世界観はとても良い。新人ちゃんの行動がイドでは自殺として反映されてるのとか、イドの名探偵は現実では手錠かけられてるとか、分かりやすさとショッキングさのバランスが最高では。
安直な異世界ものばかり見せられていると、こういう世界観から真面目に作ってる(と思われる)作品はそれだけで嬉しいねぇ。まだ謎しかないけど先が楽しみ。
公開されてすぐに行こうと思っていたんだけどとにかく忙しくて、年が変わってしまった。予定より1年遅れての完成らしくて、出資者の一人としてはちゃんとペイするのか心配でしかたない(笑)。
いわゆる完全版ゆうても、原作にあって(前の)映画ではカットされていたリンに関するエピソードが追加されてる程度でしょ……と思ったらとんでもない、むしろ戦後の追加エピソードにかなりの新作カットが割かれていて、しかも原作にないシーンがバンバン出てくる。空襲の描写なんかもかなりカロリーアップしてる。
もちろん(予想どおり)リンとの関わりはとても詳細に描かれていて、そのおかげですずと周作、水原の関係が、前作とはまったく違ったものになっているのだ。これだけでも「完全新作」と言ってもいいくらい。いやー、これはすごいね……。
もちろん手放しで良いことばかりではなく、予告編含めて拘束時間が3時間におよぶ大作になってしまったので、そうそう気軽に観られる作品ではなくなってしまった。将来地上波TVで放送するのも難しいだろうし。観てる側も集中が切れがちで、うっかり見落としてしまったシーンも少なくなさそう。うーん、もういっぺん観たいけど、なかなか厳しいなー。
マンガをアニメにするにあたって効果的な改変が考え抜かれているのが、作品の意味にもマッチしていて最高に良い。今回だとボートの造形とか。部室での会議や撮影台の説明にやたらと尺を使ったり。
あとやっぱり3人娘が本物の女子高校生っぽいのがいいよなー。深夜アニメに毒されてると男っぽく見えるかもしれないけど、映像研は現実にかなり近いからね。
基本的に「ミューレごり押し案件」という認識なので、とりあえずは様子見。最初から不穏な雰囲気を隠そうとしないのは良い。キャラデザが普通になってしまったのは面白くないね。
中盤だいぶ盛り返したのに、徹頭徹尾ギャグを貫けなかった弱気がどうにも気に入らない。完全に好き嫌いレベルの感想だけど。
魔力不足が深刻な神殿は、平民の子供を「身食い狩り」するのが当然の流れなんだけど、マインの登場までそんな発想すらなかった。そんな都合のいい話があるかーーーい!
たぶん2期は観ない。
この世界で筋の通った行動原理があるのはベンノだけだ。他はストーリーの都合に合わせてふらふらとさ迷うだけ。人間が描けていないドラマを見続けるのはキツい。
あああああ、すばらしいすばらしいすばらしい! 原作をとことん理解した上での確実な改変と改善。こういうのを「アニメ化」って言うんだよなぁぁぁ。いやー、次回以降がマジ楽しみだわ。
冒頭も含め、エピソードの順序入れ替えが、TVアニメゆえの「わかりやすさ」に寄り添っていて上手い。JKたちの声が(いまどきのアニメっぽく)キンキン高くないのも良い。
空想世界に入ったばかりのときはラフ絵みたいな背景に口真似の効果音、それが次第にリアリティを増していって現実と区別がつかなくなるどころか、むしろ上回る。すごい発想。
あとコナン! そうか、NHKだからできるんだ。しかもリメイクしてるしw コナンがらみではアニメ研が自作アニメをやってないのが改変だけど、今後の映像研立ち上げにどう効いてくるのかな。