チセの母親もスレイベガに近い人だったのか。
父親も何らかの力を持っていたようだけど、心がもたなくて逃げてしまった。
特殊な呪われた家族のようだけど、このような悲しい関係性に陥る貧困家庭は存在する。
チセはこれまで様々な者達と関わってきたおかげで、最もつらい記憶との折り合いをつけられた。折り合いであって決別でも解決でもない。聖書に"forgive and forget"の一節がある。チセは母を許さないし忘れもしないと言った。それほどに許すことも忘れることも永遠に等しいほど果てしない人の課題なのだろうと思う。チセが母を忘れまいとする心は不寛容ではなく、母もまた苦しんでいたことを理解しようとする優しさなのかもしれない。
カルタフィルスも相当に業が深いのだろう。チセもここまで踏み込まれた以上は、相応に彼に踏み込むことを決めた。それが必然であるほどに因果が繋がってしまった。
視聴者はとっくに知っていた母親の真実に、ようやくチセが気づく。この非対称が素晴らしいじゃないですか。母親の髪の長さを変える演出もすごい。
前回までエリアスの物語になっていたのを、ヨセフのプロットとまぜあわせることでグイっとチセの物語に軌道修正する、シナリオの手腕に舌を巻く。
過去と向き合い前に進みだせてよかった。形勢逆転なのかな?
カルタフィルスから振り下ろされた刃を避けずに真っ向から受け止める道を選んだチセ。これまでも誰かの力をあてにするようなことはしてこなかった彼女ですが、かつての遠慮からではなく静かな闘志を秘めての決断でした。
母、智花は幸せな家庭を築きながらも生まれ持った異能に翻弄され夫・息子・仕事とひとつひとつそのかけらを失ってゆき、最後には最愛の娘の首に手をかけることで何もかもを失って儚くなりました。
娘、チセは母の手にかかりかけ元より殆ど何も無かった人生を投げやりに捨て去るところから始まりました。そこから異能の助けを借り伴侶・家族・友人と手探りながらも引き寄せ傷つきながらもここまで歩んできたのです。
対照的な母娘の人生ですが、それぞれの決断や人生に瑕疵があったようには思えません。ただひとつ言えるとすれば、チセには守るものがなく一度捨てた人生だから全てを投げ打って人に尽くすことができたというところかもしれません。
しかし智花も尋常な生涯を過ごしてきたとも思えずチセの行く先にも破滅が待ち受けているのかもしれません。そう考えると同様に何も持たなかったところから生きてきたエリアスが共に生きてくれることは彼女にとってかけがえのない大切なことなのだと思います。
カルタフィルスをも隣人として受け入れる決断を下したチセに残された使命は1度は離れた生涯の伴侶を取り戻すこと。
一刻も早く呪いとの戦いを生き抜く術を勝ち取り、愛するエリアスのところへ駆けつける時を心待ちに次回を待ちたいところです。
最近の本作は心にダメージを喰らうような内容が多かったけれど、今回は更に一段と厳しいものだった
エリアスを拒みカルタフィルスの手を取ったチセ。ステラが人質に取られている以上カルタフィルスの行動を拒めない。だからと言ってあの眼球交換のシーンは幾ら何でもキツすぎますよ……
それに続く過去の場面も切ない。以前、自分の家族にも笑顔が有った頃を思い出せたチセ。だから突如始まった過去も明るい家族風景から始まるのだけど……
増えていく仕事量、怪異に襲われる日々。何が父から家庭を捨てさせる決定打になったのか判らないが、出ていく直前にチセに誘いの声をかけそうになってでも結局止めて「ちょっとだけだから待っててな」と言った時の父親は何を思っていたんだろう?
それをきっかけに母親も追い詰められていき、一瞬浮かんだ悪魔の囁きに乗ったばかりに……。
父親が出ていく際の偽物の笑顔、母親の飛び降りる直前の許してねの言葉。これらは確かにチセの人生を縛る呪いと呼ぶに相応しいもの
自身の過去を見終わった後には母親を許さないと伝えたチセ。「許さない」は「忘れない」にも通じる言葉。
エリアスと生き続けることを選んだチセにとって、既に死んでしまった母親と共に在ることはもう出来ない。母親に連れて行って欲しかったと考え死に憧れていたチセが様々な出会いや経験を通じ、自分の首を絞めた母親に対し、一人で逝ってしまったことを許さないといいつつそれでも首から手を離し生きる道を遺してくれたことに感謝を伝える
こういった言葉を伝えられるようになったのはネヴィンの影響が大きい。前回、何度もチセに道を示してくれた夢の中のネヴィンがチセの心の中から生じた存在であることが明確になった。なら、ネヴィンが疑問を呈した「何故母は自分を殺さなかったのか」は元々チセが心の何処かで疑問に思っていたことであると判る
そして今回許してと頭を下げた母親もチセの心の中の存在。そんな母に思いの丈を伝えエリアスへの感情を明らかにした行為はチセを縛り続けた呪いを解き、生きて前に進む意志をより明確にする
夢から覚め対価のためにカルタフィルスを知ると決めたチセ。この時カルタフィルスの首を絞めているけど、以前チセの首を絞めたシャノンは生きる意志を呼び起こすためにやったんだっけかと何となく思い出した
しんどいなぁ😢😢
前回の話が心が痛くなったから今回で解決編だと思ったら、今回のほうがきつかった(笑)
過去話編つらすぎでしょ…
それにしてもチセの最近は成長しまくりでしょ。
過去を受け入れ、消し去りたい過去を受け入れている。
次こそは大団円だ。
お母さんのこと、ちゃんと向き合えて、許せないけどきちんと決別できたのはよかった。
目の交換痛いようう〜
正しく原作通りである、素晴らしき。
歩村瀬も種さんも巧いなぁ、勿論17歳なのに母親役や祖母役に定評のある井上きっこさんも。
目玉の交換とか怖いぞー
重く辛く悲しい話だけど、同情の余地もある。
チセは本当に強くなった。
母を許さずとも受け入れて、決別し、ヨセフの闇に向き合う強さ。
出会いが人を強くするか。
チセの母親は疲れ切ってしまったんだなぁ。
今なら殺そうとした理由も分かる…ってんじゃなくて許さないけどあなたを置いて前へ進むという決意が良い。
父親は外に見えた何かをどうにかしようとしたのかなぁ。だったら弟を連れて行く理由がちょっとわかんないけど。
精神攻撃の回想。チセのせいで苦しかったというようにも見えないけどなぁ。活かし続ける呪いか。そしてヨセフの過去へ。
目玉を入れ替えるってグロいな、やはり。結果オッドアイ。チセの過去。
回想のお母さん怖かったからどんな壮絶な過去が
と思ったけど怖かったのは一瞬で、愛されて育ってた。
今のチセなら過去を見ていろいろわかって良かったんじゃないか。
それよりなんでお父さんがいなくなったか気になる。
お母さんもお父さんも、すごく愛情深い人だったんだな。すごいとしか言いようがない。チセに過去を見せるのは嫌がらせだと言ってたけど、違うよね。カルタフィルス?ヨセフ?がチセに助けを求めている表れに見えた。
死人に口なしなので母親の本心はわからないままなんだろうけど、それを理解した上で、自分の都合の良いように解釈して先に進む。でもそれがある意味人間らしさだと思う。答えのないことにいつまでもしがみ付いたり、過去に囚われるんじゃなく、今を大切に生きようというメッセージを感じた。
ここへきてカルタフィルスがどうしたいのかワケ分からんくなってきてる。チセの過去は強烈でなかなか経験する人はいないだろうけど、こと親離れ、肉親との決別というのは普通に生きていても経験することだから、チセの母親に向けた言葉は共感できた。
自由=過去を受け入れて前を見ること
だとしたらチセは相当大人になれたんだなあ
貧しい団地暮らしはやっぱつれぇわ…。