信者とアンチという言葉が入り乱れるのは冷静に映像化するとすごい気色悪いような気がする。
もちろん原作ネタなのは承知でヌートリアのことだ。
AC部の長い紙芝居は正直いって滑ってたけど、売れない芸人の芸を見てる感じでなんとも居たたまれない。
ヘルシェイク矢野のこと俺も真剣に考えてみたけど、やっぱりゴミだと思う。
ここ数回ですっかりおなじみになったポプテクッキングは担当声優の数少ない演技の幅の見せどころか。
今回もほんとにクソなんだけど、EDは一工夫あったし、ゲームミュージック風なのは悪くない。
クレしんコンビの声優はこおろぎさとみの方はそれなりに演技してたように見えたけど、矢島晶子の方は熱量はぜんぜん伝わってこなかった。
再放送は一発でわかる森久保祥太郎と鳥海浩輔のコンビでこちらは声で遊んでるのがよくわかってなかなか良かった。
だが、森久保氏の細かいアドリブが多くて前半の見ていたからこそ対比して面白さが見出せたわけで単発でみるとキツイ回
声優誰がやるんだろうっていうのが興味の9割なのでAC部で時間稼ぎしたら怒りが沸いてくる。
エピローグが上手な作品は名作である。
大佐の眼の治療のために賢者の石を使うということは、対価はその後の行いで恩恵をかえすということである。
アメストリス軍はこれからかなり健全化が図られることだろう。
最後のホムンクルスとなったセリムにも救いがあって良かった。
あの戦いを得て彼らは変わった。
リンはグリードから学んだ知識で理想の皇帝を目指す。
エルリック兄弟はこの旅でもっともっと深い絆に結ばれた。
アルの顔が最初すごく痩せてたのが、顔が四角くなって段々鎧のときの顔に近づいてきているのが面白い。
2年過ぎてもこの兄弟は変わらず、二人は新しい旅の準備をする。
錬金術には等価交換の法則があるが、この法則に1を足して戻すという結論を導きだしたのは本当に素晴らしい。
エドの理系なプロポーズも、ウィンリィはその返答にまた理系な返事で返すところなんかお似合いでほっこりした。
最後の写真に描かれた未来も幸せそうで、アルとメイの子供などファンサービスに凝ってて面白かった。
思い返せば、こんなに兄弟仲が良いアニメって他に有っただろうか…
声優は二人とも女性なので複雑ですが
神を名乗る者はいつだって半裸でなければならないのか。
エドの反撃に正気を失ったお父様は賢者の石を求めて、リンを取り込もうとするがグリードが邪魔をする。
グリードとリンの絆は本当に素敵な光景だった。
入れ物が壊されたお父様は足掻くも消滅し、自らの真理の扉に召喚される。
ここの問答はやはり自己の中の葛藤なんだと思う。
最初のホムンクルスは獲得した自己のアイデンティティに呑み込まれて消滅した…。
エドはアルを取り戻すために賢者の石を使えと色んな人に云われるが、全部否定する。
ホーエンハイムは親だから、俺を使えというが、それさえもエドは涙ながらに否定するところが本当に尊い。
エドは応援してくれている仲間たちをみて決意する。
この物語は人体錬成で始まり、最後まで人体錬成で決着をつけた。
最後の人体錬成はエドの錬金術の全てと引き換えに唯一の成功例になったが、それ自体が二度と起きない奇跡なんだろうな。
ホーエンハイムは過去の過ちを許せなかったけれど、子供二人が世界を救ったお礼をアームストロングに云われたことでやっと自分の行動を赦せたのが最後のシーンの意味だったと思う。
妻の墓標の前で朽ちたのも、彼は身をもって魂の実在を証明したからこそ。
ここで流れたシドの「レイン」はやっぱりホーエンハイムの曲だったのかな。
次回エピローグ
突然のNice Boatはどんな顔で観れば正解だったのだろう。
分かりやすくポプ子とピピ美が出ない場面は止め絵で作画を節約しているし、基本的に声に頼りっきりな演出が目立つ。
こんなあにめにまじにコメントしてどうするの(笑)
掛け算の3の段のところは原作をみた限りだと、「ばっかにしてくれちゃって!」の台詞は大山版ドラえもんを意識したネタだったはずなのに全く活かされてないのが非常に残念だった。
ボブネの「見てない」「見てる」もニコニコのMAD動画ネタならもっと冒険するべきだろう…中途半端。
前半の金朋と小林ゆうは無難にやったなという感想しか沸かない。
小林ゆうは真面目すぎる方なので、積極的に音監が口出して演技指導やるべき…って私がいうことじゃないがポプテに出てこれはないだろっていう残念な気分。
後半の再放送は杉田ボイスで開幕笑った。
相方は中村か!退屈なシーンも彼らのアドリブで結構面白く観れたのが、声優って凄い。見る限りやっぱり杉田の方がアドリブ慣れしてる印象。
というかアドリブ入れすぎてコメンタリー状態になってるのもこの回で初というか杉田中村のペアなら有り。
EDまで杉田の謎の歌で締めるという徹底ぶりにこの回だけは認めざるを得ない。
まぁ一発ネタということで
ボス戦だからもう退却するという選択肢は無い。
プライドの身体は強制錬成をしたせいで崩れかかっており、それがこちらの勝機に繋がるらしい。
そうでもしないと無敵のプライドと戦う手段がない…うまい等価交換な展開と感じる。
一方メイは単独でお父様と戦う。
これは勝てない…勝てるビジョンが見当たらない。
別の場所ではスカーと手負いのキングブラッドレイとの戦いが始まる。
素手と刀だし見た通りに五分とはいえないが、スカーの錬金術での反撃が決まる。
太陽が完全に月の影に隠れたとき、惑星そのものを媒体とした錬成が開始される。
グリードの乱入すら読まれており、全ての命を飲み込んだ儀式が完了してしまう。
敵の思惑がここまで綺麗に決まってしまう例はあまり見たことがないので新鮮だ。
次元の壁を越えてお父様が神と対面するところで終わる。
映像面での表現は圧巻の一言。
マスタング大佐は本当に仲間に恵まれている。
メイちゃんの到着が間に合ったのも小さな奇跡だった。
大総統キングブラッドレイも決戦の場でマスタングのことを称賛したコメントを残したのが感慨深い。
マスタングはひとばしらに強制的にされ戦線離脱。
残された仲間たちはボロボロのキングブラッドレイに戦いを挑む。
視神経をもってかれた大佐の台詞が重い。
真理はどこまでも残酷で等価だ。
メイちゃんがエドのいる場所にたどり着いたのは展開が早いと感じる。
アルは本当の自分の身体を見つける。
骨と皮だけになった本体を見つけて「こんな身体で戦えるわけがない」といったアルの心境も辛い。
アルは心の底から仲間を助けに、戦いの場に戻りたいと思っているところが本当に凄いヤツだと思う。
あの世界は心理世界なのか?真理と心理は切っても切り離せない関係にあるらしい。
ヨロイの姿のまま戻る決断をするアル。
お父様との決戦はこれから。
グリードとブラッドレイとの戦いが続く。
フー爺さんの決死の攻撃があれど動きに淀みがない。
ランファンが助けに来てリンは助かるが、フーの死を目にして動揺し敵に撃たれてしまう。
細目のキャラはここぞというときに見開くから結構ずるい。
バッカニアの遺言で門の死守に向かうリンとグリード。
彼の強欲は大義名分を背負うと物凄い強くなる。
敵の罠だが、エルリック兄弟と師匠との再会は嬉しい。
約束の日の本番のさらに本番で、人柱の人数が一人足りないっていう状況になったのも面白い。
ホークアイ中尉を餌にして人体錬成を強いられるこの状況でマスタング大佐は堕ちた。
展開わかっててもきつい場面で終わった…。
終盤の展開が本当に面白い。
強敵との連戦が続く。
相変わらずバトルになると動きのコマが激しい。
バッカニアのフーを貫いた刃をもってブラッドレイの動きを止めるシーンはもう涙なしには見れない。
悪役とされているブラッドレイの株はここまでされても一切落ちないのが凄い。
どちらも正攻法で互いの主張を賭けて戦っているからか…死者が出たことに観ていて余計な感情は沸かない。
人体錬成を試みて真理の扉を開けた者=人柱と呼ばれていることが明言される。
理屈の説明は一切ないが、金歯のドクターの錬成陣で人柱が強制転送されてしまった。
つまりどこに逃げてもこの錬成陣で強制転送できるから今まで人柱は放っておかれたのか…
ついに学園生活部の拠点となっている生徒会室の間際までゾンビが入り込んできてしまう。
それが由紀の記憶にある親友のなれの果てであったためか、由紀は正気を取り戻しショックで動けないみーくんを助けにいく。
前回のシリアスな引きそのままのアバンスタートでOPの雰囲気と本編がちぐはぐになってしまっていた。
感染した胡桃が暴れ出し、悠里のいる部屋の外にもゾンビの群れがいる。内と外にも奴らがいる状況で悠里が一番精神的にピンチである。
この状況で誰より冷静になったのはみーくんか。
ゾンビは生前の習性で徘徊するためか、扉が開かないとなると一か所にはあまり留まらないらしい。
それぞれ部員がみな極限状態で回想が多いのが涙を誘う。
みーくんが地下で薬を取りにいくのが先か、悠里が胡桃にとどめを刺すのが先か…。
感情でめぐ姉ゾンビを倒すことに躊躇するみーくん、だけど足をつかまれたとたんに恐怖でとどめを刺してしまうところは凄く人間臭い描写だったように思う。
初期感染者用実験薬が箱で置いてあるが、この伏線は回収されないままアニメでの物語は終わりを告げる。
由紀はめぐ姉のゴーストの囁きから放送室を目指すようにいわれた。
それらはすべて生前のめぐ姉の遺言であったようだ。
めぐ姉との別れは全てずっと昔に終わらせていた、だけど由紀はそれを見ないフリをしていた。
次回、最終回
今は再放送での視聴だが、本放送時はこの回が最高潮の盛り上がりを見せた素晴らしく印象深いまさに神回。
お父様第一形態はホーエンハイムが破壊した。
外ではキング・ブラッドレイの凄まじい剣術がさく裂する。
引き撃ちした戦車の砲弾を避け、ブラッドレイの持ち込んだ手投げ爆弾でしっかり戦車を破壊。
バッカニア大尉の機械鎧ごと斬りつけられるブラッドレイの余裕のある声色は大御所の声優にした出せない凄みがあった。
ブラッドレイvsグリードの2回戦目が始まった。
この回の作画カロリーが半端なくて、画面から目が離せなかった。
大総統の得意のサーベルを封じてもダガーがまだ互角以上の手練れとは、台詞も動きも格好良すぎる。
フー爺さんの乱入で次回の引き。
とにかく展開が熱い。
vsスロウス戦の決着の回。
筋肉の見せ場がこれでもかと楽しめた。
イズミ・カーティスは錬金術の拳と投げ飛ばしただけで実際はロイと旦那との筋肉コンビが倒したのだが、全部イズミがもっていった印象が強いのは何故だろうか。
お父様vsホーエンハイムでは、ラスボス戦の前哨戦その2といった雰囲気
ホムンクルスに徐々に感情を移していった結果、つまらん奴になったと云われたお父様の表情は険しい。
人形兵を駆逐し、ブリックス軍が本部を制圧して勝ち戦のところでキング・ブラッドレイの帰還。
このタイミングの演出に痺れる!
あれから何日か過ぎたらしい。
昔話を始めると重い空気になる。
ゾンビの習性からすると前回話題に上がった部活棟は教室よりたくさん奴らが帰ってきてそうだ。
会話から卒業後の進路(次の拠点)をどうするか悠里は真剣に考え始めていることがわかる。
太郎丸が居なくなったことで学校探索の理由ができる。
探索した先で、太郎丸が初めてデフォルメがない状態で出てきた。
頭のいい犬だとフォローがあったが、そのために感染してしまったのだとするとあまりに切ない。
Bパートは衝撃の結末…胡桃の感染もが確実になってしまった。
悠里の一瞬の眼の見開きが凄い。悠里の一人にしないで!という圧が心を抉る。
今日は雨の日、由紀たちの忘れられない一日となる。
次回予告すらもう明るさが無いのが辛い。
新人みーくんが常識的な目線で疑問を呈する役目になっているのが非常に見やすい。
貯水槽を洗うことになる流れも自然に答え合わせがあって良かった。
悠里とみーくん二人の場面はシリアスが続く。
でもちゃんと平和な場面を忘れないのが良いところ。
遊ぶシーンは楽しそうだ。
今回は悠里の決め顔の場面が多くて、普段の極限状態で考えることが多い役割のキャラクターの活き活きとした労いシーンが癒される。
前半の快晴の空から、後半の夕暮れで情緒あるBGMが哀愁を誘う。
由紀の鋭い感性はみーくんの心を的確に解していく…。
ここの水瀬いのりの演技は感情に乗ってて凄く上手いと思った。
太郎丸がめぐ姉ゾンビを見つけてしまって次回引きは気になる。
ホークアイ中尉の銃裁き、マスタング大佐の炎と見ごたえのあるシーンが続く。
エンヴィに感情移入できるようにも出来てたりして、可哀そうに見えてくること自体が凄くよくできた物語だ。
マスタングの復讐の炎をしっかりと仲間が止めてくれるのはマスタング大佐の人徳故。
復讐をしたいのはみんなの総意なのにそのやり方は私念に走るなと、その一点のみに走らせない。
そしてこの復讐は彼個人の炎で終わらせない。
すなわちエンヴィーは死なせずに償わせる方法を探すということなのだが、エンヴィーに静かに諭すエドの真理をついた本音は肉体ではなく、エンヴィーの精神にとどめを刺した。
復讐とはすなわち心を殺すまでが復讐なのである。肉体を簡単に破壊して終わりにしてはいけないという教訓がここにある。
EDテーマの入り方が気持ちよく、カーティスの「あえてこちらを名乗らせてもらおう!錬金術師だ!」の声でサビに入るのが凄く良い。
51話でOPが変わってからの熱量が半端なく熱い。
約束の日を迎えてマスタング大佐のクーデターの真っ最中。
ブラッドレイ婦人をうまく使い、ブラッドレイ総統の意思を継ぐのはマスタング大佐でこちらが"正義"であると民衆に伝える手段がスマートで非常に小気味がいい。
マスタングによるヒューズの復讐劇をここまで引っ張ってきたところに非常にカタルシスを感じる。
脚本にぜんぜん冗長がない。
ほっとくと由紀は一人で授業受けた体で廃墟の教室で勉強をしている。それが現実逃避の結果だろうと尊い行為なのだろう。
胡桃が悠里に部長と声をかけるのは初めてだ。現実的な話をする機会は由紀が寝た後にしかできない。
朝、ほのぼのうどんを食べるシーンから、現実の矛盾を突き付けるととたんに由紀は混乱し雰囲気が変わる。
由紀の精神状態で左右される危うい状況が続くが、それがこのコミュニティの救いであり爆弾でもある。
(症状の治療可能状態で揺れ動くこと自体が必要なのだ)
めぐ姉の幻影より、現実のみーくんという依存対象ができて、だんだんと由紀は現実に向き合いつつある。
その認識の移り変わりを太郎丸という犬の性質で説明するのは非常に状況に自然で面白い。
お手紙を書くことになった。由紀はもう外に出る危険性についてだんだんと現実に擦り合わせてきている。
風船とハトという手紙を送る手段もスムーズに用意できた。
卒業という色んな意味を含ませた用語がでてきて、学園生活部の終わりも近いことを予感させる。
みーくんと胡桃のやり取りが非常に心に染みた。
時系列は5話の続きから始まり、みーくんが学園生活部に馴染むまでを描いている。
初対面だと由紀の一人芝居の異様さに戸惑うみーくんの不安な様子がよく描かれている。
めぐ姉のネタバラシで不協和音のBGMに変わっていくところも演出として良かった。
二人にめぐ姉の死が語られみーくんはようやく事情が呑み込める。
悠里が怖い顔でみーくんに由紀への調子に合わせろと凄み、みーくんは一旦は了承する(もはやカルトの領域の手前)
この極限状態を正常に過ごすためという説明をでっち上げた悠里の解釈を受けて、由紀の体育祭の提案に皆が乗る。
ここの見所は胡桃がシャベルを背負っているにも関わらず、胡桃の足はみーくんより速いということ。
新人みーくんは由紀に救われているという実感も沸き、シャワーを浴びたらここのルールに従うしか生き残る道はないと理解する。
このコミュニティを支配しているのは間違いなく悠里である。彼女の心象を損なってはいけない。
私が面白いと思ったのは、この洗脳手段が実に鮮やかに作品内に描かれているのが面白いと思った。
卒業アルバムのみーくんの友達はプリクラからイラストを起こしたのかな。
彼女の安否が心配である。
ゾンビの徘徊が肉を求めて無規則ではなく、生前の習性にならって徘徊ルートが決まっているというのが面白い。
太郎丸との出会いで和む学園生活部。サバイバルをしてるということはしっかり忘れていない。
唐突な水着回を楽しんだあと、めぐ姉の好きそうなぬいぐるみ入手。
由紀を諭しやすいアイテムを入手できて悠里も好都合と思ったことだろう。
映画館で映画を観ているゾンビから逃げ出すが、由紀はまともにゾンビをみてしまって気を失ってしまい、その隙に二人は現実の重い話をするというタイミングの付け方はうまい。
この話の終盤までみーくんとの合流は引っ張られていて、合流後は尺が足りずに若干急ぎ足に感じる
またまたゾンビといったらショッピングモールというお約束を踏襲した回。
暴動騒ぎの具体的な様子が当事者の目線から語られる。
みーくんの友達はすでに故人であるということが3話で語られているため冒頭から気が滅入る話になったのではないか。
とりあえず外に逃げるよりモールに立て籠ることを選んだのはこの時点では良い判断であったという他ない。
不謹慎だが、トイレや衛生事情に触れたのは良かった。
何日か過ごしたあと、我慢できずに外に出る判断をするが武器の用意は何もなかったのか…。
合間に差し込まれる学園生活部の様子は、この時点ではまだ食料が豊富であった。
めぐ姉を呼んでくるという由紀の一人になったときのホラー演出。
運転は胡桃がするということにも都合よく解釈し、順応するところも狂気を孕む。
悠里は本気になると目が見開くというお約束は凄く良い。
めぐ姉は乗り込むところもみせず、みると隣にいる幻影具合が気づくと面白い小ネタだ。
廃墟に差し込む夕日の中、遠足はスタート。
音楽と相まってゾンビ映画の退廃した気怠さが良く再現されていて不思議な魅力があった。
パニックホラーのお約束はしっかりと踏襲している前日譚な3話目。めぐ姉のキャラクター容姿に不釣り合いなリアリティある背景の取り込みが不穏さを煽る。
由紀の記憶混濁前の姿も現在と表面上は変わりなく見える。
偶然、屋上に来た時に惨劇が校内で起きてしまったようだ。
胡桃の助けた人の目の前のゾンビ化、そこでシャベルで撃退するという部分も3話はサバイバルホラーとして良い完成度だった。
ゾンビそのものは女の子がシャベル振り回したくらいで撃退できるくらいの力しかないのでその後の脱出はそれほど苦労していないとは思う。
時系列は現在へ。この時点でのめぐ姉の生存は巧妙に隠されている。由紀がめぐ姉の存在を話し始めたらまた悠里が率先して幻覚を肯定し、場を収めている。
現実の話になるたびにめぐ姉が登場するのは仲間割れ防止に非常に役立っているのがみてとれる。
正直、このきらら空間に変なリアリティは違和感がある。
幻覚のめぐ姉の分の食事を用意するという用意周到なことを悠里がやってるからいつまでも由紀が夢から覚めないんだという朝食のシーン(誰か二人分食べて処理している?)。
白々しくみーくんには治療の意思があるといっておきながら、その行動には矛盾した動機が隠されている。
2話は一転して、ゾンビに囲まれた学校で籠城をする生活でやらなければいけないことが描かれていた。
胡桃のスコップの使い道も生々しく、水道や電気のライフラインが整っていることなどの疑問が次々に解決されてゆく。
ゾンビが生前の行動をするという設定はよくみるが、サッカー部員ゾンビがサッカーまでしてるというのは中々ないものだ。
幻覚のめぐ姉がいざとなれば自覚なく出てきて由紀の行動を誘導してくれている、これも悠里の催眠的な誘導の結果か。
暗い購買部で物資調達をし、暗い図書館で教養と娯楽のための本を探す。
ゾンビはオバケとしておけば由紀には認識してもらえる。
生前の行動をする図書室のゾンビは本好きだったのだろう。
胡桃の高校3年生の卒業進路に触れてドキリとする様子など非常によくできたプロットの2話だったように思う。
abemaで懐かし枠で放送していたので視聴。
本放送時には見ていた作品なので軽い振り返りな感想だが、1話のテンポは見やすくて、みーくんの先輩に振り回されてる苦労に共感できる良いシーンが多かった。
みーくんは慣れていない様子だが、由紀の幻覚設定を胡桃と悠里はしっかり利用した言動をしているところが感心する。
制服姿のキャラクターデザインが可愛くてビジュアル的なところに注目してみていると非常に目の保養になった。
由紀の幻覚の中のつっこみしてくれているギャルは特に幻覚の中で生き生きして話を聞いてくれているようなので、由紀の想い出の中によっぽど良い友達として記憶されているのだろう。
ドラマではなくアニメ(漫画)なので、米ドラマ・ウォーキングデッドなどで見られたリアルな衛生的な部分など一切排除されて描かれているアニメ絵がときおり妙に不安になる作品だ。