新たな中学時代の同窓、谷原登場回
進藤が宮村にとって陽の象徴であったなら、谷原は陰の象徴といった印象
彼との再会は宮村に影を落とすけど、傍にいる堀によって日向に戻される。
また、谷原と向かい合う事は中学時代に別の意味合いを持たせる展開も良いね
短髪になって人気の宮村に堀はヤキモチ。これは自分だけが知っていた姿に気安く触れてくる女子への苛立ちか
自分は宮村を深くまで知っている。なのに他の者は浅い部分だけを見てちやほやする。
これは谷原も同様かな。今の宮村に対して中学時代と同じ対応を取ろうとするから堀は憤る
堀に気がある溝内は宮村のぽけぽけした部分に納得できない
でも、最近の宮村は堀の要望で暴力的な振る舞いをするようになった。それは宮村が好む振る舞いではないが好きな堀の為なら出来る。でも、それは堀の浅い部分だけを見ている溝内にはきっと出来ない事
それが溝内と宮村の差であり、宮村が得た中学時代からの最大の変化
宮村に対して無関心では居られなかった谷原。なら、彼が宮村に抱いていた気持ちは好きの反対の感情とはきっと違う筈
それは谷原が思い出したように兎の後悔がずっと胸に引っかかっていたからなのかな。だから宮村に必要以上に絡んでしまって、それがまるで『嫌い』のような形をとってしまったのかもしれない
再び会う為にケーキの約束。指を真っ直ぐ伸ばした宮村と恐る恐るな指の谷原
勝手に難しいと思っていた和解。けれど、やってみれば案外あっけなく終わってしまって、ケータイに出ないのも深い意味なんて無くて。
だからこそ、自分が宮村にしてしまった非道を悔いることが出来たのかも知れないね
同じように宮村も今回あれやこれやがあった溝内や谷原への印象は大きく変わったようで
堀が好きだとか、自分を虐めていたとか浅い部分だけを見れば嫌ってしまってもおかしくない。けれど、宮村はその印象を改めた
捨てられなかった中学の卒アル、これから作られる高校の卒アル。見方が変われば想いも変わる。そこには大切な思い出が様々な形で詰まっているのだろうね
デート練習している時や対戦している時の日南の様子を見るにこのまま友崎と付き合ってしまっても良いんじゃないかと思ってしまうけど、2人が一緒に居る理由って人生というゲームの為なんだよね……
nanashiとNONAME。ゲームの中では最良の相手であっても人生においてはそうではないという事か
リア充グループとのバーベキューで友崎に求められるのは男友達作り
しかもただ混ぜて貰えばいいという訳ではなく対等の関係。その為にまずは水沢弄りというのは面白いね
友崎と日南が教え教わりの関係でありながら良い交友を築けているのはゲームの実力が伯仲しているから。それと同じように弄られるだけでなく、相手を弄れるようになる事で対等な友達になれるのかもね
まあ、水沢が友崎を認めたのは別の意味が有ったようだけど
自分を弄ってくるから面白い奴と認識したのではなく、努力を怠らない真剣な姿勢を見て面白い奴だと認識している
水沢は友崎の弄りスキルではなく、友崎が本質的に持っている向上心を認めている
そういった点からは友崎と風香のデートが何処か微妙な空気を含んで終わってしまった理由が見えてくるね
風香から話し辛い瞬間が有ったと告げられてしまった友崎。風香の表情を見るに話しやすい瞬間はおそらくアンディ作品について語っている時。話し辛いのは会話スキルを使っている時かな
日南とのデートではアタファミこそ「最高のコミュニケーション」になった。スキルによって話の回転は上げられても相手に応じた最適なコミュニケーションが取れるわけではない
そろそろ友崎は日南が教えてくれない人生の大切さについても考えを巡らせる時期が来ているのではないかと感じられる内容だったね
なでしこソロキャンをしたことで改めてグルキャンに行きたくなったようで
そこにリン達も絡むことでクリスマスキャンプ以来の大所帯に。となれば準備が必要。
山中湖の反省を活かすように今回はじっくりと準備やキャンプ上で何をするかという点を皆考えているね
ここで印象的なのはリンの要求
グルキャンであるなら皆で一緒に行動して楽しみたいと思うのが普通。けれど、リンはソロキャンで伊豆に行けなかった悔いを今回の旅を通して晴らそうとしている。グルキャンでも一部でもソロキャン気分を味わおうとしているのかな
皆もリンの気持ちを尊重してその行動を後押ししているのは良いね
それにしてもリンのお祖父ちゃんは孫の可愛がりが過ぎるね(笑)
未開封のスクリーンをくれるだけでも凄いのに、愛知→身延→甲府ってとんでもない大移動をしてない……?おまけに未明に出発するリンに付き添って甲府に帰るとか行動力がダイナミック過ぎるよ(笑)
前回の『スクランブルエッグ』編にて外見が同じ、他の何かと変わらなくても僅かな差から違いを見出した風太郎だけど、今回もそれを試されているかのような展開が目立つね
特にラストのアレにどう対応するかは見もの
二乃と三玖が揃ってケーキ屋のバイトに来るのは動機含めそっくりな行動
けれど、2人がバイトを通して得ようとしているものは似ているようで違う
三玖はこれから風太郎に好きになって貰える自分になろうとしている。二乃は風太郎に今の自分を好きにさせようとしている
ある程度余裕がある三玖に対して二乃は余裕がない
二乃の余裕がないのは風太郎との関係が変化していないからだね
告白して猛アタックを掛けているのに関係が以前と何も変わらない
……まあ、それは風太郎が告白にどう答えたら良いか迷っていたからなのだけど
それが判ってからの二乃の表情は別物。距離感は以前と変わらないけど、覚悟が備わった事で2人の関係の中身は大きく変わったようで
そして一花ですよ……!
彼女の言葉によって五つ子はバイトを始めることになったのだけど、一方でそうやって一緒に居る時間が少なくなる事を寂しいと感じている。変化を恐れている
一方で風太郎の隣は維持、関係の変化は望まない。が、風太郎は既に変わり始めていて三玖を見分けられるようになっている
変わらないままでは一花は風太郎の隣に居られない
だから一花は変化を求めたのだけど、まさかあんな方法を実行するとは……
そっくりな外見を『利用』した嘘情報の通知。これは三玖と風太郎の関係を変わらないようにしつつ、自分と風太郎の関係を変える極限の禁じ手
風太郎は再び三玖を見分けられるのか、一花はどこまで黒化が進んでしまうのか。ゾクゾクするね
まさか、まさかこんな展開になるとは……!!
ここからレースに本格復帰してマックイーンとのライバル対決を始めるんじゃなかったのか!?と言いたくなる程に衝撃的。
これ程までにこちらの心を揺さぶってくる展開が事実に基づいた物語というのもこれまた凄い!
だってねぇ……
前半部分ではマックイーンとテイオーの対決に期待させ、会長に改めて今後の目標を伝えたりと良い展開ばかりだったのに……
しかも転倒の直前には「くじけたってその度に夢は見られるんだ」なんて明るい言葉を放っているのに……!
そういった期待を裏切る故障の残酷さがあまりに辛い…
テイオーは自分の言葉を証明するかのように諦めるなんて言わないし、言葉にするのを許さない
でも、医者もトレーナーも流石に事態を理解しているし、世間はもっと深刻に捉え既に結果を見ている
それらはじっくりとテイオーを追い詰め、テイオーに夢を諦めさせようとする
そしてトドメとなってしまうのがそんなつもりは無かったマックイーンだったというのが……!
マックイーンとしてはテイオーがいつ復帰しても戦えるぞとアピールする為の走り。でもテイオーにとっては追いつくイメージが全く湧かない走り
軽やかなマックイーンの走りがテイオーの重しを自覚させてしまう
進み続けるストップウォッチを止められないテイオー。それはマックイーンの時間が進み続ける比喩のようであり、テイオーがいつまで経ってもゴールできない隠喩のようでもあり
テイオーはこのまま終わった存在となってしまうのか、それともスズカのような復帰劇は有り得るのか?気になって全く落ち着けませんよ!
今回の話は今までよりも麻奈の影を強く感じられるエピソードだった
麻奈の妹である琴乃と麻奈の歌声を持つさくら、麻奈にこだわる莉央。そして今も麻奈の姿を見続ける牧野
そんな彼女らが挑むのは麻奈が立てなかったステージ
そんなステージに挑んでいるのだから琴乃やさくらが麻奈と比べられてしまうのも仕方ないのかも知れない
琴乃もさくらも麻奈に絡めたコメントをされるのに真反対の受け取り方をされてしまう辺り、実はアイドル達だけでなくファンも未だに麻奈の影を追っているのかもしれない
でも、このような状況は既に影の中にいる麻奈にはどうする事もできない。琴乃の現状に思う所があっても何も出来ないように
それはさくらに関しても似たようなもの。牧野が言及したドナーの存在。医者がはぐらかしたようにさくらの真実は今更何か出来るというものではない
どうにも出来ないものを無理に変えようとすればさくらの歌のように自分のしたい事から外れ歪さが見えてしまう
なら、どうにも出来ないものはどうにも出来ないままで自分と向き合わないといけないのかも知れない
さくらの存在によって姉の代わりにトップアイドルに成れないと知った琴乃
これまで姉の代わりになる事ばかり考えてきた琴乃が自分の歌が良いと言われ、自分達の為にアイドルの頂点を目指すと心を入れ替える展開
最後に月のテンペストらしく月に照らされて改めて優勝を目指すと宣言する流れは良かったね
今の調査兵団はエレンの暴力を伴う独断専行によって話し合いが意味を成さなくなった状態。そして、その空気はパラディ島全てに及んでいるかのように様々に変わりゆくね
ザックレー総統の爆殺、加熱する民衆、新兵の反乱。何もかもが恐ろしい方へ向かっている……
ピクシスのイェレナに全てを話させようとする尋問、ザックレーによる継承者選びという裏工作。これは暴力によって支配された状況に抗う話し合いの形の一つ
けれど、その抗いもザックレー爆殺によって潰えるという…。あの惨状を前に暴力に熱狂する民衆はもう話し合いでどうにかなるレベルを超えてしまっている
こうなるとピクシスに取れる手段は限られてくる。話し合いが通じないなら降参して少しでも被害を抑えるしか無い
だというのにこの状況になってなお、エレンと話し合えば判り合えるはずだと信じようとするアルミンの姿が虚しい……
イェーガー派によって混迷した状況。それがピークの出現によって更なる暴力の連鎖が始まりそうだ