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良い

夜宵と関わり続けると決めても、悪霊とは関わりたくない。既に命の危険を体感した螢多朗にすれば何ら可怪しくない判断
そこで夜宵の方は螢多朗達をどう思っているの?という方面に話を展開するのは良い構成だね

心霊スポットに向かう夜宵は霊に対して強者でも無敵ではない。それでも彼女が悪霊の前に立つのはそれなりの理由があったわけだ
もう少し頑張れば大切な人を守れたかもしれない。その悔やみが夜宵を動かし、そして今は螢多朗達の為の行動へと繋がっているわけだ

夜宵が自分達を助ける為に無茶をしているなら、詠子を助けたい螢多朗だって無茶をする理由になる
オカルトへの向き合い方の他にも多くが異なる螢多朗と夜宵。そんな二人が共同戦線を張る展開の下地となるエピソードとなったね



良い


とても良い

第1話で生を取り戻し、第2話で笑えるようになり
そんなルディをサラは頼りになる男と思ったのだろうけど、彼の病巣はサラでは向き合えないものだったようで
自分を不幸と感じた彼の苦悩は生半可な人生では向き合えない。そこでゾルダートが出てくるなんてね

ルディとサラ、色っぽい急接近は何故か初々しい。ロキシーの名に不機嫌になったり、揃いの短剣を嬉しそうにしたり
そんな娘を前にすればそりゃ男はやる気になる。が、ルディは挙動不審で引き気味
それを見抜けないサラだから、ルディの病を前に正しく理解できずむしろ苦しむ彼を置いてけぼりにしてしまう

ゾルダートは少年の相談相手としては最良の相手ではない。でもルディが答えの出せない分野に造詣が深い
また、エリーゼは任された仕事が失敗した形なのに、親身に的確にルディの病を見ている
最適ではないけど今のルディに相応しい接し方を二人はしてくれた

ゾルダートが指導する「心の準備」不足を証明する如く不用意な発言で完全に決裂したサラとの仲
再び折れかけたルディの心の新たな進み方を示すのがゾルダートになるなんてね。初対面時には想像もしていなかったよ
病んでも折れてもルディは家族の為に進まなければならない。今度こそ正しい次へ迎えると良いのだけど



良い

冬場の炬燵は人を囚え離さない。多くの人が集まり、時には迷宮になるし、他所んちの家族が混じってたりする
今回は炬燵を中心に据えて、そこに籠もる人々の会話劇を面白おかしく描いていたね
どう見ても気の抜けたEPだけど、欠片を集めたシリーズだからこそ活きるEPでもあるね

炬燵に入っていても普段と似た調子で甘酸っぱい雰囲気を展開する堀と宮村の会話は良いね
蜜柑を食べて、食べさせて
過度に甘々ではない。けど、確かな関係性を持つ二人の遣り取りだからこそ炬燵と似通った温かさを醸し出しているのだろうね



とても良い

総士と竜宮島の認識ギャップが辛い…
竜宮島としては攫われた総士が帰ってきた
総士としては島を壊され見知らぬ島へと攫われた
何が答えかは明白。でも総士はそんな答えを知らない。かといって答えの押しつけは間違い
確かにこれは間違いなく試練だ…

総士に近い年代と大人達の対応が違うのは面白いね
帰ってきた総士が以前とまるで異なるのは事実。けど同一人物なら知らぬ全てを教える必要がある。まるで子育てそのもの
総士への対応は家族・親代わりとして何が出来るかという点が問題となるわけだ

総士とて悩んでいるのだろうね
信じる平和が壊された怒りは本物だろうけど、一騎達が示す別の平和を見定めようともしている
総士がこれからしようとしているのは復讐者の破壊か駄々っ子の振る舞いか
それがどちらになるかは彼と向き合う者達に懸かっているのだろうね



とても良い

須藤が明言した通り産業AIに心は無い。でも、ケンジやシズカはAIに心があるかのように苦悩する
AIに心が有ると定義するのが可怪しな行為というわけではなく、そもそも人は対面する相手の心を読もうとするもの。それが本当の人間ではなくAIだったというだけの話なのだろうね

シズカは好きと言える相手が居ながらジョーとの関係の清算に悩む
ジョーは都合が良すぎる程に尽くしてくれるロボット。その奉仕を無機質に受け取れば良かったのに、人には心があるから相手に返さねばと考えてしまう。その返す内容は心
自分が相手に心を投影するから、AIに心が有ると感じてしまう

ケンジも根本は同じ。寂しさを紛らわせる、心を預けられるポッポを唯一無二の相手と信じた
だから自分が知らない「ユキちゃん」を求め始めるのを「壊れた」と感じてしまう
そこで奇妙な運びとなるのは「ユキちゃん」がデータの残り滓ながら過去の記憶かのようだった点かな

過去データを口にし、ケンジの傍で壊れたポッポの姿を人の心は「心がある」と捉えてしまう。遂にはケンジの母もポッポの奉仕に涙してしまう
結論としては、やはりAIに心は無いのだろうね。でもロボットやAIが人に寄り添う存在であり続ける限り、人は彼らに心を見出し続けてしまうのかもしれないと思えたEPだったよ



良い

休暇中のティア達だから行われる活動もスパイの本分からズレている
アネットの母親に配慮して二人の時間を設ける。スパイという身分を思えば邪魔な行為、休暇中だから火遊びとして許される。でもスパイ活動なんて日常のすぐ裏に潜んでいるわけで…

アネットはあらゆるモノからズレている。ティア達の指導に従わず、母の想いにも応えない。この姿勢は記憶を無くしたからとも、スパイ活動中では無いからとも取れる
猶予の中だけじゃ他者との繋がりなんて生まれない。それでも僅かな繋がりを見出すなら肩入れしてしまうのがティアという人間か…

モニカが付き合ったのもこれが休暇中だから。休暇が終わりスパイとしての本分を思い出すなら、火遊びも終わり
アネットをスパイではなく娘として扱うティア、マティルダを母ではなくスパイとして扱うモニカ
反発する二人のズレがは渦中のアネットとマティルダをどのような未来へ導くのだろうね



普通

ローレンとセシリアの二人だけで完結してそうなほのぼの甘々空間。闖入者のアベルはお邪魔虫かと思いきや、むしろ彼の存在が二人の空間をより確固たるものにしているのは面白い
過去のローレンを守り、今のセシリアに助言するアベルが居るから、今の穏やかさは存在しているのだろうね

他方で、ローレンの悪友ポジなアベルはローレンの意外な姿を見せるきっかけに。普段丁寧な物腰の人が「俺」とか良いギャップ
また、ローレンも普段は二人だけの空間に他の人間が居ることで改めてセシリアの内と外を意識する
アベルの登場は協会の内でプライベートな遣り取りをする二人に外を意識させるものになったね



とても良い

主としてラントの無実を証明する運びとなったサリフィの行動理由は彼が「知らない」と言ったから
これを八方美人的な人の善さと受け取れもするけど、テイリンのように上に立つ者の責務として彼を信じた面もあるのかな。だから最終的にラントは彼女を仕えるべき主と定められたのだろうね

生まれ故に他者から信頼を得られなかったラントが志したのは偉くなること。地位が上がれば信頼と関係なく言動は影響を持つ
でもそれは責務を持たない偉さだからラントの欲する信頼は得られない。
逆に、志願者が彼の他に居なかった親衛隊長なんて空虚な偉さを信じる者が現れた。それはラントの認識をぶん殴るには充分すぎる出逢い

サリフィが示した素質は面白いね。前回に有るようにサリフィは人間である為に邪険にされた。でも人間である為に魔族が見つけられない真犯人を見つけた
それは他者から生まれ故に信頼を得られない者が示した、それでも生まれ故に出来る最上の行為
この点もラントの認識を改めさせ、同時にサリフィを信じる気持ちへと繋がったのかな

上に立つ者として振る舞ったサリフィ相手だからこそ、ラントも目上の者への振る舞いを示す
その後のラントは明確にサリフィの騎士として振る待っているね。レオ相手にすらぞんざいな態度。だからレオも上に立つ者としてラントを妃専属の騎士に任命する
ラントの改心は様々な上に立つ者の心意気を描く事に繋がったね



良くない


普通


とても良い

ゼニス探しをする決意や心構えは取り戻せても捜索は進展したわけじゃない。ならルディの心もきっと進まないまま
御神体に祈り続け曖昧な笑顔に終止するくらいに危うい精神状態。だから今の彼には生きる指針として縋る相手が必要になる

印象的だったのはルディとティモシーの表情の差か
ティモシーの笑顔はゾルダートを苛つかせ殴る原因となるが和解の要因にもなる。前回ラストにも有るように人との調和を重視しているのかな
そうした笑顔が描かれるからこそ、ルディの危うい表情も際立ってくる
今のルディは人との調和を得られない

非効率的な功名経由の情報収集はルディがあのパーティと組み続ける言い訳かのよう。ルディを見捨てず戦う時点で彼らの人の良さは判るし
だからルディも同様に捨て身の人助けをしたのだろうね。彼らからの信を得るため、彼らの暖かさを守るためサラを助ける為に無茶をした

ルディが探すのは果たしてサラかもっと別の何かか
答えはサラ達が与えてくれたね。ルディの身勝手な行動は無駄ではなかった。感謝を得られたし、ティモシーはボロボロ泣いていた
まだルディの笑顔はぎこちない。それでも危うさは少し消えたように思えたよ



良い

螢多朗にとって社会復帰証明と言える教え子の夜宵、社会に居続ける為に霊障を抑えてくれる祖母
だというのにその両者が螢多朗を新たな危難へ陥るきっかけになるのはどうなんだろうね(笑)
特に夜宵は霊よりヤバいとビンビンに感じられるよ

夜宵と付き合い続ければ更にオカルトによって螢多朗の身が危険に晒されていくのは必定。けど、夜宵によって命を救われた面があるのも事実
そこで螢多朗が自分の側の理由ではなく、人間関係として教え子と向き合っていきたいと言ったのは良かったね
彼の人柄を表していたよ



普通


良い

今回のEPは体育祭のみだったからか話が纏まっていたね
東西に分かれ戦う体育祭、普段は友達でも今日は敵。でも、やっぱり友達だから完全に敵には成らず馴れ合いが生じたりする
飛び散る汗の青春よりも日常の延長みたいな宮村達の和気藹々にほんわかしてしまうね

体育祭とは距離を置いていた宮村。彼の日常が変わったのは堀が導入。けど彼女だけでなく石川や仙石等の存在により宮村も普通に体育祭を楽しめていたね
向こう側に居たはずの世界や存在がいつの間にか近くに。それは東西という組分けが有っても関係なく友達として接してしまうのと同じ

その傾向は体育祭が終われば尚の事
東西に分かれた堀と宮村。けど、最後には彼氏彼女として会話していたし、見れなかった筈のチア姿も見れた
体育祭の得点よりも、可愛いという言葉や今回の記憶はとても尊いものに成ったのだとそう感じられるラストだったよ



普通

原作既読
本作の売りと言えば、スプラッタホラーバトルや詠子のダークな一面が挙げられるのだろうけど、全体的にコメディチックな印象を受ける初回だね
霊障により人生が様変わりした螢多朗、そんな彼の人生は霊が見える少女の出現に拠って再び変わり始めるわけだ

原作既読組だから夜宵の強さは承知していても、小学生離れした度胸と戦闘力を持つ彼女の活躍には目を見張るものがあるね
小学生ながらにして両親を失う悲劇を味わい、母が霊に攫われる光景を目にしながら、霊に接し続ける。それは怖い物見たさを越えタガが外れているのだと感じさせる
ならそんな少女と行動を共に出来るのはタガが外れた者だけ

霊障により恐怖と後悔を味わった筈なのに新たな恐怖に歓喜した螢多朗、そんな彼に魅せられ暗い笑みを浮かべる詠子
どちらも普通の人間から掛け離れていて、下手をすれば二人だってオカルトじみた存在
オカルトから恐れられる夜宵の強烈さと合わせ、血飛沫撒き散らす怪異に負けない三人の異常さが楽しみに思える初回だったよ



良い

今度は人工的なヒューマノイドの成長性が主題ですか
ヒューマノイドに加齢や成長が有ると可怪しく見える。でも可怪しいからって不変を当然とか限界が有るとか考えると余計に変われない
ジュンが行き当たった壁は果たしてヒューマノイドの特性かただのスランプか。欲する答えは学術的なものではないから尚更難しい

不調の時は励ましの言葉も未だ見ぬ可能性も鬱陶しく映るもの。ジュンの場合は自身がヒューマノイドだという諦めの理由が目の前に転がっていた点も不幸の一つか
傍目には良い競争相手に見えるジュンとマサ、「負けたら悔しい」を「負けるのは可怪しい」なんて考え始めてしまえば余計行き詰まる

マサの応援が事態打開の鍵になるのは良い展開
マサも以前はネガティブだった。でも競えるジュンが居たから好調に成れたし、彼の努力も無心で応援できる
ならジュンだって競えるマサの存在が有ればヒューマノイドだスランプだ関係なく走れるという事なのだろうね

結局、ジュンが行き当たったのはヒューマノイドの限界だったわけではないのかな?それを知っていたらしい須藤の感想は案外ヒューマノイドだけでなく生き物の本質を突いているのかも
そう考えるとカオルの誘いに須藤が乗らないのは、ヒューマノイドやAIによる矛盾に悩む世界の成長を期待しているとも取れるけど…



とても良い

まるで初代ファフナー第一話の逆構図を見ているかのようだ……
あの頃は大人達が作った偽りの平和の中で、確かな平和を子供達は満喫していた。それを外からやってきた者が破壊した
今回はそれと似ているね…。それだけに精神ダメージが大きい…

閉ざされた平和を享受しつつ外を夢想する総士の感覚は悪ではないし、視聴者的には偽りと判る総士の家族はそれでも温かさを感じられる。
平和な家族が有るから総士は外を夢見られる
でも閉鎖的な偽りに『外』を引き込むなんて破滅でしかない

一騎にすれば真の平和を手にする為に偽りの平和を壊す必要がある
大局的に必然の犠牲。でもそれは閉ざされた島に生きた少年には無関係な視点で
冷徹に敵を滅する一騎の姿。それは偽りの平和に居た総士には敵にしか見えないというのは哀しい…



良い

協力出来ない時は有っても傍に居たレオが不在の公務。代わりに侍るのは無法者の匂いがするラント
彼はサリフィを支える者じゃない。むしろ周囲から信頼を得られない彼こそ、サリフィに支えられる者
この組み合わせは隙が有る為に却って信頼が更に得られなっていたような

人間のサリフィとハイエナ族のラント。人柄ではなく種族に拠って信頼を得られない
けどサリフィは周囲と異なる目線をラントに向けるね。ハイエナ族の罪は知っており、ラントの無法も見た。だからといって、それでラントを知ったつもりにならない
それは偽善めいた姿勢だからラントからも信頼を得られない

でも、ラントだってサリフィを知らない
彼女がハイエナ族を知った上でラントを侮辱した兵士に力でなく言葉で立ち向かった。また、ラントの本質を優しく指摘し信じると言った
それらは何よりも彼女がどういう者かラントに教えるもの
すぐには信頼できない。でも信頼できないと悩むなら変わり始めた証で
そこで生じた異変。今回の難事を信頼されない二人はどう収めるのかな



普通

グレーテ組は実力不足な面はありつつ纏まりが有った点を思うと、ティア組は対称的な程にチームワークがボロボロ
クラウスは仲間とのズレこそ鍵だと言うけれど、現時点ではズレが役に立つとは思えない程にティア組はズレまくっているね

ティアはエルナ達を纏め上げようとするけど、リーダーシップが今一つな彼女では仲間を惹き付ける事すら難しい
本来なら自発的な協力を引き出すべきが、相手の望みに漬け込む遣り方。チーム結成方法としては致命的にズレている

モニカもクラウス攻略法が見つかったなら仲間に明かしたって良いだろうに単独行動。エルナもアネットも協調性が薄い。今の彼女らはチームとは言えない
休暇の筈が失踪というズレを起こしたティア組、今回のEPにてズレがどのように彼女らをチームへと至らせるのかを楽しみたいね

何があろうと冷静なのに、珍しく感情を制御できず悲しそうな声をしていたクラウスは哀れ面白い(笑)



普通

原作既読
タイトルや舞台からは予想できない程にゆる~い雰囲気の本作
セシリアの好意は第1話時点から明確だけど向けられたローレンは気付かない。けどそれがもどかしさとならず、微笑ましさとして表現されているね

ローレンの前ではポンコツなセシリア、裏を返せば彼には最大限の信頼と愛情を向けているという事
でもポンコツ状態だとローレンはセシリアの世話を焼くから、世話されるセシリアはローレンの為になる行動が何も出来なくなるというね…(笑)

その構図が崩れるとしたらそれはもうローレンが無防備になった瞬間だけ
また、彼の目が届かない所でセシリアは意外とローレンを守っている
頼りないように見える聖女が実は聖女としてローレンを護り、そして居眠りする彼を抱き締める彼女の姿にはまた違った聖女らしさを感じられたよ



普通


普通


とても良い

シルフィは拠り所を手に入れたけど、ルディは失意のまま旅に出ていたのか…
故郷も頼れる仲間も失った彼は拠り所が無い、此処に居ない。だから人の親切を受け取れず、差し伸べられた手も取れない
彼を落ち着かせてくれるのは此処に居ない者の痕跡

温もりを得られず暗がりに閉じ籠もる彼は危うい
その意味ではスザンヌ達が手を差し伸べてくれたのは幸運。けれど、失ったものばかり求める彼はそれらを温もりと感じられない
だからルディが「此処に居る」感覚を取り戻すのは生の実感を得られる瞬間になるわけか

命を失うかもしれない瞬間でも「此処に皆で残る」と気勢を上げるパーティーの心意気はルディがこのやり直し人生で得たもの、得ようとしているものを思い出せる
生きる理由を取り戻せたらならルディは「此処に居る」

火球の大きさは彼がやり直し人生で手にした生の強さを示しているかのよう
彼が此処に戻れたなら此処に居る者達とも手を結べるし共に笑える。彼のやり直しがリスタートしたのだと判る数々の描写には胸が温かくなるね

それはそれとして、エリスの髪の毛を捨てるならあの御神体もいい加減捨てて良かったんじゃないなぁ(笑)



普通


良い

体育祭という多くの学生が楽しむイベントなのに宮村と仙石はまたしても(笑)
それでも人間関係が前と違うなら、楽しむ余地も違う
堀等の存在によって体育祭へ向けた気持ちが変わるのは彼らに訪れた変化を感じさせるね

陣営は東西に分かれ、恋心が齎す不安定さも有る。
石川の前だから頑張りたい桜、察しながら応援する由紀
思惑はさておき、これが学生のイベントであるのは確か
内面の微妙な感覚よりも、楽しみが勝ってしまうのは体育祭というイベントならではの現象か

恋人を他の誰かに渡したくない感覚は多くの人が持つ。でもそれが一方的かもしれないとか納得し難いからこそ、予想外のタイミングで予想外の感情を見せた宮村は狡いね
唐突なヤキモチは宮村が彼女を結構独占したがっている証拠。そりゃニヤニヤしてしまうというものですよ!



良い

人間をコピー出来るとしたら、コピーと元の人格は何処まで同じと言えるのか?幾らか記憶を忘れたら、その瞬間に別人になるというのか?
自分一人だけの問題なら、矜持としてコピーの否定で済む話も家族が絡めば別の話になる
温もりは失われたのか取り戻せたのか?重い問い掛けをする作品だね…

母親の拒絶やフォーマット後の家族のリアクションを見る限り、「別人ではないけど同一でもない」といった受け止め方なのかな?
その意味で「あの母」は失われたと言えるけど、ならそのまま抜け殻として死ねば良かったのかと言えばそんな事もなく
取り戻せた筈なのに取り戻しきれなかった。それが喪失を意識させるわけだ

なら、更に発想を発展させて、フォーマット直前までバックアップ出来ていれば良かったのかと言えば、それも違うんだろうなぁ…
技術の進歩によって人間は人間の枠を超越した筈なのに、人間の定義が苦しめる。
人間とは何かを様々な方法によって問い掛ける作品として楽しめそうだ



良い

状況は判らない事だらけであっても、本作独特の死生観、そして犠牲と平和の価値観が既に強烈な第一話
視聴は初めてでも幾らか噂は聞こえてきた本作。このテレビ放送を通して、この新たな物語を楽しめることを感謝してしまうよ



良い

我儘で無礼なテトラの振る舞いをサリフィが重く捉えない為にコメディで済む一連の描写。でも、これを親の愛情を欲する子供の疑似試し行動と捉えると別の一面が見えてくるね
愛が判らないから、相手が己を愛しているかを試してしまう。応える為には相手の試しに向き合い続けなければならない

テトラが愛を求める相手はサリフィではなく母のカルラ
でも広い視野で見ればカルラだって愛を求めている。世継ぎを産み国から必要とされる愛
でもテトラもカルラも国の象徴である前に家族を構成する一人。だからカルラはテトラの嘆きにやっと自分が欲しそして向けるべき愛に気付けたわけだ

愛を欲するという点でもレオも同様
父から愛された記憶がなく、想像した愛も存在しなかった。だから彼が自分を愛する余地なんて有る筈もなく
その意味では自分を想ってくれるサリフィという存在はレオにとってどれだけの救いであり、同時に愛の象徴となったのだろうね

赤子への祝福という子作りを意識せざるを得ない訪問はサリフィとレオに愛の先を想像させるものになるから、尚更に自分の愛の原点を想起させる
それでもレオはサリフィを愛したんだね…。むしろサリフィへの愛によって愛を欲する心を制御できるようになったとも言える
愛の将来へ向け確かに歩み始めた二人の姿はこれまでより一段と進んだものであると感じられるよ



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