前回に続き、お花見キャンプより一足先に春の訪れを堪能するようなEPに
本格的なソロキャンをしているのではなく、それぞれが別行動しているだけである為に早春の楽しみ方も様々に映し描いていると感じられたよ
本作はグループ行動も楽しければ単独行動も楽しめる作品ですよ
一足先にという点では新学期になれば本格登場する後輩組も顔出しされたね
まだ本格的にキャンプ活動に絡んでいるわけではない二人からはキャンパーの匂いはしない。それだけに彼女らがどのようにしてキャンプの楽しさに目覚めていくかをワクワク期待しててしまう。まあ、その光景に関してこそ、春を待てという事なのだろうけど
春探しは意外なものをもリンとなでしこに見つけさせるね
リンは小さい頃の思い出の場所を、なでしこはレトロ電車の設置場を
特になでしこにとってはレトロ電車の情報が次のキャンプ目的地選定にも活きてくるのだから、こののんびりとしたお出掛けは想像以上の拾い物が出来たと言えるのだろうね
千明は場所取り兼ねてのソロキャン、趣味人な彼女だからこそ一人時間の過ごし方も趣味を突き詰める形に
カクテルにパラコード編みとは、少しの工夫で高尚な趣味かのよう。…そこで少しの失敗が含まれているのは彼女らしいけど(笑)
それにしても、出鱈目回想でもないのにあおいはどうやってあの場に混ざり込んだのやら(笑)
アルとバーニィが協力してガンダムを誘い込む罠を作り上げる様子は緊張感よりも微笑ましさを感じられ、基地に潜入した時の事を思い出させる
あの時の二人は兄弟ではないのに、本物の兄弟みたいで
でも、そんなのは嘘っぱちで。平和を守る為に吐いた嘘を信じ込ませる大人になる為の物語。その終幕はとても寂しいものに感じられましたよ…
ガンダムと戦うのはコロニーを核ミサイルから守る為だった。なのに直前になってその理由が無くなるというのは皮肉と虚無が入り混じっている
一見するバーニィの死は無駄死にという事になってしまう。アルはガンダムを恨まずに居られなくなるかも知れない
だからこそ、バーニィの嘘と真が入り混じったビデオレターが響いてくるね。戦前には見せなかった本音と嘘、戦後に禍根を残さない為の嘘と本音。どちらもアルを慮ったもの
バーニィはコロニーは守れなかったかも知れないが、アルの心は間違いなく守っている
アルがこのバーニィとの関わりを通して、少し大人になったと察せられる描写があるのは良いね
サイクロプス隊に心寄せている間はガンダムなど安易に憎んだ敵だった。なのに乗っていたのは隣人のお姉さんクリス、憎むなんて出来やしない
クリスは自分の役割を教えず、アルを悲しませたり心配させたりしないようにしている
なら、アルだってクリスを悲しませてはならない。バーニィの嘘を信じる彼女に優しい嘘を吐く彼の姿からは最早戦争を無邪気に喜ぶ少年の様子は感じられない
結局、この物語で描かれたのは戦争の一端でしか無く、ガンダムとザクの戦いなど戦局に何の影響もなかった
それでもアルという少年が戦争を理解するには充分過ぎるもので。校長の話を聞き涙を流す程の悲しみを抱いているのに誰にもその理由を言えず、むしろ友人からは「戦争はまたすぐ始まる」と励まされる
周囲より一足早い成長を迎えてしまった彼が後の宇宙世紀をどのように生きたのか、どうにも思いを馳せてしまうラストでしたよ……
久しぶりの親子の対面は以前とは少し異なる光景となったようで
あの時はどちらもまだ子供な部分が有った。しかし分かれて過ごしていた時間が互いを成長させているね
パウロは確かに相当参っている。けれど自暴自棄にまで至らず相手を見る眼を残している。それがエリナリーゼへの謝罪にも繋がったのは大きい
時間がそれぞれに成長を促したなら、皆が揃った状態で得られるものも前進を含ませたものになる
ゼニスの安否や迷宮に関する情報は全く進展が無かったが、ルディが旅の過程で得た書物が攻略を進めさせる。更にルディの結婚や兄妹の再会はずっと離れ離れだった家族の時間を再始動させる
彼らにとって時間経過が良い意味で影響しているのだと判る
一方で不安な時間経過と言えるのがロキシーの消息。ヒントも何も無く迷宮で1ヶ月間も行方不明、ルディにすればもっと長い期間彼女と会っていない。彼女の事で判るものなど多くはない
だからこそ、迷宮内で覚えた僅かな違和感からロキシーの居所を探り出し、ピンチな場面にて颯爽と助け出してみせたシーンには感動してしまったよ!
何と言うかシルフィとは違った方面での真ヒロイン登場といった印象でしたよ
炭治郎の前では柔らかな表情が出来るのに、他の隊士には手厳しく淡白な態度を崩さない無一郎の姿は近寄り難さを意識してしまう
それは思わず改善させたくなるが、これが稽古であると理解しているが為にむしろ無一郎への理解補助に徹した炭治郎は良い仲介役となったね
夜間行われた柱同士の稽古で示されるように、隊士への稽古は柱の稽古にはならない。それは実力差を考えれば仕方ないかも知れないが、本来はこちらにも意味があるべきで
炭治郎があの顔をした時には少しビビったが、まあ良い結果にはなったのかな?
剣の腕では競えなくても、紙飛行機なら楽しく競い合える
隊士の底上げを行って、一人でも生き延びられるようにする柱稽古
だから稽古にすら付いていけないと思わせたら失敗で
剣の実力とは別の方面だけど、誰よりも長く飛ぶ無一郎に食らいつこうと皆が楽しく研鑽したあの瞬間こそ、確かに柱稽古の意義を感じられたシーンであるように思えたよ
実力者だった久美子や奏の序列が下がった事で静かな激震が確かな罅割れを生み、そこから全と個、公と私、レギュラーと非レギュラー等の対立が見えてくるのは面白い
久美子はこの分断を感じさせる問題に北宇治の部長として向き合うかそれとも黄前久美子という個人として向き合うか、そういう点が問われた訳だ
今回の騒動では久美子自身もショックの渦中にいるという要素は大きいね
本人に思う処は有るのに北宇治の部長として振る舞わなければならない
唯一『私』として悩む姿を明かせたのは親友である麗奈に対してだが、彼女は滝に恋する『私』や変わらずソリを取った『レギュラー』としての立場が久美子より滝を優先する心情を生んでいる
割れる雰囲気の中で滝を肯定し続ける麗奈の振る舞いはより分断を意識させるものになるね。麗奈のスタンスが様変わりしたわけではないのだけど、なら何が変わったかと言えば、その原因を滝に求めると分断に繋がる構図となっている
幹部間ですら生じる意見の食い違いは部全体で起きている事態の縮小版。滝への肯定や否定が北宇治の実力主義スタンスを揺らがせている
麗奈との素を曝け出すような対話は互いの本音を明かしつつも、それぞれの根源的なスタンスをも明示するものとなったね
麗奈は『高坂麗奈という実力者』として、久美子は『黄前久美子という部長』として、役割に準じる己ではなく、役に就く中で形作られた自我を衝突させた
だからどちらも間違いではないし、それがしばしの別れを呼ぶのも覚悟の上
唯一、みっともない『私』として憤りを見せてくれたのが秀一か
なのに『公』として久美子が返したのは強がりなのかな…。久美子にとって今の秀一は泣き言を言える相手じゃないようで
泣き言を言えないなら役に準じるしか無い。そう考えると、同じく役に準じて平時と調子を変えない滝から引き出すべきは公私どちらの言葉だろうか?
部長として黄前久美子として、彼女は滝に何を聞くのだろう?
必要以上に亜季や依に突っ掛かり学生バンドらしからぬ演奏を披露する志帆の思惑は誰にも見えてこない。そうまで頑なだとまるでこちらに落ち度があるかのように感じてしまう。亜季が陥ったのはそういう心境
亜季と志帆だけなら解決の糸口が存在しない関係、そこにバンドメンバーとして依達が関わる事で突破口が開く展開は良いね
SSGIRLSとローレライが本格的に対立を始めるなら、両者に関わるひまりも自然と因縁に関わってくる
亜季にとってSSGIRLSの関係が突破口となったように、志帆の後輩として懐くひまりの関係も突破口。無遠慮な興味ではなく知る為に聞こうとする姿勢。そんなひまりだから志帆も容易に明かさない過去を話してしまったのだろうね
原作既読組としては、キョウを出すならどこまで映像化するのかと気になってしまうが…
世界一のバイオリニストになると自惚れていた志帆の前に現れた『本物』キョウ
それは志帆の心を折るだけでなく、存在理由すら否定する大きな壁
キョウの居ない場所を新たに戦う場所と選んだのは代償行為か反逆行為か。キョウと持ってしまった関係が志帆に突破しなければならない壁を作らせてしまったのだとしたら因果なものですよ…
闘牛めいた突進で相手の事情に突っ込む仁菜の棘は以前に言及されたけど、少し似た棘を持つのが智だったのか
方やバンドを固める突進型、方やバンドを壊す直言型。仁菜は自分は間違ってないと暴れ続けるが、間違っていると突きつけられた智はそうは行かない。人に対して臆病になってしまうと…
思った事をズバズバ言ってしまうのに、だからこそトゲナシに対して何も言えない智。そんな彼女にルパは良い同居人として寄り添っているね
でも彼女は智の為だけに行動しているわけではなくて
また、それ以上に自分の為に行動しているのが仁菜かな。クーラーが壊れたからって2件もメンバーの家を梯子する精神はそうそう真似できるものではない(笑)
なら仁菜は他人の気持ちや言葉を一切効かないタイプかと言えばそうではなく
その証明と言えるのが智にギターの腕前を聞いたシーンだね
仁菜はルパではなく智に聞いた、彼女の感想を知ろうとした。そこで智だけが逃げたなら、ズバズバ言ってしまう性格が間違っているのではなく相手と向き合わない姿勢が間違いという事になる
仁菜は智に否定されたのに、すばるにも桃香にも聞きに行った。それは闘牛的でありつつ、諦めない本気を感じさせる。その本気がバンドを強くさせる
智だって臆病を飲み込んで、本気で向き合えばバンドを強くさせられる
「詰まんない」の直言に「だよな」と返してくれるバンド、智がほんとうの意味でトゲナシトゲアリの一員になった瞬間に思えましたよ
冬は終わり春の季節。そこで直ぐ様に春キャンへと移っていくのではなく冬の間にできなかったキャンプ模様に想いを馳せる様子が描かれていたね
ソロキャンの醍醐味は一人時間を楽しみつつ寂しさをも楽しむ事。その意味ではキャンプ中のリンがなでしことの約束を思い出すのは春と共に訪れる楽しいキャンプを想像させる描写となったような
リンのソロキャンはとても静かなもの。他キャンパーとの交流があってもそれはメインとならない
印象的だったのはそこに在るものから無いものに想いを馳せる行為。捨てられたゴミからキャンパーのマナーを想像し、キャンプ場からなでしことの約束を思い出した
…流石にイタリア人は別枠だと思うけど(笑)
リンのキャンプはそういった時間
なでしこのドライブは春の足音を探しに行ったかのよう
前々から春の訪れを待ちわびていた彼女だから敏感になる桜の咲き具合。今の時点で充分楽しんでいるように見えるけれど、彼女が最も楽しみにしているのはリン達とのお花見キャンプなわけで
なでしこはなでしこで此処にあるものを通してまだ無いものを楽しみにしている
それぞれの姿勢で春のキャンプを待ちわびている二人
また、視聴者にとっても、まだ見ぬお花見キャンプを想像させる余地が生まれる時間となったような
特にリンやなでしこが用意した美味しそうな食事はお花見キャンプで披露されるだろうキャンプ飯への楽しさを沸き立たせていた用に思えますよ
本物の戦闘をその目で見て、人を殺した銃口を向けられた。また、街を歩けば死体を目撃して
以前のように戦争ごっこに興じる訳にはいかないアルが選んだのはバーニィと一緒にガンダムを倒す道ですか…
戦争への認識が少ないから、身近に触れ合った者を味方と思う、そこにはどうしても子供が戦争に関わる事の危険性を見出してしまうよ……
一方で戦争の恐ろしさを身に沁みて思い知ったのがバーニィか
自分の失言から仲間を失い、もはや任務続行も不可能。更には核弾頭攻撃も近付く
恐怖の渦中にいる彼がこれ以上あの場所に留まる理由は無い。それを理由があるかのように訴えてくるのがアルだね
人死の痛みを知ったばかりの彼はその事態を避ける事ばかり意識する。戦う力があるとの彼の嘘を信じ込み、バーニィの不誠実を責め立てる
残酷な点は縁のない筈の土地でバーニィがせめて守りたいものが出来てしまった点か
一時は弟分のように過ごしたアルがそうだし、魅力的なクリスにも出逢ってしまった。何より仲間達に報いたい
勝算なんて無いのに頼りになると嘯くバーニィ、あの瞬間だけは彼の未熟さが鳴りを潜め戦士に成りきってしまっていたように思えるよ…
魔大陸に飛ばされた時と違い、今回の旅は自分の意志での出発。だから何も持たずに始まるのではなく、何を持っていくか選ぶ事が出来る。この点でルディが魔法大学で得た諸々が強調されたように思えたよ
その象徴がナナホシから貰った転移魔法の地図であり、ルディが帰る場所であるシルフィの存在なのだろうな
得難いものを得たのはエリナリーゼも同じ。旅に出る気持ちが揺らぐ事はないが、クリフが居るから帰って来る気持ちが高まる。結婚の約束なんて旅のお守りかのよう
一方で彼女の呪いは本当に大変なようで。序盤の夜はどうにか耐えられても、日が経つとどうにもならない。その光景はルディにとっても帰る気持ちを高めるものになるね
簡単な旅ではない筈が、旅慣れた実力者であるルディとエリナリーゼが協力している為に安心感がある
でも、旅の目的は砂漠ではなく迷宮で。ヒトガミが後悔すると口を酸っぱくして忠告したベガリット大陸での冒険、ルディもエリナリーゼも旅のお供に帰る気持ちをしっかり持って挑んでいる。その上でどのような後悔が待ち受けているのか恐ろしいよ…
中二病のようで居て本物の吸血鬼。日光で灰になるようで苦手なだけ
リリーシュカはちょっと話しただけでは正体が全く判らない、というか誤解してしまうタイプ。その傾向は正体を隠す意味では有効だけど、一方で友達作りにおいて難点となってしまう点が描かれていたね
少し交流しただけの森太郎を追って家屋に侵入する行為は普通にヤバいけど、それだけ彼女が森太郎の匂いに参っていた証拠とも言える
その無茶苦茶な行動力は誤解を増長させるもの。また、彼女は多弁だからか表面的な問題を誤認させる言葉も発してしまう
そうした性質は優しい対応が多い森太郎ですら彼女を拒否する背景となってしまう
彼女を理解するには吸血鬼がどのようなものか知る必要があって
雪女であるのえるが場に現れてくれたのは良い転換点。また、他者が闖入した事で落ち着いて話を聞く土壌ができたね
リリーシュカの人柄を知れば彼女を拒否する理由はなくなる。思い違いを改めてもらい、家に招待された彼女の表情は良いものでしたよ
遂に、遂に…!というのが最初の感想
前回のEPにて久美子と真由は和解か絶縁か曖昧な一致を見た。けれど、限られた椅子を前にすれば真由は揺らいでしまう。それは彼女が本質的には久美子だけでなく、喜びの顔に依存しているからなのだろうと思える
久美子はそれを北宇治の為にならないと考えた。でも、真由がどのような光景を生むか本当の意味では想像できていなかった気がするよ…
積み重ねられる真由の高評価や久美子への注意は久美子の立場の危うさを感じさせた。トドメと言えるのは真由の直訴、久美子の為には真由の辞退が必要
久美子が少しでも自分本位であれば乗ったかもしれないが、彼女は部長として全体を肯定しなければならない。北宇治という全を肯定し、久美子という個を過小に扱わなければならない
彼女は理想を体現しようとする
一方で個の尊さを身を以て味わったのが緑と求になるのかな?
二人にどのような会話が有ったかは推測するしか無いけれど、他者に明かさない秘密を月下で味わう姿には、二人だけがあの瞬間に浸った想いが有るのだと思えた
また、そんな二人に自分の為に用意した特別なジュースを分ける麗奈や奏にも二人の個を尊重する姿勢が見えるね
個より全を尊重せざるを得ない久美子が忘れていたのは自分の立場。朝になってから最後の合宿だなんて…
でも、三年の彼女にとっては関西大会も最後。勿論、全国に進めれば続きは有るが…
真由の躍進は果たして順当か侵食か。北宇治が全国へ行く為には必要と言えるのか、それとも我を見せるのか。久美子にとって最大の試練が訪れたように思えますよ
SSGIRLSに敵意を向ける志帆の存在は本作において異色。亜季や依と馴れ合う余地を持たない彼女は本作の空気感から排斥されたって可怪しくない。なのにわんこ属性のひまりが懐いて、志帆の別の面が見えてくる構図は面白い
それだけに彼女の本性が見えるライブ模様が尚更鮮烈に映る
ひまりと依の関係は既に安定している印象
だから彼女らに波乱が有るとすれば、それは外からやって来る。ただ、その波乱がひまり以外の者にとっての波乱である点は特徴的か
今の依にとってバンドもひまりとの関係も崩したくない。だからって、志帆を知ろうとするのは彼女らしからぬが、そこにも依の変化を見れるね
亜季にとってそれは妙な期待を抱かせるものになったようだけど(笑)
膝を抱え心を隠す志帆の内面は回想を経ても見えてこない。だから依達は現状を続けるしか無い。そうして生まれた明確な差が示されたステージから得られるインパクトは凄まじい
けれど、それすら志帆の内面には踏み込んでいないというね…
必要以上に亜季へ敵意を向ける志帆の想いの根源には何が有るのか気になってしまう回でしたよ
本獣を倒した後に始まる人型怪獣との戦いはそれ故に防衛隊として何を守るかよりも、防衛隊員になった自分は何を守りたいという点がフォーカスされたような
レノと伊春、人型怪獣に勝つ自信は無いからこそ何の為に戦うのかが際立つ
相手の攻撃を見切れるレノは人型怪獣との相性が良いように思えるが、別に勝機は無い。それでも戦ったのは伊春を逃がす為であり、カフカのような憧れの男になる為であり
ここで一度は逃げた伊春が同じように、自分を守ってくれたミナやレノのようになる為に戦場に戻る姿は格好良い
そういった気持ちの強さを全く顧みる事なく猛威を振るう人型怪獣は恐ろしい存在
だからこそ人を超越した力を持つカフカが怪獣となって伊春やレノを守るのは爽快な瞬間
誰かを守る意思において最強の男が振るう拳の熱さは最高の一言!
でも、人々から見ればカフカの姿は怪獣でしかなくて。守ろうとした防衛隊員から銃口を向けられ人型怪獣を逃がしてしまうのはカフカの立場の危うさを思い知らされる
その象徴の如く眼前に現れた保科の凶刃。カフカは果たして人間か怪獣か、それを試す場となりそうな
予備校を辞めるだなんて大き過ぎる一歩を宣言した仁菜。波乱を巻き起こす彼女を桃香は認められない
歩むとは逃げにも進むにも通じる行為。仁菜の一歩は自暴自棄な逃げに見えるから桃香は批判する。でも、その進み方はかつての桃香と瓜二つ。今の仁菜の一歩がかつての桃香の一歩とリンクする構図が本当に美しい
焚き付ける形で共に踏み出した友達を見捨てるように逃げてしまった桃香は自分が間違っていたと悔いているから、似たように退路を断ち踏み出す仁菜に反発する
でも、桃香が最も気にしてるのは仁菜よりも自分の心境か?仁菜なら成功するかもしれない、仁菜も失敗するかもしれない
期待と恐れが交差する迷いが桃香を動けなくさせる
仁菜の在り方は眩しかった頃の桃香と同等以上。なら、仁菜の言葉はかつての桃香からの批判で、今の桃香の窘めはかつて桃香を否定した大人の言葉
仁菜の歌を聞きたいと願う桃香はかつての自分への期待を捨てきれていないようなもの。だからこそ、「逃げるな」と全力で訴える仁菜の言葉が響いてしまうのかもしれない
そこにダイダス3人の決心が届くのは本当に感動的
桃香は現ダイダスを正しいと、自分は間違っていたと決めていたから、彼女らが桃香が逃げた道を間違ってないと進み続ける様に押し潰されそうになる
だから、それに負けじと桃香が選んだ道こそ正しいのだと仁菜が堂々と宣言する様に救われる
ダイダスが正しさへ進み続けるなら、仁菜とて進めるのかもしれない
どちらにも正しさが有る。なら桃香は正しい道へ進む現ダイダスを批判できるし、新たなロックスターである仁菜と共に進み出せる
でも、それは再び他者からとやかく言われるロックと再び向き合う恐怖があって
それだけに桃香の全てを肯定し正しいと伝えてくれる「桃香さんが好きです」には本当に感動してしまったよ……
回想になでしこが介入したり思い出捏造したりとルール破りなやけくそキャンプ、それで居ながら視聴者が楽しみにしていた絶景やキャンプ飯については現実に沿ったものに
無法な演出をするからこそ、堅実な演出が行われる食事模様が映えるとても美味しそうなキャンプ飯でしたよ
一方でキャンプ飯は現実に沿ったものながら、その中でルール破りが行われていたのは印象的
地元グルメを他所の具材で再現、ピザを待っていたらお好み焼き。どれも美味しいだけに始末が終えない。ただ、最も始末が終えなかったのは改変された鳥羽先生だった気がしないでもない(笑)
でも、ルール破りを作り方に応用する事でフライパンでピザを作り出す手法は流石。あれはちょっと真似したくなるかも
また、本来の作り方ではない段ボール燻製にて以前失敗したソーセージにリベンジする展開は良いね。これも一種の思い出の上書きかな
ただ、上書きのあまりワイプに飛び込んで誰も居なくなるとか、どういう展開…(笑)
そして時間軸が戻って思うは季節の経過。後輩達も使える薪、話題に上がるお花見キャンプ。冬が主な舞台だった本作が春へと進む
冬には冬の楽しさが詰まったキャンプをしてきた。なら、これからは春ならではの魅力が詰まったキャンプが描かれるわけで
ルールが変わる事による風景の変化、それを楽しみに思える次回への引きでしたよ
冨岡への接し方が炭治郎式不登校児の対処法に思えてなんか駄目だった(笑) 炭治郎って時折人との距離感バグってるよね……
さておき、炭治郎に迫られた言葉が足りない冨岡が語るのは自らが持ち合わせない資格の事。足りない彼が持つべきだったものは一体何だったのか?
人を避け籠もる冨岡は空虚に満たされていると言える。だから他者を入れる隙を持たない。それを分け入る炭治郎はヤバいけど、ならば冨岡は彼に空虚を開かないと引き離せないという話になる
選別に受かった認識を持てず、柱の誇りを持てず、後悔ばかりが先立つ。彼は柱として持つべきものを持っていない
それを似た経験をした炭治郎が「持っている」と思い出させるのは良かったな
冨岡が伝え繋ぐべきものは既に持っている。それは柱としてではなく姉や錆兎を知る一人の人間として。なら冨岡に満ちるのは本来は空虚なわけがなくて
…と、良い展開からどうしてギャグ空間に逆戻りしてしまうのか(笑) 本当に不思議な人物ですよ、炭治郎は(笑)
真由の人間性に迫りつつ、それによって久美子の人間性も改めて浮かび上がってくる構造になっていたような
久美子は相手の要求を何だかんだ受け流せるおおらかさを持っている印象がある。それは別の見方をすれば特別な何かを持っていないと言えるかもしれなくて
それは真由に通じる要素と言えるのかな?
吹部の日々を過ごしつつも真由との会話を望む久美子は少し面白い動きをしている。前回は真由を拒否したのに、今回は自分から誘っている
両者の様子に前回の緊張は垣間見えない。それを隠せるくらいの大人さを持っているね
でも、それは松本や夏紀が示した大人っぽさとはまた違うベクトルに思える
そもそも大前提として久美子はまだ自分の進路を決められない高校生。家族に相談しても説明会に行っても様々な助言を受けても決まらない。それはこだわりが強いようでいて、全くこだわりが無いように感じる
真由との連なりで考えると、今の久美子は何か一つを持っていない為にそれを寄る辺と出来ないのかもしれない
ただ、人に囲まれているからそうは見えないだけで
真由もそういう話なのかな…?
普通から外れているとの自覚が有って、かといってそれに不満が有るとか直すべきと思う様子はない
そんな真由の今の寄る辺はもしかして久美子なのかな。久美子が真由に自分を見たように、真由も久美子に自分を見たのかもしれない
だから彼女にだけ自らの歪さを明かしたのかもしれない
結局久美子が望んだ話は出来たと言えるのか?その点は非常にあやふやだが、真由は久美子が望む通りにオーディションで本気を示すと宣言した
皆が喜ぶ事を志向しつつ久美子の喜びを重視するかのようなその姿勢、黒江真由という人物が判ったようで益々判らなくなった回だったように思えますよ……
運命の日の前後が思う存分に描かれた回となったね
付き合って無くても依の格好良い姿を見たいし自分は可愛い姿を見せたい。それはライブを期に変わってしまうかもしれなくて
でも、依はひまりに恋する事で良い変わり方が出来た。ならひまりだって依と良い変わり方をしたい。そう感じられたEPだったかな
二人の始まりはライブだった。だからもう一度変わる瞬間が有るとしたらやはりライブになって
あの時覚えた一目惚れの意味を自分の中で消化して、依への気持ちを捉え直したひまりの姿は良かったな
けど、それによって二人の関係は様変わりせず。それでも今までより少しだけ親密になった姿は尊い
ひまりとの関係が変わる依に思う処はあれど、それを口にせずアシストに徹した亜季はいじらしい
それだけに恋は叶わなくても別の一番を手にした彼女の様子は寂しさと嬉しさが同居したものと思えたよ
そんな亜季の前に現れた新たな波乱。彼女がSSGIRLSに向ける敵意をどう描いてくれるのか楽しみですよ
まさかこの人のEPで一話丸々使うとは思わなかった…
ただまあ、一人暮らしだった為に家族登場の余地が少ない森太郎の親類から見た人間性を知る上では貴重な人物と言えるのかな?
それにしたって漫画家生活のせいで人として必要な諸々を失っているマリは逆に心配になってくるタイプでも有ったが(笑)
森太郎の保護者的立場なら真っ先に感じなければならない筈のとわの存在に途中まで異変を覚えず、むしろ誕生日祝いが優先されるとか本当に人間性が終わっている(笑)
でも、彼女の登場によりこれまでとわが知らなかった森太郎の別の面を知ることが出来た。それは二人の同棲を続けていく上で重要なピースとなっていくのだろうね
常ならぬ存在である天使のとわも非常識感バリバリのマリを前にすれば常識人っぽく映ってしまう不思議な回
それだけにマリが去って再び平穏が訪れたかに思えたラストで別方面の非常識と出会ってしまう展開はインパクト有る
天使・雪女と来ての吸血鬼。性格も属性も強烈な個性を持つ彼女は色々と楽しい存在なので、そんな彼女が動き回る次回が待ち遠しいね
防衛隊に入隊した新人達が初めて味わう実戦、緊張感溢れる瞬間に至るまでを避難等が始まる街中の様子や作戦会議の映像を交える演出は良いね
下手をすれば自分の命を失うだけでなく人や街にも被害が出る。だからこそ気が抜けない
一方で初任務は新人達の価値を試す場でも有るね
先輩達より同期より自分の方が役に立っていると示す機会。その点ではキコルはやはり別格。またレノも活躍しているようで
こうなると解放戦力1%のカフカが何処までやれるかになってくるが…
カフカは試験と同じく知識と経験で貢献か。それは小さな活躍でも確かな成果
だというのに他の活躍を全て吹き飛ばすようなミナの砲撃は凄まじい
カフカの目標は果てしなく遠い。もっと別の活躍が必要となる
だとすると現地に現れた人型怪獣はカフカにとってどのような壁となるのだろうね
色々と痒い所に手が届かないシナリオと感じてしまう部分が多かった印象かも…
アイドル物と言えば、アイドルに憧れる少女がスカウトやオーディションを通して自己実現を叶えるストーリーラインになる認識が有るのだけど、本作でやっている事は一種の邪道だね
スカウトされる事を見越してメンバーを集めて行動指針を決めて願い通りの境遇へと辿り着いていく。その計画性はゆうという少女が多くのアイドルファンがアイドルに対し一方的に求める純粋さとは掛け離れているように思えてしまう
けれど、そもそもが追い詰められた果ての行動だし、描いた計画を実現させる点は彼女の有能さを示しているとも言える
ただ、この点でどうしても気になってしまうのは様変わりしていく境遇に関して他3人の意向がその時々であまり描かれていない点か
ゆうは自分がアイドルになるという未来を胸に懐いて行動している。だから様変わりしていく自分にむしろ「待ってました!」と言わんばかり。でも、他の三人にとってはゆうを介して繋がった交友関係がいつの間にかアイドル活動になっていたという状態になるわけで
その状況に対する見解は後にくるみによって言及される部分はあるものの、もう少しその時々で戸惑いめいた言葉は欲しかったような気がしないでもない
本作はゆうを明確な主人公として設置してしまった為に、下手をすればくるみ達を添え物のように感じてしまうシーンが散見されたのは残念かな
本作を見ていて考えてしまうのは、アイドルとはどのような存在なのか?という点だろうね
先に上げたようにゆうが本作で行ったのは邪道であり、そうして手にしたアイドルという立場にどれだけの意味があるのか?という話になってしまう。蘭子達はゆうの思惑を知らなかったが、結局は無理に手にした立場によって苦しみを被ったと言えなくもない
なら、ゆうにとってアイドルとは何かといえば輝きを放つ存在となるわけで。そこで問題となってしまうのが彼女の行動が邪道である点。真っ直ぐな思いでない方法で更に友人を踏み台にして手にした立場は輝いていたのか?
その答えはくるみや美嘉を苦しめたという意味でアイドルのゆうは人を惹き付ける輝きを放っていなかったと言えるのかな
逆に共通項があるわけでもなかったあの4人が友人に成れたのは人としてのゆうの輝きが存在していたからと言えるのかもしれない。だから割合あっさりと東西南北が揃い、ゆうのGo my way気味な行動にも付いてきてくれて、最終的に交友関係も取り戻せた
その最大級の答えがラストの写真に籠められていると言えなくもないだろうし。アイドルとしては輝けなかったかもしれないが、友達とはしゃいでいたあの瞬間のゆう達は間違いなく輝いていた
まあ、あれだけの衝突を起こし一時的に絶縁状態となっていた蘭子達とあっさり復縁出来たのはちょっと理解を超えていたりもするが
バンド活動は始まったのに、いつになっても決まらない名前。それは自分達の進行方向が決まらないも同じ。予備校を続けながらバンドもする仁菜は中途半端
でも、それ以上に中途半端な状態が桃香。バンドはしても続ける気は無い。後ろ向きな桃香に小指を立てて反抗する仁菜の気持ち良い鬱陶しさがとても良かったよ
ぼんやりとプロは意識出来ても誰も良いバンド名を思い付かない。それは皆で共有できる方針への納得を得られないから
それを別方向から突き付けるのが涼音だね。仁菜が放置していた家の事やら予備校への重心を思い出させる
仁菜が重んじるべきはバンドか予備校か。仁菜をバンドに引きずり込んだ桃香は教えてくれない
仁菜と桃香だけなら行き詰まる局面に智やミネの棘が刺さる事で仁菜の棘は先鋭さを取り戻したようで
頼る人が居ないとか、怖くてもステージに立つとかは自力で進んでいくとの意味で。今の仁菜は桃香や家族の助けを得て中途半端な立場にいる。逆に言えば自力で進めれば中途半端から脱せれる、自然とバンド名も決まる
仁菜の初期衝動である理不尽への反抗、鬱屈を力にする反骨精神
偶然目に入った単語をバンド名にしてしまう傲慢さ、自分の言葉をただ連ねる無茶苦茶なステージング
それ故に強烈な個性を放つロックンロールは凄まじいまでの力を持って他者を巻き込むもの。遂に口にした中途半端からの脱却、これに桃香はどう応じるのかな?
やけくそキャンプは計画というルールを立てずに行われたものだからか、参加者の千明は行き先を知らないままに出発してしまう
今回のキャンプ模様はリアルタイムではなく回想。少しだけルール破りな描き方が逆に面白さとなっている。そうしたやけくそさが一種の面白さとして機能していたEPな気がするよ
キャンプは既に終わっているからなでしこを連れて行く事は本来できないが、回想を通す事で擬似同行させている
でも、行ってないのに同行したかのようにすれば、千明が言うように世界が崩壊してしまうわけで
回想になでしこ介入、参加したと捏造されたちくわとはんぺん。こうまで捏造されると、それはそれで道中は魅力的になってくる
一方でルール無視だから本来のバス時間には遅れるし、無駄に山道を歩き、温泉もさっと浴びて終わり。本当に楽しめているのかと思うけれど、これはやけくそキャンプだからこそ味わえる独特な風味…なのかもしれない
というか、千明達の場合はこういったドタバタ感のあるキャンプ模様の方がらしさを覚えてしまうね
一方でやけくそとは言っても、行きたくて行った場所なのだから思う存分に楽しんでいる。目に入る風景の素晴らしさは最高
また、本来は同行の難しいちくわをキャンプに連れて行けたというのもやけくそ捏造回想ならでは
こうなってくると、次回描かれるだろうキャンプ飯でどのようなルール破りの美味しさが登場するか楽しみに思えてくるよ