この運命は親のせい、親はいらないと言う昌馬と冠葉
そして、陽毬は本当の妹ではないという事実が明かされる
真砂子の冠葉への愛とやらの正体がますます気になってくる展開
多蕗もまた家族という運命に苛まれていた一人であった
手を突き放された彼は、家族の手を決して離さない冠葉を見て何を思ったろう
自らの過ちを自覚しながら湧き上がる憎しみとの鬩ぎ合いの狭間にたのだろうか
いらない子たちをシュレダー?にかけて誰が誰かわからなくする、透明にするって表し方は目を見張るものだった
正直言うと北海道編は少し落ちた印象があったし、やっぱり「大人一歩手前の子どもの成長もの」なのかなと思ったけど(そういうのが嫌いなわけではいないけど)、全話見た後に振り返ってみると序盤がベースな「降って湧いてきた特別な日常とその別れ」だった印象がある
そういうのが好きで求めてたからそう感じるのかもしれないけれど 、ひげひろみたいな「降って湧いてきた特別な日常とその別れ」な作品がすごい好きですごい泣いてしまう
葛藤の中で軋む脆さとそれを包み込む優しさ
大人一歩手前の子どもだからの時として大胆で無鉄砲なところもある沙優と、そんな沙優を前にして本当のところはそんなにしっかりしてるわけじゃないのに大人らしく振舞おうとする吉田さんの優しさ温かさがとても魅力的で愛着のある物語でした
鼻の奥がツンとするような寂寥に包まれた別れ
偶然だったけど運命だった出会いが沙優の人生を変えた
16歳か17歳か、いずれにしてもその中の半年というのは彼女にとってはとても大きいものでもう離したくない離せない自分の一部だった
それでも吉田さんは最後まで大人で寂しい別れも受け入れられる、例え本心では子どものように寂しく思い、沙優のいない家で泣き出してしまうように脆い
それでも日常は回る、遠く離れた場所でお互い別々に
だけどあの別れは「またね」だった
沙優にとっての拠り所、もう一つの帰る場所が吉田さんなのかもしれない
別れの場面からエピローグまでボロボロ泣いてしまった
レーナとエイティシックスからの視点を交互に見せる構成はおもしろかった
戦記ものかと思っていたら意外にもしっとり系だったけれど全然良かった
レーナの世間知らずだけど万人を救いたい、俗っぽい表現をすれば意識高い大学生のような理想と自分の力の差のちぐはぐさや見落としてはいけない残酷な現実への視点を欠いている姿が印象的だったし、こういうのはアレだけどかわいかったすき
いいから見ろ、そう言うことしかできない
終わってみれば、今期唯一の上がり続けるおもしろさと、伏線を常に張り常に回収する毎話絶対に飽きさせず引き込まれる展開は今期で一番良かったかもしれない
伏線が数話跨ぐこともあるので見るなら一気見がいいのかなとも思ったり
とにかく13話まで見てくれ、そうすれば自分が何が言いたいのか分かる
それ以上の言いようもない名作
まさかそんなことがあるとは...ってオチ
衝撃、びっくり、嘘って感じ
かつ各人のエピソードにもエピローグをつけて締めくくり
最終話にして最大の転とそしてちゃんと結まで持って行ってくれたのは見ていて最後まで興奮が掻き立てられ、かつ思い残すことなく完走できた
そして、最後の最後の場面はらしい不気味さを引くものでつい笑みがこぼれてしまった
今期の3本指には間違いなく入る1話
真砂子も血の繋がりという運命に縛られていた
断ち切っても断ち切っても再び繋がれる運命
繋ごうと繋ごうとしても断ち切られる家族の形
そして眞悧が誤った運命を、世界を正すべく手を差し伸べるも彼女はその列車には乗らない
あくまでも自らの手で祖父に支配された運命を殺す
家族とは運命、血の繋がりと家族愛という線路から外れることなく子という列車は滑る
だけど、運命の出会いという分岐点に差し掛かった時に、他者からの愛が時として列車の乗り換えを許す
家族の愛は運命に縛り付けるもの
他者からの愛は運命を変えるもの
桃果はゆりの運命の乗り換えを許したが、その罰を受けた
だからゆりは桃果をこちら側へ取り戻すために乗り換えを祈る
でもこれって終わりのない円環じゃない?
ゆりの父親の見る理想の美しさというタワーが、運命の乗り換えを経て、桃果が燃えて、赤く光る東京タワーに変わったのは感嘆だった
苹果の運命が悲しい辛いものでも良い方向に捉え直そうとできる考えと、昌馬の運命は人生を一方向に縛り付けるものと捉えてしまう考えのすれ違い
この混じり合うことのできない2人も運命だと神様は言うのだろうか
そして、ゆりと苹果
ゆりが苹果に見ていたのは運命の出会いをもたらしてくれた桃果の姿
なんだかえっちだけどマッドな雰囲気
その家族が受けた罪と罰
運命は理不尽に絡みつく
陽毬は蘇る、なぜならこれで罰が終わりじゃつまらないからと女神は言う
幸も不幸もきっと意味があるからいかなる運命も苹果は肯定する
苹果は高倉兄弟と桃果との間の運命を淀みを含みつつも受け入れる
理不尽の運命の対称性
数奇な運命は一つの輪を描く
苹果は桃果になるべくというより桃果として生まれてきたのではないか
そして運命はとは神の裁量
それは誰かが肩代わりできるものではない理不尽さを兼ね備えている
陽毬は救えない
一期に比べると佐賀アニメ感は薄まったかなと思っていたけれど、終盤の豪雨災害の3話はここ数年の九州豪雨のことを鑑みたり、被災地の描き方を見ると一期以上によりリアルなサガを感じて感情移入してしまった
色々ほったらかしなとこも少なくないけれどそもそもゾンビがアイドルをしていることで大抵のぶっ飛びは許されてしまう、言葉を選ばずに言えば便利な設定だよなぁと
こういう地域密着?地方ピックアップ?アニメは好きなので続編があればそこでもっと佐賀の魅力を描いて欲しいな
すごい熱量、すごい魂、ものすごいリベンジ
復讐なんて物騒な言葉の下にここまで進んできたフランシュシュだけど、その言葉の裏にあったのはともすれば荒ぶるような熱い不屈の思い
彼女たちの怒涛たる勢いと何度でも燃え盛る魂の咆哮に圧倒されて、言葉にならない感情が頬伝って流れて出していた
前半のアニメパートのみ視聴
すごいおもしろいというわけではないけど、なぜか応援したくなるような雰囲気のある作品、そのもののおもしろさ以上に好感度が先行していた
この印象がどこから来るのか自分でもよくわからないけれど、登場する人たちの温かみやゆったりと穏やかに描かれた多治見という街がもたらしてくれたのかなぁと
2期もあるらしいので楽しみです
カブに魅せられて視界が色付く演出は本当に逸脱だったし、小熊のその時感じていた高揚感に引き込まれた
3人の少女のカブによって色付けられていく日常に溢れる喜びや楽しさをふつふつと感じさせる物語
小熊のキャラクターとしての変化が唐突だったのが気になったけど、椎ちゃんがかわいかったので相殺です