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とても良い

今回の話は第2話で描かれた進路希望調査の延長線のような話だね
あの時は本人達に未来を想像させるものであったなら、今回は家族や周囲が当人の未来はどうなって欲しいか意見表明する話

卒業したら草摩家を出て就職と早々に決めている透。それは未来の可能性を閉じているよう
それに対し「時間は未だあるから」と告げる繭子、「何なら僕のお嫁さんにでもなってみる?」と聞く紫呉
紫呉の言葉はとても巫山戯ているが、どちらも今の段階で可能性を閉ざす透にやんわりと翻意を促している

夾はまだ自分の未来を想像することすら出来ていない。だから進路を決める行為すら覚束無い
それに対する藉真の言葉が良いね。夾の自由意志を尊重した上で時間が無い、未来が無いと嘆く夾にむしろ時間を掛けろと促す
けれど、やはり夾は自身の進路よりも透の近くに居たいとの想いが心を占めてしまうようで

由希の母は由希の未来に希望を見出さず、意志を尊重しない
だから由希の言葉も想いも母に届かない。二人の間にはとても深い断絶がある
そこで登場した綾女が格好良い。母と由希の間に座った綾女は良い意味で人の言葉を聞かない。だから母の言葉は綾女にも由希にも届かなくなる
それを期に由希の言葉は音になり、由希の想いは由希の言葉を聞く綾女を介して母に届く
逆に母の言葉は由希には届かない。「生まなければ良かった!」なんて子供を殺す言葉も意味を為さない

けれど、由希は家族をやり直そうとしている。だから言葉が届かなくなった母をそのままにせず追いかけて、改めて自分の言葉を届けている
由希の言葉がどれだけ母の中に届いたかは不明瞭。でも、由希は一旦は絶望した筈の家族に対して自分の言葉や想いを届ける努力をやりきった
それはとても尊い行動であるように思えた

学業的な意味の進路だけでなく、家族の進路すら思い悩む話になった今回のエピソード
間に挟まれた素麺のシーンに彼らの成長や変化を感じられたね
そして全てのオチを掻っ攫っていた綾女は相変わらずなのだなと(笑)



良い

原作既読
『SUGOI DEKAI』の自己主張感が凄い

原作では冒頭から宇崎がウザ絡みしてくる流れだった。それをアニメでは宇崎が絡む理由を明確にした上で各エピソードを展開する流れに変えたのは良いね
ただ、一人映画を貶すのは許せませんよ?

高校時代から桜井を慕っていた模様の宇崎
そりゃ、そんな先輩が大学では自堕落ぼっちになっていたら思わず絡むというもの
でも、そこで素直に「心配だったから」なんて理由を明確にしないのは宇崎が多少捻くれているからで
本作は宇崎のウザ絡みを楽しむのが醍醐味なんだけど、素直になろうとしない彼女の態度を見るのも楽しみ所の一つだったりする

宇崎の絡みに対して櫻井は迷惑しつつ賑やかに応答する
本作の要点はウザ絡みを受ける櫻井が割と面倒見が良い性格をしている点か。櫻井はウザ絡みにキレつつも、宇崎が腰をやった際には心から心配している
そうくると宇崎もウザ絡みで返せない。宇崎は別の表情を見せるようになる

ウザ絡みで桜井の大学生活を賑やかなものにしようとしている宇崎
何だかんだ宇崎の面倒を見ずには居られない櫻井
二人のどこか真っ直ぐではない交流の様子には思わずニヤニヤさせられてしまうね



良い

相手を判りたい、相手に判って貰いたい。そういった欲求が入り混じり崩壊寸前まで至った奉仕部
彼らが様々な葛藤の果てに見出した雪乃の依頼。それがこの完結編に拠ってどの様に描かれるのか興味深い

交わし合う言葉が少なすぎた為にすれ違いが生じた奉仕部。それを取り戻すかのように自身の内面や願いを正直に口にした雪乃
彼らは詰まる所他人だから判り合うためにはとことん言葉にしなければならない。
雪乃の独白はこれまでの彼女を考えればかなりの勇気と覚悟を必要とするものであり、彼女が無事に全て話し終えたことには労いの言葉をかけたくなってしまう

他人なら多くの言葉を用いないと判り合えない。けれど、家族や兄弟であれば他人よりも少ない言葉で判り合うことも出来る
陽乃は酔った状態でも雪乃の顔を見て彼女の決意を察した
沙希はその場に居ない弟の心情を比企谷の言葉から察した
でも、それらの組み合わせよりも兄の内心を深く察しているのが小町だね

比企谷は捻くれた言動から相手をイラッとさせる事がしばしばあるのだけど、小町相手では相手を立てる言葉だったり縋るような発言をするせいか気持ちいい遣り取りとなる。比企谷は小町となら打てば響く遣り取りが出来る
それはきっと小町が比企谷の内面を深く理解してくれているからだね

巫山戯た態度でも判り合える二人なのだけど、そんな関係でも小町は感謝を述べる際にはやや大げさとも言えるポーズを採った
それは伝えたい想いの大きさが、判り合えるから伝わると言う程度ではなく、改め過ぎた姿勢であってもそれによって最大級の感謝を伝えたいと思ったのだろうね
その判り過ぎてしまう言葉は比企谷に涙を浮かばせ、小町も鼻声にさせる
比企谷と小町、二人の兄妹愛は麗しいね

それはそれとしてですね、比企谷の「愛してるぜ川崎ー!」発言によって荒れ狂う沙希の内面描写をもっと描いてもいいのですよ……?



良い

詐欺師が詐欺られるという刺激的な第一話!
単純に騙す側が騙されると言うだけでなく、序盤で枝村が採った手法がそのままやり返されているという構図には興奮してしまう

枝村はまず判りやすい詐欺を相手に看破させることで次の詐欺を成功させるという手法を採った
ローランも同様に財布の入れ替えという判りやすい事象を枝村に看破させることでその後の詐欺を成功させている
相手に「自分はちゃんと判っている」という過信を抱かせることで思い通りに動かしている

それらの手法はどこか舞台を演出しているかのよう
そう考えれば枝村が最後に吊り下げられたのがハリウッドの看板であったのはちょっと面白い

大掛かりな手法で枝村を騙しきったローランの目的は薬の売買だけなのか、それとも他に何か目的があるのか気になってしまうね



普通

第一期で一番助けたかったエミリアを完全に助けたはずなのに、今度はレムを助けられなかったという無力感
しかも、今回は死に戻りしてもレムを助けられる時間まで戻れないことも有ってなおさら絶望感が凄いことに

以前は死に戻ればやり直しが出来、失ったものを取り戻すチャンスに巡り会えた。何度も失う事態に疲れてもレムが支えてくれた
今回はそのどちらも許されないわけだね
ならもう何も出来ないのかと言えば、そうではなく。この現状であっても何が出来るか判りやすく示していたのがクルシュとフェリックスの主従

記憶を喰われた事で以前のクルシュとは別人のようになってしまったクルシュ
これも一種の喪失であり、彼女の変わり果てた姿を見てフェリックスが同盟を解消しようとするのは何ら不思議なことではない
でも、それは論点をすり替えただけであり問題解決には役立たないし、クルシュの意志すら無視してしまう

記憶を失っても抗う道を選んだクルシュ
同様に記憶と意識を失い眠ったままであってもスバルに戦う意志を選ばせたレム

第二期は最初から袋小路に迷い込んだかのようにスバルは追い詰められている。けれど、レムを助ける意志は固めたし傍にはエミリアが居る。
まだ希望は失われていないと感じられる26話だった



普通

元になった『崩壊3rd』という作品を全く知らないせいで登場する少女たちの関係性は全く判らないのだけど、それでもボルシチを作る中で垣間見えるブローニャとキアナの関係性
現在と過去を織り交ぜて二人の絆を描く手法は好み

ボルシチ作りの工程が非常に丁寧だった点も好印象



良い

終盤で透が、抱える問題に押し潰されそうになった心境を「放流されたのかと」と例えるけれど、今回登場した面々は皆して激流の中に放り出されているかのように頼りない

家族との確執、透への想い、慊人の存在。向き合うべき問題が多い由希は所在なさげ
迷える心境に苦しむ由希にとって迷いがないように見える潑春や楽羅は羨ましく見えてしまう
でも、その二人だって激流の中にいるのは同じ。それぞれの問題と必死に戦っている

特に潑春は依鈴の本心が見えない為に苦しんでいる
自分を振った依鈴の言葉は本音ではなかったかもしれないと想像できても本人に直接聞く勇気は持てない
だから、依鈴を試すような発言をしてしまって、直後の口付けに拠ってようやく依鈴の本心を知ることが出来る。
でも、その言動のせいで再び依鈴は逃げてしまい……

飄々としているようでいて傷つきやすい潑春。おまけに由希は潑春によって助けられていた。だから激流の中にいる潑春を由希は助けようとするけれど……
潑春からしたらもう充分に由希の優しさに助けられているだよね。だから他人より自分を優先しろという。由希にとって大切な場所となり得る生徒会と向き合えという

祖父との会話の中で失った家族と封じた想いが溢れ出しそうに成っていた透に手を差し伸べた夾
夾だって慊人や楽羅の一件からずっと激流の中にいる。けれど、あの瞬間の透からしたら手を差し伸べてくれた夾は自分を激流から掬い上げてくれた存在なんだよね
夾の存在が透にとって掛け替えのない支えになりつつ有るのが察せられる描写

激流の中にいる彼らは自分が持っていないものを持っている他人を羨んでしまう。でも、相手だって激流の中に居て、互いの行いで助け合っていたりするのだろうね

全てを高みから見下ろし、おちょくっているかのように見える紫呉
でも、彼も彼なりに年若い潑春達の背中を押しているようにも見えたのでした



良い

前の生徒会に比べてキャラが濃すぎる新生徒会
これを率いるのが王子様キャラな由希であるのは面白いし、この生徒会メンバーが由希を新たな世界に連れ出しそうな空気を持っているのも面白い

魔性の女にマジメくんに謎キャラな倉伎、そして我が道を行く真鍋
どれもキャラが濃いけど、中でも真鍋は際立っているね
突如隊員カラー決めを始めたと思ったら、自分でそれをぶっ壊す
まともに話していたら精神が疲れそうなタイプだ(笑)

だからこそ、由希は彼の前では普段と異なる顔を見せてしまうのだろうけど
夾を相手にしていたようにあしらうことは出来ず、綾女を相手にしたようにツッコミ役に回ることも出来ず
空気を読まない真鍋相手にペースを乱す由希は真鍋を通して別のものを見てしまう。綾女の姿だけでなく夾の姿や自分の姿を見てしまう

激しい言い合いの末に自己嫌悪に陥ってしまった由希
この時、真鍋の対応は特徴的。綾女のように手を差し伸べるではなく、夾のように更に向かい来るわけではなく
由希の隣に座り、「良いなぁ由希は。判ってさ」と由希の見ているものを見たがった
これはきっと由希にとって新たな寄り添い方

真鍋を初めとした新しい出会いがこれから由希に何を齎していくのか。そして由希はどのように変化していくのか
無茶苦茶なノリでありつつもそういった展望が楽しみになってくる回だったね



良い

明かされるペコリーヌの来歴。今も彼女のイメージは腹ペコキャラであるのは変わらないんだけど、彼女が浮かべる満点の笑顔、美味しい食事を求める行動力、何よりも街の人々との触れ合いを大切にする姿からはもっと深い意味合いを感じさせる最終回だった

ペコリーヌは王女であり誰からも大切にされてきた立場。それがカイザーインサイトの登場で全てを失う急展開
彼女は居場所を失い、絆も失ってしまった人間
だから、再びそれを失うことを恐れる彼女は過剰なまでのスキンシップを求めたのか

ユウキも同じように失った人間のようだね
記憶を失う前の戦いの結果、記憶だけでなく仲間との絆も失ってしまった
最初は幼児退行が酷かったユウキ。けれど、美食殿で過ごす内に仲間を守る意志を明確にしていった
美食殿で培った絆がユウキを強くした

キャルは更に失っている人物
美食殿に監視役として潜り込みつつも美食殿にほだされ、徐々に居場所を見出しつつ有った
けれど、今回のシャドウ騒動で街を守る側から壊す側になってしまった。だというのに涙を流すペコリーヌを見てシャドウに立ち向かった
その矛盾、そしてシャドウの攻撃を甘んじて受けようとした姿には様々な諦めが感じられたからこそ、キャルを諦めさせなかったペコリーヌには輝く強さを感じられた

三人を繋いだのは美食殿という場所であるのは確かなんだけど、それ以上に大きな役割を果たしたのがコッコロだね
ユウキの母親のように彼を支え続けたコッコロは、今回においては絆を失うことを恐れるペコリーヌを受け入れ、キャルが心変わりするきっかけを作った。
コッコロが居たから美食殿は纏まった

絆を失ったそれぞれが美食殿で新たな絆を手に入れた
そこに至るまでの本作の物語はとても視聴者の感情に響いてくるものが有ったね

それにしても……
幾つもの謎が残されたままなんだけど、これは「続きはゲームでね♪」ということなんだろーか……



良い

かぐやの話にしんみりしていたからCパートとの落差が……(笑)
そういやこういう作品だったね!

写真を撮る事で自分が過ごす日常を残すと共にその行動に拠って自分を普通の少女だと捉えようとしていたかぐや
でも、その行動はかぐやが持つ孤独さをより強調していたようにも思う

古いガラケーに貯められた写真達は他人との共有が難しいもの
また、顔出しNGであるために集合写真すら撮ったことのない彼女は瞬間の思い出を切り取って他人と共有する事すら難しい

かぐやはガラケーが壊れその中の思い出を取り出せなくなったことに失意を覚え、失われた思い出や繋がりを求めるかのように白銀と同じスマホを求めたかぐやだけど、一方で良い機会になったのかも知れない

ガラケーの中にしか無かった思い出はもう見れない。けれど、スマホを手にしたことで友人達のスマホにある思い出を共有することが出来た
失ったけれど、それ以上に増えた思い出
笑顔の集合写真には温かい気持になってしまうね

だからこそCパートの落差にずっこけそうになるのだけど(笑)
女性陣になんてこと言わせてるんだ(笑)

第二期で培われた成長要素を全て置き去りにするかのような情けない生徒会メンバーの様には最早笑うしか無い



とても良い


とても良い


とても良い


とても良い


とても良い


とても良い


とても良い


とても良い


とても良い

ペコリーヌの正体が判明することで彼女の行動に芯が宿ったように見えた。
それにより美食殿という一風変わったギルドの方向性やそこに居るキャルの難しい立場も見えて来たように思う

今回の話でペコリーヌは王室の人間であると判明する
けれど、今の王宮は機能停止に陥ってるのかな?少なくともランドソルの民衆から頼りにされていない
それもあってか、ペコリーヌは美食殿として活動しつつもランドソルの平和を守る活動をしているように感じられる

ペコリーヌは腹ペコキャラで大食い。いつも食事のことばかり考えてる。そもそもペコリーヌという名前もその特徴からコッコロがつけた渾名だし
でも、冒頭の魔物退治のように食事関係のクエストでありつつも、あの魔物を倒すことで商品流通が復旧するし街の平和が守られた
その後の皆から感謝される様子からペコリーヌの行動は必ずしも自分の為だけではないと判る

ペコリーヌにとってお腹いっぱい食べられる状態こそ、守りたいランドソルの形なのかもね

同様に守る意志を持ち始めたのがユウキ
仲間が倒れる夢を見た彼は剣の修行を願い出る。彼も剣士として仲間を守るつもりでいる
けれど、シャドウとの戦いでは本領を発揮することは出来ず
彼は仲間を守れなかった過去、或いは守れないかもしれない未来に苦しんでいるのだろうか?

一方で守る意志に満ちつつ有る美食殿に居ながら全く逆の立場に居るキャル
彼女は猫への餌やりやチャーリー達と和気藹々する様子など既にランドソルの一員であり、町の美味しいを守る美食殿の一人でもある
でもシャドウとの関わりがある彼女は一方で平和を壊す側でも有る

中途半端な立場の彼女はシャドウと戦うペコリーヌを助けるでもなく、かといって助けられた際に援護するでもなく
「付き合いきれない」という台詞は美食殿に染まれない自分に我慢がならないかのよう

次回はキャルの立場に寄り添うものになるのか、ペコリーヌの正体に迫るものになるのか、どちらだろう?



とても良い


とても良い


とても良い


とても良い

応援団に入って少しずつ楽しさを感じ始めた石上の前に現れた大友
まるでお前の罪は消えないのだと言わんばかりの大友は恐ろしい……

「余計な事をする度にいつも失敗してきた」と認識し、自分の行動が失敗という結果を導いたと考えている石上。
大友の彼氏だって別に石上が対応すべき問題ではない余計な口出し。その結果に停学が待っていたと考えれば石上の認識は正しいのかも知れない

でも考えてみれば石上って大友が救われる結果を求めて行動を始めたわけじゃないんだよね
荻野が為す不条理を許せなくて行動を始めた。そこに有るのは正義の意志。でも荻野のあまりの酷さに大友と別れる結果を求めてしまったから相手に付け入る隙を与えてしまった
だから石上の行動と結果は大きくズレてしまう

白紙の反省文は石上の心を何よりも表している。結果が間違ったとは認識できても過程までも間違っていたとは考えられない
だから反省文を何かの文字で埋めることは出来ず、全部バラすと息巻いたとて白紙のまま変わらない

そんな石上を掬い上げた白銀のなんと輝かしいことか
白銀は石上の行動過程を正確に割り出し、更に石上の起こした過程が目的を達成したのだと知らしめた。石上の心である白紙の反省文にも石上が抱くべき言葉を力強く綴った
不条理を許せない石上には結果ではなく過程にこそ見出せる正義が有る

だからそれを思い出せた石上はもう迷わないのだろうね
運動会を楽しみたいから大友の言葉に惑わされず精一杯楽しみ走る
応援団の人たちを見たいと思ったから彼らを見て、彼らが良い人であると知る
やっぱり最上の結果は手に入らないけど、頑張って走ったという最上の過程は手に入った
逆に大友は石上に助けられたという過程を手にせず、笑顔の日々という結果を失わずに済んだ
けれど、それは最早結果の話であって、過程において不条理を許さぬ行動ができた石上にはもう関係のない話なのだろうね
視聴者的には少し寂しい展開だけれども、今を楽しめるように成った石上が居るのならそれだけで充分だと思えるラストでもあった

最終回手前でこのようなエピソードを入れて来られたら、どうしても最終回への期待が高まってしまうね
見える風景が少し変わった石上に関するエピソードとなるのか、石上への認識が改められていそうなミコが主役となるのか、白銀とかぐやの恋愛頭脳戦が展開されるのか気になる所



普通

闇の力を発現したシリウスの正体。それがカタリナと少々似た生い立ちであったのは驚き
ある日転生し悪役令嬢として生きていくことになったカタリナ。記憶を移し替えられシリウスとして生きることになったラファエル
他人になることでそれまでの幸せが突然壊れてしまった二人

決定的な違いは、カタリナは破滅を回避しようとしつつ自分らしく生きて今の幸せを手にし、ラファエルは全てを壊すために良い子を演じ続けてこの破滅に至った
生き方が決定的に違うからカタリナではラファエルを救うことは出来ない。だからカタリナが出した答えが「元気が出るまで一緒に居るわ」というもの
それこそカタリナがこれまで破滅を回避できた理由であり、これからも幸せで居続ける方法

カタリナの言葉をきっかけに母の言葉を思い出し、生き残ったのは復讐の為ではなく幸せになる為だと再定義したラファエルの表情は晴れやかだったね
思い返せば、カタリナも方向は同じか。破滅フラグを回避しようとするが、原因のマリアをどうこうしようとは思わない。むしろ流罪になっても生きられるように農業知識を身に付けたりしている

生きている限り幸せを掴むチャンスはきっと有って。ゲームのようでゲームではないこの世界でカタリナは必死になって破滅フラグを回避するために走り回ってきたけど、ここまで生き延びた時点で充分に破滅は回避できている
だから卒業イベントは破滅への分岐点ではなく、これから始まる幸せな日々への通過点だと言えるのだろうね

マリアに想い人が居るのではないかと直接聞きに行ったカタリナには驚き。まあ、「お慕いしてします」という直接表現の意味に気づかないのも驚きだったけどね

まさかの第二期決定。どう見てもハーレムな状態を友情エンドと勘違いしてしまうカタリナじゃ恋愛方面は期待できそうにないけど、カタリナの常識外れな日々はそれ以上に楽しめそうだ



良い

前回、アルテに迷いを生じさせたマティの言葉。それが今回では言葉の筋そのものは変わらなくても、アルテが持つ価値をきちんと捉え直した形になっている。
それがフィレンツェに戻るかヴェネツィアに残るかを迷うアルテの指針となったようだね

女性であり貴族であるのはアルテの価値である事は確か
でもそれだけじゃなくて画家としての実力もアルテの価値であり、それは更に伸ばすことが出来る
なら、ヴェネツィアですぐに一人前になるよりもフィレンツェで為すべき事を為す
それがアルテの選んだ道

もう一つアルテの価値であり魅力とも言えるのはその交友関係だね
最初は反発していたカタリーナとも今では友達で、フィレンツェで天井画に取り組んだ際も大勢の人がアルテの為に集まった
それは貴族だからとか女性だからとか、画家としての実力があるとは関係なくアルテの努力が実を結んだもの

描き上げた天井画はアルテをそのまま表しているかのよう
絵に込められた優しさ、ヴェネツィア風の装飾、そしてアルテに関わった人々を模した人物像。けれど、光への計算は未熟
レオと母に見せつけた今アルテに出来る渾身の絵
差別や偏見に負けず、自分の価値を見出したアルテがどのような画家かひと目で表す素晴らしい絵が出来上がったようだね



とても良い


良い


とても良い

三種類の「かくしごと」の意味が明かされて可久士と姫の生活の背景やあの楽しかった頃からどうして姫の瞳が曇るような未来へ繋がっていったのか。それぞれの隠し事が明かされる最終話
そして隠し事が無くなったぞ、と思った瞬間から思い出が隠される展開は驚き

姫は父の「かくしごと」を知った。可久士は長い眠りから目覚めた
だというのに可久士は記憶を失って…
「かくしごと」は詳らかになったのに、別の隠し事が発生、それを描く仕事で覆い隠す展開
まずは元気になって欲しいと可久士に皆が「かくしごと」を続け、それに姫まで付き合わされるのは何とも辛い…

姫が積極的に自分の正体を明かしたり出来なかったのは可久士の幸福を考えたから
漫画を笑って貰えなくなったと筆を折った可久士がそれらの経緯を忘れて漫画を描いている。その楽しそうな様子はとても邪魔できるものではない
姫は可久士の幸福を守るために「かくしごと」を始める

でも、考えてみれば可久士だって同じなんだよね
可久士は姫の為に描く仕事を隠してた。姫の幸せな生活が守られるように骨身を削っていた
だから可久士にとってどんなに漫画が楽しくても幸福の基準は姫が中心
それを理解した瞬間の姫の瞳が晴れる場面ったら!

描く仕事で隠し事を明かす逆転の展開
楽しかった漫画の思い出と共に姫との優しい思い出が溢れ出てくる様子
一人で誕生日を迎えた姫がこうして18歳になったことをきちんと伝えられるラストは感動モノですよ!

「人は誰でも隠し事を持っている」という台詞で始まった最終話
それがラストシーンには可久士も姫も新たな「かくしごと」を手に持つ展開
漫画家業界を風刺するような描く仕事で始まりながら、未来の後藤家はどうなっているのか隠し事に思いを馳せた中盤
最終話の「かくしごと」には温かい気持ちになってしまいました



良い

試合が進む毎に自信を無くしていく芳乃。
それとは関係なく調子を崩さない詠深。そして芳乃の為にホームランを打った希
戦略ではなく気持ちで梁幽館の上を行く展開は大変好み

芳乃はその戦略で新越谷の頭脳となっていたのだけど、この試合では度重なる梁幽館の猛攻に流石に参ってしまったようで。自分は何もしない方が良いのかも、なんて考え始めるのはかなり重症
芳乃は「どうすれば勝つ確率を上げられるか」ばかり考えているからそうなってしまう

対して詠深はどんな展開でも試合を楽しんでいる
中田にホームランを打たれる痛恨の展開。けれど、詠深はその内容を「良かった」と思い、勝てばこんな勝負がもっと出来ると考えている
どうしたら勝てるか、ではなく今の試合を楽しみこれからの試合も楽しみたいから勝ちたいと考えている

限界に達しつつあった芳乃に希が伝えたのも似たようなもの
試合運びよりも芳乃に会えて良かった、新越谷に来て良かった、全国へ行けると思えたと未来の話を告げる
視野が狭くなるような現状よりも広がる未来を。
新越谷の未来を切り開くホームランを芳乃に捧げた希の姿は格好良い

この辺りから新越谷と梁幽館の心構えが逆転していく構図
抑えなければと考える梁幽館、勝ちたいと考える新越谷
遂には敬遠の果てにホームランを打たれてしまった中田と正面対決!
最初はびくびくした野球をしていた新越谷が気持ちで勝る野球に変わるとは!
あの対決は試合のラストを飾るに相応しいものだったね

低調な作画や展開を詰めた為に敵チームの心理描写が疎かになった点には色々言いたくなる部分はあるものの、詠深や珠姫を中心として野球を諦めかけてしまった少女たちが再び野球を楽しむ物語としては申し分のないものもあったかな
できれば、このアニメをきっかけに原作を読む人が増えると良いのだけれど



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