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良い

映像建の部室となったのはどう見てもボロボロな小屋。普通なら設備の何もない所で……と絶望するところだけど、浅草と水崎にとってはだからこそ想像する甲斐のある場所となるのが面白い

でも、それらを実際に配置するなんて不可能だから現実論を持ち出されたら浅草のように落ちるしか無い
その「落ち」は金森によって齎されたものなんだけど、金森からしたらその「落ち」は金の素になる。
想像ばかりで飛び回ってしまう二人を現実論者の金森が支える。良い構図になっているね

後半では実際に風車の動画を作る様子が描かれているね
まず、アニメに関する機材を示してから、風車を題材に角度を付ける、上下を詰める、また風の存在を示すための技法など様々に紹介されていて見ているこちらは単純に話の筋を追うだけでなく、どのようにしてアニメが作られているかも知ることが出来るのは素晴らしい構成



普通

あ、シュカの「家族を作って」ってそういう意味だったのか。案外、無邪気なタイプなんだろうか…?
というか、敵だった時と友達になってからの態度の変わりようがはっきりしすぎていてそれはそれで怖いなって思ってしまう(笑)

第二話も構成の良さを感じるなぁ
ダーウィンズゲームのルールの難しさはシュカとのデート模様を混ぜ込むことで緩和し、3度目の対戦はあっさりめにしつつもスマホが戦いにおいて重要アイテムであると示してくる
何度も同じ形式のゲームを続ければ飽きられるから新しいタイプのゲームを始めて…

シュカの可愛さだけでなく、こういった部分からも作り手側のこだわりなどを感じられるね



良い

原作小説も漫画版も既読

琴子はあやかしの問題を解決しとりなす存在。それ故に調和を非常に重んじる
けれど、一方で調和を重んじる彼女は一歩間違えれば調和から外れてしまう存在でも有るのは面白い
誘拐されて右足右眼を失った少女なんてどう考えても真っ当でない。そこにあやかしの存在が絡んでいれば尚更

だから彼女はあやかしに誘拐された事も明かさなかったし、あやかしと互助関係にあるとは明かさない。

そして九郎も調和から外れた存在。妖怪変化を食べた彼は不死身の体を持つ。明かさない限り調和から外れる筈のない彼はよりによって恋人に知られてしまった

琴子も九郎も素性を明かさない限りは人の世に居られるが、それは他者からの理解を諦めた場合だけ
そういった意味ではあやかし達の知恵の神として人の世に存在する琴子が、人からもあやかしからも外れた九郎を求めたのは自然なことだったのかもしれない
……それにしたって第一印象が「ヤギみたい」なのに一目惚れするとはどういうことか(笑)

こうして見ると、琴子のくるくる回る表情や硬軟織り交ぜられた掛け合いを含む本作ってもしかしたら実況向きの作品なのかもしれない…、なんて思ってしまった第一話だった
そして次回はまさかの大蛇回ですか。確かに時系列に従って長編エピソードをやるよりも短編をやって作品の方向性をしっかり示した方が良いか



とても良い

今回も第一話に続き、意外なものが繋がりを見せているね

新入部員歓迎会と称して河原に集まった地学部の面々。昼と夜でイベントが分かれているから地質班の領分と天文班の領分がはっきり分かれてしまうかと思えばそうではないのが面白い
みらは川原の石に興奮して色々集めてしまうし、美景も火星や木星に興奮して空を見上げる
得意分野は分かれているからこそ、相手に自分の知っている「楽しい」を伝えられ共有できる。河原のシーンからはそういった様子が感じられた

そして繋がりといえば、みらとあおの過去と現在
あおに星の良さを教えられて始まった二人の夢、だからみらはあおに追いつこうと頑張ろうとするけど、あおだってみらに引っ張られてここまで来れたと考えている
二人はあの日以来離れていたけど、夢を視点にして互いを支え合っていたのだと判る描写は良いね
特に第一話冒頭で描かれた昔の二人と被るように描かれた星を見上げる二人の後ろ姿は変わらぬ関係性を如実に示していたね

後半の唐突な温泉描写には驚いたけれど、それによって地質班と天文班の領分はより混ざり合うようになる
美景達は敷石をつい見てしまうし、みら達は空に輝く月を見上げる。
我関せず温泉を満喫する真理の姿が浮いてしまうのだけど。温泉に来た者の一番正しい姿では有るんだけどさ(笑)

地質班と天文班が混ざり合い、会報も無事に出せて地学部として本格的に歩きだしたように思える第二話。
みらが言うように地学部を舞台として描かれるキラキラがどのようなものか楽しみになってきたね



とても良い

本人にはどうしようもない残酷な境遇に立ち向かう二人の物語と見せかけて、ラストにまた別の残酷さが顔を見せる構成が堪らない

千雪が夢見るパリコレに出るには高身長が要求されるが、今の身長では無理だしこれから伸びる余地はない。つまり、千雪の夢への道は既に閉じている
なら、後はいつ諦めるかという問題だけ。そういった意味では父や雫の温情は千雪に無理な現実を受け入れさせるためのもの

けれど、逆境に負けず足掻き続ける千雪の姿勢は良いね
だからといって「諦められない人」に理解が有るわけではないのだけど。
逆境の中で夢を目指そうとする育人に無理だと告げる千雪の言葉はそのまま自分に返ってくる
育人が受けた辛辣さは千雪が受けた辛辣さと同一

そういった意味では育人との会話は千雪に夢を諦めさせる踏ん切りとなるはずだったのだけど、そうは問屋が卸さず
もう一人の千雪である「ミルネージュ」が存在する限り、千雪に夢を諦めるタイミングなど無く人生が続く限り千雪は夢に向かって進み続けるのだろうね

こうして千雪は育人の繕った服を着て1%の壁をこじ開けたのだけど……
ここに来て雫が言った「ショーモデルの仕事は――服を見せるの」との台詞が活きてくる。千雪をパリコレに飛び立たせるはずの服は育人を舞台に引き上げる為のアイテムとなってしまう
千雪は育人を踏み台に使ったつもりが、育人に踏み台にされ、物語の主役すら譲り渡すことになった。
この主人公交代のギミックが今後物語にどのように影響してくるのか、そして千雪が再び物語主役の座を奪い返す日は来るのか。ワクワクしながら見守りたい



とても良い

原作の良い部分を存分に伸ばした結果、作品の魅力が大幅に増した印象。何よりも子供らしさに溢れるソマリの姿が愛らしいのもグッド
1話を見てアニメ化は大成功だと思える作品ってなかなか無い

普通、異形といえば人間に対しての人外が相当するけど、本作に於いて人外に対する人間が異形に相当してしまう。だからソマリは人外に扮し正体を隠している
異形が異物として認識されればそれこそ話に出たように市場に並ぶ羽目になる

一方でゴーレムもあの街においては異物として存在する
森の守り人である筈が子供を連れて旅をし、食堂に入っても何も食べず、商人に騙されず真贋を言い当ててしまう姿は普通の有り様から浮いている
また、感情豊かなソマリの傍にいるからこそ、彼の無機質さもはっきりとした異物感を伝えてくる

異物であるかどうかは見て判ってしまうもの。かつての人間が人外を許容できなかったのも同じ理由
だから、ソマリが同じ目に合わないようにするには見た目を変えて異物であると詐称するしか無い
ゴーレムはソマリの安全を確保する為に手を繋いだ。それは奇しくもソマリが望んだ親子の風景であり、その光景が擬似的に彼らを呼び方だけでなく見た目からも親子であると認識される一歩となるのは面白い

穏やかで平和だけど、弱者である人間にとっては危険に溢れる世界でゴーレムと人間という異物同士の偽物親子がどのような旅をすることになるのか。
本作の道行きを楽しみにしつつ次週を待ちたくなる



とても良い

盗品蔵におけるスバルは完全に部外者でしか無いのだけど、邪心無く純粋な想いと勇気だけでエルザに立ち向かう彼の姿には裏表がない。だからフェルトもエミリアもパックもいつの間にかスバルのペースに巻き込まれてしまう
スバルは部外者であり、もはや彼の知る状況ではないし、いざとなれば死に戻りなんて切り札も有るけれど彼は逃げない
生きている限り足掻くしか無いし、エミリアが言及したように一生懸命頑張っているならまだ切り札は使うタイミングではないというわけだね

最後、スバルの腹は再び切られてしまうがそれで死ぬことはなく。
繰り返しのようでいて以前と異なる事象が彼が今回の騒動を切り抜けられた証であるように思えた



良い

遂に自分が死に戻りをしていると理解したスバルの行動は的確
チンピラに出会った際の対処、フェルトの住処の探し方、そして徽章を取り戻す交渉術
でも、彼は全知になったわけでも全能になったわけでもない。あっさりとフェルトに疑われてしまうのは仕方ない。そして、スバルの本当の武器は未来を知っていることではなくてその気質だと思う。
正義感ではなくエミリアが死ぬのを見過ごせないという純粋な気持ちで動く彼の姿は気持ち良い



良い

短い放送時間の中で諦観した状態から希望ある状態への変化を上手く描いているのは好印象

義足の足で健常者の兄と同じようにバスケをしようとすれば当然限界は見えてしまう。そして限界を前にすれば自分には可能性なんて無い、なんて思い込んでもしまう
けれど、場所を変えてみれば可能性なんて案外簡単に広がってしまうもので。
今の海は上手く車椅子も操れないしシュートも届かない。しかし、目の前には自分と同じような姿で苦もなくそれが出来る者達が居る

なら、海が目指すのは兄のようにバスケをすることではなく、自分にしか出来ないバスケをすること。それを突き進めて行けば、いずれは兄のようにコート上で活躍し拳を突き上げる選手になれると示唆される冒頭シーンに繋がっていく展開は素晴らしい。

「パラアスリートは可能性の宝庫だからな」という台詞が象徴的な本作の方向性。視聴を続ける中でそれを存分に味わっていきたいと思える、そんな第一話だった



良い

雑然としているようで味のある建物群を背景に、古き良きアニメーションへのリスペクトを骨格としつつ、浅草と水崎が思い描く想像が重なった瞬間から広がっていく世界描写には眼を見張るものが有るね



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