの惜敗によって彼女の中で新たな感情が目覚め始める様は良いね

マーチの次にオグリと勝敗を競う事になったのはノルンエース
けれど彼女は走る前から勝ちを諦めているタイプか。地元で有名だとしてもトップに立てるとは限らない、負けも有り得る。「頑張った状態での負け」に負けてしまった彼女はそもそも頑張る事を辞めてしまうと
そんな彼女がオグリの影すら踏めないのはある意味当然かも。オグリは勝ちにこだわっていなくても早い走りにこだわりはある。雑念に惑わされず一生懸命に走る彼女はそれこそノルンと次元が違う
ただ、そこでダンスの力量も別の意味で次元が違う為にノルンがオグリを助けたいとの想いを抱くようになる展開は良かったな

オグリを助けるという点ではベルノも挙げられるか
彼女とて競技者の筈だけれど、練習中の様子やオグリ程に練習に時間を費やす描写が無いように、彼女は既にレースに不向きな匂いがする
レースという勝負に出られないなら、負けしか得られないのかというとそうではなく、オグリを助ける事によって間接的に勝ちの側に回っているとの考え方は良いね
確かに今のオグリって北原の教えが有ったとしても、北原自身が完璧ではないせいで色々と足りない部分がある。そうしたオグリがレースで勝つ為に必要な要素を埋める存在としてベルノは誰よりも勝っていると言えるのかもしれない

ただし、ウマ娘である以上は観念的な意味合いでの勝ちではなく、実際のレースにおける勝ちが欲しくなるわけで
その意味では明確な目標を持ち、オグリを敵と認定するマーチとの対談はオグリにとって転機となるものだったようで
オグリはまだ明確に自分がレースで勝ちたい理由を掴めては居ない。けれど、勝ちによって得られる報酬、負けた時の悔しさは理解し始めた。それは今後を占う上で貴重な判断材料だね
また、今後という意味では最大のライバルである彼女の顔見せに思わずテンションが上がってしまいましたよ
……あと、オグリの盆踊りシーンも変な意味でテンション上がってしまったけども。あれは笑い転げてしまうって



良い


良い

一度見ただけのスイーツまで作れるなんて猫猫は本当に凄いね
本来は見様見真似や知識だけで出来る事に限りはある筈。それでも彼女がアイスを作り上げられたのは彼女の基礎能力が確立されているからか
勿論、アイスは完璧な作りに出来たわけではない。それでも間に合わせの代替品として提供するには問題ない。何よりもそれによって小蘭や子翠の笑顔を守れたのなら充分
ただし、見様見真似の代替品で間に合わなくなったのがBパートの話か

猫猫は薬屋と呼ばれ様々な難事を任される程に頼られている。でも、それは彼女が出来る範囲の対応に留めている点と後宮の医官がヤブなんて呼ばれる程に頼りないから
薬に関する知識と見様見真似しか持たない彼女では外科手術が絡む領域は如何ともし難い。そこで無理に自分を代役とせずに養父を頼る選択が出来た猫猫は己を弁えているね
ただ、玉葉妃側にすれば玉葉妃こそ替えの効かない人物。それ故に紅娘は反対したのだろうけど…
子を産む為に何をすべきか、何を信頼すべきか。それを冷静に見極めた玉葉妃は高潔な人物ですよ



良い

今回は出逢いにフォーカスした話となったような。そもそも球場が多くの人が集う場所といえるわけだし。その様はまさしく袖触れ合うも他生の縁といった処か
デニスの状況は判りやすいね。彼はメジャーへと自分を連れて行ってくれるスカウトとの出逢いを求めていた。けれど彼が出会ったのは思わず虜になる程の女神。一時的には集中不足となるけど、偶然の作用は彼に球場の大歓声との出逢いを齎す。また、その出逢いが彼にチーム愛精神とも邂逅させるものとなっていたね

サン四郎は色々な人と出逢ってくれるマスコットかな
バッティングに悩む者が居ればアドバイスし、英語を話す者が居れば英語で返し、不調を来すルリコを案ずる発言をした。球団を訪れる者達に楽しさと出逢わせる際に無くてはならない存在だと判る振る舞いばかり
でも最も多くと出逢っているのは売り子だったのかもしれない
良い客にも悪い客にも出逢いつつ、そして村田とも絡んだりしつつ売り上げたビール150杯はルリコがあの日球場で出逢った人の数を示していたと言えるのかもしれないと思えたよ



普通


良い

鬼と目される辻斬り退治を行う事になった今回。けれどその協力者こそ鬼であり、また追い詰める甚夜とて鬼である構造は少し面白いね
被害者は人間だけれど2人は人間を守る為に辻斬り退治をするわけではない。それぞれの目的・背景・歴史の為に討とうとしているから、そこでは人であるか鬼であるかは本質的な問題とならない
ただ人を害する辻斬りを許せないという想いがあるだけ

茂助という人物は面白いね
異能を持ちながら戦闘能力に秀でている訳ではないし、時の過ごし方とて平凡なもの。人と変わりなく妻を愛そうとして、何事もなく日々を生きようとしている。その生き方を鬼と呼ぶ者は誰もいないだろうね
それは彼が鬼だから人だからという括りは無く、彼の持つ歴史が茂助という存在を表している
それは甚夜にも言える話かな。妹を止める為に鬼を討つ彼は復讐者だが、妹を誅すべき悪と割り切れなず憎悪の背景を「意味もなく」と言ってしまう彼はまだ兄としての在り方を消しきれていないように思える

人か鬼か、兄か復讐者かの境界が曖昧になる状況は他のものも曖昧とさせたような
特に前回の描写から察せられる事では有ったけど、改めて甚夜の口から実父に対する印象が明かされたのは印象的。父を許せず家を飛び出た甚夜、今では父の気持ちを判りつつ完全に許せたとは言い難いようで
明確な区分が難しくどっちつかずな在り方。それだけにユキヤナギという曖昧な在り方でありながら、おふうに言わせれば「自分を嫌いではない」、つまりは曖昧な己を肯定している花はこのEPを象徴するものであり、どちらかに決められない者達を癒やす存在と思えたよ



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