いつからハッピーはエンドだって思い込みを持ってしまっていたのか。
エンドレスのようにも思える瞬間の煌き、そこから育まれる感情によって、この物語における愛とは・幸せとは、の一面を垣間見れた気がします。
一話の感想でも書いたけど、さとちゃんの行動に正当性はなかったけれども、最後まで異常ではなかった。
心のビンを甘い幸福で満たしてくれる、しおちゃんという存在に出会って、しおちゃんへの愛を貫いたに過ぎない。
結果としては残忍な部分もあったけれども、しおちゃんとの二人の世界を守るという一点において、最初から最後までずっと変わらなかった。
そう考えだすと、むしろそれ以外の人物はみな自分中心的な発言と行動で、どこまでいっても二人の世界を邪魔する存在でしかなかったように思えてならない。偏った目線かもしれないけど。
母親の心境とか回想とかどんな背景があろうとも、しおちゃんにとってあの時に捨てられたという記憶は、しおちゃんの心のビンへのヒビ割れであり、修復しようがないんだよ。結局、あさひもしおちゃんの気持ちは考えていなかった。
総じて思うに、各人が自分にとっての幸せを満たそうと行動したけれども、その中心たるしおちゃんという存在に対して「愛を見つけた」のか、その先の「愛を育んだ」のかの違いが、さとうとそれ以外の差だったのかな。
「死ぬときは共犯者でいさせて」(10話)のしおちゃんのセリフ、あの時、確かにさとちゃんとしおちゃんは向き合った。あそこで明確に二人の間に愛が育まれたように私は思う。
物語の結末については、心の整理がつかないくらい、何も言葉にできない。
否定的な意味じゃなくて、本当にこれが幸せなのかどうか、私には分からないから。
三星くんはオチみたいな存在感で、すんごい申し訳ないけど、笑ってしまう。
以前までのさとうが一方的に頑張る状態じゃなくなってから、二人はすごく強くなったと感じる。
おばさんに協力をお願いしたのも、移動とか金銭とか事後の人間関係的な問題をクリアにするためなのかもな。
しおちゃんが頑張る宣言したから、対面もできるようになったわけで。
さて、ラスト1話でどうなるか。
やりたい放題カレー!!(可愛い)
誰かが言っていた心はビンなのだと、たくさんたくさん詰め込めるけど、割れたらその人は壊れてしまうのだと。
「死ぬときは共犯者でいさせて」が胸に響く。
さとうの絶望孤独と、そこからの幸福絶頂感の両方が痛いほど伝わってくる。
こうなると、あさひの存在が確かに余計に感じてしまっても仕方ないが、はたして。。
カナリアが鳴り響く。。
しょうこちゃんは悲しいことになってしまったけど、ラストの朝日のスマホ見て、結局送ってんじゃん!?って画面に突っ込んでしまった。
信じるってなんだろうね。
Aパートのお兄さんとのやりとりの映像表現のアダルト感たるやw
これをポケットに入れてを連呼する三星くんの運命やいかに。
さとうの思惑が、ピースが、はまりつつあるなぁ。
なんでだろう、表出された叔母の存在は異常だったなはずなのに、「すべてを受け入れる愛」って字面にすると美しく見えてしまう。
もしかして、これまで私が美しいと感じていたものも、もしかして・・・。
世界が反転しそうだ。。
シズさんと出会ってから、この物語に意味が宿った。
シズさんがいなくなってから、シズさんの残像ばかりに想いを寄せるようになった。
シズさんの意志が、たくさんの行動の背中を押してくれていた気がする。
儚げだけれども、間違いなく確かに、真剣に生き抜いた一人の女性に敬意を。
ここまで心をギュと掴まれるとは思いませんでした。ありがとう。
二人は出会わなかったためが、1エピ目で見るのと3エピ目で見るのとでは重みが違うね。
花火の音は聞こえない、、、いよいよか。
【一人じゃない】
ーーー
その言葉は、これまでの数多ある物語ではヒーローから誰かへのメッセージだった。
【("君は") 一人じゃない】と。
私はかねてからこの言葉には疑念を抱いていた。その言葉で救われる想いもあっただろうが、私には逆に、その言葉を誰かから言われない限り、抜け出すことはできないという絶望を暗示しているようにも思えたからだ。
ーーー
本作に登場するスパイダーマンたちヒーローは、自身が皆、等しく孤独を感じていた。
そんなヒーローたちが次元を超えて他のヒーローたちと出会ったことで、仲間がいることの心強さを知る。
【("自分は") 一人じゃない】と。
各々が、ずっと一人で戦ってきたヒーローだからこその悩みがあり、体験や心情的な意味で、誰にも理解されることがなかったからこそ、この出会いは希望だったに違いない。
ーーー
しかし本作の主人公・マイルスは、スパイダーマンになったばかりで、他のヒーローたちのように活躍し誰かを救ったという実績もなければ、まだ自分で能力をコントロールすることもできなかった。
同じスパイダーマンだけれども、同じヒーローではない。
その事実が、より一層彼の無力さを、孤独を、彼自身に重く痛感させただろう。
そんな時、マイルスの父からの言葉を受けて、彼は彼自身の中で、覚悟と勇気を見出す。
【("自分は") 一人じゃない】と。
ーーー
本作は、ヒーローだから強いとかカッコいいとかではなく、マイルス自身が、"自ら奮い立つことでヒーローになった"のだということが、私にとっての大いなる希望に感じられたのだ。
物語を終えて、ヒーローたちは互いの次元を離れたが、【一人じゃない】という可能性が、この先の彼らにも、そして私にも、きっと胸に残り続けるだろう。