ワイヤード上の集合的無意識が実体化した玲音がNAVIを通じてワイヤード上の存在に戻ったっていうストーリーがどういう意味を持つのかよく理解出来なかった。結局最初の状態に戻ったのでは?と思ったのだけどその過程で英利政美が排除されたこと、複数のlainが統合されたこと、玲音が現実世界に干渉出来ることを自覚した上でそれをしないことを決める、の中のどれかで世界が変わったということなのかな…。
リアルタイムで観ていない人間がこの作品を観るタイミングとして、シンギュラリティというような言葉が一般でも取り沙汰される2023年というのはなかなか良かったのではないかと思いました。
多分パワーパフガールズの影響が濃いのかなと思うのですけど、その他にもいろいろ当時の映画やアニメの引用やオマージュを盛りこみながらかわいくおしゃれにまとまっていてたのしく観られました。
サントラは多分当時流行っていたエレクトロっぽい感じで当時クラブで聴く音楽としてはちゃらくて好きになれなかった記憶があるけれど、アニメのサントラとしてうまくアレンジされていて良かった。
シャフトっぽい演出が濃厚で印象的だった。あとオープニングの曲好き。
羽川さんに踏み込まないことを決めてそれを以降の作品でも守り通した阿良々木くんは心が強過ぎる。この作品での顛末を得て羽川さんは阿良々木くんを好きになり阿良々木くんは羽川さんを好きにならなかったの、羽川さんの心がある意味壊れてしまうのも仕方がない…。
阿良々木くんの心情としては同情や憐れみから羽川さんを好きになることはしないという決意だったのか、背負い切れない重荷は引き受けないという優しさだったのかよく分からないけれど、時が問題を解決すれば阿良々木くんが羽川さんのことを好きになった世界も有り得るように感じたのでこの後戦場ヶ原さんが降ってくるのだと思うと何とも言えない気持ちになる。
……といったようなことを最初は考えていたのだけど、阿良々木くんが羽川さんの問題を背負えない、根本的には解決出来ないのに羽川さんの問題に関わることは止められないというの、羽川さんから嫌われる、憎まれるようになるという可能性が多分にある行動だと思うのに作中では羽川さんは阿良々木のことが好きなのが当然なのであるという空気で一貫していることについてよく分からなくなってきたな…。
この世界ではガンダムは機体からパイロットへのフィードバックがあるという設定だからシュバルゼッテを抱きしめる描写に意味があるということなのかな。良いシーン。ラウダくんだけはずっと成長せずに永遠に周りからよしよしされていて欲しい…。
江口寿史氏デザインのキャラクターが動いてそこにかっこいい音楽が付いてるというだけでかなりの満足感。
COWBOY BEBOPやサムライチャンプルーの渡部監督が音楽アドバイザーという肩書で関わっているようだけど、今まで観たアニメの中でいちばん音楽の使い方がかっこ良かった。特にtoeの曲が流れるシーンが良かったな。普通のアニソンは音が悪いものが多いのでそういう所がちゃんとしている曲を使った故の気持ち良さがあった気がしましたが…。
漂流した世界で変わった長良くんが元の世界に希望を見出す終わりではあるのだけど、個人的にはさみしいと感じる気持ちの方が大きいせつない最後でした。
好みから外れているので特に人に勧めたいという内容でもないのですが次郎くんが絶妙にダサいキャラなのと色彩がかわいいところは観ていてたのしかった。特に空の描き方が印象的でした。