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普通


普通


とても良い

シルフィは拠り所を手に入れたけど、ルディは失意のまま旅に出ていたのか…
故郷も頼れる仲間も失った彼は拠り所が無い、此処に居ない。だから人の親切を受け取れず、差し伸べられた手も取れない
彼を落ち着かせてくれるのは此処に居ない者の痕跡

温もりを得られず暗がりに閉じ籠もる彼は危うい
その意味ではスザンヌ達が手を差し伸べてくれたのは幸運。けれど、失ったものばかり求める彼はそれらを温もりと感じられない
だからルディが「此処に居る」感覚を取り戻すのは生の実感を得られる瞬間になるわけか

命を失うかもしれない瞬間でも「此処に皆で残る」と気勢を上げるパーティーの心意気はルディがこのやり直し人生で得たもの、得ようとしているものを思い出せる
生きる理由を取り戻せたらならルディは「此処に居る」

火球の大きさは彼がやり直し人生で手にした生の強さを示しているかのよう
彼が此処に戻れたなら此処に居る者達とも手を結べるし共に笑える。彼のやり直しがリスタートしたのだと判る数々の描写には胸が温かくなるね

それはそれとして、エリスの髪の毛を捨てるならあの御神体もいい加減捨てて良かったんじゃないなぁ(笑)



普通


良い

体育祭という多くの学生が楽しむイベントなのに宮村と仙石はまたしても(笑)
それでも人間関係が前と違うなら、楽しむ余地も違う
堀等の存在によって体育祭へ向けた気持ちが変わるのは彼らに訪れた変化を感じさせるね

陣営は東西に分かれ、恋心が齎す不安定さも有る。
石川の前だから頑張りたい桜、察しながら応援する由紀
思惑はさておき、これが学生のイベントであるのは確か
内面の微妙な感覚よりも、楽しみが勝ってしまうのは体育祭というイベントならではの現象か

恋人を他の誰かに渡したくない感覚は多くの人が持つ。でもそれが一方的かもしれないとか納得し難いからこそ、予想外のタイミングで予想外の感情を見せた宮村は狡いね
唐突なヤキモチは宮村が彼女を結構独占したがっている証拠。そりゃニヤニヤしてしまうというものですよ!



良い

人間をコピー出来るとしたら、コピーと元の人格は何処まで同じと言えるのか?幾らか記憶を忘れたら、その瞬間に別人になるというのか?
自分一人だけの問題なら、矜持としてコピーの否定で済む話も家族が絡めば別の話になる
温もりは失われたのか取り戻せたのか?重い問い掛けをする作品だね…

母親の拒絶やフォーマット後の家族のリアクションを見る限り、「別人ではないけど同一でもない」といった受け止め方なのかな?
その意味で「あの母」は失われたと言えるけど、ならそのまま抜け殻として死ねば良かったのかと言えばそんな事もなく
取り戻せた筈なのに取り戻しきれなかった。それが喪失を意識させるわけだ

なら、更に発想を発展させて、フォーマット直前までバックアップ出来ていれば良かったのかと言えば、それも違うんだろうなぁ…
技術の進歩によって人間は人間の枠を超越した筈なのに、人間の定義が苦しめる。
人間とは何かを様々な方法によって問い掛ける作品として楽しめそうだ



良い

状況は判らない事だらけであっても、本作独特の死生観、そして犠牲と平和の価値観が既に強烈な第一話
視聴は初めてでも幾らか噂は聞こえてきた本作。このテレビ放送を通して、この新たな物語を楽しめることを感謝してしまうよ



良い

我儘で無礼なテトラの振る舞いをサリフィが重く捉えない為にコメディで済む一連の描写。でも、これを親の愛情を欲する子供の疑似試し行動と捉えると別の一面が見えてくるね
愛が判らないから、相手が己を愛しているかを試してしまう。応える為には相手の試しに向き合い続けなければならない

テトラが愛を求める相手はサリフィではなく母のカルラ
でも広い視野で見ればカルラだって愛を求めている。世継ぎを産み国から必要とされる愛
でもテトラもカルラも国の象徴である前に家族を構成する一人。だからカルラはテトラの嘆きにやっと自分が欲しそして向けるべき愛に気付けたわけだ

愛を欲するという点でもレオも同様
父から愛された記憶がなく、想像した愛も存在しなかった。だから彼が自分を愛する余地なんて有る筈もなく
その意味では自分を想ってくれるサリフィという存在はレオにとってどれだけの救いであり、同時に愛の象徴となったのだろうね

赤子への祝福という子作りを意識せざるを得ない訪問はサリフィとレオに愛の先を想像させるものになるから、尚更に自分の愛の原点を想起させる
それでもレオはサリフィを愛したんだね…。むしろサリフィへの愛によって愛を欲する心を制御できるようになったとも言える
愛の将来へ向け確かに歩み始めた二人の姿はこれまでより一段と進んだものであると感じられるよ



普通


とても良い

ルディ不在でも下ネタ成分を控えず冒頭から繰り出してくる本作をちょっと尊敬してしまう(笑)
王位を望めず籠の中の鳥なアリエル、天涯孤独になってしまったシルフィ
少しでも不穏さが周囲に立ち籠めば一息に命の危険まで及ぶ弱い立場。だから二人共自分を守ってくれる相手を欲したのだろうな

危うい立場のシルフィに名前と役柄を与え、貴族の集まりで咄嗟に庇い立てするアリエルは強い人間に見える
けど兄からは睨まれ牽制されるどころか、暗殺者すら差し向けられている
彼女の立場は決して安泰ではなく、彼女こそ誰かの護りを必要とする側の人間

身近な人を失って信じられる人が限られる二人だからこそ、悪夢に負けぬ友を求めた
フィッツとなったシルフィは友を守れる者に成れた。でも物理的に守れただけで満足できるわけではなく
生きる為に守りたい相手の傍に居続ける。故郷を求める二人の新たなやり直し人生を楽しみに思える仕切り直しのEPだったね



とても良い

一つの会得の為に他の喪失を強いられる戦場の中心点たるプロスペラはその象徴。だから、母を止めようと対立するスレッタは何もかもを得ようとする存在に成れたのかな?
視聴前には想定していなかった規模の祝福が振り撒かれた最終回には良い意味で驚かされたよ

序盤から疑問だった、「エルノアは何故プロスペラを名乗ったか?」という点が解消されたね
『テンペスト』でプロスペローは復讐を辞め皆に赦しを与えた
不幸なエルノアも復讐をする気など無かったからプロスペラを名乗ったのか。彼女には復讐より優先したい娘が居たから

だとすれば、プロスペローの赦しに含まれなかったキャリバンを駆るスレッタだけが彼女の遣り方を変えられる
エレノアは娘の為に復讐へ進まなかった。スレッタは母とエリィの為に戦いへと進まず、むしろ何もかもを手にする道を進む
そんな贅沢な選択をしたからこそ、失った筈のエランが彼女の前に現れたのかもね

全てを得る為に全てを失わせようとする復讐を拒絶する。これはミオリネもしているね。全てを守る為にグループ解体なんて中々出来る判断じゃない
そしてスレッタとミオリネが形作った全てを得る道は他の者も進める代物。その新たな道、最大の受益者はエルノアか……

全てを失ったからエリィだけは失うまいとした。そんなエルノアに与えられた全てを得る道
エルノアやエリィが失わないなら、スレッタだって失わない。彼女が失われないならミオリネだって失わない
失わないなら得ているも同然で。進んで進み続けて得た事に因る祝福の連鎖

まさかガンダムものでここまで多くの者が幸福に辿り着くハッピーエンドを見るとは思わなかったよ
勿論、全ての問題が解決されたわけじゃないけど、問題に向き合い続けると彼女らは決めたと受け止められる
新たな道を作り出すスレッタとミオリネが得た祝福にこちらまで賛辞を送りたくなる素敵な最終回でしたよ



良い

前作となる本編においても時折、話のぶつ切り感を感じないでもなかったのだけど、こうして欠片集めの構成になると尚更に感じてしまうな…
ただ、時系列がバラバラでも違和感なく楽しめる宮村や堀達の賑やかさは変わらないね

今回の軽いテーマは、普段隠している部分を見せられる相手って?という話かな
肌を見せられない事情がある宮村は酷い言い訳を使っても入浴回避。けど堀の前では入られる
それを踏まえている筈の彼の思わせ振りなセリフは罪深いと同時に堀を試している感じか?

宮村と同じように水泳回避しようとする仙石の言い訳と慌てぶりは酷いもの
宮村が水泳回避する理由を掘や石川は知っているが、仙石の理由を知るのはレミだけという構図は良いね
彼女は様々な点で仙石の良き理解者だよね。この組み合わせは本当に好き



とても良い

既に決まって動いているスケジュールが会長の一声で修正とかどんな地獄…。おまけに書いたばかりの歌詞を楽曲にして披露……!?

さておき、子供扱いのままでは出られない舞踏会、成長すればいつかは出られる。だからってそれが本当に子供の為になるわけではないというEPだったのかな

U149をライブに出す為に通された無理。本当に関係者各位は相当な苦労をしたと思うのだけど、一方でそれは誰にとっても努力と成長の機会になっている
ありす達は曲を自分のものにする為に過度に大人に頼らずダンスを猛特訓。P達はステージを実現する為に奔走に次ぐ奔走…
大変だけど、だからこそ結実した際の充足感が素晴らしい

印象的だったのは、これまでの大人達に因る理不尽な押し付けにPが理解を示した点かな。彼だって本来は大人側だけど、これまではアイドルに寄り過ぎていたから大人が判らなかった。でも今は大人としてU149のステージ実現の為に成長した事で判るようになった
その上でアイドル寄りの視点も残しているからアイドルの目指す方向も語れるわけだ

そうしてアイドルはステージに立つ者に、Pは送り出す者に
小さな子供達の大きな夢が詰まったステージは終着点ではなく、発出所。ステージの幅が綻び、上下左右に広がる様はそれだけ彼女らの抱えた夢がこれからどれだけ広がっていくかを暗喩しているかのよう
デレマスアイドルの中で一種の特徴を持つU149だからこそ描けたお話であると感じ取れる最終話だったよ



良い

『大切な人』という誰もが持つ温かい感情をアミトとカルラ、そしてサリフィの養母とそれぞれ異なる視点から描いている点が印象的なEP
レオやサリフィのように『大切な人』を努力の礎とする者も居る。他方で容易に触れられない又は壊したくない『大切な人』を守る為に人々はどうするのか。その遣り方がそれぞれ全く違う

アミトがヨルムンガンドに御守りを渡したいとは思うものの、それは我欲に因るものだった
そんな理由で渡そうとするなんてと自分を恥じてしまうのは、それだけ相手が『大切な人』だから。その人に向ける感情を汚したくないから
結局、自分の為よりヨルムンガンドの無事を願う感情によって渡せたのは良かったね

アミトとは全く別の表情を見せるのがカルラとサリフィの養母か
厳つさが見える為に嫌な印象を覚えてしまうが、母は大切な我が子を守る為なら何でもする。それが『大切な人』以外にとって鬼のように見えるだけ
ただ、カルラが鬼に見えるのは何もサリフィだけではない筈で。物陰から母を見詰めていたテトラの心情が描かれるだろう次回こそが本番だね



全体
良い
映像
普通
キャラクター
良い
ストーリー
良い
音楽
良い

他エピソードでは青春ファンタジー色が強い本シリーズだけど、本作で花楓が向き合うのは非常に現実的な問題。一度不登校になり中々外出ができなかった少女がどのように進路選択をするのかという問題
この現実的でファンタジーなんて感じられない問題に対して、花楓の周囲の人間がとても優しく支えてくれるし、また花楓の根底にあるのが微ファンタジーな『かえで』である点がとても良いんだよね

花楓はかえで程には引き篭もり少女ではないけれど、引き篭もりになるに至った要因は持っている。だから女学生を見れば足が竦むし、学校へ通うのだって何も思わないわけじゃない
だから彼女の進学は一大事として扱われ、周囲の大人は深刻に語らないわけにはいかなくなる。でも花楓が欲しているのは「普通」や「皆と同じ」
この感覚はとても必死なものだね。一度「皆」からズレてしまったからこそ、そこに戻りたい。そこに戻るのを当然と考えてしまう。また、花楓の場合はかえでが目指していたものを自分が実現しなければとの想いも絡んでくるから尚の事厄介な話になる

ここで咲太が花楓に寄り添い続けながら、花楓が受験に失敗した際のフォローもしているのが本当に良いんだよなぁ…。本来なら親がしなければならない一連の行為。でも、これはかえでや花楓を傍で見守ってきた咲太だから担わずに居られない役目。それを担えるだけのメンタルも持っているという点も大きいのだろうけどね
ただ、彼だって完璧な人間ではない。自身の受験については父親への相談が必要な部分があるし、そもそもの大問題としてかえでの消失を体感した人間

だから花楓の進学問題は花楓を悩ませると同時に咲太を悩ませるものになる。悩みは痛みで時折歩みを止めさせてしまうけれど、痛みが有るから先に進みたいと思うのかも
花楓にとって身体に現れる痣は彼女に非のない思春期症候群に因るものなんだけど、痛みで進めなくなってしまう自分が尚更に花楓はかえでよりも駄目なのだと思わせてしまうのかもしれない。だから保健室のシーンではあのような言葉を放ってしまったのかな…

でも進み方なんて人それぞれ違うわけで
それを最も体現している存在として登場する卯月の語る通信制高校の魅力というか、そういう生き方は花楓にもそして咲太にとっても進み方の見方を変えるものになるね
卯月と話してから表情の雰囲気がガラッと変わる花楓の様子にこちらまで温かい気持ちになってしまったよ……

そうして自分の進み方を得られた花楓だからこそ、最後にはかえでが行きたかった高校ではなく自分が行きたい高校を自分の意志で選べたのだろうね
勿論、それはかえでが過去の存在になったという事ではなく、かえでが居るから花楓が居て、その同一存在的な繋がりが花楓に花楓なりの進み方を授ける根拠となったのだろうし

微ファンタジーを背景としつつ現実的な問題を描いた本作。原作やTVアニメを見ていた時の気分を存分に思い出せてくれる内容になっていて、一介のファンである自分としては満足できる内容だったかな。冬に公開されるという続編、早くも楽しみになってきたよ



良い


普通

昔からガンダム作品において定番な戦闘中会話、それらは会話しつつも結局は相手を滅ぼすしか無いよねとなるのが定石
けれど今回描かれた会話と戦闘は親しく共通項を持つ者同士に拠るものだったから、滅び以外の決着を見つけられたという事なのだろうか…

ラウダがどうして戦場に出てきたのかと疑問だったけど、全ては兄の為であり不甲斐ない自分を恥じてものか
弟は自分を頼らない兄の高潔を責める。だというのに、兄は高潔を以って弟を許すなんてね
なんて事無い兄弟喧嘩をフェルシーが「馬鹿」と一刀両断。本当にその通り

スレッタとエリィ共に家族を想い遣ってるのは同じ。けどその為に許した方法が似たようで違った
自分を悲劇的立場に追い遣ってでも母の為に。エリィは願いを叶える、スレッタは抱きしめたい
どちらも会話相手でない母の為に言葉を交わすから勝者は決しない

ミオリネがプロスペラ、どちらも説くのは母性愛の在り方
プロスペラはスレッタには友の愛があるから充分と言う。ミオリネはスレッタにも母の愛をと訴える
スレッタが母に愛を向けても返ってこないなんて報われない。その主張を正しいと証明するようにミオリネを救うのは既に居ない母の愛か…

スレッタ・エリィ組を除いて戦闘は会話を通して終わった
本来は戦いが無ければ会話だけを出来る筈。だというのに誰しもの口をつぐませるかのような無慈悲な破壊兵器
失われてしまったエリィ・エアリアルの想いは生きている者達に何を残すことになるのだろう?



良い

契約解除も無事に遣り過せた一郎としおりに後顧の憂いなんて無くて
何の蟠りもなくデートを一生懸命に楽しむ様子は微笑ましくも有りニヤニヤもでき…
契約解除の際に恋を失うかもしれない恐怖に直面したからこそ今の想いや関係を大事にしようとする二人は良いね

でも本作は一郎としおりだけにフォーカスされた作品ではないから。本当のクライマックスは家族の問題
一郎が人生の春を謳歌する裏でまちが兄に気を遣って遊びを我慢していたというのは家長として衝撃的な話。一郎ではフォローしきれないまち達のすっきりしない想いをしおりが拾い上げた様子には家族を感じてしまったよ

気付いて遣れなかった花火への悔やみ。それを季節外れの夏祭りとして開催するのは世間ズレしたしおりだからこその発想
小さな棘が温かい恋へ発展したように、小さな思い付きは楽しい集まりへ
一郎としおりが大切に守ろうとした諸々が結実してあのお祭りになったのだとしたらこれ程までに優しい物語はないと思えるね



良い

レオが正当な王位継承者であると示す大聖祭だというのに彼を襲うのは混ざり者である為の苦難と正当性の否定
レオ一人では立ち向かえない試練をサリフィが支える構図は良いね。彼女はつつがなくレオを守れたわけではないけれど、初代王の衣装無しでも民衆の前に立つ勇気を彼に与えたわけだ

レオは人の姿を持つから、魔族の姿や初代王の衣装がないと自身を王と定義できなかった
でもサリフィは違うんだよね。レオが魔族と人が混じった中途半端な姿であろうと「立派な王様」と言った。その信頼を纏えばレオは半裸でも王の何たるかを示せる
彼が王として有るべき姿を示せば、彼を慕うサリフィも王妃を目指す心が固まるわけだ

レオにとって大きな試練をサリフィが成し遂げさせたなら彼女が試練を成し遂げたも同様
サリフィにとってリスク有る王妃代理の道。サリフィがレオだけを求めるように、レオはサリフィだけを求めている。なら、サリフィにとっての新たな試練はレオも抱える試練
王と王妃を目指す二人がようやく二人三脚でやっていける対等な立場になったのだと感じられたよ



良い

描かれる幾つもの対立は相手に譲れない何かを持つ事が原因の一つ。そんな時は向き合い続けるより何かを間に挟む方が健全か
リアンとフィロメラ、アリスとレンフレッド、ルーシーとセス。思い通りに行かない蟠りが対立に至る様は何処か青春群像劇っぽさがあるね

自信なさげで俯きがちなフィロメラに突っ掛かるリアン。想いの矢印は見えるものの、素のままで相手の本心を聞き出そうとするから通じない。対立は対立のまま
アリスは面白い仕掛けをしたね。ハロウィンを介して向かい合う場を用意した。序盤こそ話のきっかけは得られたもののローブを脱げば間には何も無くなる。結果逃げられると…

ルーシーはきっと前々からセスの優しさには気付きつつ有ったのだろうけど、凄惨過ぎる過去が彼女を全てと対立する少女にさせてしまっていた
だからローブで素顔を晒さずに、それでいて素の状態で話せた事でひた隠しにしていた想いを詳らかに出来たのだろうね
離れていた兄妹が和解できた光景にはじ~んとしてしまったり

対立の際、間に何か挟めば相手の攻勢を躱すのにも役立つようで
ザッケローニからチセを庇う形になったカルタフィルス、そしてフィロメラや生徒達を守る為にカレッジを封鎖した学長
特に封鎖は誰にとっても対立から暫く逃れる猶予となった。この猶予は対立ばかりの集団生活を送るチセやフィロメラ達に何を齎すのかな?



良い

大人が望む『子供』と自分が望む『アイドル』の狭間に押し潰されそうなありすの苦悩、そこに大人としては未熟なPが絡む事で大人と子供とは何か?大人になろうとする子供のありすはどうすべきなのか?という点がこれでもかと様々な表現を介して描かれていたね

冒頭からPは大人と子供の境界があやふや。飲み会という大人の場で子供っぽい我儘。求められる在り方と自分の現状の違和に悩むから、子供のありすが示す大人が望むしっかりさに「大人だな」なんて言ってしまう
でも、それは本質的には子供なありすの『子供』を押し潰してしまうもの
また、ありすが想像する大人は我儘なんて言わないから尚更彼女を傷付けてしまう

大人にも子供にも成れず彷徨うありすを探し見つけたのは同様のP
両者に違いが有るとすれば、大人の世界で揉まれた経験の有無
ありすの悩みはPにすれば、小さな悩みだと思えてしまう。でも当事者のありすには大きな悩み。そのギャップがありすとPの最大の違い。それは本質的にはPがありすに寄り添えない証明

それに悲しみを示す大人でありながら子供っぽいPにありすは『大人』の手掛かりを見つけるのか
ありすが見出した大人と子供の違わない部分。それはありすが諦めかけていた『アイドル』を続けさせる赦しとなったようで
ありす達がアイドルを続けていく上で重要な鍵が示されたと思える回だったよ



普通


とても良い

あまりに身勝手で逃げてばかりな半天狗。これまでも自分本位な鬼は幾らでも居たけど、彼程に苛つきを覚える鬼は居なかったような
だからこそ滅ぼさねばならぬ鬼を逃さず人殺しの責任を追求し刃を振るう炭治郎の強さを感じ入る構図になっているし、禰豆子の決断も納得できるものになる…

ボロボロな炭治郎を支えるのは共に闘う仲間達。彼らだって限界ギリギリだけど、炭治郎なら鬼を倒してくれると願いを繋いできた
それらが結実して半天狗の首を切り落とす様は感動的。鬼殺隊という在り方を象徴している
でもそれだけでどうに出来る存在ではないのが鬼なわけで…

炭治郎に迫られた究極の選択。妹を守って他人を死なせるか、他人を守って妹を死なせるか
ここでも絆の繋がりが彼を進ませるのか……
「鬼を倒せ」という願いの連鎖は炭治郎に責務を負わせるものでありながら、炭治郎は責務に負けなかった。だからその一刀は半天狗に届く

そう思うと半天狗と炭治郎の在り方は対極。嘘を付き責任逃れ、自分を責める者は殺し…
そんな者がいつまでも逃げ続けられる筈がない
逆に,責務に向き合い続けた炭治郎が報われないなんて事はきっとなくて
望外の奇跡!禰豆子の帰還にこちらまで泣いてしまいましたよ……

戦いが終わった後、いつまでも止まない「良かったね」「有難う」の連鎖は炭治郎達が手にした勝利がどれだけ掛け替えのないものであり、且つどれだけ多くの人に幸福を届けたものであったかを示しているね
裏では無惨の胎動が描かれたけど、こうして絆を繋げ報いを実現できる彼らなら次の勝利も手に出来ると思えるラストだったよ



良い

辿り着くべき終点が明らかになった事で、そこへどう進むのかという点が主題となっていたような
スレッタの進む理由、ミオリネの進む理由。彼女らを囲む者達が持つ理由
クライマックスへ向け、それぞれがどのような理由で進んできたかが意味を持ち、これからの道標を教えているね

スレッタが語る、誰かに言われて進む状態から自分の意志で進む状態への転換
前回のベルメリアに表されるように、他人の指示で動くのはとても楽。間違っても自分の責任にならないから
でも大切な人の為に進もうと思うなら、自分の言葉や意思で進む理由を見つけなければならない

殻に籠もるミオリネは責任に押し潰されている。スレッタもこれからの進み方如何ではミオリネのように籠もる事になるのかもしれない
でもスレッタは既に自分の行動による間違いを自覚している。それでも進もうとしている。それは沢山の間違いの中に間違いでないものを見定められたからだろうね

ミオリネはスレッタが自分を信じ支えてくれるときっと再認識出来たから殻を破れたのだろうね
だからガンダムから逃げず自分の罪を自覚した上で立っていられる
でもミオリネは無力だから、使える力はスレッタだけ。が、彼女をガンダムに乗せれば……

命を削って、恐怖や後悔を押し殺して。そうして進んだ先に有るのはクワイエット・ゼロという恨みの原点。これに恨みを知らないスレッタはどう向き合うのか?
あと、スレッタとミオリネの勇ましい覚悟完了済みの瞳の強さがどうにも危うく見えるのが気に掛かる……



とても良い

契約によって好き合うようになった二人が目指した契約解除。二人は契約の枷を邪魔と思うから目指したそれはもしかしたら二人を結びつける『縁』だったのかも知れず
直前になってそれを知って、それでも解除へ突き進んだ二人の心情を想像すると色々と思う所のある回となっていたな…

嬉しいや楽しいを求められず、むしろ他人に渡していた過去の一郎
それは自分のものを自分のものだと主張するのが苦手なせいか
契約解除はしおりの罪悪感を減らす為という点を考えれば一郎の流儀に沿ったものと言える。けど、恋が消える可能性を知っても、『本物』を願ったのは彼らしからぬ要求だったのかもしれない

しおりに付き纏うのは姫としての立場
京吾が慕うのもそれ絡み。見えないもので繋がる相手はしおりを姫だからと好きになる
なら、姫であるしおりにとって解除の儀式への恐怖は凄まじい筈で
それでも儀式に臨んだのは彼を解き放ちたいという想いと『本物』の恋を願う故か

二人共恐れは有るのに口に出せず
その不安定な不器用さは想いが本物である仮証明。これが恋であるという確信はある
二人を繋げる棘が抜けた瞬間の喪失感。その後に残っていた『本物』
何の蟠りもなく思いの丈を全身全霊で伝え合う恋人達の様子にこちらまで感動してしまうよ



良い

エリアスとチセはその育ち故に多少閉鎖的な部分が見られるように思う
その二人が他人の為という名目に惑いながら行動する流れは成長や変化を感じさせる。例えばシメオンが友人になるかもなんて予感により行動するエリアスにチセがわたわたしてしまったように
あれは正しく親目線の感動だったね(笑)

自身の閉鎖性を越えて他人に近づくのは誰にとっても難しいもの。フィロメラは匂い袋の交換なんて簡単なお願いをとても難しい事のようにチセに頼む。それだけ彼女にとって他者に近づくのは心の努力が必要な話
それをチセが何でも無い事のように受諾し、更にはもっと進展した関係と成れる約束を交わす流れは良いね。二人の今後が気になってくる

気になると言えば、ルーシーとゾーイか
ゾーイが言い掛けた蛇を触らせる意味、そりゃもうそういう意味なのだろうけどルーシーには通じず
むしろルーシーの方も蜘蛛の話をして胸の内を開いてるけど、それがどこまで通じたか…
春はまだ近くにないからこそ、少しずつでも近付いていくしか無い

他者との距離に最も悩むのがチセか
人助けを率先する表面だけ見ればチセは他者想い。けど、我欲によるものならその繋がり方は歪んでいる
これを友人ではなく依頼相手であるヘーゼルに指摘されるのはチセにとって丁度いい感じだったのかも
沢山人と関わって、そうしてチセは人との関わり方を学んでいくのだろうね



良い

サリフィとレオの恋路を理不尽に邪魔する障壁アヌビスの過去が描かれるEP
小舅のようにガミガミ言う彼はレオに目立って逆らう事こそしないものの、自分の理想の『王』をレオに押し付けている。それに沿う存在ではないからサリフィにキツく当たるわけだ
でも、過去から判るように彼が最もキツく対しているのは自分自身なのかもしれないけど

父の死に受けた衝撃と王族への偏見が歪めた彼の少年時代
その歪みは王族らしからぬレオの優しさを見定められなくしている。彼は自分が想像する相手の姿しか見ていない
変わり始めるのはレオがシリウスの領域に紛れ込んだ時から。父すらしなかった心配、それはレオがシリウスを見ている何よりの証明

更にレオは全てを懸けてシリウスを守った。それはシリウスの目を見開かせるものになるね
ただ、それがシリウスとレオから大切な友情を奪ってしまうものになるなんてね…
王の理想を叶える為に、王が見るべきものを見られるように。その為に自身の想いを制限する彼の内面を考えるとキツイなぁ……

それを思うとサリフィがレオと同じようにアヌビスに温もりを与える存在となったのは面白い類似
王が何を見ているかをサリフィが正しく理解していると知って、彼女が王の隣に居る資格を有していると判断したのかな
サリフィと対立しているかに思われたアヌビスが、同じようにレオを支える存在と判るEPでしたよ



良い

人気は上がりつつ有るのにデビューもライブも無い。そこに有る大人の事情
喫煙室に立ち込める煙は汚れちまった大人の象徴か。そこでは子供想いの意見もくすんでしまう
けど、そこに子供が実際に混じってきた際に大人は慌てて煙を消す。大人の事情は振り翳すけど、子供を大人にしたいわけではない

大人は子供を子供扱いしたいけど、子供の側は成長したいと考えている。そのズレは大人の側からすると如何ともし難いもの
ここで大人且つアイドルな楓達がアドバイスするのは良い展開。ぶつかった壁を壊さず、迂回する上手い遣り方。それは当人達が努力する形で叶えられている
また、Pとアイドルが一緒に考え行動する事で大人と子供の壁も薄くなる

出来あがったライブは手作り感満載で子供の魅力が沢山詰まったものに
そこにはアイドルとしての魅力も詰まっているから、ただの子供から脱却しているとも言えるのかな
そうして得られた成長は予想以上のものだったようで。興奮して夢や希望を口にする面々の中で一人だけ新たな成長を言葉に出来なかったありすはどうしたのだろう…



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