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良い

悲劇の聖女フレデリカと接していたギーゼルベルトの関係は想いのベクトルが似通っている点からセシリアとローレンの関係を想起してしまうもの
他の部分は大いに異なっている2組を比較する事でそれぞれが何を今でも大切に思っているかが見えてくるような…

セシリアとローレンは異なる土地でも平常運転に戻ったよう
名前呼びは一時的なものに限定され、代わりにアクセサリーの贈り物。少し近づいても決定的な一歩には成らず
でも、変化の薄い穏やかな関係が二人にとって大切な日々であり失われないものなのだと判る
それはギーゼルベルト達とは全く異なるもの

フレデリカとギーゼルベルトの交流は限定されたもの。恋を思わせる雰囲気はあっても、それ以上を望めるようなものでは無かったのかな
だから変化は二人に制御出来ない方向からやってきて仲を引き裂いたわけだ。それはギーゼルベルトやヘーゼリッタにとって喪失以外の何物でもなかったから今でも悔いとして残っていたと

後悔を変えるのは類似関係のセシリア達。ローレンはギーゼルベルトの、セシリアはフレデリカの想いの残滓を指摘出来る
今でも幸せの渦中に居るセシリア達がかつて幸せの中に居たフレデリカ達の想いの尊さを思い起こさせる
悲劇が残る街にセシリア達が訪れた価値が見えるEPとなったね



良い

これまで魔族の国にて異物として扱われてきたサリフィが今度は人の国にて異物として扱われる不可思議な構図
人の国でサリフィは魔族と繋がりある怪しい者として扱われる。それは理不尽故に同じように理不尽な扱いを受ける魔女と関わる土台となるわけだ

先祖の過ち、魔族文字の理解。それだけを以って魔女扱いされるアナスタシアは人の異物。かつてのサリフィと待遇は似ているものの、サリフィが彼女と関わろうとする動機そのものはレオに関する理由ともっと単純な理由が重なっている
それで居ながら、他者と関わる際に正しく相手を知った上で関わろうとするサリフィの姿勢は好印象を抱かせるもの

それはアナスタシアにとってかつての友人と重なるものだったのかな?
その時は開けなかった心を代わりに開くかのようにサリフィへの態度を変えたのは代償行為のようだけど、これによって二人は異物同士を理由として和解する訳じゃなくなる
サリフィは人の国で思わぬ繋がりを手にしたわけだ

思わぬ繋がりはレオに通じるもの。人の国で見つけたレオのルーツ、また魔族の国では法官セトが王の正体について疑念を呈す
レオとサリフィが別々の場所にいるタイミングで出現した魔族王レオの存在が揺らぎかねない事実。本作がクライマックスに近づいているのだと感じさせるよ



良い

魔法大学編に入ってから人と人との繋がりが広がる様を描いたEPが続いているね。今回の話はそれを深掘りするものになっているんだけど、「どうしてそうなった?」と突っ込みたくなる流ればかりだからどう解釈していいやら困るな…(笑)
その意味では未来はどうなるか判らないを如実に現しているよ

エリナリーゼの本性を知らないまま淡い恋心を抱くクリフという時点で突っ込み処しか無いんだけど、無謀に過ぎる告白が成功するなんて意味不明だ(笑)
いや、クリフは恋心が叶いエリナリーゼは愛しい人に出会えたのだから良い筈なのだけど、流れが滅茶苦茶過ぎて納得できない……

「どうしてそうなった?」PartⅡ、リニア達の代わりに決闘を受ける流れにどうして魔王が介在するの……?
意味不明にも程が有るけど、これまでも流れを無視した出会いを幾つも経てきたルディなら逆に日常茶飯かもと思えてしまう
ルディには他者に理解できない運命が有るのかも

こういった経緯や流れに沿わない出会いがルディを襲うなら、今の関係を続ければ未来は安泰だなんて言える筈がない
フィッツはルディと再会してから色々な表情を見せてくれるようになったけど、そろそろ正体を明かして進展させないと何処の誰とも知れない人にルディを奪われてしまうんじゃないかなぁ…



良い

新章突入を新キャラ神代愛依と共に景気良く描く今回のEP、愛依の明るい見た目や性格に反した暗い不幸体質や憑き物
ホラーの基本的な一旦視点をずらしてからの本命投入という流れが行われているからこそ、後半で正体を現す神様の脅威度が判る構成になっているね

霊媒体質の螢多朗とは一味違う愛依が得る神様の寵愛。神に見初められてるなんて普通は幸福を想像してしまうものだけど、彼女の場合は死を誘引するもの
なら、死後に愛依を殺そうとした兄の言葉は愛依の幸福を願った筈のもので。愛依の境遇の何が周囲にそこまでの凶行をさせるのか興味を引く起点の話だったね



全体
良い
映像
とても良い
キャラクター
良い
ストーリー
良い
音楽
とても良い


普通


全体
普通
映像
とても良い
キャラクター
良い
ストーリー
良くない
音楽
普通


とても良い

なんて濃密な人間ドラマ……

戦いを生き残れた者が単純に幸福と成れないのは戦時下の苦しみか…
大切な存在が喪われた現実が生きている者を苛む。また、敵の攻撃が読めないというあやふやさも島の者達を追い詰めているね

絶望的な状況で総士が示した希望は良いね
偽りの平和の中で彼が学んだ料理は現実に繋がる美味しさ。また、その美味しさが総士にとって遠見家と真の和解を得る機会ともなっている
喪われたものはあれど、得たものだってきっと在る

マリスが突き付けるのは喪失による恨み。だから彼を前にすれば島の者達も喪失の恨みに囚われてしまう
それはルヴィが言うように試練が形を持った代物
でも、史彦達は恨みに囚われないだけであって、犠牲の否定まで至ってない点は哀しい…

新たな犠牲を前提とした第二次L計画を踏まえ、征く者と残される者の対話が本当に辛い…
どちらの立場であろうと別の立場になった者と永久の分かれとなる可能性がある。それでもどちらかを生かす為に分かれなければならない
辛い決断、なのにマリスが齎すのは地獄だなんて…



良い

《忘我》編終盤でアネットの特異性は充分に示されているが、今回はアルバイトという普通の生活を人としてネジが外れているアネットが問題なく満足に出来る描写を挟んでからのラストだったため、《忘我》編とは違ったインパクトが有ったね

裏向きは潜入任務でも表向きは接客バイト、『灯』の少女達はアネットにバイトなんて出来る訳がないと心配する。なのに誰より素敵にこなしていたら、そりゃ心はアポーになる(笑)
アネットに出来る訳が無いという思い込み。それが余計にショックを与えるわけだ

下品なスラングに余計な意味を見出させず、思い込みの裏をつく大麻取引の仕組みと似ている
更に言えば、アネットが発信機を付けたのもそれが犯人だと思うのが普通で、「ムカついたから」なんて思い込みの裏をつく所業
下手な思い込みが相手の正体を判らなくさせる

アネットに関しては思い込む時点で既に間違っているのはオチを見れば明白
クラウスにプレゼントなんてそりゃ純な気持ちを期待する方が間違っている
だとしても、他者の成長を削り取ろうとするのはガチで人として間違っているんだけども(笑)



良い

凱旋の儀にレオはサリフィを妃候補として出したいけど、民衆はそれを望まない
異なる立場に居て折り合えない両岸を繋ぐ者こそサリフィになるというのは良いね
人間でありながら魔族の国に居て魔族の王に嫁ぐ。そんな特殊な立場のサリフィだからこそ出来る事がある

アヌビスやサリフィの意に反してサリフィを衆人の目に触れさせたいレオ
それは誰よりサリフィを優先してしまう「私」。これに対しサリフィが優先させたのは民衆という「公」。また王と王妃という「公」を意識させる事で自分達の目指す関係性も思い出させる
サリフィは対立するレオの心の落とし所を見つけている

レオは生贄を「私」として生かしてきた。が、「公」の王だから制度は無くせないし生贄の幸せまで保証出来ない
その対立する行為の源泉にあるのは自分の出生か…。愛に拠って生まれてきた確証を持てない相容れない血脈
これに対し出生ではなく現在を見て誰かに望まれていると言えるサリフィはレオに強さを与えてくれる

レオが考える制度改革、確執を知らない世代が増える時代を見越して、またサリフィが認められる為の土台作り
重臣が反対する人間との交渉。その手始めがアヌビスとサリフィの対話か
「公」の立場に居るアヌビスは人間だから通じないと主張するけど、サリフィはそこに「私」を見る。自分を嫌っているから対話しないと反論する

サリフィの行動原理となるのはレオの為になる行動がしたいとの「私」、それはアヌビスにも通じる懸橋
これにてサリフィは懸橋と成れると証明された。その補助を魔族でも人間でも無いベンヌが当たるのは象徴的
レオはサリフィへの懸念に「私」を見て「私」を返す。二人の信頼がいつか「公」に繋がれば良いなと願うEPだったよ



良い

教会を飛び出して話を展開という意味では5話と似ているけど、今回はセシリアが知らないローレンの一面を知る者達との交流がメインという点では、セシリアが聖女ではなく一人の少女として人々と触れる中で二人の仲を異なる角度で意識させるEPになったと言えるのかな?

外見を取り繕ってもエリックにはただの迷子として認識されたように、Aパートのセシリアは聖女らしくないから今回のセシリアとローレンは聖女と牧師としての印象が薄まる
ローレンがセシリアに隠し事をするとしても、それは聖女が理由と成らず恥ずかしさが理由となるように。また、嫌われたくないなんて個人的な理由を意識してしまうように

異なる街へ行けばセシリアはより聖女らしさを失う。特にローレンが同期や恩師に会って少し学生みたくなった事もあり尚更
恋人かと疑われるように普段なら詰められない距離を詰めるチャンス
だとしたらセシリアの名前をローレンが普通に呼べるかどうかが鍵になるのだろうけど、聖女の悲劇が残る街は普段とは異なる距離の二人にどのような影響を与えるのかな?



良い

サブタイに偽りなしとは恐れ入った。しかも攫うのはルディ側なのか…

治療は進まなくても、ジュリを加えた人間関係は穏やかで人形制作も上々な雰囲気。が、そこに存在した一つの瑕疵
アレを御神体とするルディにとって絶対的に許せないロキシーへの冒涜。逆鱗に触れたリニア達が哀れ…

魔法大学に入学したばかりのルディは侮られようと既に歴戦の勇士。眼力でザノバを怯えさせるし、リニア達を圧倒する
しかし、圧倒するのは何も力だけではない。その代表が信仰心。好意的解釈不可能な狂信はあらゆる良心を圧倒する
でも、それって人としてアウトな気が…

それをフィッツに普通に相談してる点はもうアウトの重ね塗りといった印象。けど彼女的に監禁はアウトでも報復はOKなんだ…
フィッツの報復案は実害はほぼ無い代わりに心理的に少々の恐怖心を与えるもの
狂信によりリニア達が受けた恐怖をイイ感じに中和するものになったような

フィッツは変わらず正体を明かさないがモノローグが示すように心の中はルディで一杯なわけで
アリエルとの約束を破って見せそうになった素顔。全てが変わっていたかもしれない瞬間
今は勇気がなくて見せられなくても、関係が変わった後の自分達を想像できるなら可能性は無ではない。そこに期待してしまうね



良い

最近は夜宵より悪霊より詠子の方がヤバいんじゃないかと思わせるEPが続いた反動か、真っ当にオカルト方面の恐ろしさを強調させるEPに
死角から襲い来る悪霊は恐ろしい。だからこそ、悪霊を圧倒できる夜宵の異様な強さも映えるね

本作って基本的に心霊スポットを訪ねて捕獲というパターンだから、時には捕獲される悪霊側に同情しそうな場面もある。まあ被害出してるから妥当な捕獲ではあるんだけど
同じように捕獲されると判りつつも詠子の家を訪ねなければならない螢多朗には普通に同情してしまうね。彼の逃げ道がどんどん無くなっていく(笑)



良い

みんな大好き柳くんな回
彼そのものは目が悪い、同級生に敬語、イケメンと過度なキャラ付けがされているわけではないけど、柔らかな物腰が人を惹き付ける
また、多くを惹き付けるからこそ他者に自分こそ一番になりたいと思わせるのかも

でも皆から好かれてばかりだと当人は壁を感じてしまう事もあるのかな。それが敬語に繋がってしまったり
その意味では寒いバス停に佇んでいた際、絡みつつも温もりを与えてくれたレミ達って実は「友達」という言葉以上に柳にとって尊い存在だったのではないかと思えるよ

でもやはり敬語というのは彼と更に仲良くなりたいと思う者にとって距離を感じるもので
柳と仲良くなりたいが余り迷走する仙石は哀れ。でも、そんな彼をも肯定するから柳はもっと好かれるわけだ
ただ、あの流れでオチが「宮村は仙石は仲が良い」になってしまう点にはやっぱり仙石の迷走を感じてしまうよ(笑)



とても良い

ヒトの尊厳や権利とは何に依拠するのかと悩ませるEP
適正な医療を受け快復を目指す権利も購入物品の不備を訴える権利もどちらもヒトが有するもの
そこにヒューマノイドという人間に似た存在が混じる事で権利どころか人間性すらあやふやになる構図には恐ろしさを感じるね

事故により以前と異なる性格となった老人。真っ当な治療を受けさせるのは当然の権利でそれを防ぐのは権利妨害に思えてしまう
ただ、権利ばかりに主眼を置いてしまうと掛居のように患者家族を無視してしまう。だから掛居は患者家族が治療を受けさせたくない理由を勝手な思い込みで誤解してしまった

勿論、家族に暴力を振るうからと言って治療を受けさせないのは違う話だけど、老人が快復した為に家族の尊厳が抑圧される日々が復活してしまった
事故が暴力部を欠けさせたのに治療により元通り。データ復旧が可能なヒューマノイドだからこそ発生する問題だろうか…

カスタマーサービスをヒトと思わぬ顧客の暴言。なのにヒューマノイドは人間でないと更に貶す。正論が存在せず人間性も欠如した遣り取りは佐倉ヒューマノイドであっても追い込まれる
一方で彼はプロ意識も持っているね。だから謝罪のプロに任せるとなれば否定的になる

謝罪屋の対応は人間性が欠如しているからクレームを解消できる。クレーマーがサービスに人権を見出さないから実行できる人権無視の対応
でもこれはクレームを有耶無耶にしたのであって顧客の満足を得られた訳では無い
ヒトの尊厳や権利を尊重する遣り取りとはどのようなものか。誰も正しい答えを持たないからこそ、もやもやした感覚ばかりが残ってしまう…



とても良い

島の襲撃というどう転んでも悲劇しか生まない事態。幾ら倒しても減らない敵や知り合いの顔をする敵など絶望感も半端ない
それでもファフナーを駆る少年少女達に引く事は許されず
だからこそ一騎が示した局面を一変させる力に感動してしまう

滅ぼすか滅ぼされるかの関係。その痛みは時に喪失に繋がるから、失わなずに帰れた時だけ言える「お帰り」や「ただいま」に安心を覚える。総士もそれを欲するようになる
が、真矢は喪失せずに帰還したのに失っていた。その嘆きはどんな力を持ってしても止められない点があまりに悲痛……



良い

第二期で出番は多くてもヘマも多いティア。彼女の面目躍如となるEPであると同時にグレーテ以外からはあまり感じられない恋愛について触れたEPでもあるね
『灯』の中で最も引っ込み思案で恋愛に疎く見えるサラに訪れた罠。これを単純な復讐劇とせず、サラに自信を掴ませる過程としたのは工夫在る構成

当初、ティアが仕立てた衣装は過度に背伸びをさせずそのままの魅力重視。今のサラでもすぐに恋愛志向に成るのではないかと思えるもの
でも実態は恋愛詐欺。恋愛に未熟なサラだから騙せると踏んだ卑劣な罠
このままでは引っ掛かったサラが悪かったという話になってしまう

次にティアが仕立てたのはサラに背伸びをさせ、他者を魅了する姿。それは今の姿で無くても未来の姿かもしれない恋模様
詐欺師を恋愛詐欺に掛ける逆襲は恋愛に自信を持てずに居たサラの認識を変えるもの
また、クラウスに拠るフォローも良かったね

『灯』の少女達は恋愛志向に変わったわけではない
それでもサラの未来の恋心が守れた事は確実。その点に関しては恋愛マスターたるティアの実力が披露されたと言えるのかな
…だからこそ、グレーテの恋愛指南においてはポンコツになるギャップが今回の成果を台無しにしているのが勿体ない(笑)



とても良い

失ったもの、取り戻したいもの、それは何だったのか問われるレオとフェンリルの決闘。それはきっと己を振り絞る中でしか見つけられないものだから、対等な条件で死力を尽くし邪魔を入れずに闘う
王位という立場を求め始まった筈の決闘は単純で原始的な願望へと集約したような

優位な立場を捨て対等にレオと闘うフェンリル。それは誇りだとかレオに屈辱を味合わせたい等ではなく、失ったものを取り戻す為か
かつての自分は対等な力比べで負けた。その時に失ったものを取り戻そうとするなら有利な立場で勝っても意味はない
この段に来て、フェンリルは取り戻す事と勝つ事が同じ意味を持つようになる

だから強さを否定する弱い王様であるレオは一度は負けそうになる
その彼に力を与えるのはやはりサリフィだね。彼が失いたくないもの、取り戻したいもの。その頂上に有るのはサリフィ
愛する者の為に立ち上がるレオの覚悟は誰にでもある原始的な闘争本能。それは復讐に生涯を捧げたフェンリルに匹敵するもの

そして、最期に己の命を与えたフェンリルの意図を考えると…
奪われた為に何も持たなかったフェンリルとニル。けれど、それでも二人が二人として生きてきたなら持ち続けた何かは有る筈で
国の王には成れなかったフェンリル。それでも最初から最期までニルの王様である点は決して変わらない事実だったんだろうなぁ……



良い

聖女と牧師が働くレストランって何……

兎も角あのレストランは店員が一人だから忙しそうに見えた。でもそこに一人二人と加われば幸福度が上がる。人も集まる
今回はそういう趣旨のEPだったのかな

セシリアとへーゼリッタの女子会
ヘーゼリッタは独り哀しく死んだ聖女しか知らなかったからセシリアにはローレンと結ばれ一人で無くなって欲しいと願う
でも人に囲まれたセシリアは既に幸福なわけで。むしろヘーゼリッタの幸福を探るのは聖女ならでは

視える為に孤独だったアベルに声を掛けたのは彼が関わりたくなかったローレン。彼はアベルの力なんて知らなかったのに、関わるべきはアベルと確信していた
そこにあるのはアベルは嫌い、ローレンは気にしない見えない何か。それが二人を悪友として今も繋いでいるのだから面白い。お陰でアベルとローレンも幸せそう



良い

「無言のフィッツ」から乙女成分が溢れ過ぎてて、いつルディは気付くんだ?って気持ちになってしまうね
シルフィとは異なるフィッツとの触れ合い方。ルディからは異性と認識されないが故に機能不全問題とは関係ないと思える相手との交流。それがどう変化するのか見守りたいね

ルディが「先輩」と呼び慕うフィッツ。彼女の言葉は視聴者的にヒントに満ちているからこそルディを鈍いと感じてしまう
でもルディの病が急に治せるものではない点を思えば、あのようにゆっくりとした穏やかな交流がきっと何らかの解決へ導くのだろうと思えるね
今は少し異なる道の二人、それが合流する日が待ち遠しい

ストーリー的に脇道に思える人形制作、でもストレートな遣り方だけが問題解決に繋がるとは限らない
例えば人形を魔術でも手先でも作れないザノバには修行よりも奴隷を使った方が良いように
異なるアプローチが問題解決に繋がる場合もある

だとしたら人形制作くらいにしか関係なさそうな奴隷購入も、ジュリエットとの出逢いとしてまた異なる問題の解決へ繋がっていくのではないかと思える。
同時に、フィッツやザノバとの交流も別の何かに繋がっていくのではないかと期待してしまうね



良い

霊障を身に宿す螢多朗は霊に囚われた人間だから、これ以上危険な目に遭うとか身近な人を危険に晒す事を厭う
でも、悪霊に囚われた詠子を助ける為に奔走した今回、囚われの状態から抜け出す必然性に気付けたのだろうね。…それが真逆の結果を呼び込んでいるのは不幸としか言えないけど

これまでは自分の為に自分や詠子を守りたいという意思だったろうけど、詠子が螢多朗を求めるなら、詠子の為に自分や彼女を守るという意思へ変化する
それは螢多朗にとってオカルトとの向き合い方を変えるものであり、同時に社会復帰とは何か?の答えを彼に授けるものになっているね

…だというのに、螢多朗が大切な女性の為に出した答えが詠子によって誘導された答えというのが本当にもう……
螢多朗は呪いに打ち克つ為にオカルトを学び勝つ必要が有るけど、もう少しだけでも詠子の闇を知っておいた方が良いんじゃないかなぁ(笑)



良い

『ホリミヤ』の登場人物って既に全員が友達みたいなものだけど、それでも珍しい組み合わせは存在するもの
桜と柳、接点の薄い二人がマンガきっかけで仲良しに。桜は柳の見た目に負けるけど、柳は桜の心に負ける。釣り合いの取れて無さが逆に釣り合うという不思議な関係

由紀の手を熱いと評す柳、柳の手を冷たいと評す由紀。温度の違いは何の違いか
また、由紀より自分の方が冷たいと評しながらそれでも手を繋ごうとした石川の温かさは何処から来るものなんだろうね
そしてそれを求めてしまう由紀の心とは…。色々と深く考えたくなる掌編

『ホリミヤ』において孤立気味な沢田は繋がる相手が居ない。でも逆にこれから多くの人と繋がるかもしれない可能性もある。それこそかつての宮村が堀をきっかけに友達が増えたように
自分の体験を語らずに沢田を励ました宮村はまさしく導入路

沢田を寒い場所から逃げさせた由紀とレミ。沢田のスペースを確保した仙石とレミ
そういった些細な手助けが最終的に沢田がクラスメイトと話す時間へ繋がったのだと思うと感慨深いね

それはそれとしてあの特殊EDは突然どうしたのか…(笑)



とても良い

産業AIに学びを与える風変わりな方法として描かれた実地研修
鍛冶職人に弟子入り、小学生クラスに編入。学びようなんて様々にある世の中、迂遠で非効率でデメリットも懸念される遣り方が実は人間の側にとっても学びとなるというのは面白い構図だったな

一端の職人として成功している桐山は既に学ぶものの無い教える側の人間であるように思える。だから有田も彼にロボットを任せたのだろうし
桐山が完成形であるならば、彼を模倣すれば覚える君も技術を完璧な形で継承できる
それが通常想定される修行の形かな

でも覚える君が短期間で叩き上げた包丁は桐山に良いショックを与えるもの
父を超え完成されたと思われていた彼が自身を模倣する存在により学びの余地があると気付く。それを覚える君が模倣して、更に桐山は刺激を受けて…
人間とロボットの良い協働を見た気がしたよ

無垢な小学生の群れに放り込まれたパーマ君も当初は無垢な存在
ロボットらしい器用さは有りつつ苦手も持つ。何ともチグハグな在り方はけれど普通の子供らしさを備えているとも言える
でもロボットであるのも事実だから虐めの対象になる事も有る。それはパーマ君が群れの中で異質な存在と受け止められているから

パーマ君の境遇は一つの人生体験。同時に彼を取り巻く子供にもその状況は人生体験。パーマ君の気落ちを見て遊ぼうと誘った笹倉達は気遣いの機会を得たし、それによりパーマ君も気遣いという学びを得た
でも、それ以上に友達として輪に入った体験はパーマ君や笹倉達の今後にとても活きてくるのだろうと思えたよ



とても良い

教育が終わりきらない前に襲いかかる敵。極限状態を前に総士以外の者も実は教育が未遂な面が見えてくるのは面白い
誰だって完璧ではない。だから学び続ける必要があって、その為には生きる必要もあって
なら逆に死を理解した者は物事をどう見ているのかと想像してしまう…

来主にとって死も学び。それが辛うじて哀しいものと理解しているが故に哀しさの真髄までは思い至らない
でも自分の言動が争いを呼んだ事は判るから反省し悲しむ。これもまた一つの学び
厳しく躾けてしまった羽佐間容子に対しどちらの立場も知る真矢がフォローするのは良いね

多数の子の誕生に関わった千鶴は皆の母であると同時に咎人
その他方で史彦とは良い雰囲気。それは母とも咎人とも異なる姿
いわば彼女は様々な愛を知る人。だから最期の瞬間には自分より史彦を優先出来て、更に微笑みながら彼を送り出せたのだろうな……
いや、本当に驚きの最期でしたよ…



普通

『灯』において最も才能を有するモニカ。けど『灯』に居るという事は同時に彼女が落ちこぼれだと示唆している
天才なのに落ちこぼれ。今回はその背景を描きつつ、『灯』に入った今ではその落ちこぼれを脱しつつ有るという点も描いたEPだったね

才能、夢、生まれ。そういったものの限界を二度に亘り体験した彼女は天井に押し潰された人間と言える
けど、天井が見えない者にはモニカは大きな才能を有しているように見える。そのギャップがモニカを尚更に冷めた性格とさせていたのかな
またハイジの指摘も大きかったようで

でも『灯』に居る彼女に何の炎も存在しない訳がなくて
クラウスに全く届かなくても諦めない仲間達の炎がいつの間にかモニカにも情熱を宿させていたのはチームワークを感じさせる展開
あと、他のスパイを全く知らなかったとはいえモニカを「世界一のスパイ」と評したマテルの言葉は彼女にかなり響いたんじゃなかろうか



とても良い

サリフィを取り戻したいレオやラント、王族の立場を取り戻したいフェンリル
取り戻したいと思うのは失ったと思うから。
でも失ったと思っているばかりでは誰かに勝つなんて出来やしない。逆に手に入れたと思わなければ取り戻せないのかもしれないとも受け止められるEPだったよ

フェンリルは失いかけていた立場をレオの戦わない姿勢により完全に失った
だから彼は戦いにこだわるわけだ。失った時と同じ方法でないと取り戻せない
でも戦いを否定するサリフィには響かない。レオは戦わない事で多くを手にしたと考えているから
それはフェンリルには手に入らない価値観。だからこそ彼女に惹かれたのかな…?

アヌビスとニルはどちらも王に仕える者、王によって自らを規定し命を費やしても構わないと考えている
最大の違いは意思の点かな。ニルはフェンリルの望みを叶える為に考えを放棄している。対してアヌビスは前回描かれたように王に対して間違いを指摘出来る
意思の違いは並び立つ者に現れるね。ニルは独り、アヌビスは共鳴する者が現れる

ラントは仕える者として主と立場を取り戻す為に命を懸けようとした
親衛隊長なら主を守り死ぬ事こそ本望。それにサリフィは別の価値を手にさせるんだね。守り死ぬのではなく、最後まで見届けさせる事を務めとした
これによりラントは助けられる側になっても立場を失わずむしろ取り戻す

サリフィ救出により更に多くを手にするレオ陣営に対し、取り戻すために戦いを始めた筈なのに何も手に出来ず追い詰められつつ有るフェンリル陣営
既に趨勢は決しているように思えるけど、それでもレオが王として王妃サリフィを取り戻すだろう次回をどのように描くのか楽しみだね



良い

出張にバレンタイン、常とは異なる情景だから見えてくる常とは異なる姿
ローレンの鈍感さは通常営業、けど対するセシリアは常より積極的
そういった勢いが聖女としての姿や一人の女の子としての姿をローレンに見せる。それはノロノロとしていても確かな進展となるのかもね

教会とは異なる湖で見せたセシリアの聖女としての側面はローレンにとって昔の庇護者である祖父と重なるものである為に、今のローレンはセシリアにを守られているのだと察せられるもの
セシリアは聖女だから守らねばとローレンは思う。けどセシリアは見えない方法でローレンを守っている

ならセシリアがチョコを作りたいと言い出したのは、ローレンの庇護からセシリアが脱しようとしているのかと思えてしまう
関係性が変わるかと思えるのは常とは異なる日だからか。でもセシリアがチョコを渡したい相手はローレンなわけで
常とは異なる情景でも行き着く先は常と同じ。変わらぬセシリアとローレンの仲はニヤニヤ出来るものだね



とても良い

魔法大学への入学はルディの実力が評価されたから
実力とはこれまでの積み重ね。ルディがルキシーに学んで家を出て魔大陸を彷徨って
そうして培った力が評価された。だから同様に大学で出会う人も様々を積み重ねてきた者ばかり。その代表がフィッツかな

ルディが気付け無いフィッツの正体。それはルディが知らない長い道を彼女が歩んできた証拠
フィッツはこれからもルディと異なる道を歩むつもりだから、彼に正体を明かさない
それは魔法大学が積み重ねの果てにある場所ではなく、これから先を歩む為の場所だからだろうね

積み重ねが有った上の今だから、過去はルディやフィッツの中に在るまま
威圧的に囲まれた際にルディはトラウマが蘇るし、彼を助ける為にフィッツは力を行使しようとする
過去とは異なる新たな関係。それは今を通してきっと未来へ通じるものであり
魔法大学で起こるだろう様々に期待せずに居られないEPだったよ



良い

新しい環境で新しい繋がりを作る大変さは多くの人が経験しているだろうけど、螢多朗の場合は霊媒体質が災いして尚更に難しい感じか
…一方で愛が重すぎる詠子の保護下にある事も良くないんじゃない?と思惑もないが(笑)

螢多朗としては思い切った一歩な新歓参加。独り行動の筈が裏実況のせいで初めてのお遣いに見えなくもない
詠子や夜宵からしたら彼はまだまだひよっ子。助けを入れるべきポイントが山のように見える。それは対人関係としてはコミュ力の弱さを示すものであり、オカルト的には霊への備え不足であり

だからこそ、今回の失敗は螢多朗にオカルトへの自分なりの向き合い方を理解させるものになるわけだ
オカルトを回避するよりオカルトと接する方法へと舵を切るきっかけ

ただまあ、螢多朗の場合は詠子のヤバさを少しでも感じ取った方が良い気がしないでもないけど(笑)



とても良い

男子四人が「何故集まったか」より「どう寝るか」に主軸を置いて面白いEPになるってその状態がもう面白い
また、その余波で仙石が宮村の裸体に興味を持つ流れが自然なんだけど、不自然でそれもまた笑えてしまう
こういう話が出来るってズルいなぁ(笑)

『ホリミヤ』だと仙石・レミの組み合わせが一番好きな自分的に嬉しいBパート
何処かに寄り道したいわけではない。でも相手と居る時間・空間はもっと温かいものにしたい。そんな小さな我儘を叶えてやる仙石は彼氏してるね
…それでも路上キスはNGなんだ(笑)

仙石・レミ・桜って本当に特殊だけど当たり前のように在る関係だから内1人が欠けると何か変わって見える
勿論真相は妙な事が起きていたわけじゃないのも当たり前。
また、特別なお祝いとしてではなく「偶々」生じた互いを想う日常のワンシーンは微笑ましいものだったね



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