レゴシもルイもストイック過ぎて、まるで修行僧を見ているよう。舞台が生活感溢れる学園生活では無くなったというのもあるけど、何か現実離れしてきて観念的なお話になってきているような印象を受けました。
復讐は良くない。憎しみの連鎖は断ち切らねば。その通りだと思います。しかし正論故、時にそれを口に出すのはあまりに易い。
「あんたはそれを見たの?」
壮絶な景色でその瞳を焼かれた少女の一言のとてつもない重さを前に、同じ重さを持って言葉をかける事が出来るだろうか。
ジャンが嘆く様にそこにあるのは只々戦争の理不尽さで、やるせない思いでそれを見届けるしかないのでした。最後に肉食わせてやりたかった。
一方でガビを想い続けこの状況下にあってもライナーやエレンの言葉を気にかけるファルコ。優しく想像力のある彼がガビの救いであって欲しいです。
藍華ちゃんにとても共感するお話でした。
身近に自分が欲しくても手に入らない煌めくような才能をもつ人を見るのは辛いことで、才能がないというのは何かを辞めるには充分過ぎる理由にも思えます。しかし何らかの尺度で測られるものが才能ならば、何を幸せとするかと同様、結局のところ本当の才能とは自らの尺度で見つけ出すものなのかもしれません。そして、大きな才能の前にはどれだけ小さな一歩に見えても、昨日の自分より少しだけ前に進めた、この日々の確かな喜びは才能の如何が奪い去ることは出来きないのだと思います。
やはりワートリの戦いはアクションの派手さだけでなく、個々の特性を生かしたチームプレイと読み合いの面白さが光ります。そしてトリオン体での戦闘やベイルアウト機能があるという特性上、捨て身攻撃を戦術上の選択肢として積極的に加える事が出来るのがまた面白いところ。
そして今週の陽太郎には痺れた。正直今まで任侠映画のような芝居がかったキャラは完全にネタだと思っていましたけど、寂しいはずなのに気持ちよく送り届けてやろうというその心意気、めちゃめちゃ男前じゃないか。惚れたぜ…。
飲み会での二人のやり取り、相変わらず観ていて心地良く、空魚の想像以上のデレぶりが微笑ましい。と和んでるところに突然店員さんの意味不明な言葉にギョッ。そこからガラッと空気が変わり、店を出て裏世界へと続く夜の街を歩く道程は不穏な雰囲気にゾクゾクして良かったです。
前話の空魚の過去語り、今話の居酒屋の店員さんの言葉、そして、その後に出てくる異様な姿のロボットもそうですが、本作品は理解できない、訳の分からないという感覚を恐怖やゾクゾク感、不気味さの演出に活用するのが上手いなと思います。
そして、今回の探検は夜、しかも1ヶ月も滞在中という米軍の部隊の登場には驚きましたが、これまでの日帰り探検より長期になりそうな気配。ここまで2話以外は裏世界探検にあまり物語を感じられないことを少々物足りなく思っていたのですが、今回はその辺りも期待したいところです。
サンダース軍曹、見た目はゴツくてイカついけれど、ジンクスを凄く気にするあたり、とても真面目で繊細な人なのね。
そして生き残った後、カレンがまるで子供のように喜ぶ様をみて、サンダースの事を突き放していたようで、内心彼をとても心配してたのが伝わってきてホッコリしました。
今回はジオンのアイナ側のお話も登場。アイナは兄への敬意を言動で示しつつも、私はサハリン家の人形のようと吐露する様子に何かアンビバレントな感情を抱えていそうに思えます。この感情が今後アイナをどんな行動へと駆り立てるのでしょうか。
本作品、今のところ良い意味でガンダムらしくないなという印象があります。おそらく個人を描くというより、チームの一員としての個人や人間関係にフォーカスが当たっていること、そしてその登場人物たちがとても”素直”な目線から描かれているように感じられる事に起因していそうな気がします。
ダイ、前回までは敵だったクロコダインの肩にいきなり飛び付いたのにはビックリ笑。デルムリン島で育ったからモンスターに特に親しみがあるのかもしれない。
一方で、ポップはあれだけ頑張ってたのに最後は引き立て役にされてしまうの…?😢
なでしこが初バイト代で前から欲しかったランタンを嬉しそうに買う様子が微笑ましくほっこりです。そして、そこからラストでさりげなくお姉さんへプレゼントする構成がすばらし。欲しかったもの買うのも楽しいけれど、自分で稼いだお金で誰かに感謝を伝えるのって素敵だよね。
また、なでしこが駅のホームで電車を見送り一人取り残される中で、寂しさを楽しむというソロキャンに想いを馳せるシーンが印象的。基本テンポよくストーリーが進んでいく中で、あのカットには思い切ってたっぷり長尺をとり、なでしこの気付きを表現しているのがホント素晴らしいのです。
ゆるキャン はタイトル通りゆるーくまったりした作風のアニメですが、ストーリー構成は無駄なカットがなく、整理されていて巧みだな、という印象があります。今話は特にそれを感じる回でした。
なんだか今までで一番わけがわからない…。
小桜さん、眠そうなとろんとした目で、幼女姿にダボダボなTシャツでショットガンを持て余す様が可愛い。なんだか既視感あるなと思ったらアイマスの杏でした。それからP.A.のキャラデザにありそうな顔立ちだな、とも感じました。
空魚は慎ましく平凡な常識人なのかと思いきや、人生経験も感覚もぶっ飛んだ人だったとは…。とんでもないことをさも当たり前のようにさらっと話すので、小桜さんと同様に度肝を抜かれましたよ…。トウユって何?灯油じゃないよね…。ペットか何かだよね…。
そんな感じで、所々何言ってるのかよくわからないし、空魚の事もあるし、なんとなく不気味というか、心にどこか不穏な感じが残る回でした。この辺りの感覚がこの作品の特徴なのかもしれません。
今週のお気に入りのセリフ。
「やめてくれ!まだ言葉の通じる人間と話してるって信じたい。」
新キャラのリカが登場。アイちゃんが、明け透けで遠慮しないリカのペースに巻き込まれていくうちに、内向きだった感情が徐々に外に向かっていくようになり、リカとの会話から自分の本音に気づいて気持ちが解放されていく流れがとっても良かったです。
「何も言わずに自分にこんな重いものを残していった友達に一言言ってやりたい」
小糸ちゃんを助けたいも本音でしょうけど、この方が素直で清々しくて人間くさくてずっといい。そう感じました。
それから、リカちゃんも心に抱えるものがありつつも前を向いていよう、強気でいようと努めている様が健気で好きです。なんだかまどマギの杏子を彷彿とさせました。
登場人物の心に寄り添って丁寧に物語を紡いでゆくというARIAの良さが特に沁み入る回でした。
ARIAの物語はアカリちゃんのウンディーネとしての成長を描く道として語られてゆくけど、今話はその物語の背後に様々なウンディーネのそれぞれの道があること、決してプリマになることがだけが道ではなく、またその道程も人それぞれ違った道を各々のペースで歩いてる事が描かれることで、作品と世界観に奥行きが広がり、また視聴者である僕らにもあなたのペースであなたの人生を歩いていいのですよ、と優しく語りかけているようでした。
ARIAは優しい世界観が印象的な作品ですが、ただ漠然と優しそうな雰囲気が描かれているわけではなく、アカリちゃんの成長を通して物語を丁寧にきちんと描いていることで初めてこのネオ・ヴェネツィアの世界観に説得力が生まれ魅力となっているのだと感じます。
圧巻。全面戦に突入するが、ここまでマーレ視点で物語が語られていたことが本当に効いてます。善悪や主人公側への一方的な肩入れというベールを通して観ることは許されない、まさに戦争、いや殺し合いをただ固唾を飲んで見守ることしかできない、この状況に鳥肌が立ち戦慄しました。