世間的にはとても評価の高い作品だったが、最後まで馴染めなかった。まるで毎週、この作品のために集まって30分だけ演技して帰る……みたいな生活感のなさが耐えられん。報瀬の最後の挨拶に滲む「いかにもJKになったつもりの大人の男が書きました」感が特にそうだけど、やたらドラマチックでくどい描写ばかりで胸焼けがする。
複数の不穏なプロットが並行して進む、でもベクトルが同じだから混乱しないという優れた脚本だ。ココロの演技が素晴らしくて、さすがはやみん。
冒頭とラストがとても良かったので「とても良い」をつけておくか(とはいえ年末の朝霧高原はくっそ寒くて、あんな呑気なキャンプにはならねーよ、という意見にかわりはないが。厳冬期キャンプなめんな)。
父親の転勤の目的を、伏線回収しつつドンピシャのタイミングで投入するの、上手いねぇ。しっかし、JR東だけじゃなく東海とまできっちりコラボしてくるのすげーな。
前半のわざとらしいコーヒー頻出に、いつこぼすかハラハラしたわw
サヤはいい子だなぁ。ハジメはさすが会社員経験者というか。こういう描き分けが上手い。その中で蛍だけは「装置」としてしか機能してない。彼女はココノツの脳内にしか存在していないとしても不思議じゃないところが面白い。
くしゃみ待ちの間がすごくない? あとねーちゃんひどいw
サイトーに駅をばらされたあと、自力で思いついた風の独り言をいうの、あるあるだなー。こういう描写がすごくいい。
Bパートのボブネミミッミが好き。
ヤバいパロディ満載なのはすごいけど、メタフィクションは内輪ウケすぎてクソだよなー。まぁクソアニメなのでしょうがない。あと、蒼井翔太の使い方はそれでいいんかいw
テンポが速すぎてくらくらする。さすがにヨセフの過去をあの時間で掘り下げるのは厳しいなぁ。これではヨセフに感情移入できないから、チセの動機にも乗れないよ。
ようやくツッコミどころのない(少ない)エピソードが来たかー。これが描きたかったんだろうな、というのがありありとわかる力の入れよう。逆に、ここまで手を抜きすぎていたから感動半減だよ。おかげで内蔵電池が死んでて起動しないんじゃとか、メールの受信が早すぎるとか、よけいなことを気にしてしまう。
やっとオトナが出てきたなー。鼻のない造形とかちょっと未来感がある。性に関するさまざまな文化が消失してるとしたら、コドモたちにそういう衝動が残っているのはなぜ?
視聴者はとっくに知っていた母親の真実に、ようやくチセが気づく。この非対称が素晴らしいじゃないですか。母親の髪の長さを変える演出もすごい。
前回までエリアスの物語になっていたのを、ヨセフのプロットとまぜあわせることでグイっとチセの物語に軌道修正する、シナリオの手腕に舌を巻く。
日向がちゃんと過去に向き合う。プロットはいい。
ただ、最後に報瀬に啖呵を切らせるというプランが先にあって、そこからストーリーを組み立ててるから不自然なんだよ。報瀬はそもそも、日向の感情に気づけるタイプじゃないだろうに。つくづく人間が描けてない。まるで演出家のロボット。
うおー、メカ作監に河野さんんんん!
エピソードはとても良かった。ゴローとイチゴの関係はまさしく「パートナー」だもんな。ただ、やっぱり「好き」という感情の描き方を現代人に寄せすぎ。もっと謎めいた感情でしょ、彼らにとっては。
朝霧いいよね、夏は涼しいし。冬は泊まったことないけど、吹きっさらしで寒そう……。つまり、あいかわらず寒さに関する描写があまあまなんである。真似したオタクからいつか死者が出そう。
南極あるあるをテンポ良く並べて、監修者仕事したなーって感じ。
でもあいかわらず演出は下手。キマリが泣き出すタイミングとか、尺合わせでねじ込んだみたいに拙速でさ。あと、現場では髪くらいまとめればいいのに。キャラデザを崩さないことを金科玉条にしすぎだろう。
トラブルを乗り越えて固まるチームワークと、深まる謎の提示。プロットはいい。
でもやっぱり、世界観がピンとこない。今回描かれた思春期行動の多くは文化に強く依存している。今の日本で育った子供ならわかる。でもコドモたちはまったく違う文化のもとで育っているのになぜ? むしろ全員がゼロツーみたいな行動をとってもいいはずなのに。不自然すぎる。ようするに、深夜アニメ視聴者に媚びすぎ。
バイクもキャンプもよく知ってる身からすると、ツッコミどころが多すぎてほんとイライラするんだよなぁ……。袖口の内側にグラブを入れると冷気が入り込んで死にます。ツーリング中の温泉も湯冷めのリスクが高い。原付で150km超は制限速度守らなければいけるけど、頻繁に停まって友達とチャットしてる余裕なんてないし、道間違えたら軽く200km超えるし、まぁムリだよね。