美味しい料理なのにあまり売れない。職人気質だったり恥ずかしがり屋だったり、真っ当に料理だけに向き合うのは良いけど、ハナが言うようにまずは注文して貰える事が大事
珠子は赤猫において、手が届かなかった要素に対して良い補助をし続けているね。彼女が赤猫に加わった事でより増した人情味を感じてばかりですよ
赤猫の魅力が描かれたのはシェフの質問に答えるシーンにも
唯でさえ繁忙時間で余裕は限られる。けれど美味しいと思ってくれるお客の質問には応える。それは自分がスープを飲めなくてもお客の要望に応えようとする姿勢に基づくもの
猫だから出来ない事がある。でも、猫でも出来る事がある。それが示されたEPだったな
猫の味覚だけでなく、現実的な猫アレルギー問題
赤猫の良さに関わってくれる人だけど、アレルギーのせいで美味しさで以って返してやれない
文蔵達だけでは届けられないラーメンの美味しさを珠子が仲介するシーンには心が温かくなってしまったな
ただ、ラーメンの器って結構重くない?よく片手で持てたな……
真綾の来訪やら洗濯の問題から生じた会話が自分の想像とかなり違っていたと言うか、悠太と沙季の会話はひたすらに低空飛行を続けるなぁ
それもこれも全ては相手へ過度に踏み込まない、期待しない、勝手なイメージを抱かないという点を徹底しているからなのだろうけど
でも、同居していれば影響し合わないとか有り得ない。それがモロに出るEPだったかな
低空飛行でも悠太と沙季は会話を繰り返す。それは踏み込まないままに踏み込んで良い領域を見極めるため
その中で悠太は沙季が述懐するように、沙季よりも沙季を理解する人間として隣りに居てくれるね
でも、彼は完璧じゃない。沙季からするとしょうもない部分で弱みを見せる。だから安心してしまう
知らず知らずに頼る土台となる
その極みが出たのがあのシーンか
誰にでも聞ける訳では無い質問。それに悠太はどう返すか?
でも、実際に返されたのは憤り。沙季の軽はずみを責める真剣さ。真なる他人だったら見せない親身さ
あのシーンは沙季が思う以上に悠太は彼女を家族として扱っている、扱おうとしているのだと判る
あの瞬間は他人だった二人が他人のままに誰も望まない関係に成りかけた瞬間。なら、それを乗り越えられた悠太と沙季は少しだけ他人より家族に近づけたのかも知れなくて
兄と妹に成れると思った。なのに、沙季に芽生えてしまったとある感情。二人の関係が実ではなく義でしかない点が今後更なる揺動を齎してしまいそうな…
まことの母親を単純悪の加害者とせず、彼の在り方に苦しむ人との面が強調された事でまことが『好き』を諦める展開に納得感しか無いのが苦しかった……
咲との関わりで異性装が認められた。母との関わりで異性装は妨げられた
自分の『好き』なのに自分の好きに出来ない。まことの苦悩がありありと伝わってくる内容でしたよ…
女装をしていた時は白い目で見られてばかりだったのに、男装した途端に見る目が変わる世間は何か嫌だな…
それでも本人が納得しているならば、という点に真っ向から反論する咲が気持ちいい
本来は喜ばしい「付き合って」も嘘の満足心から出ているなら喜ばない。世間が喜ぶまことの在り様を彼女だけが認めない
前回は楽しみにしていたパーティに女装ではなく男装で参加するなら、それは自分の楽しみ全てを否定するようなもの。その否定に『わたし』の空間が含まれてしまうのは非常に辛い…
あのパーティシーンは良くも悪くも性別を分類するもの。男性なら女性なら求められる服装がある
でも、可愛い格好をこそまことは望んでいた筈で
一点だけ混じった男らしくないハンカチがまことの本心を引き出すシーンは本当に良かったし、咲が捨てられた靴を見つける流れも本当に良かった…
あの格好は世間からすると変かもしれない。でもとても『まことらしい』
取り返された『好き』が二人を優しく彩るラストは最高のワンシーンでしたよ……
仕切り直された物語の始まり。1クール目で敵として現れた千夜は記憶喪失により主人公へと成り代わった。新たな千夜が生まれたEPと言える
彼は完全な0から1になったのか?1000が一旦0になって1に戻ったのか?その曖昧さは彼がこれから向き合っていくであろう己という存在のの難しさを表しているように思えたよ
記憶が無い彼は異様。けれど子供と遊ぶ姿は普通の子供
それが変わるのは子供ならビビるしかない場面に遭遇してから。月子ですら覚悟しても力を振るえなかった。なのに千夜は覚悟も無しに力を振るった。それは彼が普通でない証
迫害に繋がりかねない異様に対して闇と暮らす村は寛大だったね。彼が普通でなくてもあの村でやり直せると思わせてくれる
でも、1クール目で示唆されたように千夜は異様を凌駕する混沌。ただの村に収まるわけがない
守る筈の力はむしろ壊すだけの力に。その在り方は0から1になったばかりの彼にどれだけの絶望を齎したか…
反面、それでも親しみを見せる子供達の姿に泣きそうになるよ…
千夜はこのEPで始まり直したけど、真介など他の者達は地続きの物語の中にいる
その意味では前期ラストで悲しい別れをした者達がどうなったか気になってしまうし、逆に悲しさを別れで終わらせなかった月子が罪に苛まされる千夜の傍に居る事で二人がどのような人生を歩んでいくのか気になるリスタートでしたよ
澪は一体何を考えているのか。それは陽をどこまでも翻弄し悩ませる最大の問題
合コンに行く際に最大限のおめかしをさせ送り出した様は友達として応援しているかに思える。でもその合間にちらりと出す顔は、まるで陽に勘違いを誘発させたいかのよう
それはきっと澪自身が感情の答えを持っていない為に生じる難しい状況
澪に翻弄される陽は心が定まらない為に他者を翻弄する側にもなっているね
紗羅は容姿を繕って来た陽の本性が見えない。誓いの盃を受け入れるかと思えば拒む姿勢。合コンに参加しておきながらとんでもなくピュア
なのに、一番油断していたタイミングでの接触。陽の翻弄は彼女を魅了するに充分だったようで
そのように誰が誰を翻弄しているか判らない状況。陽を翻弄した澪は最終的に陽に翻弄されてしまう構図に至るなんてね
口紅から察する悪い遊び、沸き起こる我慢ならない感情。でも、そもそも陽だって澪に翻弄されあの場に帰ってきた
そうして爆発してしまった2人の感情、あれは何を誓う口付けになるのか?この恋物語はここからどう展開するのかな?
ミラの過剰に過ぎるリアクションや百夜への入れ込み具合は彼女への愛の深さ、というよりミラは完全に参っているのだと伝えてくる
二人は敵ながら戦いを必要としない。何故なら既にミラは百夜に負けている。だからミラは勝者である百夜を丁愛を以って饗すわけだ
ミラの態度は慈しみと優しさに満ちているから、少しずつ白夜も彼と距離が近づいていく
最初は一緒にお茶会をしているだけ。でも、それを何度も繰り返し、助けたり助けられたりすれば、会う時間への楽しみも増えていく
二人なら敵ではない関係へと至る時も近そう…という段で邪悪に過ぎる御使いが何やら不穏…
唯でさえカオス度の強いのこが居たのに、別ベクトルでカオス度の強い娘が登場したね
姉への愛が溢れ過ぎて他人に危害を加えかねない餡子、その有り様は完全に危険人物。そんな餡子の前にのこが並び立つ事実が別の意味で状況の危険性を認識させてくれる
ヤバイ奴の見本市じゃん…
部室の荒れ具合は餡子が容易に一線を越える人物だと示している
でも、対するのことて人やシカの一線を越えちゃっているわけで。2人は別ベクトルながら、ヤバい奴という点で共通している。だからどちらが優れているとか競おうとしても無駄なわけで
最終的にどちらも虎子を深く理解していると共感し落ち着くのは何とも言えない(笑)
というか、一方的にプライベートを暴露された虎子が不憫(笑)
今回もカオス極まりない表現が幾つも見られたけど、中でもカオスだったのはパトラッシュパロのようなシーンかな
人間似ではない天使なんてフィクション世界には幾らでも登場するけど、シカ姿の天使なんて初めて見たよ!おまけにシカの神様とかぶっ飛んでいる(笑)
常識が迷子な光景に大笑してしまったよ!
鎌倉武士の無法っぷりなんてよく聞く話では有るけれど、それを過度に体現した五大院の鬼畜所業が冒頭からインパクト凄い……
伯父ですら容易に裏切る薄情で残酷な世の中に幼い時行が立ち向かうのは難しい。それだけにぺかーと光って場を笑わせる頼重の存在が有り難い意味で貴重(笑)
高氏や伯父の裏切りは信じる者が居ないと時行に思わせるに充分過ぎる話。そもそも怪しい頼重も信じられるか…
それでも彼が生きる事で仇討ちの手始めとするなら、彼は信じられる者を見つけなければならない。そう考えると、時行にとって年が近い家来筋の狐次郎と亜也子はまだ信頼し易い相手か
見方を変えれば、誰を信じて良いかは判らなくても、信じるべきでない敵は見定められる
兄の仇討ちとして、そして天下への一歩目として五大院は丁度良い怨敵。また、五大院との戦いは狐次郎と亜也子にとっても新たな主を見定める良い機会
今回の鬼ごっこは未来への出目を占う好機
五大院との戦いは時行達の戦いを暗喩しているかのよう
五大院の強さは高氏軍の強さを、抗する時行の回避は時行方の逃げ方を。だから次第に五大院が感じた「命を狙われ続けたら?」という懸念はいずれ高氏が感じるかも知れない恐怖
この仇討ちは予行演習且つ時行が信じるべきは何かを示す機会となったかのよう
ラスト、落ちる首は五大院のものとなり、鞠が正しく落ちてきた光景。過去のものながら、平和な夢のような空間
そんな場所・時間で、時行は果たして英雄になれるかという問答に、「頑張れ!」と背を押してくれた兄・邦時の言葉には少し涙してしまったよ……
時行の厳しい旅路への贈り言葉となったね…
早くも珠子が赤猫に入った利点が出た形に
そこには珠子という人柄によるものだけでなく人間である為の良さも見え、そこから人と猫の向き不向き、適性やらが見れたような
珠子が店内に現れたら猫でないから注目を集める。それが幾つかの意味で作用した回となったかな
珠子が人間である以上、店内に居たらどんな格好をしても目立ってしまう。でも、それは彼女が何をするか判らないからという面もある
恥ずかしさを軽減する為に皿洗いに集中、それは珠子をあの店に馴染ませる時間となったような
その上でハナが望んだブラッシングまで出来たら彼女が店員と認められるのも納得
迷惑な人間にどう対処するか、人情派な猫達では無理に追い出す事は難しい。そこでブラックな職場を知る珠子が黒子姿で形式的対応を採ったのは良かったな。打てど響かない珠子に迷惑人が取れる手段はない
でも、人情的解決策へ落ち着くのは更に良かった。強面だけど世話になってる弁護士。最後はラーメン食べて一件落着、ひとの温かみを感じてしまうね
相手にどこまで踏み込んで良いのか?沙季の意外な悪評を知ってしまった悠太は難しい舵取りを担う形に
期待しないされない関係を維持するなら踏み込まないのが当然。家族であれば気にするのも当然
でも、そんなの当事者にとっては曖昧な境界だから油断するとすぐ崩れる。それが早くも始まった印象
悠太には学校で沙季に話しかける気なんて本当は無かったろうに悪評を聞いた途端に話しかけたのは彼女との交流の糸口を掴む為かな?
でも、沙季は人との繋がりを極力抑えて自立すら目指している。そんな子と関わるのは難しい
その意味で、情報の対価としての味噌汁は意外と二人の関係を変えるものになりそうな。それによって二人に繋がりが生まれた
沙季の側も対価以上の食事を用意してみせ、目玉焼き等に掛ける物についても配慮を示した
その姿勢は彼女が思っている以上に彼女を変えるものではないかと思えるよ。それでも自覚的に誰かに頼るなんて彼女には難しい
けれど、その頑なさは栞の発言から考えるに頼るマインドが足りないからかもしれなくて
事故に遭いそうだった沙季を悠太が助けた件は二人にとってかなり踏み込んだものと成ったね。あれは悠太が言うようにスルーできない事象
あの時助けたのは目の前に居たからか、家族だからか?そして傘を渡しただけで去ったのは目の前に居たからか、家族だからか?
曖昧になる境界を前にして、家で過ごす二人を真綾が目撃する時間は二人のマインドにどう影響するのだろうね?
まことが対面する環境はあまりに厳しいものだね
本人は純粋に可愛いものが好きという話なのに、彼の母親を始めとして異性装をする彼に理解の目を向けない。親友の竜二ですら発言にちょっとアレな部分があるし
でも、そのような環境だからこそ、願い通りに彼が可愛い格好をする瞬間が輝いて見えるよ
また、彼に恋する咲も良いキャラしてるね
まことに勢いよく関わり続けるけど、必要以上にアタックしないし、竜二の力を借りず独力で行動している
何よりも環境から卑屈に成るまことを全肯定する咲が居るからこそ、まこともドレスへの挑戦が出来たのだろうしね
彼女との出会いがまことに与えた影響は良いものばかり
そう思っていただけに、咲から貰ったハンカチ一枚であれだけ雰囲気が急変するなんて……
まことの母親こそ、まことが異性装を純粋に楽しめない原因と現状は映っているだけに、ハンカチ一枚でも生じるだろう修羅場が恐ろしくて堪らない
ほんと、あの母親は誰か何とかして……
人は繋がりの中でしか生きられない。なのに繋がりが生きるのを難しくする
澪が陥る境遇はそのようなものかな。下手に街に出れば誰もが彼女を指さす。でも彼女は一人で生きていけないから陽に絡む。その陽には既に想い人がいるが叶いそうにもない
繋がりによるジレンマ。ようやく作品の方向性が見えてきた気がするよ
陽と澪の関係は早くも厄介なものに。彼女と一緒に居る事で生じる噂が広まるほど、真珠との交際は遠のく
その未来で待つのは友達の関係。でも、飲み会時の雰囲気を見るに友達的な間柄が3人には合っているようにも思えるが…
陽が澪を追って真珠が取り残されたように、繋がりを求める想いがそこにある限り上手くいく訳がない
それにしても真珠は何を考えているのだろうね?
陽に対して何も思っていない訳じゃなさそうだけど、絶妙に陽を避けている点は気になるね。何よりも家の件が彼女の心に暗い影響を齎しているだろう点も
彼女は陽にどのような繋がりを求めていなくて、逆にどのような繋がりを欲しているのだろうと疑問に感じてしまう
現状以上を望めなかった筈の作品が時を経てアニメを通し蘇るなんて不思議で興味深い話もあるものですよ
それはきっと関係者の作品愛が強かったから成し遂げられた奇跡で
同様に、ミラによる白夜への強すぎる愛がどんな面白おかしい奇跡を作り出してくれるのか楽しみに思えるなのかも
敵対陣営の人物に恋する物語なんて古今東西存在するけれど、ミラの惚れ具合はちょっと度が過ぎているような。第一話だけで2回もケーキ持参で会いに行くなんて(笑)
白夜は良い意味で現状を受け入れる力に秀でているね。それは魔法少女としての生活やミラの求愛だったり
だからミラが自分に殺しを求めない点も受け容れている
惚れてしまったミラは殺し合いを求めない。求めるは殺しない愛の物語。その点では白夜のリアクションが薄めである為にミラの一人相撲感が強いながら、対立する筈が全く対立していないが為に穏やかに見守れる作品と成っているように思えますよ
てか、普通に白夜は可愛いしテンパってるミラは面白いね
原作既読
原作の時点でカオス度数の高かった作品がアニメになったら更にカオスになるとか誰が予想出来ただろうか?
特徴の有りすぎるBGMと共に繰り出されるシカネタの数々には大笑せずに居られないヤベェ作品であると強烈に臭ってくる凄まじい作品
虎子とのこの出会いからしてカオス
どのような経緯で電線に引っかかったのか想像を許さないのに、のこを助けなかった未来だけは丁寧に想像させる理不尽。おまけに虎子の正体はきっちり看破するのだから厄介としか言い様がない
カオスが過ぎるのこは周囲をカオス空間に引き込む才能があるね
だから虎子がどうにかしてのこの口を封じようとしても無駄な話で
むしろシカ部なんて謎とカオス渦巻く部活の部長にさせられたのは最早必然の展開と言うしか無い。そして、シカ部長就任が更なるカオスを呼び込むのだろうと予測させるラストも良い
原作よりもシカ成分の濃い内容をシカと見届けたいと笑いつつ思える好スタートでしたよ
歴史上の偉人と言われるとちょい疑問符がついてしまう人物である北条時行、そんな彼を主役にしてこれだけの物語を展開するなんてね
鎌倉時代の武士なんて倫理観も何も有ったものじゃなく死と戦いばかり。そんな在り方に反旗を翻し遁走する時行はそれこそ反逆の英雄と言った処か
この初回で誰が最も武士らしかったかと言えばやはり尊氏になる。武士団を率いて破壊の限りを尽くし天下に名を轟かせた
家臣の操り人形な高時や稽古から逃げ隠れる時行は武士らしくない。そんな者が武士の頂点に立つなら天下が崩されるのは必然の話
その必然に別の未来を見たのが頼重や邦時か
怪しい頼重の言葉を信じる根拠なんて平時は見つからない。それこそ武士の力が試される時でなければ
大量の武士に囲まれた際に時行が発揮した逃げ上手は凡人のそれとは違いすぎる。一つの刃も矢も許さず生き延びた彼は時代が望む存在と判る
史実を知っていれば彼がこの後どのような歴史を紡いでいくかは判ってしまうもの
けれど、その判りきった事実からも逃げ隠れてしまうのではないかと思わせる逸材には、彼がどのようにして英雄へ転じるのかと期待させる
早くも傑作の予感をさせる作品ですよ
扱い方の難しいお題目を難しいままに取り扱っている点が印象的
近年のアニメなら理解有る人物だけで環境を固めても違和感など無いだろうに理解有る人物を竜二だけにするなんて思い切りが良い
それだけに無理解のまま肯定的にまことを捉える咲が映えてくる
咲自身も多数派と言い切れるか怪しい点がある点は特徴的。そういった自覚無いままに同性と思われたまことに告白した。また、男の娘に興奮する特殊性もある
同様に竜二も多数派と言えない類である感じ
まことを肯定しない多数派から彼らは漏れていて、その中核がまことになるのかな
なら、まことが咲を振った際の理由が「好きな人が出来たこと無い」であるのは興味深い。多数・少数を背景としない振り方だから咲も「初恋の人になる」と諦めない姿勢を保てる
ただ、その諦めなさはちょっと力強すぎるね。授業中ですら話しかけてくるなんて(笑) 彼女の個性を現している
でも咲の諦めなさはまことを変えるものになりそうな
一時は諦めたハンカチやそれに結びつく想いを咲はスルスルッと掴んでみせた
まことと異なるその姿勢は早くもまことに影響し始めている。今は狭い範囲内で大事にするしか出来ないまことの在り方、それを共に育んでくれる人になりそうな気がするよ
異なる家族が一緒になる過程で、子供が家族を目指すわけでも恋の兆しが生じるわけでもなく、他人のままに互いの気が休まる妥協点を探ろうとしているのかな
その意味では悠太も沙季も自分が暮らしても良い家を探している。それを相手との関係の中に見出そうとしている
同い年の異性が家族に成るフィクションのような展開はけれど二人に興奮を覚えさせないのが印象的
一方で何も思わないわけではなく警戒は有る。だから試す発言をして相手の人間性を探っている。相手の居る空間が自分にとって安らげる場所と成るかを見定めようとしている
それでも同じ屋根の下に入ればどうしても緊張してしまう。それを和らげる一歩目が敬語の停止かな
通常、家族同士で敬語は使わない。敬語を使うならまだ相手を同居人と認めていないようなもので。だからちょっと背伸びをしても悠太は敬語を辞める必要があったのかな。仮初でもその瞬間に二人は家族っぽく成った
悠太はシニカルだけど冷淡ではなく、沙季を受け容れようとしている
その象徴がお風呂の温度やらノックの強さやら。直接聞けはしないけど、不快にならない領域を探っている
沙季の側の迷いも印象的。今は押すべきスイッチが判らない。でも試す内に判ってくる
今は扉を安々と越えられない二人がどのような擦り合わせの果てに丁度良い関係と成るのか気になる第一話でしたよ
猫が店員のラーメン屋とか、その時点で設定勝ちな気が
ただ、本作の良さはそれだけじゃなく、例えばあの猫達を人間に置き換えたとしても人情物として成立するだろう点だね
前の職場では人間扱いされなかった。そんな珠子が新しい職場で人間でない者を世話をして人間扱いされる不思議で温かい光景
猫が店員をしているなんて有り得ない光景。でもそれを現実に擦り合わせようとしているのだから面白い
猫毛の注意に保健所がどうやら等々、中途半端に現実的だからこそコミカルで面白い。また、その完璧ではない現実さは人情味溢れる猫店員の態度から来ているのかもしれないと思えるね
労働条件通知書に雇用保険料、雇い主なら当たり前の義務だけど、誰もが当たり前を出来るわけじゃない。当たり前の対応してくれるという事は、相手をきちんと人間として扱っている証拠でもあって
だから珠子は涙を流してしまったのかな。当たり前の対応にこそ人情味が詰まっている
そう考えるとハナが珠子に厳しいのもきっと人情味
コネ採用なんて当たり前とはちょっと違う。更に珠子は猫に応じてブラッシングを変えていなかった。それは相手をまだ観れていない証
その意味では未熟なのだけど、逆に言えば珠子はこれからあの店で学ぶ事が沢山あると言える
そのような温かな当たり前を感じられた初回だったよ
3つの報告が描かれたEP
報告とは何が有ったかを伝えるだけでなく、相手に身の振り方を決定させる一助となるものかもしれない。何よりも相手に伝える事で自分の中でその事実を消化する意味も同時に有るのかも
どれも重い報告だからこそ、遣り遂げたルディに成長を見れたよ
パウロやゼニスに関する報告はノルンにとって余りに悲しいもの
けれど、ルディが誠実に話し、報告に至るまでに痛ついたのだと判れば彼女も父の形見を抱え新たな生き方へと目を向けられる
そう考えると、あのノルンがアイシャに気を遣い実母との再会を喜ぶ機会を与えたのは驚き
彼女は辛さを乗り越えて成長しようとしているのだと感じられたよ
ロキシーに関する報告は誰にとって辛いものか
生真面目なノルンはルディの不義を許せない。その責めはルディにとって辛いものだが、これが最も試練と成るのが誰かなんてはっきりしてる
シルフィは理解有る妻として振る舞った。彼女がいつから覚悟していたかなんて判らないけど、ルディが正面から報告したからこそ出来た振る舞いなのかもしれないね
ルディによる報告では無いけれど、子の誕生はルディが父親になった報告のようなもの
愛する人が居て、愛する人の側に居られて、愛する人が増えた
それはルディがこれまでにしてきた諸々が結実した瞬間であり、これからの身の振り方を覚悟させるもの
ルーシーが産まれた事はルディという人間が明確に変わる転機
以前のルディでは考えられないパウロ相手の報告は象徴的
親を「一緒に住む他人」と感じていた彼が墓石となった父に息子として語り掛けている。あれは父への報告でありつつ、自分への報告でも有るね
父の偉大さを知り己の未熟を知る。産まれた娘の為に良い父親になろうと父を嗣ぐ決意をする
彼のやり直しがここまで至ったのかと思うと感慨深い第2期ラストでしたよ
全国大会本番まで来たのだから語りなんて必要な量だけで構わないよね?と言わんばかりの構成が素晴らしい…
久美子達があの会場に辿り着くまでの全ては既に幾つもの物語に拠って描かれている。直前の日々だから、本番の舞台だからと今更描くものは少なくて
種蒔きの如き努力が大輪の花を咲かせる最終回はシンプル故に強い
他方、本番までの日々は3年生にとって高校最後の日々でもある
だから自分の未来を意識しつつ、先輩達がしてくれたように高校生としての未来が有る後輩へ残すべきものがある
それがあの楽譜となるのは感慨深い。実力主義が吹部全体の伝統であるならば、あの楽譜はユーフォだけの特別な伝統。それはきっと久美子だから残せるもの
本番当日はそれこそ余計なものなんて無くて
積み上げた様々を披露する。だから今更語り直さなくても、彼女らが発する一言一仕草にこれまでの日々が詰まっている
その意味では種蒔きの集大成。特に全部員の顔と名前が次々と映されるシーンには感極まりそうになってしまった…
あのシーンで映った一人一人が居たからこそ北宇治は全国まで辿り着けたのだと思えたよ
そして演奏シーンがこれまた凄かった……
京アニならきっと全シーンを奏者の手元に使う事だって出来るかもしれない。けど、あのシーンで映すべきはやはり種蒔きの日々で
辛さも悲しさも嬉しさも全てが詰まっている。だから聞かせるべきは音のままで見せるべきは北宇治の日々となる
彼女らがこれまで過ごした日々こそが演奏に成る
多くの者が願いつつも辿り着くのに多大な努力を要したゴールド金賞
喜び涙する面々の様子だけでもこちらも涙ぐんでしまうのに、「悔しくて死にそう」から始まった物語が「嬉しくて死にそう」へ帰結したのだと実感させられて感動もピークへ
その勢いのままに種蒔きが実った事で花開いた笑顔が映されたものだから「本当に良かった」って気持ちで一杯ですよ……
後日談として描かれる久美子の進路はやはりそういう方面でしたか
桜並木を抜けて北宇治に入り、そこで過ごす内に「北宇治が好き」と思うようになって
そんな彼女が新たな桜が芽吹いた北宇治へ戻ってきて、何処かで見た仕草で吹部に入った者達を出迎えた。伝統が繋がっていくような様子には感極まってしまったよ……
いや、本当に良い作品に出会えた……
実を言うと、今年から本シリーズに触れた私にとしてはまだ見ていない作品とかも有ったりするので、今回の感動を思い出しつつも過去作にきちんと触れていきたいと思いますよ
そうして改めてこの素晴らしい最終回を再視聴したいものです
人間四ノ宮功とカフカの戦いは次第に怪獣同士が激突する様相へ
それが最終的に功を圧倒するに至るのは本質的に功が人間であり、カフカが人間では無いから
でも強さだけでその存在が何かは測れない。それが表現されたEPとなったね
功を一方的に蹂躙し始める姿は正しく怪獣8号、人類の敵そのもの
けれど、カフカがそれだけの存在でない点は同期が示してくれる。レノを始めとして誰も彼もカフカは人間か怪獣かなんて問題にせず、彼を信頼できると訴えている
そしてカフカ自身がミナの信頼に応えたいと思っている。ならカフカが何者かなんて答えは決まりきっている
常識や前例では有り得ないカフカの救済。でも、カフカの心に触れた者だけが彼の無罪を確信できる。それはミナであり、功であり
人を救う事を一心に考える、その心構えは誰よりも防衛隊に相応しいかもしれない。でも彼が怪獣である事実は変えられず
人に認めさせる、認められる程に強くなる。カフカにもレノ達にも課せられた茨の道がどうなるのか続編が待ち遠しいね
泉志帆の心の奥底に迫るEPとなっているのは良いのだけど、その分だけひまりと依のカップル成分が減る点が気になってしまう…
ただ、そう思う程にはローレライ結成の経緯は強烈。志帆に勝ちを与えぬままに世を去ったキョウは別の意味でも天上の存在。彼女へ届く音楽を奏でる為に志帆達は人生を懸けているのだと思えたよ
存命中は親しくなんて出来なかったのに、キョウが何も言わなくなってから一番心を明かせる相手になった。それは志帆にとって生きていても死んでいても彼女が自分の人生を構成する支柱になっているとの感覚か
似た感覚を持っていたのが百々花かな。キョウの恋人だった彼女は今でもキョウが人生の支柱になっている
勿論それは妹である始も似たようなもので。そんな同志だからキョウに届く音楽を一緒に奏でる事になった。でも、肝心のキョウが故人なのだからコレほど痛みに満ちた行為は無いように思える
だというのに、志帆には更なる痛みが潜んでいたなんてね
ひまりと違い叶わなかった一目惚れ、その感情がゴミ箱に捨てられる様は余りに哀しい
バンドの曲が思ったよりも評価されていない。受け入れ難い現実を前にした仁菜達の選択は良い意味でも悪い意味でも斜め下へ突き進むものになったような
「私は間違ってない」と叫んで反抗を続けた仁菜が迷いながらも到達したのは誰もが間違っていると直感できる正しい道だと思えたよ
低調な曲に対バンの客入り差、トゲナシとダイダスの間にある明確過ぎる評価差は絶対評価と言えるのか?仁菜は自分達の曲は良い曲だと思う。でも、世間で同様に感じる人は少数派
仁菜は間違っていてヒナは正しいのか。仁菜はヒナに誤りを認めなければならないのか?
まあ、そこで頭を下げるくらいなら仁菜はロックに成らなかったのだけど
同様にダイダスに頭を下げて同じステージを演るなんて有り得なくて
商業音楽としてそれは間違ったこだわり。押し潰されそうになる仁菜は間違いの象徴かもしれない
でも、そんな間違ってるのに間違ってないと反抗する仁菜に智や桃香達は惹かれた訳で
トゲナシは自分達が間違ってないと叫ぶ為にロックを奏で道を突き進んでいる
始まる前から負けが判りきった勝負にそれでも魅了された少数派の為に奏でられる『運命の華』はトゲナシがこれまで歩んだ道そのもので、「私は間違ってない」の叫びの先にある輝かしい何かを掴む為の唄
終わってみれば始まりに至った物語。この若々しい煌めきの続きをまだ見ていたいと思えるような素晴らしい最終回でしたよ