謎が散りばめられた作品は好きな方だと思うけど内容の半分も分かった気がしないという感情を抱えたまま観進めるのは中々に忍耐が必要でした。が壮大な伏線回収はそれに見合ったカタルシスを与えてくれたし、自分を試みる旅こそが人生というベルの言葉が心に力強く響きました。
アイドルは自分の夢や想いに周囲の人を巻き込んで突き進んでゆくものだと思うから、ゆうのアプローチはある意味正しい方向を向いて進んでいた気がします。ただ仲間でやっていく経験が不足していて若さ故、まさに若さゆえに周りが全然見えていなくて。経験を重ねればきっともう少し上手く立ち回れたんだろうな、そう思わずにはいられないけど、向こうみずに突っ走ってしまう若さゆえの愚かさって後から降り返ってみると恥ずかしくなるのと同時にその未熟さやひたむきさがたまらなく愛おしくもあったりね。
終盤の展開は尺の関係かやや置きにきたかなという印象で、グループ崩壊後に他の3人がゆうを受け入れるまでの心情の葛藤を描かなかったのが、結果としてゆうは自己中に振る舞ったのに簡単に許されてるみたいな印象をもたれがちになってしまったのかなとも思いました。