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良い

前回の話を受けて夾による師匠への想いを語りつつ、由希の変化も感じさせる内容

師匠は夾と関わることになった自分の背景を語る。それは師匠の言うように罪悪心によるものだったかもしれないけれど、交わされた夾への優しさまでエゴになってしまうなんて有るわけないよなぁ
関わりの始まりにあるのが個人的な理由であったとしても師匠のもとで夾が明るく日々を過ごすことができて居たなら、それは仮初であっても親子と呼べるものであるわけで
師匠が夾に相応しい父親に成っていたなら次は夾の番。本当の姿を透に晒して夾は心境が変わったのか、師匠に相応しい息子になると声に出して決意表明。夾は一皮剥けたようだね

同じように由希と楽羅も変わろうとしているようだけど、こちらは夾と違って抱えているものがまだまだ見えてこない。透にも明かされない。だから、この二人が何に悩み何に打ち勝とうとしているのかは判らないまま
それでも由希はまるで誓うように成りたい姿の自分を透に語った。願いは言葉にするほど強いものになる。階段を登りつつ透に自分の心境を語った由希も一皮剥けたように思う

透が言うように夾も由希も素敵な方向に変わっていって、透が居る家には幾つも笑顔が集っていく。けれど、透の知らない場所で由希に興味を示す二人組が居たり、草摩の呪いに抗おうとする者が居る
『これから』に期待が膨らむ所で第一期は終了。この優しさと暖かさに満ちたこの物語の続きが早く見たくて堪らないね



とても良い

「たいじ」の意味を勘違いしたシャミ子とそれを察せられない桃による掛け合いが漫才じみていて面白いね。それが面白いだけに終わらず二人の思い遣りが垣間見える台詞もなかなか

桃にもっと近付こう、理解しようと決意したシャミ子は再び桃の夢に侵入することに
この時、深層に潜る為にご先祖が提案した心のガードを破壊する方法よりもシャミ子が当初考えていたお弁当をあげる作戦の方が成果を上げている点は印象的。武器を持って戦うのではなく、お弁当を食べさせる中で桃とシャミ子は向かい合う。シャミ子は知らず識らずの内に相手と向かい合う行為が出来ているね
シャミ子の口から走るのNGなんて衝撃的過去が明かされて桃は驚き問い詰めるけれど、シャミ子はそれ以上の勢いで桃にどうして魔力が無くなると消えると言わなかったのかと詰め寄る。更に桃への複雑な感情を明らかにしていく。
シャミ子は桃と向き合い自分の心を伝えつつも桃を理解しようとする

桃に対してそこまで出来るシャミ子なら吉田家の真実にだって向き合える。いや、それでもみかん箱=お父さんの衝撃はなかなかの衝撃だったようですぐには理解しきれてなかったけどね

こうなってくると目立ってくるのは桃の方。シャミ子が桃の想いや吉田家の真実ときちんと向き合おうとしているのに桃は向き合えていないように感じられる
シャミ子が詳らかにした桃への想いに向き合えていないし、「たいじ」の意味をシャミ子が勘違いしているとすぐに察せられない
何よりも桜がした行為を吉田家から父親を奪う行為だと考え、そんな桜の義妹である自分はシャミ子の宿敵だと決めつけてしまう
今回の話で桃はシャミ子に全く向き合えていない

それでも桃が心の底から発した言葉もきちんと有るわけで。「私はシャミ子の事が心配なんだよ!」という台詞は桃にしては真っ直ぐな言葉
ここまで言ってくれながらも真実を知り傷付いた桃に対してシャミ子はどこまで向き合えるのかな?



良い

筋肉自慢の女子高生が決勝へ進むミスコンって何なの……?

本作はそもそも痩せたいというひびきの動機から始まった作品なのだけど、それがいつの間にか筋トレ中心になったように、最終回も南国のリゾートで遊ぶよりも筋トレがそこかしこに挿入される展開はなんだか笑ってしまうね

ミスコン決勝戦では朱美とひびきによるベンチプレス対決。長きに渡る筋トレの成果がここで示されるのかと思いきや……(笑)
ひびきは何時まで経っても燃費が悪い点は改善されなかったね(笑)
でも、ひびきも朱美も筋トレを続けてきて、そこでの出会いや変化を充分に楽しんでいると確認しあえたのなら、どちらの筋肉が優れているかなんてはっきりさせる必要はないのかもね

そういや、I'll be backの人じゃないよと言っていたドゲちゃんがやっぱりI'll be backしちゃった点はちょっと微笑ましい



とても良い

アストラに辿り着き旅は終わるのだけど、その瞬間から新たな旅や人生が始まる構造は美しい

語られるアストラの裏事情
人口を半減させた争いを繰り返さない為にワームホールごと歴史の改竄を行った第一世代。平和な世界を作りたいとの第一世代の願いが伝わってくる
第一世代は地球の終わりをアストラの始まりとしたわけだね

ただ、嘘偽りで作られた世界はやはり歪さを持ってしまう。その一端として大人達はカナタ達クローンを忘れられた技術を使って消し去ろうとする
それでもカナタ達が無事に帰ってこれたのは彼らの旅に嘘がなかったからだろうね。隠された真実は有っても、旅の中で交わした絆に嘘はない。だからシャルスは受け入れられるし、カナタの重症も大喜利みたいに扱われる

改竄の歴史の終わりは人々に混乱を齎したようだけど、それでも嘘偽りのない絆を持つカナタ達が訴えたことでアストラの人々は隠された真実を受け入れ嘘のない歴史を始める流れとなっていくのか
カナタ達の決死の旅が自分達の生還だけに留まらず、世の中すら変えていく描写は胸を打つね

帰還は一つの終わり。アストラ号は遺物として飾られワームホールも封印しカナタ達は過去の英雄として奉られるのが本来の有り様かもしれないが、カナタは再び宇宙への新たな旅に出るのだね。
過去の遺物として終わった存在のアストラ号やワームホールが未知の世界を切り開く希望のアイテムとして新たな始まりを導くのは非常に印象的

第一話でアリエスは孤独な宇宙の中で手を伸ばし誰かを求めた。この最終話ではカナタと結婚するというのにそのカナタは遠い宇宙へ。
孤独を感じたっておかしくないのにアリエスにその様子はない。アリエスの中で宇宙へ行くカナタを遠い存在に感じていない、手を伸ばせば届く場所に居るという感覚が有るのかもね。だから離れ離れになると思わない
これはきっと他のB5班のメンバーにも言えること。それぞれの道を歩みだした彼らが7年後の舞台で勢揃いする描写はない。それでも彼らがバラバラだには見えない。
絆は変わらずに有り、心は共に新たな冒険へ向かっていると感じられる描写

毎回毎回ジェットコースターに乗っているような展開でありつつもB5班の心情を丁寧に描き、そして壮大な背景を伴って描かれた帰還劇は素晴らしいの一言。
今年のアニメでトップ3に確実に入ると思えるような出来の作品だった



良い

「肛門から飲む」のパワーワード感が凄まじい。命の危機の局面で贅沢なんて言えないから取れる選択肢は何でも実践しなければならない点は判るっちゃ判るのだが、それでもコウモリの糞で汚染された液体をお尻から飲むなんて引っくり返っても思いつきそうにないよなぁ
そういった意味では紫音を連れて島まで戻る行程やこれまでのサバイバル生活はほまれが居なければどうしようもなかったと再認識出来るような描写だった。

帰還後は舌平目ソテーでご馳走。後日にはイノシシを捕まえるためのトラップを用意。その光景のどれも命の危機が差し迫ったサバイバル環境下に有るとは思えないほど穏やかなものばかり
ほまれパパは「甘さは命取り」とほまれに教えたけれど、甘さを切り捨てていたらこの穏やかな光景はなかったのだろうなと思える。であるならば、例え悪手だろうとほまれの決断は何だかんだ正しかったと言えるのだろうね



普通


とても良い

女性の匂いを何度も嗅いで貴方は今これこれこうですねとか言っちゃう炭治郎ってモラル的にどうなんだろう……

那田蜘蛛山での戦いを経過した炭治郎たち。通常は戦いが終われば日常に帰るものだけど、鬼殺隊士である炭治郎達が帰るべきは次なる戦い。だから炭治郎達にとって必要なのは日常と非日常のギャップを埋めるものでは無く、次なる戦いに向け体を整え直す機能回復訓練となる訳だね

但し炭治郎だけは治すだけでは不十分。自身の言葉の信頼性を高める為に十二鬼月を倒す目標がある炭治郎は更に強くなる必要がある
だから伊之助や善逸が諦めた訓練も諦める訳には行かないし、全集中の呼吸の常時化も目指す
ただそうなると善逸達と目標が違うから行動の共有は出来ず一人になってしまう。でも炭治郎は辞めずに続け、それどころか自分が二人に教える気でいる
そんな有り様はしのぶからはどう見えたのかな?

しのぶは共感できない姉の夢を姉の代わりに叶えようとしている。鬼と仲良くするなんて他の鬼殺隊士に理解を求めるなんて無理だし、その夢を理解できない自分もそれを懐き続けるのは辛い。でも亡き姉の夢だから捨てられない
その無理な状態は他人から歪に映る。善逸が怖がりつつも女神みたいとの印象を抱くように

限界を感じつつも捨てられない夢を持つしのぶ。それでも姉と似た夢を持つ炭治郎を応援する事でしのぶの気は少し楽になったようで
最初は鬼になった妹を助けるために始まった炭治郎の旅は、いつの間にか多くの人の想いを背負うようになったね



良い

モヒカン含む強面お兄さんたちが真々子に籠絡されていく様子は「まあそうなるだろうな」と判りきっていても腹を抱えたくなるくらい面白い光景
ベッド横でサービスしろと言われて性的なことをするでもなくマッサージでもなく、寝かしつけるとか真々子の行動はド天然過ぎるよ!

この作品で描かれるゲーム世界は子供が夢を叶えるべく冒険する世界ではなく、どちらかというと母親向けの世界観なのだけど、今回はその傾向がより顕著だったね
ギルドに仕掛けられた爆弾は爆発すること無く赤子をあやすようにして停止させられ、強面お兄さんによる真々子への強迫行為も子供をなだめるかのような行動で無力化されてしまう
他の母親たちと一緒にダンジョン攻略することになってもまるでピクニックに行くみたいで緊張感がない。それどころか窓を締める為とかとんでもない理由でワイズのMPが消費されていく
真人達は真っ当な冒険をしたくても、母親たちが何処から何処までも支配しているね

となると、気になってくるのがアマンテの存在かな?
彼女は何故か真々子を危険視していて真々子が作る母親空間にも巻き込まれない。混浴もしないし、爆弾も真っ当に爆発している
この世界にあまりに馴染めていないアマンテの存在は何を意味することになるのかな?



とても良い

夾の事情が語られると同時に透に見せてこなかった闇が露わになる回
師匠と再会した際の夾の表情がとても明るく珍しい。師匠に心を許した証か

幼少の頃の夾は兎に角孤独。猫憑きとして白眼視され母親の対応も夾の求めたものではなかった。愛情が込められたように見える言葉も夾からすれば自分を恐れ隠そうとする言動
対して師匠は猫憑きを祖父に持つ人間だから猫憑きの辛さを少し判る。夾を受け入れられる。師匠のもとに居る夾は欲しかった家族を手に入れたように見える

けれど、終盤の独白から判るように夾が望んだものは一緒に悩み一緒に生きてくれる者。これは相手だけでなく、夾自身にも返ってくる。猫憑きを知っている師匠の元に居たのでは夾は自身と向き合うことが出来ないまま。これでは「共生」は出来ない
だから、師匠は透に懸けようと思ったのかもしれない

透は草摩の外の人間でとても家庭的な空気を持っている。透が居る家は穏やかであっても、自分の本性を知らない人間が居る家は夾にとって不安定なもの。
隠し事を知られたくないと思っている限り夾は透と共生することは出来ない。だからこそ、師匠は荒療治に出たのだろうね

本当の姿を晒してからの夾の言葉は痛ましい。見られたと傷付き、受け入れられないと恐れ、自分の言葉で自身を痛めつけ更に透すら傷つける
その有り様は透だってすぐに受け入れられるものではないし、どうすれば良いかも判らない。夾に「消えろ」と言われた後一度は帰ろうとする。それは自分が居ることで夾を傷つけてしまうと思ったからかもしれない
でも、透は判らないままに再び近づいていく。怖いと言いつつ、一緒に暮らしていきたいからもっと判りたいと訴える
きっとその姿勢こそが夾の求めたものなのかもしれないと思えた。師匠では猫憑きの辛さが判ってしまう。慊人は夾の姿を受け入れず気持ち悪いと吐き捨てる。母は夾の気持ちを考えることが出来なかった

このような透を前にして夾も心が変わっていく。透を守りたいと思ってしまう。
透が夾と暮らしたいと思うように夾も透と暮らしたいと想うようになる。そこに夾が求めた「共生」が生まれる

どうやったって手に入らないと思っていた暖かさを手にした夾の心情がとても感動的に描かれていて、見ているこちらまで暖かな気持ちになるね



良い

良の清らかな期待の前では真実を言えなくなる桃が案外可愛らしい

間違いが裏返って逆に正しくなる構図が面白い
街中で変身するなんてありえないとシャミ子は拒絶するが、全力でシャミ子を鍛えようとする桃から逃げるためシャミ子街中だろうと変身した。正しく危機管理している
しおんは当初シャミ子にヤバげな改造を施そうとして桃にNGを食らうが、ご先祖の魔改造は許される。ご先祖は動けるようになるし、桃はご先祖の弱味を握れるようになるしで一挙両得の様相

シャミ子は自分が魔法少女と一緒にいると良が知れば失望すると懸念するけど、それを知った良は魔法少女を子分にしているのだと勘違いし更に尊敬されてしまう
そんな調子だから桃も隠し事をされるのはキツイと反対していたのに、良の笑顔を守るために嘘を付く羽目に(笑)

シャミ子からすれば良の解釈は間違ったもの。でも、桃は良の解釈こそ正しいのではないかと呟く
魔法少女と魔族は本来は敵対するもの。だというのにシャミ子と桃は今もこうして仲良くしている。
敵対関係が正しい筈が間違いに間違いが重なった結果、何だか正しい関係性のように思える。なら、シャミ子が桃の事を倒すためではなくもっと仲良くなるために知りたいと思うのだって今となっては正しいことなのだろうね
まあ、シャミ子の場合は桃に握られている弱味があまりに多すぎることがまず問題なのだけどね(笑)



良い

少し前の話で神と称された街雄が神職だったとかいうおもしろ展開。というか、初日の出前の神社にほぼ全裸のマッチョ共がたむろしている光景は衝撃的すぎますよ
いや、元日から公園で筋トレしてる女子高生というのも充分異様な光景だけどさ

それにしても首ってああいう方法で鍛えられるんだ。知らなかったな



とても良い

何もかもが凄すぎる……!

クローンを取り扱った作品で必ずと言っていい程扱われるのはオリジナルとの関係性や本人の命の価値であり、本作でもそれは同様

幼少の頃から王の肉体となると言われ育ったシャルス。それは外部的に命の価値を定められるだけでなく内部的にも存在の価値が定まってしまうもの。他に価値を持たないシャルスはその人生に疑問を持たない
でも違う価値観を持つセイラはシャルスに押し付けられた価値を良しとしない。弟のように可愛がり別の価値を与えようとする
セイラは自身のクローンに対しても別の価値を与えているね。セイラの行動により王女のクローンとして生まれた赤子は、アリエスとして生き母の愛を受け普通の少女として育ったのだから

変わり始めたシャルスはしかしセイラの死によって停滞してしまう。この時娘の死を悲しむ王とシャルスの想いは同じ。リンクしてしまう。
セイラの喪失、更にゲノム管理法の成立はシャルスに自分の命が無価値に過ぎないと思い知らせるものとなるわけだね

だからカナタの前でシャルスが語る言葉は本当の自分を持たない器の発言。でも、カナタは旅の中でシャルスに内面から来る価値を持ち始めていると知っている
カナタも親に押し付けられた人生から、先生に出会ったことで外部的な価値を得て、その後の遭難事件で自分の夢を定め内部的な価値を定めた人間。それによって親の呪縛から逃れている
そんなカナタだから今のシャルスに届けられる言葉があるのだろうね
カナタはセイラの死を悲しみそして仲間との旅を楽しんだのは他でもないシャルスだろうと叫ぶ。内部的な価値を認めさせようとする
でも認めたとしてもこれまでクローンとして生きてきたシャルスとそうでない皆の間には分厚い壁がある。だからこそ命さえ奪いかねない壁としてそびえる球体に一直線に進み、飛び越えたカナタの行動は目を見張るものがある

右腕を失ったカナタはかつての約束を引き合いに出しシャルスに役割を与える。それは外部的な価値でありシャルスが望んだ価値。
内部的な価値を認め外部的な価値を得たシャルス。オリジナルの呪縛から逃れたシャルスが望む在り方を伴ってカナタ達の本当の仲間となった、そんな素晴らしい瞬間の映像には心が震えてしまったよ



普通


良くない


良い

禰豆子が顔を反らす流れが原作から微妙に変更されていた点が印象に残る
原作では炭治郎の声を切っ掛けに家族と信念を思い出す形だったのが、アニメでは炭治郎の声を聞きつつも禰豆子が自分の意志でじっくり考えどう在りたいかを決める流れになっていたように思える
禰豆子はほぼ台詞が無い為に何を考えているか判りづらい人物だけど、このシーンでは覚悟と変化を強く感じさせる描写になっていたね

と、このようにして禰豆子の無害さを証明できたわけだけど、炭治郎の言葉は聞き届けられなかったし禰豆子は話せないままであり、自分達の証言が採用されたわけではなかった。結局はお館様の発言が全てを左右する
お館様が言うように実力の低い炭治郎ではその言葉にまだ説得力がない。大見えきった発言も柱に笑われてしまう。炭治郎の言葉に説得力があると思わせるには実力をつけて禰豆子と共に十二鬼月を倒すしかない
そうする事で炭治郎の言葉には人を納得させる力が宿るし、禰豆子が安全だと誰もが認めるようになるということだろうね

蝶屋敷で善逸・伊之助と再会した炭治郎。善逸の鬱陶しくて情けない喚きが聞けると戦いが終わったのだと感じられる(笑) ある意味これは善逸の言葉の力か(笑)
一方で伊之助は声どころか態度まで小さく。彼は彼で実力不足を痛感したから、自分の言葉に力を乗せることが出来ないでいる

最後に炭治郎は禰豆子に向けて幾つもの言葉を発する。それはもっと強くならなきゃという覚悟であったり、助けてくれた鱗滝への感謝であったり。何よりも禰豆子を人間に戻さなければという目的を改めて言葉にする
言葉にすることで力となる。まだまだ十二鬼月との戦いでは実力不足を感じさせられた炭治郎。これからの彼の成長の指針が定まるような回だったね

お館様は誰も居なくなった部屋で「何としてもお前を倒す」と鬼舞辻に向けて呟く。病気で満足に動けない彼が発する言葉には実力を超えた覚悟が備わっているように感じられた



良い

杞紗がはとりを「おじちゃん」呼びした点にちょっと衝撃。まあ、そうだよねあれだけ年が離れてれば仕方ないよね……

第一期もそろそろ終わりの段階であるためか、透や夾の支えについてフォーカスした回であるように思えた

透は赤点を取ってしまったけどその際には皆が慰めてくれるし、由希は追試対策を一緒にやろうと言ってくれた。また体調を崩した際には紅葉がバイトを変わってくれるし夾はおじやを作ってくれた
そんな状況を透は当初、申し訳ない情けないなんて項垂れる。透からすれば自分の不調は皆に迷惑を掛けていると思えてしまうのだろうね。また、調子が悪ければ思考もネガティブになってしまう悪循環に透は陥る
だけれど夾は透の現状を「調子が狂う」、由希は診察を受けた透に「元気になったら…」と言う。そこから読み取れるのは透が不調になって生じた穴を埋めようとしているのではなく、いつもの元気な透に少しでも早く戻って欲しいという願いが込められていると伝わってくる。
なら透も彼らの優しい想いに報いる為に元気になりたいと思えるようになる。まさしく好循環
透が彼らの支えとなり、彼らも透の支えになろうとする。そういった目に見える支えが描かれたAパートだった

一方で支えの構造があることは判るがそれがどのような支えか見えて来ないのがBパート
夾大好きな楽羅は偶に会いに来ては猛烈な勢いで夾を誘うけど、もっとペースを頻繁にして何故勢いを弱めないかは見えて来ない
高校生でありながら親戚の家で暮らしている由希と夾は本家からお金が口座に振り込まれているという。透には彼らの事情はやはり見えて来ない
草摩一族から嫌われている夾。彼からすれば普通は自分を避けて距離を置くという。ならそれでも関わり続ける楽羅の存在は何だかんだ夾の支えになっているように思える。でも夾には楽羅の態度の理由が見えて来ない。

そんな見えない支えの中にいる彼にとって見える支えである師匠の訪れは夾に何を齎すのかな?



良い

幽霊でシニア扱いで世界一の貴重品と言われた直後に忘れられてしまうシャミ先可哀相。でも成績優秀とは意外な能力を持っているのね

桃に認められたいシャミ子はパワーでも魔力でも勝てないから頭脳戦を挑むことに。
相手に認められたいというのは負けず嫌いな感情から来るものかもしれないけど、シャミ子の場合は桃と並び立ちたいとの感情が強いように思えた。でも、二人が持てる力を出し切って勝負できる機会ってそれほどないわけで
筋力では桃が圧勝、家事スキルならシャミ子の勝ち。二人がそれほど得意という訳ではない世界史のテストだから勝負が成立するわけだね。
勿論その為には正々堂々と戦わなければならない。一時はシャミ子もシャミ先の誘惑に負けてしまったけど、無事に自分の力だけで勝負できたね。今回は負けてしまったけど、このように桃と対等に勝負しようとするシャミ子というのも良いね

Bパートでミカンが桃に内緒でびっくりに慣れようとゾンビ映画を見たのもシャミ子と似たような理由か。ミカンも桃の期待に応えようと、そして桃に並び立てる人間になろうと努力している。
努力の方向性はともかくとして、自分から苦手なジャンルの映画を見ようとしたり、事前に人の居ない時間帯を調べたり、失神しつつも逃げずに最後まで鑑賞した。これは自分を成長させるための立派な努力
だというのに、その行動は桃からすれば「自分をハブって遊んでる」ようにしか見えないのは悲劇としか言いようがないけど(笑)



良い

ポージングが一種のトレーニングというのは目から鱗な知識。街雄が事ある毎にポージング取るのはそういう理由があったり……するんだろうか?

クリスマスを一緒に過ごす相手を見つけるために必死なひびき達。いつもと違うメンツが集まるからってあのシルバーマンジムで彼氏を探すのはどう考えても悪手だと思うんだ。
まあ、朱美だけは自分の望むタイプが筋肉マッチョだったから問題ないのだろうけど(笑)

そしてデートに街雄を誘った朱美。この二人の組み合わせなら色々と需要がマッチしているように見えるしお似合いのようにも思えるのだけど、恋愛的な意味での彼氏彼女にはなりそうにないなぁ(笑)



とても良い

先週に引き続き情報量が多すぎて多すぎて……
今回の話を見る限り、地球からアストラに移住した後に世界統一政府によって歴史の改竄が行われたのか?だとしても何故歴史の改竄を行う必要があったのだろう?そこがシャルスが裏切った理由に繋がってくるのかな?

地球とアストラが別の惑星と判った後に行われるのは歴史の摺り合わせ作業。異なる立場、背景を持つ者同士によるものであり、これをしない限りはお互いへの得体の知れぬ恐怖心は残ってしまう
視聴者は前回ラストの衝撃からポリーナの目線でこの摺り合わせ作業を見ているのだけど、やはりポリーナからも視聴者を驚かせる情報が齎されるのは面白いね
キューバ危機を契機に分裂する歴史、巨大隕石衝突が迫る中の惑星移住。どちらも視聴者にとっては呑み込みの難しい話であり、どちらが正しい歴史かなんて判断できない。摺り合わせは終わらず、真実も見えてこない。当然疑心暗鬼になってしまう
そういった意味ではアリエスが「もう止めませんか」と提案し、際限なく空気が悪くなる流れを変えたのは良い判断。これまでもB5班の空気を良い方向に変えてきたアリエスならではの発言だね

変わった空気の流れをキャプテンのカナタは尊重する。が、一人になれば改めて刺客の正体を考えるカナタ。最後の星を前にして船内の空気も明るいと言うのに、油断せずにいるのは偏にキャプテンとしての使命感かな。
その後、カナタは推理と真実を摺り合わせるためにアリエスの許を訪れるわけだけど、アリエスからすれば部屋に入れる入れないは別の意味での葛藤、摺り合わせとなるのはちょっと面白い
また、惑星に降りてからの肝心な想いの部分に触れるか触れないかというラブコメ的な攻防が行われるのも面白い。母に紹介すると言ったアリエスは一歩リードしていると見ることが出来るね(笑)

しかし、そんな和やかな空気でもあっても刺客は動き出すのか。キャプテンとして仲間を守る責務を負うカナタは罠を用意して刺客を炙り出したわけだね

シャルスは最初から自分がクローンと知っていたのか。となると、彼はB5班の中で絆を感じつつもクローンであるとの自覚を自分だけ持ったままだった点には一種の疎外感を感じていたりしなかったのだろうか?

次回はB5班が陥った事態と真実の摺り合わせがどのようにして行われるのかな?そしてまだ衝撃の事実が明かされそうで戦々恐々といった気分



普通

どうにも甘ちゃんな部分が抜けない紫音に再び変化が訪れる回

無人島でサバイバル中にスイーツが食べたいなんて言い出す紫音はいつものことなんだけど、サバイバル熟練者のほまれからしても自分達に糖分が足りてないことは明確。紫音の我儘をきっかけに蜂蜜を採ろうとする
ただ、そうすれば必然的にミツバチの大群に襲われるわけで。ほまれならまだしも、ミツバチの群れに飛び込んで巣を運び出すなんて並大抵の勇気で出来ることではない。
ここでほまれが飛び込んだのは勿論行動力と決断力があるからだけど、でも直前にはほまれ自身が蜂に刺されるリスクを語っていた。リスクを充分に理解しているほまれが飛び込み、刺されながらも巣を差し出したのに何もしないなんて流石にあり得ない。ほまれに応えた紫音の行動からは彼女の成長が見えたね

それは自信を付ける経験になるわけだから、彼女がこれまでしていなかった魚捕りに志願するのはある意味当たり前の経験。でも、初心者が魚捕りのことしか考えず動くなら、そりゃトラブルだって発生してしまう
離岸流の可能性を考慮しなかったのはほまれにしては珍しいミスだね

紫音が遭難ということは、次回は遂にあのシーンが描かれるのか……



普通


とても良い

さながらお館様という裁判長を前にしてどちらの言い分が正しいか証明する法廷バトルの様相で面白い
あと、ちょくちょく可愛らしいコメント付ける蜜璃も面白い

裁判じみた遣り取りの中で柱達は様々な言い分で炭治郎の証言を否定し禰豆子の危険性を説く
その中には鬼に取り憑かれているなどの酷い発言もあったが、大まかには隊律であったり彼らが知る鬼の常識から反論する
それはこれまで数多の鬼を倒し人の生き死にに関わってきた彼らからすれば正論そのもの

禰豆子の無害さを訴えたい炭治郎は禰豆子は人を食わないし傷付けない。鬼殺隊と同じく人を守る為に戦えるのだと言葉を尽くす
けれど炭治郎が訴えるものは柱に無い価値観だから響かない。彼らに善良な鬼と悪い鬼なんて判別基準は無い

硬直する事態を動かしたのは証人として登場した鱗滝の手紙だね。
彼は禰豆子が人を2年以上喰っていない証言を補強し、それでも禰豆子が人を喰えば腹を切ると誓った
それは不死川が反発したように誰かが殺されてからじゃ意味の無いもの。
しかし、鱗滝や冨岡が腹切りに名を連ねたことは禰豆子が人を襲わない証明の後押しになる。

それでも納得出来ない不死川は強硬策へ。次回は傷付いた禰豆子が血を前にして、それでも不死川を襲わずに居られるか。禰豆子自身の無罪を勝ち取れるか見物だね



とても良い

咲の在り方は特別なものであり、心の声が聞こえると吹聴していなくても周囲から浮いてしまう姿は小学生からすれば虐めの対象になってしまう。そこで咲が一時の感情から相手を攻撃してしまったものだから余計に事態は悪化する
まあ、あの状況で害意を抱くのは仕方ないのだけど、普通に拳を振り上げたのではなく見えない力によって相手を傷つけてしまえば周囲は見えないからこそ過剰に恐れてしまう。その恐怖を取り除くのは難しいし、咲もどうやって抑えれば良いのか戸惑う代物

咲が黒服ばかり着るようになったのは自身を罪人として扱うだけでなく、見えない脅威を見える黒服という異常によって示しているわけだね
だから、制服を黒く出来なかった中学ではわざわざ爪を黒くしている。

そういった意味では咲って心の声が聞こえる点や自罰行為によって性格が押し潰された面はありつつも、普通に心優しい女の子なんだよね
相手を傷つけても自分が罰せられないことに悩んだり、自分のせいで家族ごと引っ越さねばならないことに迷惑をかけていると感じたり。

そんな咲の前に表れたのは恵の願いが通じたかのような透とありさ。この二人が登場すると判っていても感動的な部分が有るね
他人への慈しみに溢れつつもどこか抜けている透と元不良のために周囲の空気から浮いているありさ。そんな二人だからこそ自分は異常なのだと訴えている咲が相手だろうと気にせず関わっていける。咲もそんな二人に安らぎを感じてしまうからもっと関わっていきたいと思ってしまう

ただ、その状況は咲が抱える問題を解決した訳ではないから、再び噂を提示されしかも二人に聞かれてしまえば咲は逃げるしか無い
ここで咲は再び自罰的になる。透と違う目線に立ち自分は人を殺せるのだと訴える。咲はそうやって自分を罰する
でも、透の「離れたくない」「大好きです」という想いは咲の自罰を飛び越えてぶつけられる。それを真正面から浴びてしまえば咲も内にある想いを無視できなくなる。更にありさの「お前は離れたいのかよ?」との後押しによって遂に罰とは関係無い自分の望みを発する
咲が自罰から脱し自分を許すきっかけとなった瞬間だね

こうして力の意味も黒服の意味も変わり、透達と親友となっていく咲の姿はとても感動的
フルバはどうしても草摩家の問題を中心に展開するのだけど、やはりこの三人組が仲良くしているシーンはとても好きなんだよなぁ



普通

やはりあの杖が問題の原因だったのか。メディだけでなくメディ母まであの杖によって人格に歪みが生じていたのは驚きではあったけど

元々は苦悩しつつも良い母親になりたいと思っていたメディ母。それが杖によってバランスが崩れ良い母親になりたいという思いが強調され、それがメディへの極端な押し付けとなってしまったと。それどころか自分が優れた存在になることが目的となり代わってしまったというわけだね
それはメディからすれば理不尽に過ぎる話

母親としては理想的な教育法をしていると思っていても、子供の側から見れば適切と思えない場合もある。それらは微妙なバランスで成り立っていて、真人・真々子のように真々子が慈しみ溢れる優しさで接していても、真人の側からすればすぐ目立つとか年を考えない格好をしているとか不満が噴出してしまう場合もある。
でも、真人・真々子親子がそれでも良好な親子関係を築けているのは言いたいことを言い合えているからなんだろうね
そういえばワイズ・ワイズ母も最後は思いの限りを罵倒のように言い合うことで関係が改善されていたっけ

同じように自分の想いを言えるようになり親子関係を修復したメディ親子はかといって一緒に旅をするわけでもなく。
ここでメディ母は自分の目的のためにログアウトする道を選ぶけど、その際にメディに貴方はどうしたいのかと訪ねているの点は印象的。メディが母の呪縛から解き放たれ、自分の意志で自分の進む道を選ぶ象徴的なシーンであるように思えた
そこから腹黒さ全開で真人にアタックするメディの様子には苦笑いするしか無かったけれど



とても良い

いやもう驚き要素が多過ぎて心臓がついて行けないよ……
ただ、親達によって自白めいたやり取りがあったお陰で遭難事件の裏事情についてはおおよそ固まったと見ていい感じかな

親が子供を育てる理由なんて幾通りもあるだろうけど、子供の側は無条件に自分は愛されていると思ってしまうもの。何か辛辣な扱いをされたとしても、自分に落ち度があったとか親は感情表現が薄いだけなんて思ってしまうこともある
それは一種の信心のようなものだね

今回密謀していた親達はそもそもカナタ達を子供だと思っていない。だから愛情を注ぐ必要性を感じない
でも子供の側は親だと思ってきたから簡単に割り切れるものではない。皆をフォローする様子やアリエスから目を逸らす様子から真実判明で一番ダメージ受けてるのってカナタなんじゃないかと思ってしまう
逆にダメージが少ないのは家族という呪縛から解き放たれていたシャルスやルカ、ウルガーだね

一方でまだ親を信じているのがアリエス。彼女は自分がクローンかもしれないという事実よりも、親から向けられた愛情によって母親と自分の間にある愛を信じると言う
カナタ達とは明らかに異なる信心を持つ彼女はB5班にどのような影響を齎すことになるのかな?

そして親を信じているアリエスはまだいいが、人は信じるものや拠り所が無いと生きるのは辛いもの
だからこそカナタ達は仲間であるB5班を無条件に信じられる家族としつつ、星に帰り着き戸籍を得るという拠り所を再定義するわけだね
その状況なら希望も持てる。ザックとキトリーで婚約会見なんてしてしまう。パーティは祝う項目が多すぎてタイトルが長くなってしまう

それがラストに明かされる真実によって崩れてしまう様は驚愕。ポリーナもそして視聴者もカナタ達は地球に帰るものだと無条件で信じていた。それがあのようにひっくり返ってしまった
これまでは親達がどこか得体の知れない者として映っていた。それが今度はカナタ達が得体の知れない者に思える展開は恐ろしいとしか言いようが無い



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